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魔王の娘のお泊り 中編
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マーナが幸せそうに口元を緩めて笑っている。えっへっへとこぼれていく。だから勇者様って好きなんですなんてそんな声まで聞こえてくる。勇者はどう反応していいか分からずそうかななんて兎に角曖昧に笑っていた。
マーナは幸せそのものだが、勇者は何んとなく気まずい。間違っていないはずだが何かを間違えた気がする。空気を変えたくて勇者は他に聞きたいことはないとマーナに聞いていた。
問われたマーナはえっと目を丸くした後、それではとすぐに口を開いていた。
「勇者様の好きな食べ物や、好きなものとかお聞きしたいです」
「好きな食べ物に好きなもの?
「私はまだ小さくて勇者様にしてあげられることは少ないんですが、でもいつかは勇者様にお料理とか作って差し上げたいですし、勇者様の好きなものなどお贈りできたらと……」
ぺらぺらと口にしていくマーナの頬はまだ赤い。そしてその瞳はきらきらと輝いた期待の眼差しだった。勇者の言葉をその小さな胸を躍らせて待っているのが伝わってくる。
勇者があーーと何とも言い難いような声を上げて頭をかいた。へらりと上がる口元。下がる眉。困っているような表情で勇者様とマーナの首が少し傾いた。
「俺、聞かれてもあんまりそう言うの答えられないんだよな。好きな食べ物とかなくて何でもおいしいと思うからさ。嫌いなものとかも別にないぜ。本当に何でもおいしく食べられる。ものとかもあんまこう好きなものってなくて……俺が使えるものなら何でも使うからさ。
……だから答えられるものがないんだ。ごめんな」
「……そう、なんですね」
最後に勇者はヘラりと笑っていた。なんとかごまかそうとしてそうなってしまった。マーナの目が瞬きを繰り返し、何か言葉を探したのちに何も言えず俯いていた。ムウと尖った口元。目元は寄って何かを思っているようだが、それを口にすることはない。ぎゅううと噛みしめて耐えているようだった。
そんなマーナの姿を見て勇者はさらに目じりを下げてその顔を情けないものに変えていた。マーナのような反応はいつものことだった。楽でいいななんていった仲間もいたものの、殆どは驚いた顔をして反応に困っていた。なんなら寂しいななんて直接言ってきたものがいたぐらいだ。
耐えてくれているマーナは六歳だと言うのにずっと大人だった。
何だか申し訳なくなってきて別の話題をと考えたころ、マーナの方が自分からくうきを変えようと話しかけてきてくれる。
そうだと無理に作ったような明るい声。口角をあげて笑顔を浮かべてくれていた。
「勇者様は。勇者様は私に何か聞きたい事はありませんか」
にこにこと笑ってくれる顔が勇者に問いかけてくる。だけど勇者からはまたえっと
困ったような声が出て居てしまう。聞きたい事って言われてもと勇者の目はあたりを泳いだ。
あのそのと何とも情けない声だけが勇者からは出ていく。
笑っていたマーナの顔が徐々に暗いものへと変わっていた。口元がへの字へ歪み、下がった目元。大きな目は不安そうに揺れる。
何か言わなければと勇者は必死に考えて、先ほどまでマーナの質問を思い出していた。自分も同じようなことを聞けばと思うが、今回もマーナが早かった。
「聞きたいことないですか」
「いや、その」
泣き出しそうな声。罪悪感が湧く。何かと口は動く。だけどいいんですと勇者よりも早く小さな頭が横に振られていた。ふわりと長い髪が動く。
「無理に考えなくとも大丈夫ですよ。
勇者様はまだ私に興味ないかもしれませんが、でも私は勇者様がだいすきですから。きっと勇者様に私の事もっと知りたいって思わせて見せます。
そしたら何でも聞いてくださいね。私なんでも答えちゃうので。勇者様には私の事一杯一杯知って欲しいので。その日を楽しみに待ってます」
マーナの目元が柔らかく細まって勇者を見つめる。花開くような笑顔はとても可愛くあいらしいものだったけど何処か悲し気なものでもあった。私勇者様が大好きと告げてくるマーナに勇者は固まる。
