40 / 261
6-15
しおりを挟む
ふるり、と身体が震える。
glareの使い方は主に3種類ある。主に使われるのが、defenseで他のDomを牽制する、Subを従わせる、の2つ。そして3つ目はSubにご褒美として与える、だ。
軽いglareはSubの被支配欲を満たし、褒美となる。
今由良さんが放ったものがそうだ。
由良さんのglareが俺の身体を甘く蝕んでいく。ふわふわと脳が快楽に支配されるのを感じながら、俺は全ての衣服を脱ぎ捨てる。
「Good Boy. 」
褒められてさらに嬉しくて、舞い上がりそうな心地がする。由良さんは俺の肌をやんわりと撫で、そのまま俺の身体をくるりと洗面台の方へ向けた。
「…見て、幹斗君の身体、明るいところで見たら上質な絹みたい。綺麗だね。」
「!?」
目の前の鏡に自分の身体が映し出され、恥ずかしくて直視できない。
なのに一緒に映し出された由良さんの表情があんまりにも優しくて、なんだか本当にそう思えてきてしまった。
そして首につけられたcollarの存在が、一層そんな思いを強くする。
…俺、由良さんのモノになれたんだ。
「けふっ…!」
しばらく裸でいたからか、軽く咳が出た。
「ああごめん、入ろうね。」
慌てた様子で、由良さんが俺のcollarを取り、風呂場へと手を引く。
そうして頭から爪先まで全て、由良さんは丁寧に俺を洗った。
その後湯船に一緒に浸かって。
「ずっとこんな幸せが続いたらいいね。」
由良さんが言った。
…本当にそうだったらいいのにな。
すぎた幸せは凶器だ。失うことが怖くてたまらない。
その夜俺は、由良さんと向かい合って眠った。
由良さんが俺を抱きしめてくれて、俺はその温もりの中で眠って。
幸せという優しい海を揺蕩うような夜の中で、本気で願った。朝なんて永遠に来なければいいのにと。
けれど朝は来た。
起きた時には由良さんは、仕事に行っていていなくって、俺はその温もりをまだ覚えている身体を、布団ごと強く抱きしめた。
その熱を逃さないように、…忘れてしまわないように。
glareの使い方は主に3種類ある。主に使われるのが、defenseで他のDomを牽制する、Subを従わせる、の2つ。そして3つ目はSubにご褒美として与える、だ。
軽いglareはSubの被支配欲を満たし、褒美となる。
今由良さんが放ったものがそうだ。
由良さんのglareが俺の身体を甘く蝕んでいく。ふわふわと脳が快楽に支配されるのを感じながら、俺は全ての衣服を脱ぎ捨てる。
「Good Boy. 」
褒められてさらに嬉しくて、舞い上がりそうな心地がする。由良さんは俺の肌をやんわりと撫で、そのまま俺の身体をくるりと洗面台の方へ向けた。
「…見て、幹斗君の身体、明るいところで見たら上質な絹みたい。綺麗だね。」
「!?」
目の前の鏡に自分の身体が映し出され、恥ずかしくて直視できない。
なのに一緒に映し出された由良さんの表情があんまりにも優しくて、なんだか本当にそう思えてきてしまった。
そして首につけられたcollarの存在が、一層そんな思いを強くする。
…俺、由良さんのモノになれたんだ。
「けふっ…!」
しばらく裸でいたからか、軽く咳が出た。
「ああごめん、入ろうね。」
慌てた様子で、由良さんが俺のcollarを取り、風呂場へと手を引く。
そうして頭から爪先まで全て、由良さんは丁寧に俺を洗った。
その後湯船に一緒に浸かって。
「ずっとこんな幸せが続いたらいいね。」
由良さんが言った。
…本当にそうだったらいいのにな。
すぎた幸せは凶器だ。失うことが怖くてたまらない。
その夜俺は、由良さんと向かい合って眠った。
由良さんが俺を抱きしめてくれて、俺はその温もりの中で眠って。
幸せという優しい海を揺蕩うような夜の中で、本気で願った。朝なんて永遠に来なければいいのにと。
けれど朝は来た。
起きた時には由良さんは、仕事に行っていていなくって、俺はその温もりをまだ覚えている身体を、布団ごと強く抱きしめた。
その熱を逃さないように、…忘れてしまわないように。
11
お気に入りに追加
699
あなたにおすすめの小説
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
こども病院の日常
moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。
18歳以下の子供が通う病院、
診療科はたくさんあります。
内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc…
ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。
恋愛要素などは一切ありません。
密着病院24時!的な感じです。
人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。
※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。
歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
双葉病院小児病棟
moa
キャラ文芸
ここは双葉病院小児病棟。
病気と闘う子供たち、その病気を治すお医者さんたちの物語。
この双葉病院小児病棟には重い病気から身近な病気、たくさんの幅広い病気の子供たちが入院してきます。
すぐに治って退院していく子もいればそうでない子もいる。
メンタル面のケアも大事になってくる。
当病院は親の付き添いありでの入院は禁止とされています。
親がいると子供たちは甘えてしまうため、あえて離して治療するという方針。
【集中して治療をして早く治す】
それがこの病院のモットーです。
※この物語はフィクションです。
実際の病院、治療とは異なることもあると思いますが暖かい目で見ていただけると幸いです。
平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです
おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの)
BDSM要素はほぼ無し。
甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。
順次スケベパートも追加していきます
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる