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第2章 究極の鎧

2 魔法付与

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 ドゥリンと新しい刀の打ち合わせを済ますと、アトロポスたちはその足でアイザックが紹介してくれた武具屋『銀狼の爪』に向かった。『銀狼の爪』は鍛治士ギルドから大通りを西に十五タルほど歩いた左手にあった。冒険者ギルドの方へ一度戻り、それを通り過ぎる形だった。
「あの店じゃない?」
 銀色の狼の横顔と前爪が描かれている看板を指差しながら、アトロポスが言った。店構えは思った以上に立派で、建物も三階建てだった。

「そうみたいだな。入ってみよう」
 シルヴァレートは狼のレリーフが彫られている木製の扉を押し開けると、アトロポスを先に通してくれた。
「ありがとう、シルヴァ」
 アトロポスは嬉しそうに微笑みながら、シルヴァレートに礼を言った。
(王子にエスコートしてもらえるって、何か気分いいわね)

「結構、広いのね。さすがにギルマスお勧めのお店ね」
 入口からフロアを見渡しながら、アトロポスが感嘆の声を上げた。
 一階のフロアには、左右の壁に沿って様々な革製の鎧が掛けられていた。冒険者ギルドの一階フロアの倍以上はある広大な店内には、中央に大きな展示棚が四つ置かれており、革袋やポーション入れなどの小物類が展示されていた。

「いらっしゃいませ。何かお探しでしょうか?」
 明るい緑色の髪を肩で切り揃えたエルフの女性が声を掛けてきた。一見すると二十代半ばくらいに見えるが、長寿族であるエルフの年齢は外見どおりでないことをアトロポスはクロトーから学んでいた。
(でも、エルフって美人が多いな。スタイルもいいし、羨ましい……)
 横に立つシルヴァレートが嬉しそうに微笑んでいることに気づくと、アトロポスは思わずムッとした。

「彼女の鎧を探しに来ました。後で魔法付与もするつもりですが、革製で質の良いものを見せてもらえますか?」
 シルヴァレートが告げた彼女・・という言葉に、アトロポスの機嫌はあっという間に復活を遂げた。
「はい、かしこまりました。ご予算を伺ってもよろしいでしょうか?」
「そうですね……。逆に伺いたいのですが、四大龍クラスの革を使っている物はいくらくらいしますか?」
 四大龍の革と聞いて、アトロポスは思わずシルヴァレートの横顔を見上げた。

「天龍、水龍ですと、白金貨二万枚からとなります。火龍か木龍でよろしければ、白金貨一万五千枚前後からございます」
「そうですか。その下になると何の革になりますか?」
「ガルーダやコカトリスの革になりまして、白金貨五千枚から一万枚くらいです」
 エルフの女性店員が完璧な営業スマイルを浮かべながら告げた。四大龍には及ばないが、ガルーダもコカトリスも凶悪なA級魔獣の代表格だった。

「シルヴァ、ちょっと……そこまで高級な鎧じゃなくていいわよ」
 近くに掛けられている革鎧の値札を横目で見ながら、アトロポスが慌てて告げた。値札には、白金貨一枚と書かれていた。天龍や水龍の革鎧の二万分の一の値段だった。
「まあ、せっかくだから見るだけ見させてもらおう。気に入るかどうかは別問題だしな。取りあえず、四大龍の革鎧を見せていただけますか?」
 笑いながらアトロポスに言うと、シルヴァレートは女性店員に笑顔で告げた。

「かしこまりました。当店は一階が革鎧、二階が金属鎧メタルーマーとなっております。高級鎧は三階に展示しておりますので、こちらからどうぞ……」
 魅惑的な笑顔でそう言うと、女性店員はアトロポスたちを店の右手にある階段へと案内した。


 三階のフロアに展示されている鎧は一見して、一、二階の物とは違っていた。金属鎧メタルーマーは材質がオリハルコンやアダマンタイト製で、装飾もかなり凝っていた。
 革鎧は動物の皮を使った物は一つも置いておらず、すべてが魔獣の皮をなめした物だった。特に女性用の鎧は、ビキニアーマーと呼ばれる露出度の高い物から、ローブに近いデザイン性の高い物まで様々だった。

