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序章
4 愛の泉
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眼を開くとすぐ側に精悍な男の顔があった。太い眉の下で、強い意志を秘めた瞳が真っ直ぐに自分を見つめていた。その男の右腕に腕枕をされていることに気づき、瑞紀の意識は急速に覚醒した。
「起きたか……? 昨夜は凄かったな。体は大丈夫か……?」
白銀の左腕が抱きしめるように瑞紀の背中に廻された。背筋を撫で上げるゾクリとした感覚で、瑞紀は自分が全裸であることに気づいた。慌てて右手で胸元をかくし、左腕だけで起き上がろうとした。その瞬間、カクンッと力が抜けて瑞紀は再び彼の腕の中に倒れ込んだ。全身に甘い痺れが残っており、体に力が入らなかった。
「あれだけ乱れまくったんだ。立てるはずないさ……」
笑いながら告げた白銀の台詞に、瑞紀はカアッと赤面して耳まで赤く染めた。
「何回くらいイッたんだ? 気持ちよかっただろう?」
「…知りません……」
ニヤリと笑いを浮かべながら告げられた揶揄に、瑞紀は真っ赤になってシーツに顔を埋めた。白銀に抱かれて数え切れないほどの絶頂を極め、失神までしたことを思い出したのだ。
「そんなことより、約束通りあなたに抱かれたのだから、私を相棒と認めてくれますか?」
雑念を振り払うかのように表情を引き締めると、瑞紀は顔を上げて白銀の顔を睨むように見据えた。
「昨夜はあれほど可愛い声で啼いていたのに、一夜明けたら元通りか? どれだけ気が強いんだ、お前は……?」
「き、昨日のことなんて、覚えてません。それよりも、私を相棒にすると約束してください」
白銀の言葉に顔を赤らめながらも、瑞紀は精一杯の虚勢を張って強い口調で告げた。
「俺にキスしろ……」
「なッ……。そんなの約束が違います!」
驚きと怒りのあまり思わず叫んだ瑞紀をなだめるように、彼女の黒瞳を見据えながら白銀が言った。
「俺にとって相棒とは、命を賭けて愛し護るべき女だと言ったはずだ。キスもしてくれない女を愛せるとでも思うのか?」
「……。分かりました……」
(何てヤツなの……? 体だけじゃ満足できずに、唇まで奪うって言うの?)
瑞紀は激しい怒りを込めて白銀を睨むと、半身を起こして彼に覆い被さるように顔を寄せた。そして、流れ落ちる黒髪を右手で押さえると、その魅惑的な唇を白銀の唇に重ねた。
「これでいいんですね……?」
軽く触れさせた唇をすぐに離すと、挑むような口調で瑞紀が言った。だが、白銀は呆れたような眼差しで瑞紀を見つめると、突然笑い出した。
「な、何なんですか……!」
「ハッ、ハッハッ……! お前、男と付き合ったことないだろう?」
「そんなこと、あなたに言う必要はありませんッ!」
図星を突かれて動揺しながら、瑞紀は恥ずかしさと怒りがないまぜになった口調で叫んだ。
「今時、中学生でもあんなキスはしないぜ。大人のキスって言うのは、こういうのを言うんだ……」
そう告げると、白銀は瑞紀をベッドに押し倒しながら唇を奪ってきた。
「ちょっ……やめ……んッ……んくッ……」
瑞紀の唇を割って白銀の舌が入り込み、彼女の舌をネットリと絡み取った。そして、強く吸われたかと思うと舌の裏側をなぞられ、濃厚に舌を絡められた。
「んはッ……ん、んあッ……んや……やめ……ん、んあぁ……」
(何、これ……こんなの、知らない……)
激しすぎる口づけに、瑞紀の全身から抵抗する力が奪われていった。
(気持ち……いい……。キスが……こんなだ……なんて……)
無意識のうちに自らも舌を動かし始めたことに、瑞紀は気づいてもいなかった。まるで霞がかかったように頭がボウッとし、意識が遠のき始めた。ビクッビクッと体が震え始め、自分の女が濡れてきたのが分かった。
白銀の左手が瑞紀の右の乳房を包み込み、優しく揉みしだき始めた。そして、硬く尖ってきた薄紅色の乳首を指の付け根で挟み込むと、押しつぶすように捏ね回し始めた。同時に右手は滑らかな腹部を撫でながら叢をかきわけ、溢れ始めた蜜液を敏感な肉の突起に塗り込み始めた。
「んあッ……! ダメッ、そこッ……! キスだけだって……ん、んぁッ!」
腰骨を蕩かせるような峻烈な快感に仰け反り、瑞紀は唇を離して抗議の声を上げようとした。だが、二人の唇を繋ぐ唾液の糸が垂れ落ちる頃には、官能の荒波が背筋を舐め上げ、言葉を発することさえできなかった。
「キスってのは、唇だけにするもんじゃないぞ……」
ニヤリと笑みを浮かべながら瑞紀の痴態を見下ろすと、白銀は美しく咲き誇る真紅の薔薇に口づけをした。そして、その薔薇の茎が巻き付く中心で硬く屹立している薄紅色の乳首を咥えると、ネットリと舌で嬲り始めた。
同時に右手の中指と薬指を花唇に挿し込み、鉤状に折り曲げながら天井部分を擦りだした。その動きに合わせるかのように、人差し指と親指でクルンと薄皮を剥き上げ、赤く充血した真珠粒をコリコリと扱きだした。それは、瑞紀の弱点を完全に掌握した動きだった。
「アッ、アァ、アアッ……! やめッ……! それ、だめぇッ! アッ、ヒィイイ……!」
女の急所を四箇所も同時に責められ、瑞紀は激しく首を振りながら悶え啼いた。長い黒髪が白いシーツの上を舞い上がり、濃密な女の色香を振り乱した。嬲られている花唇からクチャクチャと淫らな旋律が響き渡り、飛沫が白いシーツに染みを描いた。
「おねが……許してぇ……! いやッ……、イッちゃうッ……アッ、アッ、アアァ……!」
真っ赤に染まった目尻から随喜の涙を溢れさせ、濃厚な口づけを受けて濡れ光る唇から涎の糸を垂らしながら、切羽詰まった声で瑞紀が哀願した。
だが、白銀が瑞紀に与えたのは免罪ではなく愉悦であった。白銀は硬く屹立した左乳首をカリッと噛むと同時に、左手で右乳首を押しつぶしながら引っ張り上げた。そして、右手は花唇に入れた二本の指と親指で内と外から力を加え、天井部分と真珠粒を同時に激しく押しつぶした。
「ひぃいいい! いやぁああ……! イクッ……! イッ……クウゥ……!!」
四箇所同時に加えられた暴虐ともいうべき責めに、瑞紀は一瞬の我慢さえもできずに凄まじい絶頂を極めた。プシャアッと音を立てて蜜液を迸らせると、ビックンッビックンッと総身を激しく痙攣させた。そして、ガクガクと硬直しながら女の悦びを噛みしめると、グッタリと弛緩してベッドに沈み込んだ。
ハァ、ハァと熱い吐息を漏らし、全身をビクンッビクンッと痙攣させながら、瑞紀は官能の愉悦に蕩けきった瞳で白銀を見つめた。その美しい貌は真っ赤に染まり、目尻からは随喜の涙を溢れさせ、唇の端からはネットリとした涎が糸を引きながら垂れ落ちていた。
「そろそろ出かけないと遅刻するぞ……。俺は先に行っているから、遅れるなよ……」
凄まじい絶頂に翻弄されている瑞紀を満足そうに見下ろすと、白銀は衣服を身につけながら洗面所へと姿を消した。その後ろ姿を見送りながら、瑞紀は苛立ったような口調で小さく呟いた。
「…最……低ッ……」
その言葉は、自分を弄んだ白銀に対する怒りなのか、それとも彼の愛撫に身を任せて愉悦を貪ってしまった自分に向けたものなのか、瑞紀自身にも分からなかった。
瑞紀が<星月夜>特別捜査部に出社したのは、午前九時四十五分過ぎだった。動けるようになってすぐに自分の部屋に戻り、急いでシャワーを浴びてきたのだが、四十五分間の遅刻となった。
「楪、ちょっと来い……」
瑞紀の姿を確認すると、部長の藤井が声をかけてきた。
「おはようございます、部長……。遅くなってすみません」
てっきり遅刻を咎められると思った瑞紀は、頭を下げて謝罪した。
「お前が遅れることは白銀から聞いている。そんなことより、少しは白銀に認められたようだな。お前宛の伝言だ」
「伝言……?」
差し出された白い封筒を受け取ると、瑞紀は厳しい視線でそれを見つめた。今時手書きの伝言を使うということは、盗聴やハッキングを警戒しているという意味だった。デジタルよりもアナログの方が安全な場合が多いのは、二年前の世界同時電子テロで証明されていた。
(あんな目に遭わされたんだもの……。少しくらいは認めてもらわないと割に合わないわよ……)
自分の席に戻ってペーパーナイフで封を切ると、中には四つ折りされた紙が一枚入っていた。
『午前十一時に池袋駅西口ロータリーに来い。バイクや車は使うな。銃を忘れるな』
ボールペンで走り書きのように書かれた文章はそれだけだった。瑞紀は左手首にはめているリスト・タブレットで時刻を確認した。九時五十二分だった。
<星月夜>本部から新宿駅でJRに乗るまでは約十五分。JRで新宿から池袋までは電車で七、八分。池袋でJRを降りてから西口ロータリーまでは地下道の混み具合にもよるが十分くらいだ。全部で四十分もあれば余裕で到着する計算だ。
瑞紀は席を立つと愛用のベレッタM93Rを取りに、地下にある射撃訓練場へと向かった。
射撃訓練場に入ると、瑞紀は銃保管金庫の施錠を解除して、ベレッタM93Rを取り出した。そして、スライドを引いて薬室に9mmパラベラム弾を一発装填してマガジンを引き抜くと、新しい弾丸を補充してから再装着し、安全装置がかかっていることを確認した。こうしておけば、安全装置を解除してトリガーを引くだけで初弾を撃てるのだ。その上、マガジンの二十発とチェンバーの一発を合わせて二十一発となり、3点射での攻撃が七回可能になるのだ。
左脇に吊ったショルダーホルダーにベレッタM93Rを挿すと、瑞紀は五本の予備マガジンを手に取った。ベルトの左右にあるマガジン・ポケットに二本ずつ入れ、最後の一本はズボンの左尻ポケットに挿し込んだ。これで合計百二十一発の弾丸を持ったことになる。よほどの銃撃戦にならない限り、十分過ぎる弾数だった。
瑞紀が着ている黒い革ジャンパーは<星月夜>の制式装備だ。夏用はメッシュ素材が併用されており、冬用は分厚い牛革がメインに使用されている。今着ているのは夏用だが、どちらも内側にケプラー繊維が編み込まれていて防弾性に優れていた。至近距離から44マグナム弾を撃ち込まれたら骨折くらいするが、貫通することはないはずだ。もっとも、擲弾発射器などの重火器で撃たれたらその限りではないが……。
完全武装とも言える装備をし終えると、瑞紀は左腕のリスト・タブレットで時間を確認した。午前十時十分だった。すぐに出発すれば、最低でも十分以上の余裕があるはずだ。
(朝食を取っている時間はないけど、薬局か売店で栄養ドリンクを買おう……)
昨夜から今朝にかけて数え切れないほどの絶頂を極めさせられ、体力の消耗が激しかったのだ。いまだに体の芯には熱い火照りが燻っており、全身に甘い感覚が残っていた。その悪夢のような愉悦を思い出しそうになり、瑞紀は真っ赤になって激しく首を振った。
(私を抱くのは一度だけだと約束したはずよ! 二度とあんなこと、させたりしないわ!)
脳裏に浮かんだ白銀の顔を睨みつけると、瑞紀は足早に射撃訓練場を後にした。
その左胸に真紅の薔薇が咲いていることには、瑞紀本人も気づいていなかった。
指定された午前十一時ちょうどに、瑞紀は池袋駅西口ロータリーに到着した。平日の昼前ということもあり、思っていたよりも通行人の数は少なかった。周囲を見渡しても、白銀の姿は見当たらない。
(どこにいるのよ、まったく……)
瑞紀は駅を背にして右隅にある交番の近くに立った。何かあった場合に、交番にいる警官たちの援護を受けられるからだ。
十五分ほど待っても、白銀は姿を現さなかった。だが、トップ・エージェントである彼がわざわざ手書きの伝言でここに来るように伝えたのだ。ここに何かがある、またはここで何かが起こる可能性は大きかった。
しばらく周囲を観察していると、瑞紀は違和感を感じた。それが何なのか、最初は分からなかった。だが、再び視線を向けたとき、瑞紀の脳裏に天啓が走った。
(麻薬……?)
若い男二人が、茶封筒とタバコほどの小箱を交換していた。小箱を受け取った男は二十歳くらいで、龍の刺繍が入った赤いスタジャンを着ていた。金色に染めた髪をロック・ミュージシャンのように肩まで伸ばした半グレ風の男だった。
そして、もう一人は黒いスーツ姿の二十代半ばくらいの男で、渡された茶封筒をスーツの左内ポケットに入れようとしていた。ネクタイはしておらず、赤い開襟シャツの襟元を大きく開き、見せびらかせるように太いゴールド・チェーンをしていた。こちらも真面目なビジネスマンには見えない男だった。
(白銀さんは麻薬組織を追っているのかしら……?)
<星月夜>のエージェントは、要人警護やテロ組織への対応など様々な任務に当たる。極端に言えば、どんな任務でも依頼さえあれば担当する、言わば非合法組織を相手にした何でも屋であった。麻薬組織の摘発や壊滅なども、それらのうちの一つであった。
(でも、あれって末端の売人よね? あんなの捕まえても、組織には届かないわ。泳がせて、もっと上の人間と接触するのを待つしかないわね……)
黒スーツの男が、青信号に変わった横断歩道を繁華街に向かって歩き始めた。小さくため息をつくと、瑞紀は男を尾行するために横断歩道に向かおうと足を踏み出した。
「よく気づいたな。だが、俺のターゲットはあいつらじゃない。あいつらは別のチームが担当しているから、尾行はしなくていい」
突然背後から声をかけられ、瑞紀は驚いて振り向いた。そこには白銀がニヤリと笑みを浮かべながら立っていた。
(気配が感じられなかった……。本部長が評価するわけだわ。この人がトップ・エージェントだっていうのは嘘じゃない……)
銃の取扱いほどではわけではないが、瑞紀は剣道二段、合気道初段の有段者だ。ある程度は人の気配を察知することもできるつもりだった。だが、白銀は瑞紀にまったく気づかれることなく、いつの間にか彼女の背後を取っていた。これは、彼と瑞紀の実力に大きな差がある証拠であった。
「私を試したんですか?」
怒りのこもった視線で白銀を睨みながら、瑞紀が訊ねた。だが、白銀は悪びれもせずに瑞紀の言葉を認めた。
「当然だ。俺の相棒になりたいのなら、ベッド以外でも役に立つことを証明しろ」
「な……ッ!」
白銀の告げた台詞に、瑞紀はカアッと顔を赤らめた。女の最も恥ずかしい姿を晒したことを人前で平然と告げられ、瑞紀は恥辱のあまり唇を噛みしめた。
「何をしている、行くぞ……」
瑞紀の内心を見透かしたように、白銀はニヤリと笑いながら告げた。
「どこに行くんです?」
「横浜だ。俺の車で行く。今日は泊まりになるから、そのつもりでいろ」
「泊まりって……? 部屋は別ですよね……?」
ドキンッと胸が高鳴ったが、顔には出さずに平静を装って瑞紀が訊ねた。体の芯に残っていた埋み火が燃え上がったように感じ、瑞紀は慌てて自らを戒めた。
(何を考えてるの……? あんなこと、二度とさせないわ……!)
「残念ながら、一室に泊まる。別の部屋だと、何かあったときに対応が遅れるからな。ラブホテルかモーテルに泊まることになるから、覚悟しておけ……」
「分かりました。でも、私を抱くのは一度だけと約束しましたよね? 男なら、約束を守ってください」
キッと白銀を睨むと、瑞紀は念を押すように告げた。
「本当に気が強い女だな……。分かっている。お前が誘惑してこない限り、俺からは手を出さないさ」
「誘惑なんて……するはずありません!」
白銀の言葉に顔を赤らめながら、瑞紀が叫んだ。その声が周囲の人々の注目を浴びたことに気づくと、瑞紀はさらに赤く染まった。
「まあ、いい……。昨夜みたいに乱れたくなったら、いつでも言ってくれ……」
ニヤリと笑みを浮かべながらそう告げると、白銀は瑞紀に背を向けて歩き出した。
「なッ……」
白銀の言葉が聞こえたのか、近くにいた男たちがニヤつきながら瑞紀を見つめていた。彼らが瑞紀の痴態を想像していることは明らかだった。カアッと真っ赤に顔を染めると、瑞紀は慌てて白銀の後を追いかけた。
(何てヤツ……! こんな人の多い街中で、あんなこと言うなんて……!)
恥ずかしさと怒りのあまり、瑞紀は白銀の後ろ姿を睨みつけた。
(私、乱れてなんて……ないわ……)
だが、白銀とのセックスを思い出すと、それが虚勢であることに自分でも気づいていた。数え切れないほど女の悦びを刻みつけられ、最後には自分から狂ったように腰を振り、何度も愉悦を貪って失神までしたのだ。
(あんなの……私じゃない……! あんなにされたら、女なら誰だってそうなるわよ……!)
自らを擁護すると、瑞紀は白銀に追いつくために足を速めようとした。その瞬間、瑞紀は愕然として思わず立ち止まった。
(そんな……うそ……!?)
自分の女からクチャッという音が響き、下着を濡らしていることに気づいたのだ。
(今は任務中じゃない! しっかりしなさい!)
