死にたがりの悪役令嬢

わたちょ

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断罪される悪役令嬢

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「ふっふ。うふふふふふふふふ」
 私は笑います。楽しげに愉快そうにそして無邪気だからこそ恐ろしい子供のように。
 突然笑い出した私にセラフィード様たち四人は固まり、周囲のざわめきも止みました。見つめてくる目の中に恐怖さえ宿り始めた頃、私は笑うのをピッタリと止めます。そして口元を歪めて見せます。美しく見えながらも毒々しく見える笑みは悪役の笑みです。
「馬鹿なりに頑張って証拠を集めましたのね」
「な、バ、馬鹿だと。俺を侮辱するつもりか」
「いえいえ。そんなつもりはありませんわ。褒めているのですよ。よく頑張りました」
 私は一歩セラフィード様に近づきます。真っ直ぐに見つめて、それからゲール様、グリーシン様、ブランリッシュを見つめます。ゆっくりと周囲にも目を向け、上を見あげました。豪華なシャンデリアが部屋を照らしています。
ふっと笑みを零す。
「流石でございますわ。私もこれでは言い逃れができません」
 ことさら力を籠めて言います。絶望の声が周りから落ちて。セラフィード様たちの顔はいぶかしげなものに変わります。一人ブランリッシュだけが勝ち誇ったものになっていますが、他の三人は私がこんな風に堂々と認めていることに納得がいかないのです。きっともっとそんなはずはないと暴れると思ったのだろう。だって彼らの証拠の殆どは彼らが作り上げた物で私には覚えのないもののはずですから。ですがそんな事は言えないので私に合わせてきます
「そうだろうとも」
 嬉しげな声が落ちますのに私は優しく微笑む。
「では、なんで私がこのようなことをしたのかもお分かりですか」
「は」
 ぽっかんとセラフィード様が間の抜けた顔をします。何故そんな事を聞くのかと云う顔です。ですが少し考えるとすぐにハッとした顔になりました。憎々しげに私を睨みます。
「理由ですわよ、理由。まさか何の理由もなくやったとは思っていませんでしょう」
「それはさやかの事が気に入らないから」
「どうして? 如何して私はさやかさんの事が気に入らなかったのでしょうか」
「……自分の地位を奪われると思ったからだろう」
「私の地位? 一体何のことですか」
「そ、れは」
 セラフィード様の声が小さくなります。言いにくそうに顔をそらしながらその目はせわしなく動いている。何事かを考えているのに私は余裕の笑みで待ちます。その笑みを見せつけてやるのです。セラフィード様が唇をおかみになりました。覚悟を籠めた目で見つめてきます。
「それは俺がさやかと親しくしているから婚約を取り消されるとそう思ったのだろう」
 堂々と言い放たれます。周りも理解していたでしょう。視線が半々に分かれています。私を非難する目とセラフィード様を非難する目に。セラフィード様から冷汗が流れ出ています
「婚約を取り消されるですか……。ただ親しくされているだけでそこまで思うと思うのですか」
「……ただ親しくしているだけではないと知っていたのだろう」
「まあ、それはつまり不貞行為をしていたと? そう認めるということですか」
 問いかければ少し黙りながらもセラフィード様は私を見据えああと断言しました。絶対に負けるものかと云う意思が見えました。
「そうとも俺は今やお前ではなくさやかの事を深く愛している。お前を愛していたのなどもうずっと昔の話だ。だがそれはお前が俺を愛していなかったから。そしてお前がこのようなことをする最低な人間だ。と、知ってしまったからでもある。お前は俺の地位だけを愛していた。俺と結婚すれば次期王妃になれるその地位だけを愛していたんだ。王妃になってこの国を好きに動かしたかっただけ。そんな最低な女をどうして好きになれようか。そしてそんな最低な女を王妃などにしていいはずがない。
 俺はさやかのことがなくともいずれはお前との婚約を破棄するつもりだったのだ。お前がいかに最低な女であるかそのすべてを暴いてな」
 そんなと少女たちの声が聞こえました。私は少女達に笑います。そしてセラフィード様のお言葉を待ちます。
「トレーフルブラン・アイレッド。貴殿がしてきた行いは決して許される事ではない。貴殿には後日正式な場所で処罰を受けてもらう。そして婚約も破棄する」
 どうだやったぞと云う顔をセラフィード様に三人がします
 ふっふふ。私は再び笑います。笑いながらセラフィード様の元に近づき、その顔に手を触れようとします。でもその手は強い力で叩き落とされてしまいます。笑うのをやめました。大仰な素振りで私は両腕を広げます。この場にいる皆に見えるように。
「そう。そうですわ」
 軽やかな声を上げる。
「私貴方の事など欠片も好きではなかったの。だけどこの国は好きなの。貴方の地位も大好き。貴方と結婚して王妃になる。そしたらこの国は私のもの。何て素晴らしいのでしょうか。ずっとずっと欲しくって良いこの私を演じてきましたのに貴方にはばれてしまうのだもの。残念ですわ。
 他の人は皆愚かでしたのにね」
 嘲るように周りを見ます。何が起きているのか分かっていない周囲。茫然とする彼らはに少しずつ怒りが芽生え始めましたは。悪意が滲んだ目が私を見ます。セラフィード様の目は戸惑いの目です。
「皆を私の好きなように転がすなんて簡単なことでしたの。その中でセラフィード様たちだけが私の本性に気付いて……。ゲームのようで面白くなったと思ったのですが、負けてしまうとは。まあ仕方ないでしょう。途中から分かっていたことです。
 ですがセラフィード様」
 私はセラフィード様に向けて笑います。もう一度手を伸ばし跳ね除けられて、私は眼前近くまで近寄ります。キスしそうな距離で笑う。
「これで私に勝ったつもりではございませんよね」
「な、何を」
 戸惑いの声を上げるのに私は一度距離を取る。
「何故私が証拠となり得るあの短剣を使ったのか分かりますか」
 それはと目が泳ぎます。私はそれに静かに笑う。
「さやかさんを傷つけたかった以上にセラフィード様を傷つけたかったのですわ。だってセラフィード様たらさやかさんの事を本気で愛してしまわれるのですもの。私の今までの行いが暴かれる事がなくても婚約破棄されるのは確実になってしまいましたから。だからあの短剣を使いましたのよ。セラフィード様への怒りを籠めて。そしてその怒りはまだすんではいないのですよ」
「ど、どういうことだそれは」
「さあ? どう云う事でしょう」
 状況は理解できていないでしょうに周囲に変に思われないためセラフィード様は私の言葉に合わせてきます。一歩私が下がれば一歩詰め寄ってきます。また下がればその分詰め寄ってきて。もう一歩下がって笑います。
「どういうことだ。まだこの場において何かをたくらんでいるのか。何があってもお前の好きにはさせんぞ」
 声だけは力強いですが頭の中は?だらけでしょう。私が下がれば思いのままに近寄ってきて私は笑みを深めます。
さあ、ここです。一歩セラフィード様が足を踏み込んで。裾で隠していた指先に力を籠めます
 時がすべて止まったようでした。全ての音が聞こえなくなり、一拍遅れて鼓動が鳴り響きます。
 指先が震えました。かつてのセラフィード様の姿が脳裏をよぎり……
なら僕が守ってあげる。ずっと傍にいるよ。ねえ、僕のお嫁さんになって。
「何を考えているのだ、お前は!」
 セラフィード様の声で我に返ります。彼はもう一歩踏み込んでいた所でした。あと声が出てしまいました。急いで力を入れなおすのに別の声が動きを止めさせました。
「待って!」
 ひゅっと息を飲みます。寒気のするその声の主を私は見てしまいます。あの男でした。
 グリシーヌ先生が生徒の輪を割って私たちの元に来ます。先生の登場にセラフィード様も驚いています。
「な、何の用ですか。グリシーヌ先生。今俺たちは大切な話をしていて」
「知っている。私もその話なら奥の方で聞いていた。そしてその話に異議があったから待ってをかけたんだ」
「異議? 何に異議があるというのですか」
「私はそこにいるトレーフルブランがお前たちが云うようなことをしたとは思えない」
「思えないと言われても証拠がそろっているのですよ」
「いいや。お前たちが出した証拠は穴だらけでトレーフルブランを犯人と断定するのには至らない」
 繰り広げられる会話。
 セラフィードの目が私を見ます。これもお前の仕業かと語っているのに首を振りたくなります。こんな事になるなど思ってもいませんでした。兎に角止めないと、と思いましたのに口が開きません。
 先ほどの衝撃がまだ残っているのです。それでも口を開こうとすると先生の目が私を射抜きました。
 小さく口が動くのが見えます。
 ハッとした時にはもう遅かったです。今度こそ体が言う事を聞かなくなっていました。先生の魔法で動きを封じられたからです。
「一体俺たちの出した証拠のどこが穴だらけだというのですか。完璧ではありませんか」
「まず第一にさやかを襲わせるよう指示していたという紙。そこに染みついた匂いがトレーフルブランのものだという話だが、匂いと云うのは不確かすぎると思う。同じものは難しくとも似たようなものなら頑張れば作れるのではないか。それにトレーフルブランは身だしなみには人一倍気を遣っている。匂いが取れた時ように学園に同じものを予備としておいていたと私は記憶しているのだが」
 あ、そういえばそうですわ……。確か教室に置いてました……。使っている所も見たことがありますわ。それに確かに匂いは証拠としては弱いように……。似たようなものだと違いが分かりませんわよね。
「それから紙自体もだが借りるぞ。……ふむやはりな。この紙はトレーフルブランが愛用しているものだろう。値が張って俺などでは普段使いできるようなものではないが他の紙とは段違いに書き心地がいい。授業でもいつもトレーフルブランはこの紙を使っているはずだ。何度か提出された論文などもこの紙に書かれていたからよく覚えている。つまりこの紙は毎日のようにトレーフルブランが学園に持ってきているものだということだ。いつも持ち歩くわけでもないから隙を見れば誰にでも持ち出し可能だったんじゃないか。香水と同じようにな」
