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本編
26. ※
しおりを挟む季節も変わり、少し肌寒くなってきた頃。
寝る前に最近はいつも、キスをされるようになった。
「あっ、んぅ……ふぁ」
口の中に舌を入れられ、くちゅくちゅと激しくされると、頭がふわふわする。
「…モモ、今日はもう少し先に進もうか。」
キスの…先?
「せっくす、するの……?」
「……いや、最後まではしないけど。もしかして──」
ルーの周りに冷たいオーラが漂い、少しビクッとしてしまう。
「誰かにされたこと、あるの?」
「…ルー、怒ってる…?」
「モモには怒ってないよ。ほら、答えて?」
「ないよ?あっ、でも大丈夫。お母さんにね、教えて貰ってたんだぁ。お前は顔はいいから将来体で稼げるようにって。」
酔って帰ってくると、いつも動画を見させられた。
それも男同士の。
だから、しよ?って口にしようとした時。
「……ルー?」
ぎゅぅ、と抱きしめられた。
「…はぁ。どうしようも無いことだって分かってる。でも、もっと早く出会ってモモのそばに居たかった。」
なんだかルーが落ち込んでいる大型犬みたいだ。
「ふふ、かわいい。」
「かわいいって…俺は真剣に言ってるんだよ?」
拗ねてる様子が余計に可愛くて、頭をなででているとパッと腕を掴まれて押し倒される。
「驚いた顔しちゃって。モモの方が可愛いよ。」
「ふっ、んぅ……」
首筋をつー、と舌でなぞられる。
そこから色んなところキスをされ、気づけば服のボタンが全部外されていた。
「ふ、ここも可愛いね。触って欲しそうにツンって尖ってる。」
「んぁっ、るー…そこっ、やぁぁ」
指の先端でくるくると乳首をいじられると口から声が溢れてしまう。
やだぁっ……こんなの知らないっ…!
「乳首良いんだ。じゃあもっと気持ちよくなろうね。」
「あぁんっ、やぁっ…だめぇ…っんぁ」
指でいじってない方の乳首を口に含まれ、そのまま舌でぐりぐりとされると、思考がぐずぐずに溶かされる。
「目とろんてしてるね。それに、ここ。ちょっと勃ってる。」
「んぁっ……!?」
いきなり下を触られ、一段と大きな声がでた。
「ここ、自分で触ったことある?」
「んぅ、いっかい、だけっ」
お母さんにバレるのが怖くてまたしようとも思わなかったから…
「じゃあ次からしたくなったら俺に言って、ね?」
「……?うん、わかったぁ…」
僕の返事に満足気な顔をしながら、今度は履いているズボンを下着ごと脱がされた。
そしてルーがベットに座り、その上に僕が横向きに抱きかかえられる体勢になる。
「もうトロトロだね。いま触ったら、モモどうなっちゃうのかな。」
にやりと笑い、僕のモノを上下に扱きだした。
「ひゃぁ…!?やぁぁ、っ…ぁ、だ、っめぇぇ」
「だめ、じゃないでしょ?ほら、気持ちいいって言ってごらん?」
「んぅぁ、、きもち……いいっ……!るーっ、きもちいいのぉっ…ぁあ…」
自分で触った時は全然気持ちよく無かったのに…!
ぐちぐちと扱かれているうちに何が込み上げてくる。
「ぁん……だめぇ、やぁあ……!でちゃ…うぅ…!」
「いいよ……俺にモモの可愛いとこ見せて?」
やぁ、怖い……おかしくなっちゃうっ!
ルーの首に腕をまわし、ぎゅっと抱きついた。
「んぁぁぁっ…………!ひっ……ぅあ…、はっ……
はぁ…」
頭の中が真っ白になり、目の前がチカチカしている。
僕、イっちゃった……?
「ん、上手にイけたね。可愛いかった。」
「る、う……。ちゅー、して……?」
「ふふ、仰せのままに。」
ルーのキス、好き……
まだ頭はぼーっとしているけど、ルーの愛で包まれているような、そんな感じがする。
「るー…好き。だぁい好き…」
「俺もだよ、モモ。ほら、ぎゅーしたげるから、もう寝な?」
布団に入り、抱きしめられると一気に眠気が襲ってきた。
あったかい……
幸せな気持ちで眠りについた。
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