(こんなの、まともな神経をしていたら絶対に着られないわね……)
 胸と下腹部を辛うじて覆っている下着のような鎧を見て、アトロポスは驚いた。
「四大龍の革鎧は、一番奥にございます」
 女性店員に案内されながらフロアの奥へ行くにしたがって、値札の金額がどんどん上昇していった。
(入り口に置いてあった革鎧は白金貨五百枚くらいだったのに、この辺のは白金貨千五百枚もするわ。あ、こっちは二千枚……。金銭感覚がおかしくなってくるわね)

「こちらの真ん中に展示している物が、天龍の革鎧ヘルムドラーク・ハルナスとなります。その両隣が水龍の革鎧ヴァッサードラーク・ハルナスです。右手の三着が火龍、左手の四着が木龍の鎧です」
 フロアの最奥にある区画までアトロポスたちを案内すると、女性店員が笑顔で振り向きながら告げた。さすがに最高級品だけあり、きちんと人形マネキンに鎧を装着させていた。

「凄い……。素敵ですね」
 アトロポスは中央に飾られている天龍の革鎧ヘルムドラーク・ハルナスに目を奪われた。
 革鎧と言ってもデザイン的にはローブに近く、胸元は大きくV字型にカットされており、肩から胸に下りた直垂ひたたれには、薔薇をデザインした銀の刺繍が入っていた。ひじ当てやもも当て、すね当てにも銀糸で螺旋らせんの刺繍が施されており、漆黒さの中にも女性らしい可憐さを併せ持つデザインだった

「こちらの鎧には、すでに重量軽減とサイズ調整の魔法が付与されております。ご希望でしたら、あと二つまでお好きな魔法を付与することが可能です」
「追加付与できる魔法には、どんな種類がありますか?」
 女性店員の説明を聞いて、アトロポスが訊ねた。
「魔法耐性としては、水属性、火属性、土属性、風属性の四種類からお選びいただけます。その他には、物理耐性、速度強化、筋力強化の付与が可能となっております」

「気に入ったみたいだな。この鎧の値段はいくらですか。また、それぞれの追加付与の価格も教えてください」
 シルヴァレートが女性店員に訊ねた。
「こちらの天龍の革鎧ヘルムドラーク・ハルナスは、白金貨二万八千枚になります。魔法耐性と物理耐性はそれぞれ白金貨二千枚です。速度強化は白金貨五千枚、筋力強化は白金貨三千枚です」

「全部で白金貨三万枚以上……。無理よ、シルヴァ。怒られちゃうわ」
「ギルマスに会う前に、クロトーさんに相談したらどうだ? 好きなの買えって言ってたしな。追加付与は後で決めるとして、取りあえず試着してみろよ」
「うん……。大丈夫かな……?」
 アトロポスの心配をよそに、女性店員が笑顔で告げた。
「試着室はこちらになります。どうぞ……」


 人形マネキンから外してもらった天龍の革鎧ヘルムドラーク・ハルナスを受け取ると、アトロポスはその軽さに驚いた。
(凄く軽いわ、これ……)
 重量軽減魔法の効果で、ほとんど重さを感じなかったのだ。シルヴァレートから借りた黒革のコートにも重量軽減魔法が付与されているが、それよりも数段上の魔法効果だった。

 試着室に入ると、アトロポスは着ていた黒革のコートと革鎧を脱ぎ、天龍の革鎧ヘルムドラーク・ハルナスを身につけた。多数の部位に分かれているように見えたが、実際は上着とズボン、それに編み上げブーツだけだった。
(これなら、着脱もしやすいわね。それに、着ていることを忘れるくらい軽い)
 鎧の性能に満足すると、アトロポスは壁に掛けられた姿見に全身を映した。漆黒の鎧がアトロポスの白い肌を際立たせて、これ以上はないというほどに良く似合っていた。少し派手かと思った銀の薔薇の刺繍も、黒髪のアトロポスが着ると違和感なく馴染んで見えた。

