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飲み物とともにサンドイッチとパスタが運ばれてきて、どちらがいいかと聞かれ、パスタを選んだ。
「じゃあ、お互いについて質問し合おうか。」
マンデリン?を煽りながら由良さんが言う。コーヒーの種類などよくわからないが、香りの良いブラックコーヒーを美味しそうに飲む姿は格好いい。
プレイの前にお互いを知ることは重要で、プレイに耐えきれない場合に発するセーフワードも決めておく必要がある。
由良さんが本当に今日プレイをするつもりなのだとようやく実感が持ててきた。
「幹斗君はどんなプレイが好き?」
「好きとかはなくて、…あの、今までglareが効いたことなくて、だからcommandも効かなくて、羞恥は無理って言ってて…。大体痛いのがメインで…。」
「そっか。…困ったな。あまり痛めつけるのは趣味じゃないんだ。」
「で、でも由良さんになら俺、なにをされても大丈夫です。commandが効かない場合の話なので。」
ついあわてて付け加えると、由良さんは大人っぽく笑う。
「じゃあ一緒に限界を探して行こうか。」
「はい。」
…やばい、身体熱い…。
由良さんの顔が見れなくて、俯いてパスタを食べながら答える。
「セーフワードは、何がいい?」
いつもセーフワードはクラブのものを使っていたから、自分で決定したことはそう言えばなかった。
普通プレイでは言わない言葉で、長すぎず短すぎない単語…。そして何より、由良さんに気に入ってもらえるような言葉がいい。
食事を進めながら記憶を辿り、食べ終えた頃に幼い頃読んだ花言葉辞典を思い出した。
「…ヘリオトロープ、は、どうですか?」
「ヘリオトロープ…。花言葉は忠誠心か。幹斗君、センスいいね。」
やった、褒められた。嬉しい。思わず頬が緩むのが自分でもわかる。
すると突然、由良さんが目の前で小さくため息をついた。
…俺、何かしでかした…?
全力で由良さんがため息をついた理由を探すが、思い当たらない。
「…いけないよ。そんなに可愛い顔をされたら、早くプレイしたくなる。」
困った顔で言う由良さんの手元には、空いたサンドイッチのお皿と一口分だけ残されたコーヒー。
「よろしくお願いします。」
俺がそう言うと、由良さんは何も言わずに席を立った。
俺もそれに続く。
心臓に強力なバネがついているみたいだ。苦しくて苦しくて、けれど辛いわけじゃない。むしろその疼きを、心地よく感じた。
「じゃあ、お互いについて質問し合おうか。」
マンデリン?を煽りながら由良さんが言う。コーヒーの種類などよくわからないが、香りの良いブラックコーヒーを美味しそうに飲む姿は格好いい。
プレイの前にお互いを知ることは重要で、プレイに耐えきれない場合に発するセーフワードも決めておく必要がある。
由良さんが本当に今日プレイをするつもりなのだとようやく実感が持ててきた。
「幹斗君はどんなプレイが好き?」
「好きとかはなくて、…あの、今までglareが効いたことなくて、だからcommandも効かなくて、羞恥は無理って言ってて…。大体痛いのがメインで…。」
「そっか。…困ったな。あまり痛めつけるのは趣味じゃないんだ。」
「で、でも由良さんになら俺、なにをされても大丈夫です。commandが効かない場合の話なので。」
ついあわてて付け加えると、由良さんは大人っぽく笑う。
「じゃあ一緒に限界を探して行こうか。」
「はい。」
…やばい、身体熱い…。
由良さんの顔が見れなくて、俯いてパスタを食べながら答える。
「セーフワードは、何がいい?」
いつもセーフワードはクラブのものを使っていたから、自分で決定したことはそう言えばなかった。
普通プレイでは言わない言葉で、長すぎず短すぎない単語…。そして何より、由良さんに気に入ってもらえるような言葉がいい。
食事を進めながら記憶を辿り、食べ終えた頃に幼い頃読んだ花言葉辞典を思い出した。
「…ヘリオトロープ、は、どうですか?」
「ヘリオトロープ…。花言葉は忠誠心か。幹斗君、センスいいね。」
やった、褒められた。嬉しい。思わず頬が緩むのが自分でもわかる。
すると突然、由良さんが目の前で小さくため息をついた。
…俺、何かしでかした…?
全力で由良さんがため息をついた理由を探すが、思い当たらない。
「…いけないよ。そんなに可愛い顔をされたら、早くプレイしたくなる。」
困った顔で言う由良さんの手元には、空いたサンドイッチのお皿と一口分だけ残されたコーヒー。
「よろしくお願いします。」
俺がそう言うと、由良さんは何も言わずに席を立った。
俺もそれに続く。
心臓に強力なバネがついているみたいだ。苦しくて苦しくて、けれど辛いわけじゃない。むしろその疼きを、心地よく感じた。
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