上 下
51 / 311
第1章過去と前世と贖罪と

46・伯爵夫人の気苦労

しおりを挟む
「来ないですぅ…」

私は気がつけば泣き出していた。
長時間の尋問に、魔族騒動で感じていた罪悪感。
それらの緊張が一気に決壊してしまった瞬間だった。

「ごめんなさい。
森を焼き払ったのも…地震を起こしたのも…私のせいなんですぅ…」
「セツナッ!?」

私が泣きながらそう自白すると、エドナが驚いた声を出した。

「ほう? では魔族の仕業ではなく君の仕業だと?」

伯爵夫人は腕組みをしながらそう言った。

「ひっくっ、えっぐっ…。
あ、アリアドネの森のは、魔物の仕業なんですぅ…。
でもぉ…もうそれは私がぁ…倒しちゃったんでぇ…
だからこの町に魔族が来る事はありませぇん…うえーん!」

それだけ言うと、
私はもう号泣して、号泣して、涙が止まらなかった。
ああ、もう死罪確定だわ。
いや聖眼持ちであることがばれているので、
死罪にはならないけど、軟禁確定かもしれない。

「おい…泣くな」

そう言うと伯爵夫人はハンカチを出してくれた。
そのハンカチを私は受け取り、
ついいつもの癖で鼻をかんでしまった。

「ちょっ…それで鼻をかむなっ。気に入っているんだからっ」

出会ってからずっと無表情だったのに、
珍しく慌てた様子で伯爵夫人はそう言った。

「ご、ごめんなさい…」
「とにかく魔族は来ないんだな…?」
「来ません…私がやったことですし、
私はこの町を滅ぼす気なんてありません」
「すみませんが、よろしいでしょか」

その時、ずっと黙っていたエドナが口を開いた。

「セツナがやった事は近くにいた私にも責任はあります。
どうかセツナの罪は許してやってください」
「それは出来ないな…私にも体面というものがある」

確かにこんな騒動巻き起こしておいて、
お咎めなしというのは通らないだろう。
エドナは大きくため息を吐くと、言葉を出した。

「なら私を投獄してください」
「エドナさんっ」
「私がセツナを唆して、このような事をさせました。
だから罪を与えるなら、私に与えて下さい」
「何を言っているんです!?
だって最初の事件を引き起こした時、
私とエドナさんは出会ってもなかったじゃないですか!?」
「…セツナは聖眼持ちで殺すことは出来ません。
ですがそれでは領民が納得出来ないでしょう。
首謀者ということで、私に罰をお与えください」
「そんなことダメです!
なら私は、エドナさんと一緒にこの国を出ます!」
「ええい、待たんか! 何を勝手に話を進めているっ!
最終的に決めるのは領主である私だ!!」

その時、怒ったように伯爵夫人はそう言った。
領主?
でも領主は男だし、この人はその奥さんだったはずだよな…。

「そもそも今回の事は私が口外しなければ、
誰も気がつかないことだ!
秘密にしておいてやるから、この町を出るのだけは止めろ!」
「秘密にって…見逃してくれるんですか」
「まさか、これだけの騒動を巻き起こしたんだ。
見逃すはずがないだろう」

そう言うと、伯爵夫人は机の方に戻ると椅子に腰掛けた。

「この書類を見ろ。
昼夜問わず働いて、まだこれだけ残っている…っ。
…うちは避暑地で、雨期が過ぎれば観光客が来る。
貴族なども、ここに別荘をいくつか持っている。
だが今回の魔族騒動で、深刻なダメージを受けた。
魔族に壊されてたまらんとばかりに、別荘を売り払う人間や、
それまで予定していた滞在予定をいきなりキャンセルされる始末。
むしろこれを機によその町に逃げようとする人間もいる。
しかも人々の緊張が高まっているせいか、
明らかにここ最近は治安が悪くなっている。
これだけの騒動を引き起こしたお前を見逃すはずがないだろう」

びしっと伯爵夫人は私に指を刺した。

「だから罪は私が負います」
「待ってくださいっ。エドナさんが罪をかぶるぐらいなら私が…」
「だから話は最後まで聞け!!
私はこのことを他の人間には言うつもりはないッ!
そもそも言ったところで、誰がそれを信じるというのだ…!
今回のことは私の胸にしまっておく、
そしてお前もこの件は誰にも言うなっ」

イライラして様子で伯爵夫人はそう言った。
なんだか思った以上に短気な人だな…。

「では、見逃さないとはどういうことですか?」
「…お前…私の元で働いてみないか?」
「え?」
「お前の持っている力は魅力的なものだ。
その力を私の下で使えば、有効にその力を使うことが出来る。
報酬もやる。報酬はそうだな、毎月銀貨30枚でどうだ?」

という事はこの人のところで働くだけで、月30万円?
うわぁ…高い。すごい魅力的…だけど。

「すみませんが、私は誰かの元で働きたくないんです」
「何故?」

…でもこれだけの事をしてしまったのに、
どうやって断ったら――。
そう思っていたら、唇が勝手に動いていた。

「私は1度、権力者の元で監禁されたことがあるんです」
「何?」
「外に出ることすら許されなかった。
ずっとずっと、鉄格子のある部屋に閉じ込められていた…。
だから私はもう誰にも支配されたくないんです」

…寒い部屋だった。それもとてつもなく寒く、
窓の外の景色はずっと変わらなかった。
白い白い雪に覆われた景色。
やがて時間の感覚も無くし、運ばれてきた食事をただ食べる毎日。
日本に帰りたかった。お母さんに会いたかった。
けれど夢の中でしかそこには行けなかった。

「…私は――」
「セツナ…」

その時、エドナの温かい手が私の手を握る。
その瞬間、ぐらぐらしかけていた心が急に元の位置に戻る。

「あ、あれ?」

私は何を言っていたんだったっけ?

「何の話をしていたんでしたっけ?」

そう首をかしげる私を見て、
伯爵夫人は驚いた顔をしたが、やがて顔をそらした。

「それで私の元で働くのは無理なんだな?」

え? いつの間にそういう話になってるの?
まぁでも後でエドナに話を聞けばいいか。

「そうです」
「ならちゃんと責任を取れ、
お前のうっかりでこの町が受けた損害は計り知れない。
今更、魔族が来ませんよなんて言ったとしても、
領民は誰も納得しやしない…。
騎士団も滞在する費用を考えると、
それはそれはものすごい費用になる。
私の下で働くのが無理なら、せめてこの町に貢献しろ」
「貢献?」
「お前は空間術が使えるんだろう。
ならばその能力を生かして、町のために使え。
そしてたまに私の頼みを聞いてくれれば、
今回の事は黙っておいてやる」
「…わかりました。それくらいなら良いですよ」
「はぁ…話には聞いていたが、
予想以上に変わった奴だな。
これだけのことをしでかす能力はあるのに、
傲慢さの欠片も無いとはどういうことだ」

そりゃ元々は私の能力じゃなかったからな。
それまでの私の性格と不一致さがあるのは、
当たり前のことだがこれは言わない。

「それでもう用がないなら、帰りますけど…」
「マティルダー!!」

そうエドナが言った時だった。
いきなりドアを開けて、1人の男の人が入ってきた。

「いきなり男を呼び出すなんてどういうことなんだ!?」
「何を言っているんですか、旦那様」

そういった伯爵夫人に、私達は驚きを隠せなかった。
旦那様と言うことはこの人が領主ということか。
でも…とてもじゃないけど、
一代で町をこれだけ発展させた人には見えない。
姿は淡い茶髪に緑色の瞳。年は40代ぐらいに見える。
美人な伯爵夫人とは対照的に、平凡極まりない顔をしている。

「旦那様、よく見てください。この者達は女性ですよ?
女性とどうやってそういう関係になると言うのですか」
「だが君は前に男に会っていたじゃないか…」
「会っていたのはギルドマスターですよ?
それにあの場にはセバスチャンも同席していたのをお忘れですか?」
「でも君は美人だから…、
君の魅力に気がついた男が君に惚れたらどうするんだい?」
「あのですねぇ…私は旦那様の領主代理として働いているんですよ?
ただでさえ、忙しいのにそんな事する余裕はありません」

え? と私とエドナは声を上げた。
領主代理という事は、この人が真の領主ということか?
でも、そんなこと聞いてないけど。

「で、でも君は――」
「ああ、もうっ、うっとうしいなぁ…!
ただでさえ今は徹夜するぐらいに忙しくて、
イライラしているだよ!!
そんなことを言うぐらいなら、
ちょっとは私の仕事を手伝え!!」

そう言うと伯爵夫人は夫の頭を叩いた。

「だいたいお前が頼りないから、私が代わりに領主やってんだろ!
でも女の私が領地を統率しているて知られたら、苦情が来るから、
お前が領主だってことになってんだぞ!!
だったらもうちょっと、しっかりしろ!」
「ご、ごめん…」

そう言うと領主…ということになっているが、
実は違うらしい旦那さんはシュンと体を小さくした。
その様子に伯爵夫人はため息を吐くと、
静かな口調で話し始めた。

「というわけで旦那様。あなたにしか出来ない仕事は後で頼みます。
だから今は部屋に戻っていてください。
ただでさえ今は徹夜しているせいで、イライラしているんです」
「うん、わかった…」

そう言うと旦那さんは部屋を出ていった。
伯爵夫人は大きくため息を吐いた。

「思わぬところで私の秘密が知られてしまったな…」
「ちゃんと、黙っておきますよ…」
「まぁ説明しておくが、
あの男は一応…領主ということになっているが、
見ての通りボンクラでな。
あまりに情けなくて、私が代わりに領地を統治して、
もう20年以上になる」
「じゃあ。この町を地方都市にまでしたのは――」
「当然私の功績だ。まぁ私1人の力ではないが。
この秘密はごく限られた者しか知らん。
なのにあの男ときたら…」

伯爵夫人は疲れたような表情で――いや実際に疲れているのだろう。
大きくため息をはいた。

「新婚当初から、ずっとあの性格だぞ?
もうちょっとしっかりしてくれてもいいのに、
あれでは私が居なくなったらどうするつもりだ…」

なんとなくその苦労が分かるような気がした。
旦那さんがしっかりしてないから、
奥さんがしっかりせざる得なかったと…。
むしろその逆かもしれない。

「すまないが、話はこれで終わろう。
魔族が来ないのであれば、そのように仕事をせねばならんからな…」
「わかりました」
「まぁ、怒鳴ったりして悪かったな…。
何分、丸1日徹夜したせいか、どうしてもイライラしてしまうのだ」

まさか丸1日間もずっと書類書いてたの?
うわぁ…そりゃイライラするわ…。

「わかりました。伯爵夫人もお体に気をつけてください」
「…マティルダでいい。まぁ魔族は来ないと知れて良かった。
私だって領民が死ぬところは見たくないからな」

その言葉で彼女は領民のことを本当に考えているんだと分かった。

「はい、お気をつけて」

そうして私達は領主邸を後にした。



「一時期はどうなることかと思ったけど…」
「なんとかなりましたね」
「なんとかなりましたね、じゃないわよ!
もし伯爵夫人が悪人で、
あなたの力を利用しようとする人だったら、
どうするつもりだったのよ!?」
「うっ…それは確かに」
「しかも空間術の力の元がバレてしまったわ…。
これが実は1番危惧していたことだったのに…」
「そうなんですか」
「実を言うと、
あなたに魔道具の力だって言ってごまかせば良いとは言ったけど、
私も具体的にそれがどういうものか知らなかったの。
でもギルドマスターにそれを教えてもらったのよ。
空間術の魔道具は持ち運び出来るような大きさじゃないって……。
だから急いで調べたら、
本当にその通りだったで驚いたのは何の……」

もしかして誘拐される前に図書館に行っていたのは、
それを調べるためだったのか。

「でもあの後、ゴタゴタしていて、
あなたにそれを伝えるのを忘れていたの。
それに伯爵夫人がそのことを知っているとは思いもしなかったし…」
「あの人全然、頭が空っぽなんかじゃありませんでしたね」
「そうね。
まさか有能な領主の正体が実は女性だったなんて…。
王都からの勧誘を断るはずね。
こんなことがバレたら、とんでもないことになるもの」
「女性が領主だとまずいんですか」
「たぶん一気に反発が来て、
辞めさせようとする勢力がやってくるでしょうね。
それがわかっているから、
彼女は夫と言う隠れ蓑を利用しているんでしょう」

なるほど。そういうことか…。
男尊女卑の世界では、女性が領地を統治するのも難しいらしい。

でも旦那さんは確かに頼りなかったな…。
あれでは伯爵夫人も苦労するだろう。

「やっぱり女性の力は偉大ですね」
「え?」
「だって英雄とか、名君とかって褒められますけど、
実際にはその人を支えた奥さんとか、家族の力って大きいんです」
「確かに…それはそうかもしれないけど」
「それに女性は男性より劣っているとか言う人もいますけど、
実際には女性でも優秀な人が多いんですよ。
エドナさんだって、伯爵夫人だって優秀な人じゃないですか」
「え? あの人はともかく私は別に優秀でもなんでもないと思うけど」
「エドナさんは、優秀ですよ」
「でも私は家事は苦手よ。料理もあんまりやったことないし」
「あ、それですけど…」

私はかねてより思っていた提案をエドナにする。

「しばらくギルドも魔族関連のことで忙しいでしょう。
だから冒険者の仕事を中断して、
私と花嫁修行でもしませんか?」
「花嫁修行?」
「あ、別に結婚したいとかするとか、そういうことじゃなくて。
エドナさんは家事と料理が苦手なんですよね。
だからその苦手を克服するために私と練習しましょうよ」
「いや、でも私は――」
「私だって料理を習い始めた時は、何度も失敗しましたよ。
でも何回もやってたら出来るようになったんです。
それがコンプレックスなら、克服することで無くしちゃいましょう」

そう言うとエドナは驚いた表情をして、とんがり帽子で顔を隠した。

「あ、涙ぐんでいるー」
「な、泣いてないッ」

茶化すようにそう言ったガイにエドナは反論する。
ひょっとしたら彼女の人生で、
こんなことを他人に言われたことはないのかもしれない。
優しくしてくれた人達は、
みんなエドナと深く交流する前に死んでしまった。
だから思った以上に嬉しかったのかもしれない。

「エドナさんってかわいいですね」
「は?」
「なんていうか、内面がとてもかわいいです」

私がそう言うとエドナは信じられない物を見る目をした。

「…そんな事は初めて言われたわ…」
「そうですか?」
「いやだって、みんな美人とは言うけど、
かわいいなんてあまり言われたことがないし…」
「そうですか素直じゃないところがツンデレみたいでかわいいですよ」

あれから私は、
エドナを褒める時はなるべく内面を褒めるようにしている。
エドナは母親と、そっくりの自分にコンプレックスを持っているからな…。
一般的な褒め言葉である美人だとか、スタイル良いとかは、
あんまり言わない方がいいのだ。
それはエドナが嫌いなお母さんを褒めることにもなってしまうから。

「…そのツンデレって何の動物なの?」
「動物じゃないですよ。
普段はツンツンしてて、たまにデレたりする人の事を言うんです」
「ごめん、分からないわ」
「俺は言いたいことが分かったぞ。なるほど確かにエドナはツンデレだな」
「確かにツンデレですね。ぐふふ…」
「だからその笑い方はやめなさい」

そんな風に私達は和やかに話しながら、馬車で宿に向かっていた。

だから私は気がつかなかった。
アアルから何十キロと離れた場所で、小さな花がそっと凍り付いたことを――。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

鑑定能力で恩を返す

KBT
ファンタジー
 どこにでもいる普通のサラリーマンの蔵田悟。 彼ははある日、上司の悪態を吐きながら深酒をし、目が覚めると見知らぬ世界にいた。 そこは剣と魔法、人間、獣人、亜人、魔物が跋扈する異世界フォートルードだった。  この世界には稀に異世界から《迷い人》が転移しており、悟もその1人だった。  帰る方法もなく、途方に暮れていた悟だったが、通りすがりの商人ロンメルに命を救われる。  そして稀少な能力である鑑定能力が自身にある事がわかり、ブロディア王国の公都ハメルンの裏通りにあるロンメルの店で働かせてもらう事になった。  そして、ロンメルから店の番頭を任された悟は《サト》と名前を変え、命の恩人であるロンメルへの恩返しのため、商店を大きくしようと鑑定能力を駆使して、海千山千の商人達や荒くれ者の冒険者達を相手に日夜奮闘するのだった。

外れスキル「トレース」が、修行をしたら壊れ性能になった~あれもこれもコピーし俺を閉じ込め高見の見物をしている奴を殴り飛ばす~

うみ
ファンタジー
 港で荷物の上げ下ろしをしたり冒険者稼業をして暮らしていたウィレムは、女冒険者の前でいい顔をできなかった仲間の男に嫉妬され突き飛ばされる。  落とし穴に落ちたかと思ったら、彼は見たことのない小屋に転移していた。  そこはとんでもない場所で、強力なモンスターがひしめく魔窟の真っただ中だったのだ。 幸い修行をする時間があったウィレムはそこで出会った火の玉と共に厳しい修行をする。  その結果たった一つの動作をコピーするだけだった外れスキル「トレース」が、とんでもないスキルに変貌したのだった。  どんな動作でも記憶し、実行できるように進化したトレーススキルは、他のスキルの必殺技でさえ記憶し実行することができてしまう。  彼はあれもこれもコピーし、迫りくるモンスターを全て打ち倒していく。  自分をここに送った首謀者を殴り飛ばすと心の中に秘めながら。    脱出して街に戻り、待っている妹と郊外に一軒家を買う。  ささやかな夢を目標にウィレムは進む。   ※以前書いた作品のスキル設定を使った作品となります。内容は全くの別物となっております。