自分の中から淫霧を吐き出すかのように、瑞紀は大きく深呼吸をした。そして、長い髪を靡かせながら頭を強く振ると、表情を凜々しく引き締めて白銀の後を追いかけていった。
「起きたか……? 昨夜は凄かったな。体は大丈夫か……?」
白銀の左腕が抱きしめるように瑞紀の背中に廻された。背筋を撫で上げるゾクリとした感覚で、瑞紀は自分が全裸であることに気づいた。慌てて右手で胸元をかくし、左腕だけで起き上がろうとした。その瞬間、カクンッと力が抜けて瑞紀は再び彼の腕の中に倒れ込んだ。全身に甘い痺れが残っており、体に力が入らなかった。
「あれだけ乱れまくったんだ。立てるはずないさ……」
笑いながら告げた白銀の台詞に、瑞紀はカアッと赤面して耳まで赤く染めた。
「何回くらいイッたんだ? 気持ちよかっただろう?」
「…知りません……」
ニヤリと笑いを浮かべながら告げられた揶揄に、瑞紀は真っ赤になってシーツに顔を埋めた。白銀に抱かれて数え切れないほどの絶頂を極め、失神までしたことを思い出したのだ。
「そんなことより、約束通りあなたに抱かれたのだから、私を相棒と認めてくれますか?」
雑念を振り払うかのように表情を引き締めると、瑞紀は顔を上げて白銀の顔を睨むように見据えた。
「昨夜はあれほど可愛い声で啼いていたのに、一夜明けたら元通りか? どれだけ気が強いんだ、お前は……?」
「き、昨日のことなんて、覚えてません。それよりも、私を相棒にすると約束してください」
白銀の言葉に顔を赤らめながらも、瑞紀は精一杯の虚勢を張って強い口調で告げた。
「俺にキスしろ……」
「なッ……。そんなの約束が違います!」
驚きと怒りのあまり思わず叫んだ瑞紀をなだめるように、彼女の黒瞳を見据えながら白銀が言った。
「俺にとって相棒とは、命を賭けて愛し護るべき女だと言ったはずだ。キスもしてくれない女を愛せるとでも思うのか?」
「……。分かりました……」
(何てヤツなの……? 体だけじゃ満足できずに、唇まで奪うって言うの?)
瑞紀は激しい怒りを込めて白銀を睨むと、半身を起こして彼に覆い被さるように顔を寄せた。そして、流れ落ちる黒髪を右手で押さえると、その魅惑的な唇を白銀の唇に重ねた。
「これでいいんですね……?」
軽く触れさせた唇をすぐに離すと、挑むような口調で瑞紀が言った。だが、白銀は呆れたような眼差しで瑞紀を見つめると、突然笑い出した。
「な、何なんですか……!」
「ハッ、ハッハッ……! お前、男と付き合ったことないだろう?」
「そんなこと、あなたに言う必要はありませんッ!」
図星を突かれて動揺しながら、瑞紀は恥ずかしさと怒りがないまぜになった口調で叫んだ。
「今時、中学生でもあんなキスはしないぜ。大人のキスって言うのは、こういうのを言うんだ……」
そう告げると、白銀は瑞紀をベッドに押し倒しながら唇を奪ってきた。
「ちょっ……やめ……んッ……んくッ……」
瑞紀の唇を割って白銀の舌が入り込み、彼女の舌をネットリと絡み取った。そして、強く吸われたかと思うと舌の裏側をなぞられ、濃厚に舌を絡められた。
「んはッ……ん、んあッ……んや……やめ……ん、んあぁ……」
(何、これ……こんなの、知らない……)
激しすぎる口づけに、瑞紀の全身から抵抗する力が奪われていった。
(気持ち……いい……。キスが……こんなだ……なんて……)
無意識のうちに自らも舌を動かし始めたことに、瑞紀は気づいてもいなかった。まるで霞がかかったように頭がボウッとし、意識が遠のき始めた。ビクッビクッと体が震え始め、自分の女が濡れてきたのが分かった。
白銀の左手が瑞紀の右の乳房を包み込み、優しく揉みしだき始めた。そして、硬く尖ってきた薄紅色の乳首を指の付け根で挟み込むと、押しつぶすように捏ね回し始めた。同時に右手は滑らかな腹部を撫でながら叢をかきわけ、溢れ始めた蜜液を敏感な肉の突起に塗り込み始めた。
「んあッ……! ダメッ、そこッ……! キスだけだって……ん、んぁッ!」
腰骨を蕩かせるような峻烈な快感に仰け反り、瑞紀は唇を離して抗議の声を上げようとした。だが、二人の唇を繋ぐ唾液の糸が垂れ落ちる頃には、官能の荒波が背筋を舐め上げ、言葉を発することさえできなかった。
