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第3章謎の少女とダンジョン革命

134・マヨヒガ島の探索

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「そういえばこの島って探索したことないですよね。
これを機会に探索してもいいかもしれませんね」
「ああ、それならオラの方が詳しいので案内するダス」

そういうとタイレルは地図を取り出した。
地図には果物がよく取れる場所に、
魚釣りに適した場所などが載っていた。

「あれ、ここはどういう場所なんですか?」

地図の中で洞窟と書かれている場所が気になった。

「ああ、ここは洞窟ダス。
恐ろしく長い洞窟ダス。
先が見えないので、途中で引き返したダス」
「へぇ洞窟ですか、そこに金銀財宝がありそうですね」

このマヨヒガ島には金銀財宝があるという伝説がある。
そういうお宝を隠すのに洞窟は適している。

「あれ、財宝には興味ないんじゃなかったの?」
「貰えるお宝があるなら貰いましょうよ。
正直言うと最近家を借りたり、出費が多いんですよね」

エドナの言葉に私はそう返す。
だって神殿に寄付しないといけないし、
家賃も払わないといけないし、お金がかかる。
それにトレジャーハンターって一度してみたかったんだよな。
わくわくしてきたぜ。

「じゃあ、洞窟にレッツゴーです!」
「はぁ、本当にあなたのやることは突然ね」

やれやれといった感じでエドナが言った。

「面白そうですね。わたくしも行きます」
「私も行くのだ」

フォルトゥーナとイオがそう言った。
そうして私達は洞窟に行くことにした。





その洞窟は島の端っこにあった。

「ここがその洞窟ですか。
魔物がいるかもしれません、気を付けましょう」
「ああ、それならこの島には魔物は居ないから、
大丈夫だと思うダス」
「え、魔物が居ない?」
「そうダス。一度も出会ったことはないダス」

町の中みたいに結界がはってあるなら別だが、
こんな辺境の無人島にそれがある可能性は低いだろう。
普通なら魔物であふれかえってもよさそうなのに、
それがないとなると不思議だ。

「じゃあ中に入りましょう」

中に入ると真っ暗だったので、魔法で火の玉を作りそれを宙に浮かす。

「ジトジトしてますね」

何度も洞窟には入ったことがあるが、
ここの洞窟は普通の洞窟よりじっとりとしている。
壁に触れるとドロドロとした泥が絡まり、
地面もぬかるんでいる。

「転ばないように気を付けてください」

一応全員の足に魔法をかけて、滑らないようにする。
それから黙って進むが、
洞窟の中は1本道だったため迷うことはなかったが、
かなり長かった。

「いつになったら終わるんでしょうか?」
「引き返す?」
「ここまで来たら進むしかないでしょう」

そうして進むこと数時間。
ようやく長かった洞窟が終わり、開けた場所に出た。
そこには一つの湖があった。
湖全体が青白く光り輝き、幻想的な雰囲気を出していた。

「うわぁ綺麗…」
「幻想的ね。お宝は無いみたいだけど、これだけでも見る価値はあったわ」
「ん? 待ってください、あれは…」

フォルトゥーナが指さした場所から、ミミズのようなうねった生き物が現れる。
体長は約2メートル程か、やっぱり魔物がいたんだな。

「タイレルさんは下がっていてください」

魔物退治なら私達は専門だ。
みんな戦闘モードに入る。

「行くわよ!」

エドナは持っていた大剣で魔物をぶった切る。
魔物はのたうちながら絶命した。

「まだまだ来ます!」

湖の中から続々とミミズのような魔物が現れる。

「うらぁ!」

イオが魔物を掴むとその体を引きちぎる。

「《聖槍(ホーリーランス)》」

フォルトゥーナが魔法を使い、その場に居た魔物を殲滅する。
その時、ボトボトと天井から魔物が落ちてきた。

「ぎゃーー!!」

うぇえ、ヌメヌメしてて気持ち悪い。
私は魔物から離れると魔法で燃やした。
すると天井からまた魔物が落ちてきた。

「っく、この《ファイヤー・ボール乱れ打ち!!》」

私は天井にいる魔物に向かって魔法を何発も放つ。
しかし何発かは魔物に当たらず、天井の壁に激突する。

「アアァァアアアァァァーーー!!!」

すると地響きのような音が響いた。

「バカ! そんなことしたら天井が崩落するに決まっているでしょ!!」
「す、すみません。《転移》」

私はその場にいた全員をマヨヒガ島の外の温泉がある場所に転移した。

「はぁはぁ、何とか助かりましたね」
「待って!! あれを見て!!」
「はい? って、なんじゃこりゃあぁぁーーー!!!」

エドナが指さした先には驚きの存在が居たのだった。
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