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完結お礼ss ※剃毛プレイがあります。苦手な方は退室願います!
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「:present(晒せ)」
紅司は、自らの執事である一葉を椅子に座らせ、一糸まとわぬ姿となった両足を、付け根から大きく開かせた。
「こ、紅司様…、あの… 」
ハーフである一葉のそこは金色で、紅司はよく見惚れている。しかしその一方で無くなった姿もたまらなく美しいだろうと、思ってしまっていた。
「なんだ、一葉。」
震える一葉の姿はDomの嗜虐心を煽る。
紅司はわずかに口端を舌で舐め、興奮に任せ急いてしまわぬよう、衝動を抑えるのに努めた。
それはもう、ゆっくりと。
この美しい金のベールが剥がれ、あられもない姿が晒されるその瞬間と、羞恥の浮かぶ一葉の表情を、ひとつひとつしっかりとカメラに収めながら、その行為は行われるべきなのだから。
「なにを… 」
「見ればわかるだろう。」
「わからなっ…んんっ!!」
あらかじめ洗面器に汲んでおいたぬるま湯には、ボディーソープが混ぜられている。それを手で掬って、細く繊細な彼の茂みにゆっくりとかけていった。
「ぁっ… 」
一葉の口から色気を帯びた声が漏れる。
椅子にはプラスチック製のカバーを被せてあるから、濡れても問題ない。
上半身はきっちりと執事服を着ており、足元はブランドの靴下と革靴を履いている。そんな姿で快楽と羞恥に溺れながら身をよじる姿はたまらなく愛おしく映る。
しかしこれはお仕置き。この程度の羞恥で済ませるわけにはいかない。
「一葉、:look(見ろ)。」
紅司の指差す先に映るものを見た瞬間、それまで大人しくしていた一葉が、うずくまり、手を添え、必死に股間を隠そうとした。
事の発端は、一葉に普段使いの洋服を選ぶ、と言う名目でデートをした帰り道だった。
「あんなに高いものを3着も… 」
一葉が気に入って試着した服しか買わなかったのに、彼にはそれでも買いすぎに思えたようだ。
「あそこの服はよく似合っていた。全て買ってもよかったくらいだ。」
「クローゼットに入りきりません。」
「俺の部屋に置けばいい。」
警護人を3人もつけるなど不満であったが、嬉しそうな一葉を見れば、そんな不満も吹き飛んでしまう。
しばらく沈黙が続いて、ふと、一葉がつぶやいた。
「あ、危ない。」
見れば向かいから、ふらふらとおぼつかない足取りで歩いてくる人がいる。
今にも道路にはみ出て車に轢かれてしまいそうだ。
一葉はとっさに彼の手を掴むと、歩道側に引いた。
「…友里…?」
一葉が、驚いた声でそういって。
「か…は、さん… 」
手を引かれた彼は、涙目で一葉の名前を呼んだ。その言葉は途切れ途切れで、一葉にもたれかかるようにして立っている身体は震えている。
彼はおそらく、一葉が以前クラブで知り合ったSubだろう。
紅司と一葉は彼の様子を見て、彼がSub Dropに陥ったまま放置されているのだと悟った。おそらく手ひどいプレイをした後、アフターケアもなしに放り出されたのだろう。
首にはくっきりと縄の跡が、手には手錠の跡が、そして鎖骨のあたりに痛々しい傷があり、まだ血を流している。
「誰か… 」
一葉はその場にいた警護人を一瞥し、ため息をついた。一葉がとあるDomに強姦されかけてから、警護人にはnormalの者をつけるようにしていて、つまりこの場でプレイを行えるものは紅司と一葉しかいないと言うことだ。
しかもこの状態のまま放っておけば精神がやられ、大きなトラウマを植え付けかねない。
