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第四章 双頭の銀龍
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「ティア、<イルシオン>を使っているのか?」
銀龍騎士団本部の中庭にある闘技場に着くと、ティアの左腰を見てスカーレットが驚いたように訊ねた。
「はい。先ほどお話した私を救ってくれた男性から譲られました。やはり、無断で使っているのは不味いですよね?」
ユピテル皇国の三種の神器である<イルシオン>を皇帝の許可もなく使っていることを指摘されたと思い、ティアは申し訳なさそうに顔を伏せた。
「ん? 別に構わんぞ。三種の神器の管理は元帥の仕事だが、私が元帥になる以前に、オルフェウス皇子が勝手に持ち出して紛失扱いになっているものだ。私が発見してお前に渡したことにしておけばいい。それに、三種の神器は持ち主を選ぶ。私の<ブリューナク>のようにな」
そう告げると、スカーレットは左腰の剣を抜いてティアの目の前に見せた。<イルシオン>に勝るとも劣らない神気を纏った神剣<ブリューナク>が、スカーレットの覇気を受けて凄まじい威圧を放った。
「<イルシオン>がお前を選んだのであれば、何も問題ない。皇帝陛下が文句を言ってきたら、私が認めたと伝えておけ」
「はい。ありがとうございます」
笑顔でそう告げたスカーレットに、ティアは感謝した。名刀<紫苑>は別として、本心ではこれほど手に馴染む刀を取り上げられたくはなかったのだ。
「それでどうする? <イルシオン>で手合わせをしたいか? それとも、模擬刀を使うか?」
「模擬刀でお願いします」
さすがに、<イルシオン>と<ブリューナク>で模擬戦を行う気にはなれなかった。周囲にどれほどの被害が出るのか、想像もつかなかったのだ。ティアは迷わずに模擬刀で模擬戦を行うことを選んだ。
「では、そこの武器置場から好きなものを選べ。すべて訓練用に刃を潰してある。どれでもいいから、私にも一本取ってくれ」
「はい。分かりました」
ティアは慎重に振りごたえを確認しながら、二本の模擬刀を選んだ。そして、<ブリューナク>に似た形の模擬剣を一本選ぶと、スカーレットに渡した。
「ほう。腰に二本差していたのは伊達ではなかったのか。いつから二刀流を使うようになった?」
スミレ色の瞳を興味深そうに輝かせながら、スカーレットが訊ねた。
「二年間、修行をしていましたので、その時からです」
「見違えるほど腕を上げたようだが、誰に師事した?」
「剣聖ラインハルト様に……」
そう告げると、スカーレットは楽しそうな笑顔を浮かべながら言った。
「そうか。では、お前と私は姉妹弟子だな。私もかつて老師に師事をした。半年ほどだったがな」
ラインハルトの修行の厳しさを、ティアは身をもって知っている。ラインハルトが認めるだけの実力を得るために、ティアは丸二年かかった。ラインハルトは中途半端に修行を終わらせることは絶対にしなかった。スカーレットの言葉は、ラインハルトが彼女の実力を半年で認めたという意味だった。そして、初めてギルドマスター室で話をした時に、ラインハルトが告げた言葉をティアは思い出した。
「昔、儂が手ほどきしてやったのに、あっという間に師匠の儂を追い越していったじゃじゃ馬じゃよ」
ラインハルトはスカーレットのことをそう言っていたのだ。つまり、スカーレットは、たった半年でラインハルトの実力を上回ったということだった。
(やはり、スカーレット姉さんは「勇者の再来」だわ。最初から全力で行かないと、たぶん勝負にもならない)
ヘテロクロミアの瞳に強い意志を浮かべると、ティアは一切の手抜きをしないことを決めた。その様子を、スカーレットは楽しげに見つめていた。
「始める前に、アルフィ」
「は、はい」
突然、スカーレットに名前を呼ばれて、アルフィが驚きながら顔を上げた。