 サイズ調整魔法のおかげで体に良くフィットし、細身だが女性らしいアトロポスの肢体をより魅惑的に際立たせていた。
(ちょっと胸元が見えるのが気になるけど、クロトーさんほどないし……)
 大きくV字型に開いた胸元から胸の谷間が覗いていたが、クロトーの豊かすぎる胸と比べれば些細なものだった。
(まだ成長期なんだから……。そのうちに、私だって……)
 気を取り直して再び姿見を見つめると、アトロポスは満足げな微笑みを浮かべて試着室から出た。

「おお、凄くいいな! 良く似合ってる!」
「ありがとう、シルヴァ。ちょっと高いけど、アイザックさんに怒られるのを覚悟でこれにしようかな?」
「それだけ似合っているのに、他のを選ぶことないぞ。魔法付与はどうする?」
 シルヴァレートに手放しで褒められ、アトロポスは少し照れながら言った。

「速度強化は欲しいな。あとは、物理耐性と筋力強化のどっちがいいと思う?」
「天龍の皮は元々、物理耐性と魔法耐性に優れている。生半可な武器じゃ傷もつかないから、物理耐性はいらないと思う。ローズの場合は、筋力強化の方がいいんじゃないか? やはり、男の剣士と比べると非力だから……」
 シルヴァレートの意見になるほどと頷くと、アトロポスは言った。
「じゃあ、速度強化と筋力強化にするわ。でも、鎧代と合わせると、全部で白金貨三万六千枚かぁ……」
 絶対にアイザックに怒られると思い、アトロポスは大きなため息をついた。

(あ、そう言えば、店主のベイルートさんにアイザックさんの名前を出せば安くしてもらえるって言ってたわよね?)
「すみません、ベイルートさんっていらっしゃいますか? 申し遅れましたが、私は冒険者ギルドのギルドマスター、アイザックさんからの紹介で来たローズと言います。ちょっとご挨拶だけでもさせていただけたらと……」
 アトロポスは思い出したように女性店員に声を掛けた。

「アイザック様のご紹介で……。ただいまベイルートを呼んで参りますので、少々お待ちください」
 アトロポスとシルヴァレートに一礼すると、女性店員は小走りに走り去っていった。それを見送ると、アトロポスはシルヴァレートに小声で告げた。

「アイザックさんの名前を出せば、少し安くしてくれるって言ってたことを思い出したの。どのくらい値引きしてくれるかな?」
「そうなのか。クロトーさんが言っていた三万くらいになるといいな」
「そうね。クロトーさん、二、三万くらいなら好きなの買えって言ってくれたしね?」
 皮算用をしていると、女性店員が一人の男性を連れて戻ってきた。

「初めまして。『銀狼の爪』の店主をしているベイルートと申します。アイザック様のご紹介でいらしたとか……」
 ベイルートはアトロポスに手を差し伸べながら言った。アトロポスは彼の手を握りながら自己紹介をした。
「はい、冒険者ギルドの剣士クラスA、ローズと申します。よろしくお願いします」

「同じく冒険者ギルド、魔道士クラスFのシルヴァです」
 シルヴァレートがベイルートと握手を交わしながら告げた。
 ベイルートはアイザックと同じく、五十代半ばくらいの恰幅のいい男性だった。短めの銀髪と商人らしい人当たりの良さが滲み出ている丸顔の男だった。

「この鎧に魔法付与をお願いしたいと思いまして……」
「ありがとうございます。大変よくお似合いですね。どのような追加付与をご希望ですか?」
 ベイルートが笑顔でアトロポスを見つめながら訊ねてきた。
「速度強化と筋力強化をお願いします。付与には何日くらいかかりますか?」
「ちょうど今、付与をしていただく予定の魔道士がこの街におりますので、一日いただければ十分です。明日の昼の二つ鐘以降でしたらお渡しできますので、ご都合の良い時間にお越しください」