「一葉、俺が… 」
紅司が名乗り出ると、一葉は首を横に振った。
「私が介抱致します。紅司様はお戻りください。」
「いや、だが… 」
「彼とはプレイの経験があります。必要最低限の接触しかしないと約束します。帰ったらどんな罰でもお受けします。
…私に、お任せください。」
一葉の意見は最もだった。赤の他人より、一度プレイの経験がある人の方が彼も安心できるだろう。
それに、一葉の目を見ればわかる。彼はただ目の前のSubを助けようとしているだけなのだ。
「わかった。今の言葉、忘れずにな。」
「…はい。」
そのまま紅司は屋敷に戻り、一葉は数時間後に戻ってきた。
その後紅司の心のわだかまりを少しでも減らそうとしたのか、プレイの内容を事細かに話し、おまけに証拠の音声まで聞かせてくれたのだ。
もちろん、その音声が逆効果になったのは言うまでもない。紅司は一葉への支配欲を、一層高めたのだった。
「一葉、:look(見ろ)。」
紅司の指差す方向を見て、一葉は反射的に自らの陰部を隠した。どうして気づかなかったのだろう。その場所には、カメラが配置されているのだ。
「あ、あの… 」
「それでは見えないだろう。:present(晒せ)」
コマンドのせいで、再び陰部を晒すような格好を取らされた。
「:Stay(動くな。).」
再び隠そうと試みるが、そのままの状態でいるよう命じられたせいで足を閉じることも手で隠すこともできない。
そのうえ上半身に仕事着を纏っていることが、さらに羞恥を煽る。
再び紅司が一葉の陰部にぬるぬるとした温かい液体を優しくかけた。
そして一葉の陰毛の部分を撫でると、その部分が泡立って、つぷつぷと気泡が弾ける感触がする。
なにをされるのだろうか。それがわからず、ひどく不安になった。
まさか衣服をつけた状態で陰部を洗う、と言うだけのプレイではあるまい。なんでもするといってしまったのだから、何かとんでもないことをされそうなものだ。
「ちゃんと勃たせて、いい子だ。」
紅司が含みのあるような笑みを浮かべ、軽いグレアを放った。ご褒美として放たれるグレアはとても気持ちが良い。
ドキドキして、気持ちよくて、昇天しそうだ。何もかも忘れそうになる。
このままオーガズムに達することができたなら、どれだけ気持ち良いのだろう。カメラのことさえ忘れて、そんなことを考えた。
しかしその後紅司がとった行動で、一気に目が覚めた。
「こ、紅司さ「ここからが本番だ。」
紅司の手の中でキラリと光ったそれは紛れもなく剃刀で、その歯が一葉の陰部に、ゆっくりと近づいてきたのだった。
性器に剃刀を近づけられるなど、もしも他のDomにされたらあっけなくバッドトリップしてしまっただろう。けれど目の前にいるのは唯一一葉が従うと決めた主人である。
「怖くない。必ず気持ちよくしてやる、」
低い声が耳元で囁いた刺激が、ゾクゾクと身体を縦断する。一葉はその甘やかな刺激にひくりと肩を震わせた。
痛いほどに主張した屹立は、あと少し…例えば紅司の指がわずかでもそこを掠めれば、あるいは身体の一部に紅司が触れるだけでもいいかもしれない…刺激が加われば、オーガズムに達するだろう。
いっそもう自分で触れてしまいたい。なのに、一葉をじっと見つめる紅司の瞳がそれを許さないのだ。
「…も、許して… 」
紅司の瞳をじっと覗きながら、涙目で懇願する。
下半身を露出し、大きく足を開かれた状態でカメラに撮られて、剃刀を性器に近づけられて。
そんな、どこをみても羞恥や恐怖しかないような状況にもかかわらず、一葉が紅司に求めたのは一点に集まった熱の解放だった。
「具体的にはどうして欲しいんだ?」
紅司が意地悪く微笑む。
「…触れ、て、くださ・ 」
