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第3章謎の少女とダンジョン革命

153・ブラックな冒険者②

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そして翌朝、
みんなでギルドに行くと、
酒場の方で見知った冒険者を見かけた。

「あのどうしたんですか?」
「あなたは…」

昨日会った冒険者の女性だった。
何で朝から酒なんて飲んでいるんだ?

「何でこんな所に居るんですか?
あの…えーと」
「マーシャです。
昨日は助かりました。ありがとうございます」
「何か嫌なことでもあったの?」
「実は…」

エドナがそう言うと、マーシャさんの顔が曇った。

「あなた達のおかげで依頼が達成出来たんですが…。
今回の件はみんなリーダー1人がやったこととして、
依頼主に伝わりました」
「え、私達の手柄を自分のものにしたってことですか?」
「それで依頼主はリーダーの話を信じてしまって、
そんなに強いならまたお願いしたいと依頼してきたんです」
「はぁ!?」

あれは私達だから出来たことなのに、
全部自分の手柄にしたのか、しかもまたとか、最悪すぎる。

「それでそれ引き受けたんですか?」
「はい…、しかも今度のノルマは前の2倍です」
「…ちゃんと私達がやったということは伝えたんですよね」
「はい…。リーダーはまたあなた達『金色の黎明』に頼めばいいと、
そんなお人好しは搾取してしまえと…」
「そんな…」

せっかく助けたのに…それが裏目に出てしまうとは…。
いくら私達でも他の冒険者チームがやった不手際の尻拭いなんて、
そこまで付き合ってはいられない。
完全に親切が裏目に出た結果だった。

「私はとても皆さんを利用することは出来ません…。
せっかく助けて頂いたのに、搾取するなんて…」
「そのリーダーは本当に最悪ですね」
「実は他にもあって…」
「え? まだ何かあるんですか?」

これだけでも最悪なのにまだ何かあるのか。

「実はリーダーに依頼してきた依頼主は貴族なんですが、
その貴族がその…私を気に入ったようで、
愛人にならないかと言ってきたんです…」
「はぁ、女冒険者のあるあるね。
私も経験あるわ」

エドナは当時のことを思い出したのか遠い目をした。
そういえばエドナって、
貴族から愛人にならないか誘われたことがあるんだった。
断ったら暗殺者を差し向けられたって前に言っていたな。
マーシャさんは美人だしそういう誘いがあってもおかしくない。

「でもさすがにその…愛人だなんて、その嫌なんです…。
その貴族の方は何て言うか…太っているし、脂ぎっているし…」
「はっきり言って気持ち悪いと」

フォルトゥーナの言葉にマーシャさんは頷いた。

「はい…。さすがに嫌だったので、リーダーに相談したら、
その…、顧客とこれからも付き合うために犠牲になれと…」
「つまり体の関係を強要されたわけですか?」
「はい、といってもまだそういう関係にはなっていないんですが、
さすがに初めては好きな人としたいので、
辞めたいと言ったら、
今まで私にかかったお金を返せと…」
「最悪過ぎます…。助けるんじゃなかった」

朝から酒を飲むはずだ。
これは完全に私のせいだ。
今回の依頼が失敗していれば、
その貴族はまた依頼をしてくることはなかっただろう。
私が余計な介入さえしなければこんなことにはならなかった。
もっとフォルトゥーナの言ったことを考えるべきだった。

「その…いくらぐらいお金を払えと言われているんです」
「銀貨50枚ぐらいです…」
「50万円も!?
それ明らかにおかしいですよ。
絶対に水増ししてますよ」
「新人の頃に色々と面倒見てきたから、
そのかかった時間が銀貨50枚だそうです」
「だからっていくらなんでも高すぎますよ」
「そうですね…。私の収入の5倍はしますし…」
「は? 5倍ってことはあなたの月の収入は銀貨10枚ですか」
「はい、基本的にお金は給料として貰っていて、
装備のメンテナンス代とか、依頼を受けた時の手数料とか、
色々引かれて銀貨10枚です」
「あのですね。それ少なすぎるんですよ。
この町の人の基本的な月収っていくらか知ってますか?」
「え?銀貨8枚ぐらいですか?」
「銀貨20枚ぐらいです」
「え?」

マーシャさんは唖然とした顔をした。
そうなのだ。この町の基本月収は日本円で20万円。
それが10万円ということは、
最低賃金の半分しか貰っていないことになる。

「いいですか、冒険者なら普通に仕事しているだけで、
月に50万円、いえ…銀貨50枚は稼げます。
そのリーダーとやらはあなたを最低賃金以下で働かせていて、
報酬を奪い取っています。絶対に」
「そんな…馬鹿な…」

今まで築いてきた物が崩れるのを感じているのだろう。
まさか自分が搾取されていたなんて、
予想もしていなかっただろう。

「というかどうして今まで気が付かなかったんですか?」
「その…私はチームを組むのはリーダーが初めてで、
その他の冒険者と話したことはあまりなくて…。
それにリーダーは人と関わるなとよく言っていて、
冒険者はみんなライバルだし、敵だから関わるなと」
「ああ、外の情報を遮って洗脳するやり方ですね。
よくブラック企業で行われる手口ですが、
とにかく外の情報が入ってこないようにして、
これが普通だと思わせるんです。
もし自分が最低賃金以下で働かされてたなんて知ったら、
普通怒り狂いますからね。
これが普通だと思わせてギリギリまで搾取して、
過酷な環境で働かせる…それがブラック企業のやり方です」
「私は搾取されていたということですか…?」
「そのリーダーはやたら夢とか希望とか情熱とか、
綺麗な言葉を使ってませんでしたか」
「あ、はい。よく言っていました。
それと同じチームに入ったらもう家族だと」
「家族に性的な関係を強要する時点で、
それは家族ではなくて奴隷ですよ」

フォルトゥーナの最もな言葉に私も同意した。

「まぁ綺麗な言葉って反論しづらいですからね。
精神論ばかり振りかざすのが、ブラック企業のやり方ですしね」
「それは心当たりがあります…。
休むなんて軟弱者のすることだと言って、
よく徹夜で働かされました」
「…あなたは完全にリーダーとやらに利用されています。
その証拠を見せます。マーシャさんついてきてください。
皆さんはここで待っていてください」

私は仲間を置いて、白のダンジョンに転移した。

「ここは…」
「ダンジョンの中に入りましょう」

ダンジョンの中に入ると早速魔物が現れた。

「私が動きを止めますので、マーシャさんは魔物を倒してください」
「はい、分かりました」

私が魔法で動きを止めている間に、
マーシャさんは魔法を使って魔物を倒した。
絹のハンカチ2つと、毛皮が1つ出来た。

「どんどん行きますよー」

それからも私が魔物の動きを止め、マーシャさんは魔物を倒していき、
ある程度倒してから転移魔法でアアルに戻った。

「はい、銀貨10枚と銅貨65枚です」

ダンジョンで取れたアイテムを課金すると、
そう店員は言った。

「こ、こんなに?」

月の収入を一日で稼いだことにマーシャさんはただただ驚いていた。

「これはあなたが倒したのであなたのお金です」
「でもこんなにもらっていいんですか?」
「あなたの実力なら月に銀貨50枚…いいえ銀貨100枚は稼げるでしょう」
「夢みたいです…」
「あんなクズのリーダーは見限って独立した方がいいです」
「でも、チームにはまだ若い子も多くて、
その子達を放って自分だけ独立するのは…」
「あ、確かにそれはそうですね」

確かに気軽に独立するのは難しいかもしれない。
仲間に相談するため、私達は一旦ギルドに戻った。

「ということなんだけど、どうしたらいいですか?」

私は仲間に事情を話した。

「そのリーダーのチームは何人ぐらいいるんですか」
「リーダーを含めて12人ぐらいです」
「じゃあ、リーダー以外の全員でチームを辞めたらどうです?」
「え?」

フォルトゥーナの言葉に私は驚いた。

「そんな気軽には辞められないでしょ」
「待ってください。話には続きがあります。
リーダーのチームを辞めた後、
抜けたメンバーで新しい別のチームを作って、
あなたが新しいチームのリーダーになればいいんですよ」
「私がですか?」

マーシャさんは唖然としたようにフォルトゥーナを見る。

「冒険者として依頼の受け方や、
冒険者の基本的な知識は知っていますか?」
「はい、知っています」
「チームのみんなはあなたを信頼してくれていますか?」
「はい、みんな頼りにしてくれています」
「じゃあ、独立して困ることはもうないじゃないですか。
あなたが新しいリーダーになって、
他のメンバーを新しい自分のチームに入れればいいじゃないですか」
「いや、でもみんなついてきてくれるでしょうか…」
「自分のことより部下を案じているあなたならみんなついてきてくれますよ」
「でも独立するなら銀貨50枚は稼がないと…」
「あのですねぇ、そのリーダーは最低賃金の半分の報酬しか、
あなた達にしか渡していないんですよ。
だからお金を払うのはお前の方だって言えばいいんです」
「でも私には独立するような自信はありません…」

そう言うとフォルトゥーナは真っ直ぐマーシャさんを見た。

「自信というのは最初からあるものではなく後からつけるものです。
いいですか、ここに居るセツナは、
はっきり言って最初から何でも出来たわけではありません。
というかむしろ逆で、多くの失敗と迷惑をわたくし達にかけてきました。
でもわたくし達はセツナと共に居ることを選択しました。
何故だか分かりますか?」
「えっと、分かりません」
「セツナが優しいからですよ。
セツナは過去に男性から酷い扱いを受けました。
でも彼女はそれを恨んでいません。
誰かのせいにしたり、運命を呪ったりしていません。
ゲロを吐きながら自分のトラウマと向き合っているんです。
だからみんな自然とセツナを助けたいと思うんです」

ゲロは余計だが、
フォルトゥーナが私のことをそんな風に思っているとは、知らなかった。
いつも何を考えているか分からないだけに、
少し関心してしまう。

「気持ちっていうのはね。言葉にしなくても伝わるんです。
あなたが優しい人だということはチームのみんなが知っていると思います」
「でもみんなついてきてくれるでしょうか…」
「おかしいことを言いますね。
あれだけチームのことを案じているのに、彼らを信じられないんですか?」
「!?」

フォルトゥーナがそう言うとマーシャさんは目を見開いた。

「そうですね。分かりました。信じてみます」

そう言うとマーシャさんはギルドを出た。
きっとチームを抜けるために仲間の元に向かったのだろう。

それから数日後、マーシャさんは最初に会った時よりも、
晴れやかな笑顔を浮かべて私の元にきた。

「無事、冒険者として独立することが出来ました。
ありがとうございます」
「仲間は引き抜いたんですか?」
「ええ、元リーダーのチームは今は元リーダーだけです。
仲間はみんな私についてきてくれました。
みんな最低賃金以下で働かせられていることを知ったら、
すごく怒って、元リーダーを見限りました」

マーシャさん曰く、
みんなに最低賃金以下で働かされていたことや、
マーシャさんが一日で10万円稼いだことなどを話すと、
チームのみんなは怒り心頭だったらしい。
まぁ今まで散々チームのために働いてきたのに、
リーダーはそれを裏切ってたからな。
リーダーはチーム全員から責められ、罵倒され、
みんなリーダーのチームを辞めて、
マーシャさんが新しく作ったチームに入ることになったらしい。

「そうですか、おめでとうございます」
「そこで私のチーム。
スカーレットパンサーは『金色の黎明』の傘下に入ります」
「え? 良いんですか」
「セツナさんのおかげで独立できましたから、
これぐらいはさせてください」
「じゃあよろしくお願いします」
「はい」

ちなみにだが例のリーダーだが、
部下全員に愛想を尽かされたせいで、
引き受けた依頼が達成出来なかったらしい。
その後リーダーは私達の元に現れて、
土下座して依頼を解決してくれと言われたが、
私は当然それを断った。
もちろんリーダーだけでは依頼は達成出来ず、
そのせいで顧客の貴族からの信頼を失うどころか、
怒りを買い、依頼を達成出来なかった罰として、
多額の違約金を払う羽目になったらしい。
しかもリーダーは部下全員を引き抜かれた冒険者として、
他の冒険者から物笑いの種にされ、
ついでに今までの悪事も噂となって広まったので、
リーダーと組む冒険者は誰も居ないどころか総スカンをくらうこととなり、
相当居心地が悪かったのか、リーダーはいつの間にかアアルから消えた。

そしてマーシャさんを愛人にしたいと言った貴族だが、
実はその貴族の奥さんに匿名で愛人うんぬんのことを伝えておいた。
その結果奥さんはめちゃくちゃぶち切れたらしく、
その貴族は奥さんに監視され、自由のない日々を過ごしているらしい。

こうして悪い奴らは粛正されたが、まぁ自業自得だなと思った。
私もこいつらを反面教師にして気を付けようと思った。

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