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本編

6.

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ように思われたが早くもお悩みが発生する。

今日からオリビアには護衛を、メリッサにはお世話をしてもらうことになったのはいいが、迷惑をかけてしまうことは目に見えている。


「ご朝食にいたしましょう。」

僕にとって苦痛の時間がやってくる。
毎日食べてないわけではなかった。でも食べれる時と食べれない時の違いが自分でもよく分からないから食べるのが怖い。


あぁ、どうしよう。僕が吐くとお母さんは絶対ぶってくるんだ。ルー達にもめんどくさいって思われたくない…

ルーの肩に顔を埋めてぐるぐると考えてしまう。

「よしよし。大丈夫だよ、モモ。」

「ルー……」


強ばっていた体から少し力が抜けて落ち着いていく。

「オリビアにもメリッサにもわかってもらっているから。何も迷惑じゃないから俺たちに何が嫌なのか教えて?」

「…ご飯、食べたくない…。吐いちゃうかもしれないし、そしたらいっつもお母さん怒るからできるだけ食べないようにしてた。」



「よく言えました。頑張ったね。じゃあこれからの約束を決めよう。」

約束?


「モモは少し栄養が足りてないみたいなんだ。だから1回の食事で一口は何か口に入れよう。それが出来たらもし吐いちゃったとしてもたくさん褒めてあげるから。」


1口、だけ…。それだけ食べるだけでいいんだ。
それなら頑張って見ようかな。

「…うん 、頑張る…。」

「えらいね。もちろん食べれそうならもっと食べるんだよ?」

「うん、分かった。」


その後、メリッサが部屋に朝食を持ってきた。
基本みんな城の中にいくつかある食堂で食べるらしいけど、僕は部屋で食べるみたい。


ダイニングテーブルに行き、椅子に座らされると思いきやルーの膝の上に乗せられた。目の前には朝食がならべられている

「じゃあはい、あーん。」

どうやら食べさせてくれるみたいだ。この様子だと決定事項らしい。

「あ……んぅ、」

スープが1口、口に入って来た。
なんとか頑張って飲み込む…良かった、今日は戻って来そうにない。

「気持ち悪くない?」

「うん、食べれた…。」

「いい子、頑張ったね。」

よしよしと撫でられると嬉しくてたまらない。
その後は3口ぐらい食べ、そこで限界が来てしまったが、僕にとっては大きな進歩だ。
ルーに食べさせてもらったからだろうか。久しぶりに美味しいと感じることができた。

朝食を終えるとお風呂に入れてもらった。メリッサに洗ってもらったんだけど入る前にルーが嫌そうな顔してた。僕もちょっと恥ずかしかったから頑張って慣れよう。


着替えもメリッサがやってくれた。
白の生地に金色の刺繍が施された服の上に、袖がふわっと広がったこれまた白のローブだ。
髪の毛も綺麗に編まれ、綺麗な飾りも着いている。

「っ……可愛い!モモ様可愛すぎます!」


メリッサがさっきからずっとこんな感じなんだけどなんで?
とりあえずソファーに座っているルーの隣に僕もちょこんとすわる。

「モモ可愛い。今日は庭の散歩でもしようか。城の中を案内しようかとも思ったんだけど体調が心配だからそれはまた今度ね。」


「おさんぽ……?したい!」


この部屋から出るのは初めてなので楽しみだ。

「じゃあ行こうか。抱っこはする?」


「んー…眠くなっちゃうからやめとく。手は繋いでもいい…?」

「もちろん。疲れたら言ってね?」


「ふふ、はぁい。」

ルーは心配性って事がだんだん分かってきた。
さすがに散歩するだけじゃ疲れないよ

ルーに手を引かれ部屋のドアを開けると護衛部隊の人がふたりたっていた。


「あ…おはよう、ございます。」

「っ、……神子様、おはようございます。」

一瞬固まったあと、慌てて跪いて挨拶をされた。

「あ、の……はじめまして。モモです。これからよろしくお願いします。」

言えたっ!護衛部隊の人は30人くらいいるみたいだけどなるべくはやく顔を覚えたいな……

「「はい!全力で護らせていただきます!!」」







少し歩くとすぐに庭に着いた。

「うわぁ、きれい…」

目の前には見たことの無い景色が広がっていてそれ以外の言葉がでて来なかった。


「ここの庭は王城の中でも1番大きな庭なんだ。気に入ってくれたみたいで良かったよ。」

「ねぇ、もっと奥まで行ってもいい?」

「ふふ、もちろん。」

一つ一つの花をじっくり見ながら庭を歩いていく。

「ルー。」

「ん、なに?モモ。」

「世界ってこんなにも綺麗なんだね。」

「そうだよ。でも俺にとってはモモが1番綺麗だよ。」
 
「ふふ、なにそれ。」

少し歩いてからルーにもう戻ろうと言われたので部屋に戻ることにした。

もうちょっと見たかったのに、むぅ

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