55 / 261
8-13
しおりを挟む
「…挿れるね。」
抱きしめた状態のまま、切羽詰まったような声で囁きながら、由良さんが屹立を入り口に押しつける。
ぐっ、と入ってきたそれは、たまらなく熱く、硬く、けれどそれでいて滑らかで。
先ほどまで広げられていたそこは特に抵抗なく雄を飲み込み、内壁が擦れる感覚を直ちに快楽へと変換した。
そのままゆっくりとストロークが開始される。
「んっ…んぅ… 」
たまらず漏れてしまいそうな甘い声が、溢れてしまわないように唇を噛む。すると後ろから由良さんの手が伸びてきて、親指で唇を割り、口内へと侵入してきた。
「噛むなら僕の指にすればいい。」
由良さんが囁く。余裕のない低い声。
…こんな声を出しながらも、彼は俺を気遣ってくれるのだ。
その甘やかな言葉と行動が、俺をたまらなく虜にして、わがままにすることを知っているのだろうか。
「ああっ…、んぅっ…、、ぁっ…、// 」
指が入ることによってできた隙間から、止めどなく声があふれる。
いつのまにか加速した律動は、さらなる快楽を生み出して。
「ああ、もうっ…、イきそう。
気持ちいいよ、幹斗君。」
密着した背中から、由良さんの体温が伝わってくる。熱くて、じっとりと汗ばんでいた。
「ぁっ…、俺もっ…、なん、かっ…、きそっ…っ… 、ぁっ… 」
急に由良さんの顔が見たくなった。
もちろん始めから顔が見えないのは寂しかったけれど、自分の中で感じてくれる由良さんとつながっていることを感じたくて。
この体勢では叶わないから、ベッドについた両手でシーツを握り締めて、生理的な涙をこぼしながらただ快楽に耐えた。
いくっ、と由良さんが短く発して、中に熱いものを注ぐ。
同じタイミングで、吐精とはまた違う感覚が下腹部を出発して俺の身体中を駆け巡った。
…おそらく後ろでイったのだろう。
ずるり、とゆっくり雄が引き抜かれていく。
振り返ってキスを強請ろうとしたが、それより先に由良さんが俺の身体を起こし、深く口付けをしてくれた。
…俺の思っていることを悟ったのだろうか。
奥まで舌を挿れ、角度を変えながら何度も何度も俺のそれと絡ませてくる。
「ぷはっ…!」
唇が離れ、目を開けると、まだ由良さんの顔が目の前にあった。
「さっきの体勢、ちょっと困るね。」
そう言って彼は、少し恥ずかしそうに笑う。
「…?」
「幹斗君にキスできない。」
「…俺も同じです。」
しばらくの間、2人で黙って見つめあった後、俺たちは揃って大笑いしてしまった。
こんなに笑ったのは、いつぶりだろうか。
抱きしめた状態のまま、切羽詰まったような声で囁きながら、由良さんが屹立を入り口に押しつける。
ぐっ、と入ってきたそれは、たまらなく熱く、硬く、けれどそれでいて滑らかで。
先ほどまで広げられていたそこは特に抵抗なく雄を飲み込み、内壁が擦れる感覚を直ちに快楽へと変換した。
そのままゆっくりとストロークが開始される。
「んっ…んぅ… 」
たまらず漏れてしまいそうな甘い声が、溢れてしまわないように唇を噛む。すると後ろから由良さんの手が伸びてきて、親指で唇を割り、口内へと侵入してきた。
「噛むなら僕の指にすればいい。」
由良さんが囁く。余裕のない低い声。
…こんな声を出しながらも、彼は俺を気遣ってくれるのだ。
その甘やかな言葉と行動が、俺をたまらなく虜にして、わがままにすることを知っているのだろうか。
「ああっ…、んぅっ…、、ぁっ…、// 」
指が入ることによってできた隙間から、止めどなく声があふれる。
いつのまにか加速した律動は、さらなる快楽を生み出して。
「ああ、もうっ…、イきそう。
気持ちいいよ、幹斗君。」
密着した背中から、由良さんの体温が伝わってくる。熱くて、じっとりと汗ばんでいた。
「ぁっ…、俺もっ…、なん、かっ…、きそっ…っ… 、ぁっ… 」
急に由良さんの顔が見たくなった。
もちろん始めから顔が見えないのは寂しかったけれど、自分の中で感じてくれる由良さんとつながっていることを感じたくて。
この体勢では叶わないから、ベッドについた両手でシーツを握り締めて、生理的な涙をこぼしながらただ快楽に耐えた。
いくっ、と由良さんが短く発して、中に熱いものを注ぐ。
同じタイミングで、吐精とはまた違う感覚が下腹部を出発して俺の身体中を駆け巡った。
…おそらく後ろでイったのだろう。
ずるり、とゆっくり雄が引き抜かれていく。
振り返ってキスを強請ろうとしたが、それより先に由良さんが俺の身体を起こし、深く口付けをしてくれた。
…俺の思っていることを悟ったのだろうか。
奥まで舌を挿れ、角度を変えながら何度も何度も俺のそれと絡ませてくる。
「ぷはっ…!」
唇が離れ、目を開けると、まだ由良さんの顔が目の前にあった。
「さっきの体勢、ちょっと困るね。」
そう言って彼は、少し恥ずかしそうに笑う。
「…?」
「幹斗君にキスできない。」
「…俺も同じです。」
しばらくの間、2人で黙って見つめあった後、俺たちは揃って大笑いしてしまった。
こんなに笑ったのは、いつぶりだろうか。
11
お気に入りに追加
699
あなたにおすすめの小説
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
こども病院の日常
moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。
18歳以下の子供が通う病院、
診療科はたくさんあります。
内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc…
ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。
恋愛要素などは一切ありません。
密着病院24時!的な感じです。
人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。
※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。
歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
双葉病院小児病棟
moa
キャラ文芸
ここは双葉病院小児病棟。
病気と闘う子供たち、その病気を治すお医者さんたちの物語。
この双葉病院小児病棟には重い病気から身近な病気、たくさんの幅広い病気の子供たちが入院してきます。
すぐに治って退院していく子もいればそうでない子もいる。
メンタル面のケアも大事になってくる。
当病院は親の付き添いありでの入院は禁止とされています。
親がいると子供たちは甘えてしまうため、あえて離して治療するという方針。
【集中して治療をして早く治す】
それがこの病院のモットーです。
※この物語はフィクションです。
実際の病院、治療とは異なることもあると思いますが暖かい目で見ていただけると幸いです。
平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです
おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの)
BDSM要素はほぼ無し。
甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。
順次スケベパートも追加していきます
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる