強く握って、離さないで 〜この愛はいけないと分かっていても、俺はあなたに出会えてよかった〜 

沈丁花

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番外編 〜2人の夏休み〜

異国の地で 12

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互いの手で、互いの性器を擦っていく。

甘美な刺激とともに下腹部へと熱が蓄積されていき、身体中を敏感にさせた。

唇が離れ、由良さんが耳元で熱っぽいため息を漏らす。

鼓膜を震わされる快楽があまりにも大きいことに驚き、彼を見上げればそのまま視線が交錯した。

「幹斗、一緒に気持ちよくなろうか。イっていいよ。」

glareを放ちながら出された許しとともに痛みを感じるほど胸が大きく拍動し、ずっとすぐそこまで迫り上がったまま発することのできなかった熱が一気にびゅっと弾ける。

由良さんも同じタイミングで精を放ち、互いの腹部を汚しあった。

そして我に帰る。

…やばい、俺、由良さんの服を汚した挙句結局由良さんの手を煩わせて…。

「あの、…ごめんなさい… 」

俯いた俺を由良さんは優しく顎を掬い上を向かせ、甘やかなglareを放ちながら“いい子”、と抱きしめ頭を撫でてくれた。

続けて“僕も気持ちよかったよ”、と愛おしげな微笑みを浮かべられる。

…ああもう、好きだ。毎日もっと好きになるから彼への好きは際限を知らない。

昨日よりも今日、今日よりも明日、きっとさらに彼を好きになる。

このまま彼への気持ちが指数関数的に増大していずれ無限大に飛ぶかもしれない。

…なんて、そんなことを考えるくらい幸せで、思わず頬が緩んでしまった。

「その顔かわいいね。写真に撮りたい。」

「!!…そんな、俺なんて…。」

「なんて、どうしたの?僕はこんなにも君の虜なのに、君はいつになったらその魅力に気がつくの?」

「…俺のセリフです…。」

歯の浮くような甘い会話を繰り返しながらシャワーを浴び、同じベッドで眠った。

今日は楽しかったけれど、明日はきっともっと楽しい。

だってもっと彼のことを好きになれるから。

馬鹿なことを思いながら彼の腕の中でゆっくりと目を閉じた。
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