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「あぁっ、ぁっ…!!んんっ…ぁっ…!!」

深い抽挿が何度もなんども繰り返される。

結合部は、淫猥な音を奏でた。

摩擦のたび、開きっぱなしの口からは、止めどなく嬌声が漏れ続ける。

それを塞ぐ手段を持たない俺は、ただ喘ぎ続け、口の端から溢れる唾液を舌で拭う余裕すらなかった。

ナカを支配する彼の体積がさらに増していく。

それとともに、勃ちきった俺のモノを、由良さんが優しく握り擦り始める。

「ぁっ…、やぁっ…、イくっ…!」

「僕も。」

腰を支えられ、一気に打ちつけが加速された。

立っているのがやっとで、叫びにも似た声をひっきりなしに漏らしながら、必死で壁にすがりつく。

中が熱い。熱がたまり過ぎて、今にも気をやってしまいそう。

「あぁぁぁっ…!!」

ずるり、と一気に欲が抜かれ、びゅっと熱い液体が背中にかかった瞬間、中が大きく収縮を繰り返して、全身から力が脱けた。

由良さんに支えられ、今度は前から抱きしめられる。

流れるように口内を舌で侵され、再度身体が熱を帯びた。

彼も同じように、再び硬度を示す。

じっと彼の目を覗くと、困ったように微笑まれた。

「…続きはベッドの中でね。」

シャワーを浴びて、互いの汗や体液を雑に流し、申し訳程度に水気を拭うと、すぐにベッドに連れて行かれた。

もちろんなにも着ないまま。でも、かえって冷たいシーツが心地いい。

なんどもなんども、お互いの境界が溶けて無くなってしまうのではないかと錯覚するほどに求めあった。

繋がったまま、指を絡めあって、体を密着させて、キスをして。

それでも足りないから、あとは何をつなげればいいのかと、真剣に考えるくらいには酩酊していた。

押し寄せ続ける快楽の波に呑まれながら、由良さん、由良さん、と何度も彼の名前を呼んだ。

もう離さないで。お願いだからそばにいて。

俺がそう言うたび、彼は律儀に頷いて。
 
俺の意識が朦朧とし始め、現実がわからなくなってきたあたりで、彼はわざわざ繋いだ手を解いて、小指だけをしっかりと絡めてくれた。

“もう離さないよ、幹斗。約束。”

幸せな約束が降ってくる。

…わがまま、聞いてくれてありがとう、神様。これからは自分の力で幸せになるね。

繋いだ指の温もりを感じながら、身体の力が一気に脱けて、そのまま柔らかい何かに包まれるようにして優しく意識が遠のいた。
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