「魔術師クラスSと言ったな。防御障壁くらいは張れるだろう。お前とダグラスに障壁を張れ」
「は、はい。分かりました」
アルフィはスカーレットの言葉に従い、ダグラスと自分の前に氷壁魔法アイスウォールを張った。普通の魔道士が作る倍以上の硬度と厚さを持つアイスウォールだった。昨夜、<デビメシア>の女魔道士が放った炎系上位魔法インフェルノさえも完全に防いだものだ。
「なかなかの氷壁だ。これならいいだろう。では、始めようか?」
アルフィの氷壁を見て満足げに頷くと、スカーレットはティアに向かって告げた。
「好きに打ってこい。覇気を使っても構わん」
「わかりました。行きます」
そう告げた瞬間、テアの全身から凄まじい覇気の炎が噴出した。その覇気の炎が濃密さを増すと、爆発したように巨大な火炎となって天を焦がした。そして、五メッツェ以上の高さとなると、二つの色に分かれた。
蒼炎と白炎だ。
蒼炎が左手を包み、漆黒の模擬刀が蒼く輝いた。同時に、右手の模擬刀が白炎に包まれ、閃光を発した。
「ハァアアッ!」
ティアは二本の模擬刀を頭上で交差させると、裂帛の気合いとともに振り抜いた。
蒼炎の激流と白炎の奔流とが交錯し、超大な螺旋となってスカーレットに襲いかかった。
「なかなかやる」
スカーレットは楽しそうに紅唇に笑いを浮かべると、手に持った模擬剣を無造作に横に払った。
たったそれだけの動作で、ティアが放った壮絶な覇気を遥かに凌駕する怒濤の波動が生まれ、ティアの渦動を呑み込んだ。そして、その破壊力をいささかも減ずることなく、ティアの全身を激流が襲った。
「くっ……きゃあぁああ!」
ティアが目の前で二本の模擬刀を交差させ、全身の覇気を纏わせてスカーレットの激流を受け止めた。だが、超烈な奔流は二本の模擬刀を粉砕し、ティアの体を直撃した。激流に呑まれた木の葉のように、ティアは宙を回転しながら三十メッツェ以上を一気に吹き飛ばされた。
「ティアァア!」
アルフィが絶叫を放った。
「ティアッ!」
ダグラスが腰に付けた革の小物入れから上級回復ポーションを取り出すと、ティアの元へ駆け出した。その後を漆黒の髪を振り乱しながら、アルフィが追った。
「ティア、大丈夫か!」
全身の骨を砕き、四肢を骨折して意識を失っているティアを抱き起こすと、ダグラスは上級回復ポーションの栓を開けて口に含んだ。そして、ティアの唇を塞ぐと、口移しに上級回復ポーションを飲ませた。三度に分けて全量を飲ませると、ダグラスはティアの体を揺さぶった。
「ティア、大丈夫か?」
「ん……ダグラス……。うん……ありがとう」
即効性のポーションが効力を発揮し、全身の骨折が瞬く間に治癒していった。ティアはダグラスの腕に抱かれながらニッコリと微笑んだ。
「元帥! いくら何でもひどすぎませんか! 危うく死ぬところでしたよ!」
黒曜石の瞳に激しい怒りを浮かべて、アルフィがスカーレットに向かって怒鳴った。スカーレットは申し訳なさそうな表情を浮かべながら、豪奢な金髪を揺らしてティアに頭を下げた。
「すまん、ティア。お前の覇気が思った以上だったので、つい加減を間違えた。悪かった」
「いえ。いつものことです」
「あれで……手加減してたんですか?」
笑顔で告げたティアの言葉に驚き、アルフィが唖然とした。
「当たり前じゃない。姉さんが本気を出したら、銀龍騎士団本部はもちろん、後ろにあるイシュタル・パレスにも被害が出るわよ」
「そんな……」
ティアが告げた内容に、アルフィが言葉を失った。ダグラスも信じられないと言った表情を浮かべて、スカーレットを見つめていた。
「しかし、思った以上に腕を上げたな、ティア。老師の修行は厳しかっただろう?」
「はい。一日に五回以上は今みたいに覇気で吹き飛ばされました」
笑い話のように告げたティアの言葉に、アルフィとダグラスはラインハルトの修行がどれほどのものであるかを知らされた。
「あんた……本当によく生きて帰ってきたわね」
「だから言ったじゃない。アルフィとダグラスにもう一度会うために、私も必死だったって……」