頭の中が真っ白になったような感覚。何も言葉が出ていかない中で、それよりとマーナがまた一つ話題を変えていた。
「勇者様が聞きたい事がないなら、今度はまた私が聞いてもいいですか。
その……勇者様にちゃんと聞いておきたい事が一つあったんです」
笑顔のままで問うマーナ。だけどそれは引き攣ったようなものでもあった。何でも聞いてくれと勇者にはもうそれしか言えない。はいと頷いてマーナはその大きな目で勇者を見る。
「あの……その、いやだったらいいのですけど、良ければ勇者様のお名前を教えて欲しいなって」
「えっ」
「あ、その……、好きだって言っているのに知らなくて恥ずかしいし、勇者様にも失礼だとは分かっているんですが、その、父もその周りも、この国の人や勇者様のお仲間の方たちもみな勇者様のことを名前で呼んでいないので、私、その勇者様のお名前を一度も聞いたことなくて。
だから知りたいなと。教えていただけませんか」
つい凍り付いたように固まってしまった勇者にマーナは慌てて言葉をつぐんでいた。目を下に泳がせ泣き出しそうになりながらマーナの目が勇者を見てきた。それに今度は勇者が慌てる。
何せ勇者の名前は
「いや、ごめん。失礼とかは全然思わないっていうか、その……俺の名前は勇者だからさ」
俯いていた目が大きくなって勇者を見た。
「え」
かすれた声が出て瞬きをする。見つめられて勇者はまた頭を一つ搔いていた。
「正確に言うと名前がなくて、みんなが勇者って呼んでくれるから、それなら勇者でいいかなって俺が名前にしてるだけなんだけど」
「名前がない……」
「うん。俺捨て子でこの村に拾ってもらえたけど、すむ場所与えてもらえたぐらいで名前とかはつけてもらってなくてさ……
名前とか知らないんだ。だから今まで通り勇者って呼んでくれよ」
驚愕しているマーナにどうしていいか分からなくて勇者はやはりヘラりと笑った。ごめんなさいとか細い声が聞こえるけど、勇者にはそれに答える声もなくて……。
どう場を変えていいかも分からなくて立ち上がっていた。
そろそろ昼食作ろうかって狭い小屋の中を移動する。俯いてしまったマーナからは返事も聞こえなかった
マーナは幸せそのものだが、勇者は何んとなく気まずい。間違っていないはずだが何かを間違えた気がする。空気を変えたくて勇者は他に聞きたいことはないとマーナに聞いていた。
問われたマーナはえっと目を丸くした後、それではとすぐに口を開いていた。
「勇者様の好きな食べ物や、好きなものとかお聞きしたいです」
「好きな食べ物に好きなもの?
「私はまだ小さくて勇者様にしてあげられることは少ないんですが、でもいつかは勇者様にお料理とか作って差し上げたいですし、勇者様の好きなものなどお贈りできたらと……」
ぺらぺらと口にしていくマーナの頬はまだ赤い。そしてその瞳はきらきらと輝いた期待の眼差しだった。勇者の言葉をその小さな胸を躍らせて待っているのが伝わってくる。
勇者があーーと何とも言い難いような声を上げて頭をかいた。へらりと上がる口元。下がる眉。困っているような表情で勇者様とマーナの首が少し傾いた。
「俺、聞かれてもあんまりそう言うの答えられないんだよな。好きな食べ物とかなくて何でもおいしいと思うからさ。嫌いなものとかも別にないぜ。本当に何でもおいしく食べられる。ものとかもあんまこう好きなものってなくて……俺が使えるものなら何でも使うからさ。
……だから答えられるものがないんだ。ごめんな」
「……そう、なんですね」
最後に勇者はヘラりと笑っていた。なんとかごまかそうとしてそうなってしまった。マーナの目が瞬きを繰り返し、何か言葉を探したのちに何も言えず俯いていた。ムウと尖った口元。目元は寄って何かを思っているようだが、それを口にすることはない。ぎゅううと噛みしめて耐えているようだった。
そんなマーナの姿を見て勇者はさらに目じりを下げてその顔を情けないものに変えていた。マーナのような反応はいつものことだった。楽でいいななんていった仲間もいたものの、殆どは驚いた顔をして反応に困っていた。なんなら寂しいななんて直接言ってきたものがいたぐらいだ。
耐えてくれているマーナは六歳だと言うのにずっと大人だった。
何だか申し訳なくなってきて別の話題をと考えたころ、マーナの方が自分からくうきを変えようと話しかけてきてくれる。
そうだと無理に作ったような明るい声。口角をあげて笑顔を浮かべてくれていた。
「勇者様は。勇者様は私に何か聞きたい事はありませんか」
にこにこと笑ってくれる顔が勇者に問いかけてくる。だけど勇者からはまたえっと
困ったような声が出て居てしまう。聞きたい事って言われてもと勇者の目はあたりを泳いだ。
あのそのと何とも情けない声だけが勇者からは出ていく。
笑っていたマーナの顔が徐々に暗いものへと変わっていた。口元がへの字へ歪み、下がった目元。大きな目は不安そうに揺れる。
何か言わなければと勇者は必死に考えて、先ほどまでマーナの質問を思い出していた。自分も同じようなことを聞けばと思うが、今回もマーナが早かった。
「聞きたいことないですか」
「いや、その」
泣き出しそうな声。罪悪感が湧く。何かと口は動く。だけどいいんですと勇者よりも早く小さな頭が横に振られていた。ふわりと長い髪が動く。
「無理に考えなくとも大丈夫ですよ。
勇者様はまだ私に興味ないかもしれませんが、でも私は勇者様がだいすきですから。きっと勇者様に私の事もっと知りたいって思わせて見せます。
そしたら何でも聞いてくださいね。私なんでも答えちゃうので。勇者様には私の事一杯一杯知って欲しいので。その日を楽しみに待ってます」
マーナの目元が柔らかく細まって勇者を見つめる。花開くような笑顔はとても可愛くあいらしいものだったけど何処か悲し気なものでもあった。私勇者様が大好きと告げてくるマーナに勇者は固まる。
頭の中が真っ白になったような感覚。何も言葉が出ていかない中で、それよりとマーナがまた一つ話題を変えていた。
「勇者様が聞きたい事がないなら、今度はまた私が聞いてもいいですか。
その……勇者様にちゃんと聞いておきたい事が一つあったんです」
笑顔のままで問うマーナ。だけどそれは引き攣ったようなものでもあった。何でも聞いてくれと勇者にはもうそれしか言えない。はいと頷いてマーナはその大きな目で勇者を見る。
「あの……その、いやだったらいいのですけど、良ければ勇者様のお名前を教えて欲しいなって」
「えっ」
「あ、その……、好きだって言っているのに知らなくて恥ずかしいし、勇者様にも失礼だとは分かっているんですが、その、父もその周りも、この国の人や勇者様のお仲間の方たちもみな勇者様のことを名前で呼んでいないので、私、その勇者様のお名前を一度も聞いたことなくて。
だから知りたいなと。教えていただけませんか」
つい凍り付いたように固まってしまった勇者にマーナは慌てて言葉をつぐんでいた。目を下に泳がせ泣き出しそうになりながらマーナの目が勇者を見てきた。それに今度は勇者が慌てる。
何せ勇者の名前は
「いや、ごめん。失礼とかは全然思わないっていうか、その……俺の名前は勇者だからさ」
俯いていた目が大きくなって勇者を見た。
「え」
かすれた声が出て瞬きをする。見つめられて勇者はまた頭を一つ搔いていた。
「正確に言うと名前がなくて、みんなが勇者って呼んでくれるから、それなら勇者でいいかなって俺が名前にしてるだけなんだけど」
「名前がない……」
「うん。俺捨て子でこの村に拾ってもらえたけど、すむ場所与えてもらえたぐらいで名前とかはつけてもらってなくてさ……
名前とか知らないんだ。だから今まで通り勇者って呼んでくれよ」
驚愕しているマーナにどうしていいか分からなくて勇者はやはりヘラりと笑った。ごめんなさいとか細い声が聞こえるけど、勇者にはそれに答える声もなくて……。
どう場を変えていいかも分からなくて立ち上がっていた。
そろそろ昼食作ろうかって狭い小屋の中を移動する。俯いてしまったマーナからは返事も聞こえなかった
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