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1章 王都ルーデリー 出会い編

1-24 事件解決と

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「皆遅いねー」

 ミーシャの言葉に頷く。
 ミーシャもそうだが、他の冒険者や警備兵なども特に心配はしていないようだ。

 それだけ騎士団の兵士と上級冒険者に信頼があるのだろう。

 グゥーーーー

 ミーシャのお腹が盛大に鳴る。

「お腹空いたねー」

 そういわれるとお腹が空いてくる。

 他愛もない会話をしていると、遠くのほうに光が見える。

 勝利したのだろう、騎士団と上級冒険者達だ。

ーーーーーーーーーーー

 皆どこかしらに傷はあるが、どうやら犠牲者はいないらしく安堵する。
 ナツキの話によると、大きなタコのような魔物が親玉だったが、犠牲になった騎士団の他、強力な「駒」は自分の護衛に当てていたらしく相当な激戦だったようだ。

「奴は駒を増やす為、種を植え付けようとするため戦闘力以上に厄介でした。それに…」

「君がそうなんだね?」

 話の途中で一人傷だらけのリーズがやってくる。
 一体どうゆう事だろうとナツキの方を見ると、困った表情をしながら

「と、とりあえず、食事にしましょう」

ーーーーーーーーーーー

 そういって高級そうなお店に連れてこられ、個室に通される。

「今日は私のおごり、でも全部話してもらうからね。」

 どれもこれも出来立ての上に高級食材が使われているらしく、ミーシャはどんどん食べていく。

「実は、リーズにも飲ませました…」

 詳細はこうだ

 親玉本人は大した事無いが、先に犠牲になった寄生騎士団が厄介だったらしく、時間を稼ぐために一人戦い続けたリーズは傷だらけに。
 結構深い傷もあった為、回復薬を求められ、しょうがなく飲ませたとの事だ。
 水筒に入った回復薬(おしっこ)を…

「ほんとはあの場で問い詰めたかったんだけど、訳ありなのはすぐわかったからこの席を設けてもらったって訳さ。」

 困った、どういえばいいのだろう。
 こちらの困惑した顔を察して、リーズは

「心配しなくても誰にも言わないよ、がなければ今頃もっと傷だらけだしね。」
 
 話すしかないだろう…

ーーーーーーーーーーー

「なるほど、聖水(改)ね…
 明らかにおしっこの色と匂いだったもの。」

 簡単にではあるが、すべて話す。

「ちょっと待ってよ、飲んだ人の経験値が上がるなんて聞いてないよー!」

 そう言えばミーシャには言ってなかった。

「まだ効果の確認中だから言えなかったんだよ。」
 
 言い訳をするが、どこか不服そうだ。

「だけど、今聞いた話だと私の回復量は明らかにおかしい。
 その上しばらく上がらなかったレベルも上がったし、スキル獲得に必要な「経験」の獲得も結構ある。」

 リーズの言葉が気になり、ステータスを確認すると、一気にレベル15になっていた。
 それだけでなく

 聖水(改)Lv5
 ①排尿に回復(中)と解毒(中)と成長促進(中)、身体強化(中)効果を付与。
 ②人に飲ませる事で経験値が上がる。

 聖水のレベルも一気に5になってる。

 だが、ナツキの水筒に入れた時にはまだレベル3だったはずだ。

ーーーーーーーーー

「となると、出した後の尿にもレベルアップの恩恵があるという事か。」

「もしくは、私とあんたの相性が良かったからだね。」

 リーズはナツキを挑発するようにこちらに向かう。

「いったい、どういう事ですか?」

「対人のスキル、回復魔法なんかは相性が有るの。
 スキル同士の相性、種族の相性、個々人の相性など様々なモノね。
 だから回復薬もいろんな種類があるし、皆自分に合うものを探す。」

「ナツキの事はずーっと前から私が狙ってたんだけど…」

 そういって値踏みするように俺の下から上をじっくり見た後、ナツキを見る。

「うん、あんたならいいよ。
 残念だけど、ナツキのことはあんたにあげるよ。」

 そういって手を差し出す。
 握手を求めているのだろう。
 
 同じように手を差し出し、握手をすると一気に引っ張られキスをされる。

 ちゅぱっ

「なっっ!」

 ナツキが目を見開き口をパクパクさせている。

「あんたごと私がもらう。」
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