34 / 261
6-9
しおりを挟む
唇が離れると同時に、冷たい手が俺の下腹部をそろりと撫でた。
すでにそこには熱が溜まっていて、撫でられることで中身の熱がぐちゃぐちゃと掻き回されているようで、じりじりと快感が募っていく。
由良さんの片手がだんだんとシャツの中に深く侵入し、そのままもう片方の手が全てのボタンを手際よく外した。
「幹斗君の身体、綺麗だよね。」
「…くっ…んんっ… 」
甘い囁きを合図に、由良さんの唇が胸の突起に触れる。
微かな刺激が下腹部に溜まった熱を増長し、俺は耐えきれず声を漏らした。
綺麗、なんて言葉を自分に重ねようとしたことはなかったけれど、由良さんの唇が宝物に触るように優しく優しく触れるから、本当にそうなのではないかと錯覚してしまう。
「はぁっ…んっ…ゃぁっ… 」
はじめは唇で触れるだけだったのに、次第に彼は舌で突起を転がし始めた。
触れるだけのものとは違う確かな刺激に身を捩るのに、押さえつけられ、逃げることは許されない。
さらには長い指でぐちゅぐちゅと口内をかき回され、その唾液で濡れた指でもう片方の突起も蹂躙される。
「いやっ…、由良さんっ……、こ、こわいっ… 」
このままじゃおかしくなってしまう。
「怖くないよ。ほら、気持ちいい。」
突起を弄っていない方の手で、由良さんが頭を撫でてくれる。胸から唇が離れたと思ったら、不意打ちで耳を舐められ、身体が跳ねた。気持ちいい。
たっぷりと時間をかけて上半身を舌や手で愛撫され、身体が快楽に支配されたあたりで、由良さんが俺のベルトに手をかけた。
「脱がせるね。」
「あっ…!」
答える間もなくジーンズと下着を一気にずり下ろされた。俺は反射的に外気にさらされた下肢の中心部を手で覆い隠す。
「だめだよ、ちゃんと見せて。そうしないとできないから。」
覆い隠した両手はあっけなく除けられ、そればかりか由良さんの片手で両腕をまとめて頭上に押さえつけられた。
そのまま由良さんの身体が足の間に入ってきて、さらに片足を持ち上げられる。
結果的に俺は緩く勃ち上がった自らの昂りとまだ誰にも晒したことのない秘孔を、由良さんの目の前に晒す形になった。
恥ずかしくて泣きそうだ。自分でもまじまじと見たことのない、排泄のためだけに作られたその部分を、大好きな相手に晒している。
恥ずかしい。いやだ。
なのに、次第に俺の身体からは力が抜け、その一番恥ずかしい場所に由良さんの顔がさらに近づくことを許してしまう。
…これ、プレイ中だったら、きっとすごい恥ずかしいこといっぱい言われて、されるんだろうな。
ふと、考えた。
いっそcommandがあったなら由良さんを振り払わない言い訳ができたのに。
それがないから、この恥ずかしい体勢を強いられて抵抗しない事実を、自分以外のせいにする術を、今の俺は持たない。
すでにそこには熱が溜まっていて、撫でられることで中身の熱がぐちゃぐちゃと掻き回されているようで、じりじりと快感が募っていく。
由良さんの片手がだんだんとシャツの中に深く侵入し、そのままもう片方の手が全てのボタンを手際よく外した。
「幹斗君の身体、綺麗だよね。」
「…くっ…んんっ… 」
甘い囁きを合図に、由良さんの唇が胸の突起に触れる。
微かな刺激が下腹部に溜まった熱を増長し、俺は耐えきれず声を漏らした。
綺麗、なんて言葉を自分に重ねようとしたことはなかったけれど、由良さんの唇が宝物に触るように優しく優しく触れるから、本当にそうなのではないかと錯覚してしまう。
「はぁっ…んっ…ゃぁっ… 」
はじめは唇で触れるだけだったのに、次第に彼は舌で突起を転がし始めた。
触れるだけのものとは違う確かな刺激に身を捩るのに、押さえつけられ、逃げることは許されない。
さらには長い指でぐちゅぐちゅと口内をかき回され、その唾液で濡れた指でもう片方の突起も蹂躙される。
「いやっ…、由良さんっ……、こ、こわいっ… 」
このままじゃおかしくなってしまう。
「怖くないよ。ほら、気持ちいい。」
突起を弄っていない方の手で、由良さんが頭を撫でてくれる。胸から唇が離れたと思ったら、不意打ちで耳を舐められ、身体が跳ねた。気持ちいい。
たっぷりと時間をかけて上半身を舌や手で愛撫され、身体が快楽に支配されたあたりで、由良さんが俺のベルトに手をかけた。
「脱がせるね。」
「あっ…!」
答える間もなくジーンズと下着を一気にずり下ろされた。俺は反射的に外気にさらされた下肢の中心部を手で覆い隠す。
「だめだよ、ちゃんと見せて。そうしないとできないから。」
覆い隠した両手はあっけなく除けられ、そればかりか由良さんの片手で両腕をまとめて頭上に押さえつけられた。
そのまま由良さんの身体が足の間に入ってきて、さらに片足を持ち上げられる。
結果的に俺は緩く勃ち上がった自らの昂りとまだ誰にも晒したことのない秘孔を、由良さんの目の前に晒す形になった。
恥ずかしくて泣きそうだ。自分でもまじまじと見たことのない、排泄のためだけに作られたその部分を、大好きな相手に晒している。
恥ずかしい。いやだ。
なのに、次第に俺の身体からは力が抜け、その一番恥ずかしい場所に由良さんの顔がさらに近づくことを許してしまう。
…これ、プレイ中だったら、きっとすごい恥ずかしいこといっぱい言われて、されるんだろうな。
ふと、考えた。
いっそcommandがあったなら由良さんを振り払わない言い訳ができたのに。
それがないから、この恥ずかしい体勢を強いられて抵抗しない事実を、自分以外のせいにする術を、今の俺は持たない。
31
お気に入りに追加
703
あなたにおすすめの小説

ある少年の体調不良について
雨水林檎
BL
皆に好かれるいつもにこやかな少年新島陽(にいじまはる)と幼馴染で親友の薬師寺優巳(やくしじまさみ)。高校に入学してしばらく陽は風邪をひいたことをきっかけにひどく体調を崩して行く……。
BLもしくはブロマンス小説。
体調不良描写があります。


塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?

身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。



【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる