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第2部
泣かないで⑦
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息がすこし苦しい。
けれどその一方で頭がふわふわとして気持ちいい。
不思議な感覚だった。
御坂と違い、由良さんの手は決して俺を強く絞めたりはしない。
そもそも心底楽しそうに笑っていた御坂とは反対に、由良さんは俺を見て苦しそうだった。
…ごめんね、由良さん。
でもそうやって苦しんでくれることも、俺は嬉しくて、愛おしい。
やっぱり俺には彼しかいないのだと強く感じる。
「幹斗君の中、きついね。」
由良さんに言われ、無意識に中の締め付けを強くしていたことに気がついた。
気持ちよさそうなのに苦しげな、そんななんとも言えない表情を彼は浮かべている。
ふと気になった。
このふわふわとした感覚のまま中を擦られたらどうなってしまうのだろう。
そしてそれを抵抗なく口にする程度には頭がやられていた。
「動いて、ほしっ… 」
「…っ君は本当にっ… 」
緩く律動が再開される。
加減されているとわかる緩やかな刺激。
それでもこのふわふわとした感覚と相まって身体はひどく敏感になっていて、ただひたすらに気持ちいい。
「…ごめんっ、イきそうだから抜くね。」
すこしして由良さんが余裕なさそうに紡いだ。
…中から彼がいなくなるのは、寂しい…。
「…抜かないで、ぁっ…、いいからっ… 」
「…っ!」
言葉と同時に中に熱い精が放たれる。
ゴム越しのそれよりずっと熱くて、由良さんの熱がどくどくと脈打っているのもはっきりと伝わってきた。
その感覚に敏感な中を刺激され俺ももう一度達してしまう。
由良さんの手が首から離れていく。
それはとても緩い締め付けだったのに、解放された途端に身体に入ってきた酸素が苦しくて、激しく咳き込んだ。
「幹斗君、大丈夫?苦しい?…ごめん、つい可愛くてやりすぎた。」
背中を優しく撫でながら、身体を柔らかく抱きしめられる。
冷たい手の感触が心地いい。
まだ繋がったままの中は行為の終わりを嘆くように切なくうずいている。
やりすぎなんかじゃない。ずっと加減をしてくれていた。望んだことを叶えてもらえて嬉しかった。
「由良さんにされることは全部気持ちいいなって、思い…ました…あの、ありがとうございます… 」
言いはじめたものの恥ずかしくなってだんだん声が小さくなる。
由良さんは大人っぽく綺麗に笑んで、屹立を抜きながら俺の額に口づけを落とした。
抜ける感触も気持ち良くて、また声が漏れてしまう。
「気持ちよかったよ、ありがとう。お風呂で中を綺麗にしようね。」
…まだ一人は怖い。でも流石に中を綺麗にするのを由良さんに見られるのは恥ずかしい。
そんなことを考えているうちにタオルでお腹にかかった精を拭われ、かと思うとひょいと抱き上げられた。
「えっ…?あのっ… 」
戸惑う俺を見て由良さんはくすぐったそうに笑う。
「あとは任せて。」
…ずるい。
でも、この人に出会えてよかった。この人のパートナーになれてよかった。
由良さんの首に手を回し、逞しい体躯に身体を預ける。
彼は俺の頬に唇を寄せ愛おしそうに眉尻を下げた。
由良さんとの日々は陽だまりのようだと思う。
その温かさは俺を優しく包み込んで、けれど一度知ってしまったら記憶に深く刻み込まれて、それなしの世界に戻ることはできない。
もしかしたらこれまで俺はずっと、どこかで由良さんから手放されることを恐れていたのかもしれない。
“もう離さないよ、幹斗、約束。”
一度切れた関係を繋げたあの日、由良さんが俺に囁いた約束。
その言葉を今、やっと本当の意味で信じられた気がした。
けれどその一方で頭がふわふわとして気持ちいい。
不思議な感覚だった。
御坂と違い、由良さんの手は決して俺を強く絞めたりはしない。
そもそも心底楽しそうに笑っていた御坂とは反対に、由良さんは俺を見て苦しそうだった。
…ごめんね、由良さん。
でもそうやって苦しんでくれることも、俺は嬉しくて、愛おしい。
やっぱり俺には彼しかいないのだと強く感じる。
「幹斗君の中、きついね。」
由良さんに言われ、無意識に中の締め付けを強くしていたことに気がついた。
気持ちよさそうなのに苦しげな、そんななんとも言えない表情を彼は浮かべている。
ふと気になった。
このふわふわとした感覚のまま中を擦られたらどうなってしまうのだろう。
そしてそれを抵抗なく口にする程度には頭がやられていた。
「動いて、ほしっ… 」
「…っ君は本当にっ… 」
緩く律動が再開される。
加減されているとわかる緩やかな刺激。
それでもこのふわふわとした感覚と相まって身体はひどく敏感になっていて、ただひたすらに気持ちいい。
「…ごめんっ、イきそうだから抜くね。」
すこしして由良さんが余裕なさそうに紡いだ。
…中から彼がいなくなるのは、寂しい…。
「…抜かないで、ぁっ…、いいからっ… 」
「…っ!」
言葉と同時に中に熱い精が放たれる。
ゴム越しのそれよりずっと熱くて、由良さんの熱がどくどくと脈打っているのもはっきりと伝わってきた。
その感覚に敏感な中を刺激され俺ももう一度達してしまう。
由良さんの手が首から離れていく。
それはとても緩い締め付けだったのに、解放された途端に身体に入ってきた酸素が苦しくて、激しく咳き込んだ。
「幹斗君、大丈夫?苦しい?…ごめん、つい可愛くてやりすぎた。」
背中を優しく撫でながら、身体を柔らかく抱きしめられる。
冷たい手の感触が心地いい。
まだ繋がったままの中は行為の終わりを嘆くように切なくうずいている。
やりすぎなんかじゃない。ずっと加減をしてくれていた。望んだことを叶えてもらえて嬉しかった。
「由良さんにされることは全部気持ちいいなって、思い…ました…あの、ありがとうございます… 」
言いはじめたものの恥ずかしくなってだんだん声が小さくなる。
由良さんは大人っぽく綺麗に笑んで、屹立を抜きながら俺の額に口づけを落とした。
抜ける感触も気持ち良くて、また声が漏れてしまう。
「気持ちよかったよ、ありがとう。お風呂で中を綺麗にしようね。」
…まだ一人は怖い。でも流石に中を綺麗にするのを由良さんに見られるのは恥ずかしい。
そんなことを考えているうちにタオルでお腹にかかった精を拭われ、かと思うとひょいと抱き上げられた。
「えっ…?あのっ… 」
戸惑う俺を見て由良さんはくすぐったそうに笑う。
「あとは任せて。」
…ずるい。
でも、この人に出会えてよかった。この人のパートナーになれてよかった。
由良さんの首に手を回し、逞しい体躯に身体を預ける。
彼は俺の頬に唇を寄せ愛おしそうに眉尻を下げた。
由良さんとの日々は陽だまりのようだと思う。
その温かさは俺を優しく包み込んで、けれど一度知ってしまったら記憶に深く刻み込まれて、それなしの世界に戻ることはできない。
もしかしたらこれまで俺はずっと、どこかで由良さんから手放されることを恐れていたのかもしれない。
“もう離さないよ、幹斗、約束。”
一度切れた関係を繋げたあの日、由良さんが俺に囁いた約束。
その言葉を今、やっと本当の意味で信じられた気がした。
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