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「あらー、じゃあ二人ってパートナーなのね!!幹斗ちゃんが来なくなって寂しかったけれど、それはおめでたいことだわー!!」
「まさか幹斗君と咲が知り合いだなんて。世界って存外狭いね。」
「そうね、おどろきだわ。」
咲、と言うのはママの本名らしく、ママは由良さんの同級生らしい。
いつの間にかママは俺の隣に座っている。
俺がノンアルコールカクテル、由良さんがワインの二杯目を飲み干した時、彼はすでにワインの瓶を一本空にしていた。
「由良も幹斗君もSランクだもの、お互いにとってこれでもかって言うほどいいパートナーね。」
少し酔いの回った口調でママが言う。
「Sランク?」
聞き慣れない単語に、俺は首を傾げた。
「え、幹斗ちゃん知らなかったの?」
ママが驚いたような声を上げる。
それから由良さんとママが話してくれた事項をまとめると、ランク、と言うのは主にglareの強さや効きやすさによって分類される第二性の強さのことらしい。
Subはglareが効きにくいほどランクが高く、Domはglareが強いほどランクが高い。ランクには上からS、A、B、Cがあり、A、Bが全体の約8割を占めると言う。
「glareが効きにくい方がランクが高いなんて、意外です。」
率直に思ったことを言ってみる。誰でも従えられるDomがSランクで、誰にでも従うことのできるSubがCランクだなんて謎だ。
「幹斗ちゃん、ちょっといーい?」
ママが俺の目を数秒間じっとみつめ、その後、ね?、と俺に同意を求めた。
「咲っ!!」
由良さんが焦ったような怒ったような声を上げる。
「えっと…」
「今私がグレアを出したけれど、幹斗ちゃんには効かなかったわよね?なかなか従えられないSubなんて、支配欲をそそるわ。私はAだから無理だけど。」
戸惑う俺に、ママが説明してくれた。
「それにそれだけじゃないのよ。SランクのDomの子ってね、やっぱりSランクのSubに強く惹かれるらしいわよ。だってSランクの子の従属はとても真摯なの。ねえ?由良。」
「…とりあえず幹斗君から離れてくれないかな?」
「やだ支配欲こわーい!!」
「大切なパートナーにglare出されたらそれは怒るでしょう。」
普段穏和な、怒っている時ですら表情は笑っている由良さんが、表情にまで不快感を露わにしている。
どうやらママの目からはglareが出ていたらしい。俺は全く感じ取れなかったけれど。
…なんだか嫉妬されているみたいで少し嬉しいな。
「そろそろ僕の家に行こうか、幹斗君。」
由良さんが俺の肩を抱き、顎を掴んで目線を交錯させ、魅惑たっぷりの甘い声で囁く。
まるで、ボンボン・ショコラ。大人の色気をたっぷりと含んだ声で、甘いglareを纏った瞳にしっかりと見据えられたら、もうたまらない。
「えーもう帰っちゃうのー?」
「もう十分でしょう。」
不機嫌な声でそう言ってから、店員を呼び会計を済ませ、由良さんは俺を出口へとエスコートする。
俺はこれから始まる夜を意識して、落ち着かなくて、なんとなく首元のcollarに手を添えて、由良さんに聞こえないように深呼吸をした。
「まさか幹斗君と咲が知り合いだなんて。世界って存外狭いね。」
「そうね、おどろきだわ。」
咲、と言うのはママの本名らしく、ママは由良さんの同級生らしい。
いつの間にかママは俺の隣に座っている。
俺がノンアルコールカクテル、由良さんがワインの二杯目を飲み干した時、彼はすでにワインの瓶を一本空にしていた。
「由良も幹斗君もSランクだもの、お互いにとってこれでもかって言うほどいいパートナーね。」
少し酔いの回った口調でママが言う。
「Sランク?」
聞き慣れない単語に、俺は首を傾げた。
「え、幹斗ちゃん知らなかったの?」
ママが驚いたような声を上げる。
それから由良さんとママが話してくれた事項をまとめると、ランク、と言うのは主にglareの強さや効きやすさによって分類される第二性の強さのことらしい。
Subはglareが効きにくいほどランクが高く、Domはglareが強いほどランクが高い。ランクには上からS、A、B、Cがあり、A、Bが全体の約8割を占めると言う。
「glareが効きにくい方がランクが高いなんて、意外です。」
率直に思ったことを言ってみる。誰でも従えられるDomがSランクで、誰にでも従うことのできるSubがCランクだなんて謎だ。
「幹斗ちゃん、ちょっといーい?」
ママが俺の目を数秒間じっとみつめ、その後、ね?、と俺に同意を求めた。
「咲っ!!」
由良さんが焦ったような怒ったような声を上げる。
「えっと…」
「今私がグレアを出したけれど、幹斗ちゃんには効かなかったわよね?なかなか従えられないSubなんて、支配欲をそそるわ。私はAだから無理だけど。」
戸惑う俺に、ママが説明してくれた。
「それにそれだけじゃないのよ。SランクのDomの子ってね、やっぱりSランクのSubに強く惹かれるらしいわよ。だってSランクの子の従属はとても真摯なの。ねえ?由良。」
「…とりあえず幹斗君から離れてくれないかな?」
「やだ支配欲こわーい!!」
「大切なパートナーにglare出されたらそれは怒るでしょう。」
普段穏和な、怒っている時ですら表情は笑っている由良さんが、表情にまで不快感を露わにしている。
どうやらママの目からはglareが出ていたらしい。俺は全く感じ取れなかったけれど。
…なんだか嫉妬されているみたいで少し嬉しいな。
「そろそろ僕の家に行こうか、幹斗君。」
由良さんが俺の肩を抱き、顎を掴んで目線を交錯させ、魅惑たっぷりの甘い声で囁く。
まるで、ボンボン・ショコラ。大人の色気をたっぷりと含んだ声で、甘いglareを纏った瞳にしっかりと見据えられたら、もうたまらない。
「えーもう帰っちゃうのー?」
「もう十分でしょう。」
不機嫌な声でそう言ってから、店員を呼び会計を済ませ、由良さんは俺を出口へとエスコートする。
俺はこれから始まる夜を意識して、落ち着かなくて、なんとなく首元のcollarに手を添えて、由良さんに聞こえないように深呼吸をした。
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