途切れ途切れに、一葉は言葉を紡いだ。
「勿論。」
どこに、とは言わなかった。もうなんでもいい。紅司から与えられると刺激がわずかでもあったなら、それだけでもう、達すことができる。
紅司が剃刀を一旦置き、一葉に少しずつ身体を近づけてくる。
紅司の一部が一葉に触れるのは、どの部分だろう。期待に身を震わせながら、一葉はその瞬間を待った。
…ひたり。
「あっ…!!」
予想外の刺激に、一葉の屹立はあっけなく白濁を発した。一葉の胸の突起に、紅司の唇が触れたのだった。
ずっと溜めていた昂りが一気に解放され解放感を伴った快楽に身体がわずかに痙攣する。
一葉は脱力し、その快楽に身を任せようとした。しかしその瞬間、また別の快楽が一葉に襲いかかる。
紅司の大きな手がまだ敏感になっている一葉の雄に触れ、先ほどと同じく温かでぬるりとした液体を優しく丁寧にかけ始めたのだった。
「まだ仕置は済んでない。そうだろう?」
脱力して崩れていた足を、もう一度しっかりと広げられる。
「やっ…///」
冷ややかな剃刀の刃が、一葉の陰部に当てられる。そこまでされて初めて、一葉はことの重大さに気がついた。
「い、いけませんっ紅司様、そ、そんなことっ…///」
紅司は一葉の毛を剃ろうとしているのだ。それも、一番隠さなければいけないところを覆っているその茂みを。
「仕置きだからな。」
拒まなくてはならないのに、その瞳に見つめられると動けなくなってしまう。
刃がするりと恥部を滑っていく、その滑った場所からじわじわと快楽が押し寄せてきた。
「で、でちゃ… 」
「もう少し我慢だ。」
普段は守られている部分に風が当たり、敏感な部分を刺激していく。
再び射精感が訪れたが、紅司にglareを放たれて、寸出のところで放出を我慢した。
紅司の方を向いた隙に無毛となった自分の下半身が覗き、その羞恥に余計に興奮してしまう。ひどい悪循環である。
一葉の全てを剃り終えると、紅司はもういいぞ、と言って一葉の射精を促してくれた。全てのコントロールを主人に預け、その中で達して得られる快楽はSubにとって最大級の喜びで。
今度こそぐったりと台の上にもたれかかると、紅司が丁寧に、一葉の底を柔らかなタオルで拭っていった。
自分でやりますと言おうと思ったが、その体力も気力もなくて。
抱きしめたり、撫でたり、キスをしたりと、紅司の与えてくれる優しさに、一葉はただただ溺れたのだった。
その日の夜
「こ、紅司様のばかっ!!!」
一葉はプロジェクターにより大々的に壁に移された自分の痴態を見せられ、顔を真っ赤にしてじたばたと暴れる。
そのうえ紅司は一葉の無毛のそこを露わにして、可愛いといいながら撫でたりしているのだ。
「いいだろう。これもお仕置きのうちだからな。」
じたじたと羞恥にもがく一葉を面白そうに見ながら、紅司はそう呟いた。
「…もしかして、嫉妬していらっしゃるのですか…?」
ふと、そういえば紅司がこんなに無茶振りを決行することなど珍しいと気づき、一葉は聞いてみる。
まあ、そんなわけはないのだが。こんな醜態を晒されたのだから、ちょっとくらい甘い考えに溺れてみてもいいだろう。
「…悪いか?」
しばらくの沈黙の後、紅司が低い声で答えた。その声をすこし寂しそうに感じたのは、気のせいだろうか。
予想外の返答に、一葉は驚いて固まってしまう。
「確かに仕方がなかったことかもしれないが、俺だって嫉妬くらいはする。」
再び紅司が言葉を放つ。今度は拗ねるような声だった。
「私がSubとして身体を預けるのは紅司様だけですよ。」
首輪を指差し、いってみる。
「わかっているが、一葉は魅力的だからな。
このくらいしないと、不安が治らない。」