拝啓、お父様お母様 勇者パーティをクビになりました。

ちくわ feat. 亜鳳
ファンタジー
弱い、使えないと勇者パーティをクビになった 16歳の少年【カン】 しかし彼は転生者であり、勇者パーティに配属される前は【無冠の帝王】とまで謳われた最強の武・剣道者だ これで魔導まで極めているのだが 王国より勇者の尊厳とレベルが上がるまではその実力を隠せと言われ 渋々それに付き合っていた… だが、勘違いした勇者にパーティを追い出されてしまう この物語はそんな最強の少年【カン】が「もう知るか!王命何かくそ食らえ!!」と実力解放して好き勝手に過ごすだけのストーリーである ※タイトルは思い付かなかったので適当です ※5話【ギルド長との対談】を持って前書きを廃止致しました 以降はあとがきに変更になります ※現在執筆に集中させて頂くべく 必要最低限の感想しか返信できません、ご理解のほどよろしくお願いいたします ※現在書き溜め中、もうしばらくお待ちください

主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します

白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。 あなたは【真実の愛】を信じますか? そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。 だって・・・そうでしょ? ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!? それだけではない。 何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!! 私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。 それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。 しかも! ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!! マジかーーーっ!!! 前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!! 思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。 世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。

一坪から始まる新世界創造

ファンタジー
「ユー、創造神になっちゃいなよ」  そんなふざけた誘いは強制で。  剣と魔法の世界に訪れ修行という名のスローライフ。  神1年生、管理するのはたった一坪から始まる世界。  それって家庭菜園かよ!?  チートらしいのはたったそれだけ。  それでも何とか新世界を育てていきます!!

目が覚めたら誰もいねええ!?残された第四王子の俺は処刑エンドをひっくり返し、内政無双で成り上がる。戻って来てももう遅いよ?

うみ
ファンタジー
『イル・モーロ・スフォルツァ。喜べ、一番の愚息であるお前が今日から王になるのだ』 隣国から帰国した翌日、玉座にふざけたことが書かれた手紙が置いてあった。 王宮はもぬけの殻で、王族連中はこぞって逃げ出していたのだ! 残された俺の元には唯一の護衛である騎士と侍女しかいなかった。 重税につぐ重税で国家は荒廃し、農民は何度も反乱を起こしているという最悪の状況だった。 更に王都に伯爵率いる反乱軍が迫って来ており、自分が残された王族としてスケープゴートにされたのだと知る。 王宮から脱出した俺は伯爵を打ち倒し、荒廃しきった国を最強国にまで導くことを誓う。 いずれ逃げ出した王族たちに痛撃を食らわせることを心に秘めながら。

魔力∞を魔力0と勘違いされて追放されました

紗南
ファンタジー
異世界に神の加護をもらって転生した。5歳で前世の記憶を取り戻して洗礼をしたら魔力が∞と記載されてた。異世界にはない記号のためか魔力0と判断され公爵家を追放される。 国2つ跨いだところで冒険者登録して成り上がっていくお話です 更新は1週間に1度くらいのペースになります。 何度か確認はしてますが誤字脱字があるかと思います。 自己満足作品ですので技量は全くありません。その辺り覚悟してお読みくださいm(*_ _)m

あ、出ていって差し上げましょうか?許可してくださるなら喜んで出ていきますわ!

リーゼロッタ
ファンタジー
生まれてすぐ、国からの命令で神殿へ取られ十二年間。 聖女として真面目に働いてきたけれど、ある日婚約者でありこの国の王子は爆弾発言をする。 「お前は本当の聖女ではなかった!笑わないお前など、聖女足り得ない!本来の聖女は、このマルセリナだ。」 裏方の聖女としてそこから三年間働いたけれど、また王子はこう言う。 「この度の大火、それから天変地異は、お前がマルセリナの祈りを邪魔したせいだ!出ていけ!二度と帰ってくるな!」 あ、そうですか?許可が降りましたわ!やった! 、、、ただし責任は取っていただきますわよ? ◆◇◆◇◆◇ 誤字・脱字等のご指摘・感想・お気に入り・しおり等をくださると、作者が喜びます。 100話以内で終わらせる予定ですが、分かりません。あくまで予定です。 更新は、夕方から夜、もしくは朝七時ごろが多いと思います。割と忙しいので。 また、更新は亀ではなくカタツムリレベルのトロさですので、ご承知おきください。 更新停止なども長期の期間に渡ってあることもありますが、お許しください。

処理中です...