 やはりトレーフルブラン様がやったのではないのでは。まあ、それって……。でも他の事が……。
「あと目撃情報だがこの紙を貰った生徒がトレーフルブランを見てしかもその場所にはその生徒とトレーフルブランしかいなかったというのは些か出来すぎているように思う。俺ならそんな見つかれば絶対に怪しまれるような時に仕込んだりはしない。
 そもそも仕込むのにわざわざその場に行く必要はトレーフルブランにはないはずだ」
 先生がぽんと指先を鳴らします。手の中にあった紙が消えて数メートル先の所に現れます。またポンと指を鳴らします。見て見ろと先生はセラフィード様の上着のポケットを指さします。セラフィード様がそこから折りたたまれた紙を取り出しました。
「俺の部屋から召喚した。トレーフルブランの魔法の腕ならこれぐらい容易にできる。目撃される危険性を犯したりはしないはずだ。」
 確かにトレーフルブラン様でしたら。私見たことありますわ。そう云えば授業でもやっていましたわよね
「それからもう一つ。事件が起きた時にトレーフルブランが現場近くにいたということだが、俺からみるとトレーフルブランが近くにいるときに事件が起きたように見える。大半の事件現場がトレーフルブランが授業で移動する場所の近くで起きていたからな。
 紙や香水、この目撃情報も俺にはトレーフルブランに罪を擦り付けようとしている誰かがいるようにしか見えない」
 まあ、いったい誰が。矢張りセラフィードさまたち。
 聞こえてくる声に唇をかみしめる思いです。指一本たりとも動かせませんので何もできないのですが。青ざめていくセラフィード様たちにまだ言い逃れはできますわと強い目を送ります。
「な、なら! これはどうだ。ここにあるものは全部さやかが盗まれたものだ! それがトレーフルブランの家にあったのだぞ!」
 希望を見つけたという顔をするセラフィード様。ですが私は目をそらしたくなりました。それは来棒にはなり得ないことを私は知っています。だってそれは……。
「それに関してはまず証言を集めなければならない」
「しょ、証言。な、なんの」
「それは「わ、私!」
 先生の言葉を遮り一人の少女が声を上げました。顔を覆いたい気分ですわ
「私が取りましたの! さやか様を困らせたくて私が……。盗った後は学園のごみ箱に捨てたのですが何でこんな所に……」
「わ、私もですわ……」
「私も盗ってゴミ箱に……そこにあるキーホルダーなのですが」
「私も本を……」
 そうです。私はわざわざ盗んだりはしていなかったのです。ただでさえ盗まれまくっているさやかさんのものを盗むのは哀れで。それに私が断罪された後見つからないものがあってまた人が疑われることになっても嫌でしたから。みんなが盗って捨てたものを回収していたのです。盗んだ者には後ろめたい思いがあるから何も言わないだろうと思っていたのですがまさか先生が気付いている風であったとはいえ自分から言い出してしまうとは。
 セラフィード様たちの顔は真っ青です。
「じゃあ、なんで姉上の部屋に」
 見つけたブランリッシュが一番青ざめ現実が信じられないとでもいうように目を回しております。
「さあな。だが上の件と同じく誰かがトレーフルブランに罪を擦り付けようとしていると考えるのが一番なんじゃないか」
「ああ……」
 ブランリッシュが崩れ落ちてしまいました。なんだか申し訳なく思ってしまいます。
「だ、だがだ!」
 諦めていないのはセラフィード様だけです。頑張ってほしい所ですが、もうあきらめてほしいとも思います。これ以上は嫌な予感しかしないのです
「トレーフルブランは認めたのだぞ! 自分がやったと確かに言ったのだ。そ、それに短剣のことだって」
 グリシーヌ先生はとても静かな目でセラフィード様を見ます。その口元が持ち上がって。ああ……。嫌な予感です
「それはお前が馬鹿なことをしたからではないのか。
 ここまで人を巻き込んでおいて違いましたなどと次期国王として面目が立たんだろう。トレーフルブランはお前の面目を立てるためにやってもいない罪を認めたのではないか」
 沈黙が落ちます。
「そうですわ!」
 そしてそれを破る少女の声。それは四人の少女達でした。
「トレーフルブラン様はセラフィード様のことを誰よりお慕いなさっているから、セラフィード様の事を考え罪を認めたに違いありません
「トレーフルブラン様はセラフィード様たちが云うような事をする方ではありませんわ」
「そうですとも。トレーフルブラン様は素晴らしいお方。この国の誰より立派な淑女なのです」
「ええ! トレーフルブラン様が罪など犯すはずがありません」
 少女たちの高らかな声に周りも影響され始めます。私の周りに人が押しかけはじめて……。その陰にかくてセラフィード様に近づいた先生が何かを耳打ちしました。
 青ざめた顔を見るに勝敗は決してしまったようでした。
 魔法が解除されますが今さらできることはありません
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