「キスってのは、唇だけにするもんじゃないぞ……」
ニヤリと笑みを浮かべながら瑞紀の痴態を見下ろすと、白銀は美しく咲き誇る真紅の薔薇に口づけをした。そして、その薔薇の茎が巻き付く中心で硬く屹立している薄紅色の乳首を咥えると、ネットリと舌で嬲り始めた。
同時に右手の中指と薬指を花唇に挿し込み、鉤状に折り曲げながら天井部分を擦りだした。その動きに合わせるかのように、人差し指と親指でクルンと薄皮を剥き上げ、赤く充血した真珠粒をコリコリと扱きだした。それは、瑞紀の弱点を完全に掌握した動きだった。
「アッ、アァ、アアッ……! やめッ……! それ、だめぇッ! アッ、ヒィイイ……!」
女の急所を四箇所も同時に責められ、瑞紀は激しく首を振りながら悶え啼いた。長い黒髪が白いシーツの上を舞い上がり、濃密な女の色香を振り乱した。嬲られている花唇からクチャクチャと淫らな旋律が響き渡り、飛沫が白いシーツに染みを描いた。
「おねが……許してぇ……! いやッ……、イッちゃうッ……アッ、アッ、アアァ……!」
真っ赤に染まった目尻から随喜の涙を溢れさせ、濃厚な口づけを受けて濡れ光る唇から涎の糸を垂らしながら、切羽詰まった声で瑞紀が哀願した。
だが、白銀が瑞紀に与えたのは免罪ではなく愉悦であった。白銀は硬く屹立した左乳首をカリッと噛むと同時に、左手で右乳首を押しつぶしながら引っ張り上げた。そして、右手は花唇に入れた二本の指と親指で内と外から力を加え、天井部分と真珠粒を同時に激しく押しつぶした。
「ひぃいいい! いやぁああ……! イクッ……! イッ……クウゥ……!!」
四箇所同時に加えられた暴虐ともいうべき責めに、瑞紀は一瞬の我慢さえもできずに凄まじい絶頂を極めた。プシャアッと音を立てて蜜液を迸らせると、ビックンッビックンッと総身を激しく痙攣させた。そして、ガクガクと硬直しながら女の悦びを噛みしめると、グッタリと弛緩してベッドに沈み込んだ。
ハァ、ハァと熱い吐息を漏らし、全身をビクンッビクンッと痙攣させながら、瑞紀は官能の愉悦に蕩けきった瞳で白銀を見つめた。その美しい貌は真っ赤に染まり、目尻からは随喜の涙を溢れさせ、唇の端からはネットリとした涎が糸を引きながら垂れ落ちていた。
「そろそろ出かけないと遅刻するぞ……。俺は先に行っているから、遅れるなよ……」
凄まじい絶頂に翻弄されている瑞紀を満足そうに見下ろすと、白銀は衣服を身につけながら洗面所へと姿を消した。その後ろ姿を見送りながら、瑞紀は苛立ったような口調で小さく呟いた。
「…最……低ッ……」
その言葉は、自分を弄んだ白銀に対する怒りなのか、それとも彼の愛撫に身を任せて愉悦を貪ってしまった自分に向けたものなのか、瑞紀自身にも分からなかった。
瑞紀が<星月夜>特別捜査部に出社したのは、午前九時四十五分過ぎだった。動けるようになってすぐに自分の部屋に戻り、急いでシャワーを浴びてきたのだが、四十五分間の遅刻となった。
「楪、ちょっと来い……」
瑞紀の姿を確認すると、部長の藤井が声をかけてきた。
「おはようございます、部長……。遅くなってすみません」
てっきり遅刻を咎められると思った瑞紀は、頭を下げて謝罪した。
「お前が遅れることは白銀から聞いている。そんなことより、少しは白銀に認められたようだな。お前宛の伝言だ」
「伝言……?」
差し出された白い封筒を受け取ると、瑞紀は厳しい視線でそれを見つめた。今時手書きの伝言を使うということは、盗聴やハッキングを警戒しているという意味だった。デジタルよりもアナログの方が安全な場合が多いのは、二年前の世界同時電子テロで証明されていた。
(あんな目に遭わされたんだもの……。少しくらいは認めてもらわないと割に合わないわよ……)
自分の席に戻ってペーパーナイフで封を切ると、中には四つ折りされた紙が一枚入っていた。
『午前十一時に池袋駅西口ロータリーに来い。バイクや車は使うな。銃を忘れるな』
ボールペンで走り書きのように書かれた文章はそれだけだった。瑞紀は左手首にはめているリスト・タブレットで時刻を確認した。九時五十二分だった。
<星月夜>本部から新宿駅でJRに乗るまでは約十五分。JRで新宿から池袋までは電車で七、八分。池袋でJRを降りてから西口ロータリーまでは地下道の混み具合にもよるが十分くらいだ。全部で四十分もあれば余裕で到着する計算だ。
瑞紀は席を立つと愛用のベレッタM93Rを取りに、地下にある射撃訓練場へと向かった。
射撃訓練場に入ると、瑞紀は銃保管金庫の施錠を解除して、ベレッタM93Rを取り出した。そして、スライドを引いて薬室に9mmパラベラム弾を一発装填してマガジンを引き抜くと、新しい弾丸を補充してから再装着し、安全装置がかかっていることを確認した。こうしておけば、安全装置を解除してトリガーを引くだけで初弾を撃てるのだ。その上、マガジンの二十発とチェンバーの一発を合わせて二十一発となり、3点射での攻撃が七回可能になるのだ。
左脇に吊ったショルダーホルダーにベレッタM93Rを挿すと、瑞紀は五本の予備マガジンを手に取った。ベルトの左右にあるマガジン・ポケットに二本ずつ入れ、最後の一本はズボンの左尻ポケットに挿し込んだ。これで合計百二十一発の弾丸を持ったことになる。よほどの銃撃戦にならない限り、十分過ぎる弾数だった。
瑞紀が着ている黒い革ジャンパーは<星月夜>の制式装備だ。夏用はメッシュ素材が併用されており、冬用は分厚い牛革がメインに使用されている。今着ているのは夏用だが、どちらも内側にケプラー繊維が編み込まれていて防弾性に優れていた。至近距離から44マグナム弾を撃ち込まれたら骨折くらいするが、貫通することはないはずだ。もっとも、擲弾発射器などの重火器で撃たれたらその限りではないが……。
完全武装とも言える装備をし終えると、瑞紀は左腕のリスト・タブレットで時間を確認した。午前十時十分だった。すぐに出発すれば、最低でも十分以上の余裕があるはずだ。
(朝食を取っている時間はないけど、薬局か売店で栄養ドリンクを買おう……)
昨夜から今朝にかけて数え切れないほどの絶頂を極めさせられ、体力の消耗が激しかったのだ。いまだに体の芯には熱い火照りが燻っており、全身に甘い感覚が残っていた。その悪夢のような愉悦を思い出しそうになり、瑞紀は真っ赤になって激しく首を振った。
(私を抱くのは一度だけだと約束したはずよ! 二度とあんなこと、させたりしないわ!)
脳裏に浮かんだ白銀の顔を睨みつけると、瑞紀は足早に射撃訓練場を後にした。
その左胸に真紅の薔薇が咲いていることには、瑞紀本人も気づいていなかった。
指定された午前十一時ちょうどに、瑞紀は池袋駅西口ロータリーに到着した。平日の昼前ということもあり、思っていたよりも通行人の数は少なかった。周囲を見渡しても、白銀の姿は見当たらない。
(どこにいるのよ、まったく……)
瑞紀は駅を背にして右隅にある交番の近くに立った。何かあった場合に、交番にいる警官たちの援護を受けられるからだ。
十五分ほど待っても、白銀は姿を現さなかった。だが、トップ・エージェントである彼がわざわざ手書きの伝言でここに来るように伝えたのだ。ここに何かがある、またはここで何かが起こる可能性は大きかった。
しばらく周囲を観察していると、瑞紀は違和感を感じた。それが何なのか、最初は分からなかった。だが、再び視線を向けたとき、瑞紀の脳裏に天啓が走った。
(麻薬……?)
若い男二人が、茶封筒とタバコほどの小箱を交換していた。小箱を受け取った男は二十歳くらいで、龍の刺繍が入った赤いスタジャンを着ていた。金色に染めた髪をロック・ミュージシャンのように肩まで伸ばした半グレ風の男だった。
そして、もう一人は黒いスーツ姿の二十代半ばくらいの男で、渡された茶封筒をスーツの左内ポケットに入れようとしていた。ネクタイはしておらず、赤い開襟シャツの襟元を大きく開き、見せびらかせるように太いゴールド・チェーンをしていた。こちらも真面目なビジネスマンには見えない男だった。
(白銀さんは麻薬組織を追っているのかしら……?)
<星月夜>のエージェントは、要人警護やテロ組織への対応など様々な任務に当たる。極端に言えば、どんな任務でも依頼さえあれば担当する、言わば非合法組織を相手にした何でも屋であった。麻薬組織の摘発や壊滅なども、それらのうちの一つであった。
(でも、あれって末端の売人よね? あんなの捕まえても、組織には届かないわ。泳がせて、もっと上の人間と接触するのを待つしかないわね……)
黒スーツの男が、青信号に変わった横断歩道を繁華街に向かって歩き始めた。小さくため息をつくと、瑞紀は男を尾行するために横断歩道に向かおうと足を踏み出した。
「よく気づいたな。だが、俺のターゲットはあいつらじゃない。あいつらは別のチームが担当しているから、尾行はしなくていい」
突然背後から声をかけられ、瑞紀は驚いて振り向いた。そこには白銀がニヤリと笑みを浮かべながら立っていた。
(気配が感じられなかった……。本部長が評価するわけだわ。この人がトップ・エージェントだっていうのは嘘じゃない……)
銃の取扱いほどではわけではないが、瑞紀は剣道二段、合気道初段の有段者だ。ある程度は人の気配を察知することもできるつもりだった。だが、白銀は瑞紀にまったく気づかれることなく、いつの間にか彼女の背後を取っていた。これは、彼と瑞紀の実力に大きな差がある証拠であった。
「私を試したんですか?」
怒りのこもった視線で白銀を睨みながら、瑞紀が訊ねた。だが、白銀は悪びれもせずに瑞紀の言葉を認めた。
「当然だ。俺の相棒になりたいのなら、ベッド以外でも役に立つことを証明しろ」
「な……ッ!」
白銀の告げた台詞に、瑞紀はカアッと顔を赤らめた。女の最も恥ずかしい姿を晒したことを人前で平然と告げられ、瑞紀は恥辱のあまり唇を噛みしめた。
「何をしている、行くぞ……」
瑞紀の内心を見透かしたように、白銀はニヤリと笑いながら告げた。
「どこに行くんです?」
「横浜だ。俺の車で行く。今日は泊まりになるから、そのつもりでいろ」
「泊まりって……? 部屋は別ですよね……?」
ドキンッと胸が高鳴ったが、顔には出さずに平静を装って瑞紀が訊ねた。体の芯に残っていた埋み火が燃え上がったように感じ、瑞紀は慌てて自らを戒めた。
(何を考えてるの……? あんなこと、二度とさせないわ……!)
「残念ながら、一室に泊まる。別の部屋だと、何かあったときに対応が遅れるからな。ラブホテルかモーテルに泊まることになるから、覚悟しておけ……」
「分かりました。でも、私を抱くのは一度だけと約束しましたよね? 男なら、約束を守ってください」
キッと白銀を睨むと、瑞紀は念を押すように告げた。
「本当に気が強い女だな……。分かっている。お前が誘惑してこない限り、俺からは手を出さないさ」
「誘惑なんて……するはずありません!」
白銀の言葉に顔を赤らめながら、瑞紀が叫んだ。その声が周囲の人々の注目を浴びたことに気づくと、瑞紀はさらに赤く染まった。
「まあ、いい……。昨夜みたいに乱れたくなったら、いつでも言ってくれ……」
ニヤリと笑みを浮かべながらそう告げると、白銀は瑞紀に背を向けて歩き出した。
「なッ……」
白銀の言葉が聞こえたのか、近くにいた男たちがニヤつきながら瑞紀を見つめていた。彼らが瑞紀の痴態を想像していることは明らかだった。カアッと真っ赤に顔を染めると、瑞紀は慌てて白銀の後を追いかけた。
(何てヤツ……! こんな人の多い街中で、あんなこと言うなんて……!)
恥ずかしさと怒りのあまり、瑞紀は白銀の後ろ姿を睨みつけた。
(私、乱れてなんて……ないわ……)
だが、白銀とのセックスを思い出すと、それが虚勢であることに自分でも気づいていた。数え切れないほど女の悦びを刻みつけられ、最後には自分から狂ったように腰を振り、何度も愉悦を貪って失神までしたのだ。
(あんなの……私じゃない……! あんなにされたら、女なら誰だってそうなるわよ……!)
自らを擁護すると、瑞紀は白銀に追いつくために足を速めようとした。その瞬間、瑞紀は愕然として思わず立ち止まった。
(そんな……うそ……!?)
自分の女からクチャッという音が響き、下着を濡らしていることに気づいたのだ。
(今は任務中じゃない! しっかりしなさい!)
自分の中から淫霧を吐き出すかのように、瑞紀は大きく深呼吸をした。そして、長い髪を靡かせながら頭を強く振ると、表情を凜々しく引き締めて白銀の後を追いかけていった。
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