ティアが笑顔で告げた言葉の重みを、アルフィとダグラスは改めて思い知らされた。
銀龍騎士団本部の中庭にある闘技場に着くと、ティアの左腰を見てスカーレットが驚いたように訊ねた。
「はい。先ほどお話した私を救ってくれた男性から譲られました。やはり、無断で使っているのは不味いですよね?」
ユピテル皇国の三種の神器である<イルシオン>を皇帝の許可もなく使っていることを指摘されたと思い、ティアは申し訳なさそうに顔を伏せた。
「ん? 別に構わんぞ。三種の神器の管理は元帥の仕事だが、私が元帥になる以前に、オルフェウス皇子が勝手に持ち出して紛失扱いになっているものだ。私が発見してお前に渡したことにしておけばいい。それに、三種の神器は持ち主を選ぶ。私の<ブリューナク>のようにな」
そう告げると、スカーレットは左腰の剣を抜いてティアの目の前に見せた。<イルシオン>に勝るとも劣らない神気を纏った神剣<ブリューナク>が、スカーレットの覇気を受けて凄まじい威圧を放った。
「<イルシオン>がお前を選んだのであれば、何も問題ない。皇帝陛下が文句を言ってきたら、私が認めたと伝えておけ」
「はい。ありがとうございます」
笑顔でそう告げたスカーレットに、ティアは感謝した。名刀<紫苑>は別として、本心ではこれほど手に馴染む刀を取り上げられたくはなかったのだ。
「それでどうする? <イルシオン>で手合わせをしたいか? それとも、模擬刀を使うか?」
「模擬刀でお願いします」
さすがに、<イルシオン>と<ブリューナク>で模擬戦を行う気にはなれなかった。周囲にどれほどの被害が出るのか、想像もつかなかったのだ。ティアは迷わずに模擬刀で模擬戦を行うことを選んだ。
「では、そこの武器置場から好きなものを選べ。すべて訓練用に刃を潰してある。どれでもいいから、私にも一本取ってくれ」
「はい。分かりました」
ティアは慎重に振りごたえを確認しながら、二本の模擬刀を選んだ。そして、<ブリューナク>に似た形の模擬剣を一本選ぶと、スカーレットに渡した。
「ほう。腰に二本差していたのは伊達ではなかったのか。いつから二刀流を使うようになった?」
スミレ色の瞳を興味深そうに輝かせながら、スカーレットが訊ねた。
「二年間、修行をしていましたので、その時からです」
「見違えるほど腕を上げたようだが、誰に師事した?」
「剣聖ラインハルト様に……」
そう告げると、スカーレットは楽しそうな笑顔を浮かべながら言った。
「そうか。では、お前と私は姉妹弟子だな。私もかつて老師に師事をした。半年ほどだったがな」
ラインハルトの修行の厳しさを、ティアは身をもって知っている。ラインハルトが認めるだけの実力を得るために、ティアは丸二年かかった。ラインハルトは中途半端に修行を終わらせることは絶対にしなかった。スカーレットの言葉は、ラインハルトが彼女の実力を半年で認めたという意味だった。そして、初めてギルドマスター室で話をした時に、ラインハルトが告げた言葉をティアは思い出した。
「昔、儂が手ほどきしてやったのに、あっという間に師匠の儂を追い越していったじゃじゃ馬じゃよ」
ラインハルトはスカーレットのことをそう言っていたのだ。つまり、スカーレットは、たった半年でラインハルトの実力を上回ったということだった。
(やはり、スカーレット姉さんは「勇者の再来」だわ。最初から全力で行かないと、たぶん勝負にもならない)
ヘテロクロミアの瞳に強い意志を浮かべると、ティアは一切の手抜きをしないことを決めた。その様子を、スカーレットは楽しげに見つめていた。
「始める前に、アルフィ」
「は、はい」
突然、スカーレットに名前を呼ばれて、アルフィが驚きながら顔を上げた。
「魔術師クラスSと言ったな。防御障壁くらいは張れるだろう。お前とダグラスに障壁を張れ」
「は、はい。分かりました」
アルフィはスカーレットの言葉に従い、ダグラスと自分の前に氷壁魔法アイスウォールを張った。普通の魔道士が作る倍以上の硬度と厚さを持つアイスウォールだった。昨夜、<デビメシア>の女魔道士が放った炎系上位魔法インフェルノさえも完全に防いだものだ。
「なかなかの氷壁だ。これならいいだろう。では、始めようか?」
アルフィの氷壁を見て満足げに頷くと、スカーレットはティアに向かって告げた。
「好きに打ってこい。覇気を使っても構わん」
「わかりました。行きます」
そう告げた瞬間、テアの全身から凄まじい覇気の炎が噴出した。その覇気の炎が濃密さを増すと、爆発したように巨大な火炎となって天を焦がした。そして、五メッツェ以上の高さとなると、二つの色に分かれた。
蒼炎と白炎だ。
蒼炎が左手を包み、漆黒の模擬刀が蒼く輝いた。同時に、右手の模擬刀が白炎に包まれ、閃光を発した。
「ハァアアッ!」
ティアは二本の模擬刀を頭上で交差させると、裂帛の気合いとともに振り抜いた。
蒼炎の激流と白炎の奔流とが交錯し、超大な螺旋となってスカーレットに襲いかかった。
「なかなかやる」
スカーレットは楽しそうに紅唇に笑いを浮かべると、手に持った模擬剣を無造作に横に払った。
たったそれだけの動作で、ティアが放った壮絶な覇気を遥かに凌駕する怒濤の波動が生まれ、ティアの渦動を呑み込んだ。そして、その破壊力をいささかも減ずることなく、ティアの全身を激流が襲った。
「くっ……きゃあぁああ!」
ティアが目の前で二本の模擬刀を交差させ、全身の覇気を纏わせてスカーレットの激流を受け止めた。だが、超烈な奔流は二本の模擬刀を粉砕し、ティアの体を直撃した。激流に呑まれた木の葉のように、ティアは宙を回転しながら三十メッツェ以上を一気に吹き飛ばされた。
「ティアァア!」
アルフィが絶叫を放った。
「ティアッ!」
ダグラスが腰に付けた革の小物入れから上級回復ポーションを取り出すと、ティアの元へ駆け出した。その後を漆黒の髪を振り乱しながら、アルフィが追った。
「ティア、大丈夫か!」
全身の骨を砕き、四肢を骨折して意識を失っているティアを抱き起こすと、ダグラスは上級回復ポーションの栓を開けて口に含んだ。そして、ティアの唇を塞ぐと、口移しに上級回復ポーションを飲ませた。三度に分けて全量を飲ませると、ダグラスはティアの体を揺さぶった。
「ティア、大丈夫か?」
「ん……ダグラス……。うん……ありがとう」
即効性のポーションが効力を発揮し、全身の骨折が瞬く間に治癒していった。ティアはダグラスの腕に抱かれながらニッコリと微笑んだ。
「元帥! いくら何でもひどすぎませんか! 危うく死ぬところでしたよ!」
黒曜石の瞳に激しい怒りを浮かべて、アルフィがスカーレットに向かって怒鳴った。スカーレットは申し訳なさそうな表情を浮かべながら、豪奢な金髪を揺らしてティアに頭を下げた。
「すまん、ティア。お前の覇気が思った以上だったので、つい加減を間違えた。悪かった」
「いえ。いつものことです」
「あれで……手加減してたんですか?」
笑顔で告げたティアの言葉に驚き、アルフィが唖然とした。
「当たり前じゃない。姉さんが本気を出したら、銀龍騎士団本部はもちろん、後ろにあるイシュタル・パレスにも被害が出るわよ」
「そんな……」
ティアが告げた内容に、アルフィが言葉を失った。ダグラスも信じられないと言った表情を浮かべて、スカーレットを見つめていた。
「しかし、思った以上に腕を上げたな、ティア。老師の修行は厳しかっただろう?」
「はい。一日に五回以上は今みたいに覇気で吹き飛ばされました」
笑い話のように告げたティアの言葉に、アルフィとダグラスはラインハルトの修行がどれほどのものであるかを知らされた。
「あんた……本当によく生きて帰ってきたわね」
「だから言ったじゃない。アルフィとダグラスにもう一度会うために、私も必死だったって……」
ティアが笑顔で告げた言葉の重みを、アルフィとダグラスは改めて思い知らされた。
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