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続編記念ss2
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「…くん、幹斗君。」
肩を揺すられて、目を開けたらそこにはマスク姿の由良さんがいた。
「今から診察だから、少しだけ頑張れる?」
「…あれ、俺… 」
えっと、大学に行って、谷津に連れられて由良さんに会って…。そこから意識がないけど、今病院ってことは由良さんに連れてきてもらったってこと!?
「す、すみません!!ご迷惑おかけしました!!」
「謝ることないよ。むしろパートナーとして幹斗君の体調管理くらいさせて欲しい。とりあえず中入ろうか。」
そう言って優しく笑う彼を見て、心臓がどきりとした。
やっぱり格好いいし好きだなと思う。
しかし由良さんに連れられて診察室に行くまでの間に、何らかの違和感を覚えた。
大学を出たのは11時半頃。時計を見ると今は12時。周りに他の患者さんはいない。
受付には“午前の診察は終了しました”、の文字。
ひょっとして今ってお昼休み?えっ、どういうこと…!?
混乱する俺に構わず由良さんが診察室のドアを開ける。
「由良ぁ、ちょっと人遣い荒くない!?いくらなんでもお昼休みの時間に今から診てくれはないで…
…って、やだ何その子美形!いいわ、許す。はい、そこ座ってマスク外してお口あーんしてー。」
「えっ… 」
びっくりして固まった俺の目の前には可愛らしい女性が白衣を着て座っている。
「…咲の奥さん。ここの院長の娘さんなんだ。」
由良さんに耳打ちされ、さらに驚いた。
咲さんってBARのママをやってるあの咲さん!?
…奥さんいたんだ…。
彼女はお昼休み中に押しかけたにもかかわらず、にこにこで診察をしてくれた。
俺より小さな身体でてきぱきと業務をこなす姿が格好いい。
診察の結果インフルエンザではなくただの風邪だとわかり、薬をもらってそのままタクシーで由良さんの家に連れて行かれた。
ちなみにタクシーなんて贅沢だと思い歩こうとしたのをglareで止められた結果である。
肩を揺すられて、目を開けたらそこにはマスク姿の由良さんがいた。
「今から診察だから、少しだけ頑張れる?」
「…あれ、俺… 」
えっと、大学に行って、谷津に連れられて由良さんに会って…。そこから意識がないけど、今病院ってことは由良さんに連れてきてもらったってこと!?
「す、すみません!!ご迷惑おかけしました!!」
「謝ることないよ。むしろパートナーとして幹斗君の体調管理くらいさせて欲しい。とりあえず中入ろうか。」
そう言って優しく笑う彼を見て、心臓がどきりとした。
やっぱり格好いいし好きだなと思う。
しかし由良さんに連れられて診察室に行くまでの間に、何らかの違和感を覚えた。
大学を出たのは11時半頃。時計を見ると今は12時。周りに他の患者さんはいない。
受付には“午前の診察は終了しました”、の文字。
ひょっとして今ってお昼休み?えっ、どういうこと…!?
混乱する俺に構わず由良さんが診察室のドアを開ける。
「由良ぁ、ちょっと人遣い荒くない!?いくらなんでもお昼休みの時間に今から診てくれはないで…
…って、やだ何その子美形!いいわ、許す。はい、そこ座ってマスク外してお口あーんしてー。」
「えっ… 」
びっくりして固まった俺の目の前には可愛らしい女性が白衣を着て座っている。
「…咲の奥さん。ここの院長の娘さんなんだ。」
由良さんに耳打ちされ、さらに驚いた。
咲さんってBARのママをやってるあの咲さん!?
…奥さんいたんだ…。
彼女はお昼休み中に押しかけたにもかかわらず、にこにこで診察をしてくれた。
俺より小さな身体でてきぱきと業務をこなす姿が格好いい。
診察の結果インフルエンザではなくただの風邪だとわかり、薬をもらってそのままタクシーで由良さんの家に連れて行かれた。
ちなみにタクシーなんて贅沢だと思い歩こうとしたのをglareで止められた結果である。
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