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2章

2‐5 ナツキの新スキル ☆

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 俺たちは村から少し離れた場所を切り開き、アンナの指示で木を加工して簡易的な柵を立てると、その中にテントを設置する。

 すべてを終えるまで3日程度かかったが、正直5人で作ったとは思えない程立派なものが出来た。

 アンナとナツキが凄い勢いで周辺の木を切り倒し、リーズは魔法でそれをカットしていく。

 俺とミーシャで柵を立て、周辺に罠を仕掛ける。

 途中1mはあるだろう兎のような魔物が何度か襲い掛かってきたが、特に苦戦することは無く処理できた。

 兎型の魔物を兎人族のミーシャはどう思っているのだろうか…

「うーん…
 カズ君はこの世界の人じゃないからそういう疑問が出るのかもしれないけど、私たちはアレと同じだとは思ってないから何もないよ!」

 余計なお世話だったのかもしれない。
 俺の常識で話すのは良くないだろう。

 ミーシャに謝ると

「ほんとに気にしてないよ!
 おいしそうだしね!!」

 ミーシャの優しさに感謝する。

ーーーーーーーーー

「かんぱーい!!!」

 村のギルドで買ったお酒で、パーティー拠点整備の簡単な打ち上げだ。

 もちろん安全な場所ではないので量はほどほどに、ミーシャの分はジュースでナツキの分は俺のおしっこだ。

 一気に飲み干し、お代わりしようとするナツキにアンナは

「本当にいいんですか?」
 
 などと心配していたが、ナツキは気を使ってるわけではなく一番飲みたいものがソレなのだから仕方ない。

「この際なので、言っておくことがあります。」

 今までミーシャにも言ってなかったナツキ自身の気持ちを話す。
 諸々の変態行為は伏せて、俺のおしっこを飲むことに夢中になってしまった事とほとんど恋人状態である事だけ説明する。

「そ、そんな事になってたんだね…」

 ミーシャとアンナは顔が真っ赤だ。

「なので、聖水の管理は私に任せて下さい。
 それと…」

 ここからは俺も知らなかった、というかナツキは一人で実験?をして得た結果報告だ。

「聖水で茹でることで、多少の毒のある物は調理しても問題ない事が分かりました。
 それと、濃度と効果の関係もある程度把握してます。」

 何を調理したのだろうか…
 自分には効果ないであろうことから、俺は口にしなくて済むことが救いか…

「それと…」

 調理の件が処理しきれてないが、ナツキはさらに続ける。

「新しい特殊スキルを獲得しました…」

 聖水(子)
 ①排尿に体力回復(親依存)・解毒(親依存)、身体強化(親依存)。
 ②聖水(改)の効果時間内に発動、排尿に上記効果を付与する。
 ③本人及び(親)には効果が無い。

 
 衝撃だった。
 間違いなく俺のおしっこを一番飲んでいるナツキが獲得したスキル。

 トータルの量なのか、一定期間内の摂取量なのか…

 スキルの内容自体にも驚きだが、リーズの嬉しそうな顔だけは、はっきりと覚えておく。
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