無毛のそこは、ただの痴態だ。正直見るたびに恥ずかしくて嫌になってしまう。
しかし、紅司がそれで安心できると言うのなら、まあいいかと一葉は思った。
この身体を晒すのは、彼に対してだけなのだから。
※このssは第7回BL小説大賞参加のため、書下ろさせていただきました。また、エブリスタというサイトにてサポーター特典として後悔させて頂きます。
紅司は、自らの執事である一葉を椅子に座らせ、一糸まとわぬ姿となった両足を、付け根から大きく開かせた。
「こ、紅司様…、あの… 」
ハーフである一葉のそこは金色で、紅司はよく見惚れている。しかしその一方で無くなった姿もたまらなく美しいだろうと、思ってしまっていた。
「なんだ、一葉。」
震える一葉の姿はDomの嗜虐心を煽る。
紅司はわずかに口端を舌で舐め、興奮に任せ急いてしまわぬよう、衝動を抑えるのに努めた。
それはもう、ゆっくりと。
この美しい金のベールが剥がれ、あられもない姿が晒されるその瞬間と、羞恥の浮かぶ一葉の表情を、ひとつひとつしっかりとカメラに収めながら、その行為は行われるべきなのだから。
「なにを… 」
「見ればわかるだろう。」
「わからなっ…んんっ!!」
あらかじめ洗面器に汲んでおいたぬるま湯には、ボディーソープが混ぜられている。それを手で掬って、細く繊細な彼の茂みにゆっくりとかけていった。
「ぁっ… 」
一葉の口から色気を帯びた声が漏れる。
椅子にはプラスチック製のカバーを被せてあるから、濡れても問題ない。
上半身はきっちりと執事服を着ており、足元はブランドの靴下と革靴を履いている。そんな姿で快楽と羞恥に溺れながら身をよじる姿はたまらなく愛おしく映る。
しかしこれはお仕置き。この程度の羞恥で済ませるわけにはいかない。
「一葉、:look(見ろ)。」
紅司の指差す先に映るものを見た瞬間、それまで大人しくしていた一葉が、うずくまり、手を添え、必死に股間を隠そうとした。
事の発端は、一葉に普段使いの洋服を選ぶ、と言う名目でデートをした帰り道だった。
「あんなに高いものを3着も… 」
一葉が気に入って試着した服しか買わなかったのに、彼にはそれでも買いすぎに思えたようだ。
「あそこの服はよく似合っていた。全て買ってもよかったくらいだ。」
「クローゼットに入りきりません。」
「俺の部屋に置けばいい。」
警護人を3人もつけるなど不満であったが、嬉しそうな一葉を見れば、そんな不満も吹き飛んでしまう。
しばらく沈黙が続いて、ふと、一葉がつぶやいた。
「あ、危ない。」
見れば向かいから、ふらふらとおぼつかない足取りで歩いてくる人がいる。
今にも道路にはみ出て車に轢かれてしまいそうだ。
一葉はとっさに彼の手を掴むと、歩道側に引いた。
「…友里…?」
一葉が、驚いた声でそういって。
「か…は、さん… 」
手を引かれた彼は、涙目で一葉の名前を呼んだ。その言葉は途切れ途切れで、一葉にもたれかかるようにして立っている身体は震えている。
彼はおそらく、一葉が以前クラブで知り合ったSubだろう。
紅司と一葉は彼の様子を見て、彼がSub Dropに陥ったまま放置されているのだと悟った。おそらく手ひどいプレイをした後、アフターケアもなしに放り出されたのだろう。
首にはくっきりと縄の跡が、手には手錠の跡が、そして鎖骨のあたりに痛々しい傷があり、まだ血を流している。
「誰か… 」
一葉はその場にいた警護人を一瞥し、ため息をついた。一葉がとあるDomに強姦されかけてから、警護人にはnormalの者をつけるようにしていて、つまりこの場でプレイを行えるものは紅司と一葉しかいないと言うことだ。
しかもこの状態のまま放っておけば精神がやられ、大きなトラウマを植え付けかねない。
