上 下
73 / 97
2章

2‐21 『把握』

しおりを挟む
 レベル上げの戦闘前にやっておきたいことがある。

 新スキルの獲得だ。

 新しくスキルを取れるくらいには「経験」がたまっているはずだ。

 これからダンジョンに潜るときに必要なのはどう考えても探索系か鑑定系のスキル。

 スキルは「想像力」だ。

 出来るだけ具体的にやりたいことをイメージする。

 キールの「サーチ」のように使い方次第では他のも応用の聞く能力を。

 対象の強さは詳細に分かったほうが良い、戦うか逃げるかの判断に使える。

 仲間の状態も分かれば、進むか退くかの判断も下せる。

 弱い俺をリーダーと立ててくれるリーズとナツキの為にも、最適な決断を下す必要がある。

 すると頭に言葉が浮かぶ『把握』

 そのままだ。

 迷わずそのスキルを獲得する。

〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇

 特殊スキル 『把握』

 現状を把握する。

〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇

 恐ろしくシンプルだ、その分使い方は無限大。

 早速使ってみる。

 イメージだ、シルフィの事を『把握』

 すると頭に情報が浮かぶ。

 シルフィ シーズグリフォン
 2歳 Lv10 
 風系統魔法適性

 うーん、さっき聞いた情報しかない…

 俺の理解している現状を分かりやすく並べたって感じだ。

 優秀な秘書がいると思えばいいか、他にも試したいがまずはシルフィのレベル上げだな。

ーーーーーーーーー
 
「『把握』ね、聞いた事無いわね…
 でもあんたのイメージしたことが全くできないってことはないと思うわ…
 スキルレベルが上がるまで、そっちも様子を見ましょう。」

 リーズに話すとそんな返事が返ってくる。

「でも、今までと違ってスキルにレベル表示はないんだよ。」

「『環境依存型』スキルなのね…」

 初めて聞く言葉だ。

「環境依存型?」

「ええ、スキル単体のレベルを上げることは出来ないけど、あんたの知識・経験・他には周囲の環境なんかで効力が変化する。
 そうね、例えば…」

〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇

 普通のスキル、例えば『鉄壁』はスキルのレベルが上がればそのまま強さに直結する。
 小さな子供でも『鉄壁』が有れば大人より耐久が高くなる。

 反対にミーシャの『獣人化』は本人の強さによって能力で出来る事が増える。
 『獣人化』の能力を完全に引き出すためには、使用者が強くなる必要がある。
 
〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇

「つまり今の俺の能力自体が『把握』に見合ってないって訳だな…」

「そうゆう事ね。
 でもあんたの場合、すぐ使いこなせるようになるわよ。
 私が保証してあげる。」

 心強いな…

「スキルの確認はこれくらいにしましょう、お出ましみたい。」

 前方からやってくる大きな「大蛇」を見て戦闘態勢に入る。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

おしっこ我慢が趣味の彼女と、女子の尿意が見えるようになった僕。

赤髪命
青春
~ある日目が覚めると、なぜか周りの女子に黄色い尻尾のようなものが見えるようになっていた~ 高校一年生の小林雄太は、ある日突然女子の尿意が見えるようになった。 (特にその尿意に干渉できるわけでもないし、そんなに意味を感じないな……) そう考えていた雄太だったが、クラスのアイドル的存在の鈴木彩音が実はおしっこを我慢することが趣味だと知り……?

校外学習の帰りに渋滞に巻き込まれた女子高生たちが小さな公園のトイレをみんなで使う話

赤髪命
大衆娯楽
少し田舎の土地にある女子校、華水黄杏女学園の1年生のあるクラスの乗ったバスが校外学習の帰りに渋滞に巻き込まれてしまい、急遽トイレ休憩のために立ち寄った小さな公園のトイレでクラスの女子がトイレを済ませる話です(分かりにくくてすみません。詳しくは本文を読んで下さい)

校外学習の帰りに渋滞に巻き込まれた女子高生たちが集団お漏らしする話

赤髪命
大衆娯楽
※この作品は「校外学習の帰りに渋滞に巻き込まれた女子高生たちが小さな公園のトイレをみんなで使う話」のifバージョンとして、もっと渋滞がひどくトイレ休憩云々の前に高速道路上でバスが立ち往生していた場合を描く公式2次創作です。 前作との文体、文章量の違いはありますがその分キャラクターを濃く描いていくのでお楽しみ下さい。(評判が良ければ彼女たちの日常編もいずれ連載するかもです)

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

勝負に勝ったので委員長におっぱいを見せてもらった

矢木羽研
青春
優等生の委員長と「勝ったほうが言うことを聞く」という賭けをしたので、「おっぱい見せて」と頼んでみたら……青春寸止めストーリー。

我慢できないっ

滴石雫
大衆娯楽
我慢できないショートなお話

小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話

矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」 「あら、いいのかしら」 夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……? 微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。 ※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。 ※小説家になろうでも同内容で投稿しています。 ※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。

生贄にされた先は、エロエロ神世界

雑煮
恋愛
村の習慣で50年に一度の生贄にされた少女。だが、少女を待っていたのはしではなくどエロい使命だった。

処理中です...