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イく直前で寸止めされたもどかしさを抱えて、服を着る余裕すらないままに言われたものを探す。

ヘッドボード、本棚、リュック、クローゼット、机の下…。

必死で探すが、見つからない。

俺の部屋なのだから、俺が一番知っているはずなのに、どうして?

身体の内に溜まった熱は、逃せないから溜まり続ける。

もどかしさで泣きそうになりながら、ベッドの上にいる由良さんを見た。彼は楽しそうに俺を観察していて、彼の視線の先を見たところで隠し場所のヒントは得られない。

「…わからない、です…。」

結局見つからず、けれどもう熱に耐えられなくて。

ベッドまで行って彼にすがると、そうだよね、と微笑まれた。

由良さんが自らのポケットに手を入れる。

「よく我慢したね。いい子。」

彼が言っている意味がわからず、なぜ褒められているのかもわからなかった。

だって俺は、命令通りに見つけることができなかったのに。

けれど、由良さんがポケットに入れていた手を出したとき、ようやくその意味を理解した。

そう、初めから由良さんはそれを隠してなどいなかったのだ。かと言って嘘はついていない。彼が持っているのだから、もちろんこの部屋の中にはあるわけで。

「…っ、いじわる、ですっ…!!」

身体が熱い。早く由良さんのものが欲しくて、俺は由良さんの屹立に手を伸ばす。

「我慢してる幹斗君が可愛くてつい。…僕も限界だから、君のナカに入らせて。」

由良さんの瞳が余裕のなくじっと俺を見つめた。

あ、もうプレイは終わりなんだ。

君付けで呼ばれたことでそれを理解する。

俺は息絶え絶えにうなずいて、自ら足を大きく広げた。早く挿れてもらえるように。

由良さんは手早くゴムを被せると、俺の頭を撫で、優しく口づけながら、ゆっくりとナカに挿入ってくる。

「あぁーーーっ…!!」

待ち望んでいた快楽を受け入れ、身体が大きく跳ねる。2週間ぶりの由良さんの熱は、俺のナカを開けるために作られた鍵みたいにぴったりとはまって、彼の熱が揺れるたび、俺は叫びにも似た嬌声を放った。

深く、かと思えば浅く。ゆっくりと繰り返される出し入れは、なんども俺の一番気持ちいいところをかすめて。

…ああ、脳が快楽漬けにされていく…。

「…どうした?」

何かに気づいたように、由良さんが優しく尋ねてきた。

この寒いのに彼の額には汗が浮かんでいる。

「…キス、したい…っ…ぁっ…んんっ…!!」

なぜだかとてもしたくなって、わがままに口付けを強請ると、噛み付くように唇を奪われた。

侵入してきた由良さんの舌に、俺は自分のそれを必死で絡めていく。

…このまま溶けてしまいたい。

お互いの境界がなくなって、一つになって。

きっとそれができないから、俺は口付けをねだったのだろう。

出来るだけ多く繋がることができるように。

…この甘い甘い聖夜に。
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