「分かりました。よろしくお願いします。では、試着を終えてきますので……。シルヴァ、お願いね」
 シルヴァレートに視線を移すと、アトロポスは着替えるために試着室に入っていった。価格交渉は任せたと言う意味だった。

「今の天龍の革鎧ヘルムドラーク・ハルナスに速度強化と筋力強化の追加付与をして、全部でいくらでしょうか?」
天龍の革鎧ヘルムドラーク・ハルナスが白金貨二万八千枚。速度強化の付与が白金貨五千枚、筋力強化が白金貨三千枚ですので、合計で白金貨三万六千枚となります」
「三万六千枚ですか……。うーん、少し厳しいな……」
 シルヴァレートは胸の前で両腕を組むと、眉間に皺を寄せながら告げた。

天龍の革鎧ヘルムドラーク・ハルナスは一点物ですので、どうしても高額となります。しかし、アイザック様のご紹介でご来店いただきましたので、一割ほどお値引きをさせていただきます」
「一割……。では、三万二千四百枚ということですか?」
「はい、いかがでしょう?」
(白金貨三千六百枚の値引きか……。値引き額としては十分だが、もう少し粘ってみるか?)

「今回の支払いは冒険者ギルド・ザルーエク支部からとなります。実はギルドマスターのアイザックさんからは、白金貨二万五千枚までと言われているんです。まあ、その金額は無理だと思いますが、もう少しご協力をお願いできませんか?」
「二万五千枚ですか……。さすがにそれは厳しいですが、アイザック様にはいつもお世話になっておりますので……。白金貨三万一千枚でいかがでしょう?」
(値引き額として、五千枚か。速度強化の付与が無料になったと考えると、このあたりが限度かな?)

「ありがとうございます。助かります。では、白金貨三万一千枚でお願いします。請求は領収書と一緒に、アイザックさんへ廻していただけますか?」
「かしこまりました。手続きをいたしますので、ギルド証をお預かりできますか?」
「私のギルド証でよろしいのでしょうか? 実際にアイザックさんから指示を受けたのはローズなんですが……」
「では、ローズ様のギルド証をお願いいたします」
 ベイルートがそう告げた時、着替えを終えたアトロポスが試着室から出て来た。

「ローズ、ベイルートさんにご協力いただいて、全部で白金貨三万一千枚にしていただいた」
「ホントに? ベイルートさん、ありがとうございました」
 白金貨五千枚もの値引きを引き出したシルヴァレートに驚きながら、アトロポスはベイルートに頭を下げた。

「いえ、アイザック様には日頃からお世話になっておりますので……。請求はアイザック様宛と伺いました。ローズ様のお買い物分として処理させていただきますので、ギルド証をお預かりできますか?」
「あ、はい。こちらでお願いします」
 首からミスリル製のギルド証を外すと、アトロポスはベイルートに手渡した。
「ありがとうございます。では、手続きをして参りますので、少々お待ちください」
 そう告げると、ベイルートは二人に頭を下げて女性店員とともに歩いて行った。

「よく白金貨五千枚も値引きできたわね。ありがとう、シルヴァ」
「目標の三万枚には届かなかったが、これならクロトーさんに口添えしてもらえそうだな」
 笑顔でそう告げると、シルヴァレートはアトロポスの頭に手を乗せた。
「うん。やっぱり、頼りになるわね」
 アトロポスは嬉しそうに微笑みながら、シルヴァレートの顔を見上げた。

「お礼は今晩な。お前がどんなお仕置きをしてくれるのか、楽しみにしているよ」
「し、シルヴァ……」
 ギルドを出る時、胸が見えていることを教えてくれなかったシルヴァレートにお仕置きをすると言ったことを思い出して、アトロポスは恥ずかしさのあまり真っ赤に顔を染めた。
(やだ、私……。考えてみたら、今夜もシルヴァとしたいって言ったみたいじゃない?)
 自分の言葉の意味に気づいて、アトロポスの胸は羞恥と期待に高鳴った。
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