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第2部

捧げる愛⑦

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胸の頂への愛撫ですでに彼は一度達してしまい、そのままだらりと力を抜いた。

わずかに開いた淡い唇の端からは唾液が伝い、目の焦点が定まっていない。

「大丈夫?今日はここまでにしておこうか?」

念のため問いかけるが、彼はまた泣きそうな表情をして首を横に振る。

わがままを言う子供のような姿が微笑ましくて、思わず頬が緩んだ。

「うん、しようね。中入れるから、痛くなったら必ず僕の肩を叩いてね。約束できる?」

今度は首が縦に振られたことに安堵し、ローションを纏った人差し指を彼の入り口に緩く這わせる。

昨夜確認した時も思ったが、しばらくしていないのでやはり狭い。

丁寧に時間をかけて入り口を広げる間、彼はずっと吐息で喘いでいた。

十分柔らかくなったそこに、まずは人差し指を一本、表情を確認しながらゆっくり挿れる。

浅い部分の感じる場所を刺激すると逃げるように彼の身体が跳ねた。

逃さないように手を繋ぎ唇を重ね、執拗にその部分への刺激を続ける。

ある瞬間に彼の身体が不自然に痙攣し、重ねていた唇がだらしなく開き、唾液をこぼした。

中だけで達したのだろう。

その状況を自分でも理解したのか、彼は快楽の余韻に頬を染めながら恥ずかしげに視線を泳がせた。

あまりの愛らしさに、早く繋がりたいという思いが加速する。

それでも大切にしたいという思いの方がずっと強かった。

「もう一本入れるよ。痛かったら教えてね。」

衝動を堪え、彼の様子を確認しながら指を増やしていく。

「んっ… 」

途中で幹斗君がもう耐えられないと言うようにじっとこちらを見て僕の熱に触れてきた。

「まだだよ。僕も早く入りたいけれど、もう少しStay待って. 」

拗ねるように彼が目を逸らしたので、小さな頭を撫でながら甘いglareを放ち言い聞かせる。

彼ははじめ眉を不満げにひそめていたが、撫でられる感覚が心地いいのかすぐに表情を和らげ、僕に体重を預けた。

いつもの前戯の二倍以上の時間が経過し、やっと3本分の指を中で十分に動かせるようになった。

そろそろ大丈夫だろうか。それとももう少し広げないと痛いだろうか。

指を抜いてから迷っていると、胸板を手のひらでとんとんと叩かれた。

彼も流石に限界なのだろう。僕もそろそろ我慢できない。

お伽話のお姫様のように…いやそれよりもずっと可愛くて綺麗な彼に、こんなにも求めてもらえる僕は、本当に幸せ者だ。

普段他人よりも冷静な自信があるのだが、彼の前だと鼓動が早くなって時々理性を飛ばしそうになる。

「挿れやすいようにごろんできる?」

こくり。

幹斗君はうなずいて、顔を真っ赤にしながらシャツの裾をまくり、横になって僕に見えるように足を開いた。

ビクスドールのような白く滑らかな脚は、羞恥で小刻みに震えていて、晒された薄桃色の中心は、何かを望むようにひくりと収縮している。

「かわいい、幹斗君。」

僕の言葉を聞いた彼は大きく開いた目を潤ませ視線を逸らす。

彼は僕のことを格好いいだとかずるいだとかよく言うけれど、きっとそれは彼の方だとおもう。

触れたら壊れてしまう繊細なガラス細工のように儚げで、綺麗で、容姿だけでもひどく僕を魅了する。

それに加えて恥ずかしがり屋で意外と不器用で、自分のことになると臆病で、でも僕のためなら必死で想いを伝えてくるのだ。

僕にはその全てが愛おしく、僕に不足したパズルのピースを全て彼が補ってくれている気さえする。

「痛かったらすぐに止めてね。」

言いながら熱で彼の入り口を擦ると、彼は目を瞑り色っぽく下肢を振るわせた。

十分に広げたそこは柔らかく熱に吸い付いてきて、少しずつ中を進むたび、締め付ける力を強くする。

早く繋がりたい、と言うように。
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