「一葉、俺が… 」
紅司が名乗り出ると、一葉は首を横に振った。
「私が介抱致します。紅司様はお戻りください。」
「いや、だが… 」
「彼とはプレイの経験があります。必要最低限の接触しかしないと約束します。帰ったらどんな罰でもお受けします。
…私に、お任せください。」
一葉の意見は最もだった。赤の他人より、一度プレイの経験がある人の方が彼も安心できるだろう。
それに、一葉の目を見ればわかる。彼はただ目の前のSubを助けようとしているだけなのだ。
「わかった。今の言葉、忘れずにな。」
「…はい。」
そのまま紅司は屋敷に戻り、一葉は数時間後に戻ってきた。
その後紅司の心のわだかまりを少しでも減らそうとしたのか、プレイの内容を事細かに話し、おまけに証拠の音声まで聞かせてくれたのだ。
もちろん、その音声が逆効果になったのは言うまでもない。紅司は一葉への支配欲を、一層高めたのだった。
「一葉、:look(見ろ)。」
紅司の指差す方向を見て、一葉は反射的に自らの陰部を隠した。どうして気づかなかったのだろう。その場所には、カメラが配置されているのだ。
「あ、あの… 」
「それでは見えないだろう。:present(晒せ)」
コマンドのせいで、再び陰部を晒すような格好を取らされた。
「:Stay(動くな。).」
再び隠そうと試みるが、そのままの状態でいるよう命じられたせいで足を閉じることも手で隠すこともできない。
そのうえ上半身に仕事着を纏っていることが、さらに羞恥を煽る。
再び紅司が一葉の陰部にぬるぬるとした温かい液体を優しくかけた。
そして一葉の陰毛の部分を撫でると、その部分が泡立って、つぷつぷと気泡が弾ける感触がする。
なにをされるのだろうか。それがわからず、ひどく不安になった。
まさか衣服をつけた状態で陰部を洗う、と言うだけのプレイではあるまい。なんでもするといってしまったのだから、何かとんでもないことをされそうなものだ。
「ちゃんと勃たせて、いい子だ。」
紅司が含みのあるような笑みを浮かべ、軽いグレアを放った。ご褒美として放たれるグレアはとても気持ちが良い。
ドキドキして、気持ちよくて、昇天しそうだ。何もかも忘れそうになる。
このままオーガズムに達することができたなら、どれだけ気持ち良いのだろう。カメラのことさえ忘れて、そんなことを考えた。
しかしその後紅司がとった行動で、一気に目が覚めた。
「こ、紅司さ「ここからが本番だ。」
紅司の手の中でキラリと光ったそれは紛れもなく剃刀で、その歯が一葉の陰部に、ゆっくりと近づいてきたのだった。
性器に剃刀を近づけられるなど、もしも他のDomにされたらあっけなくバッドトリップしてしまっただろう。けれど目の前にいるのは唯一一葉が従うと決めた主人である。
「怖くない。必ず気持ちよくしてやる、」
低い声が耳元で囁いた刺激が、ゾクゾクと身体を縦断する。一葉はその甘やかな刺激にひくりと肩を震わせた。
痛いほどに主張した屹立は、あと少し…例えば紅司の指がわずかでもそこを掠めれば、あるいは身体の一部に紅司が触れるだけでもいいかもしれない…刺激が加われば、オーガズムに達するだろう。
いっそもう自分で触れてしまいたい。なのに、一葉をじっと見つめる紅司の瞳がそれを許さないのだ。
「…も、許して… 」
紅司の瞳をじっと覗きながら、涙目で懇願する。
下半身を露出し、大きく足を開かれた状態でカメラに撮られて、剃刀を性器に近づけられて。
そんな、どこをみても羞恥や恐怖しかないような状況にもかかわらず、一葉が紅司に求めたのは一点に集まった熱の解放だった。
「具体的にはどうして欲しいんだ?」
紅司が意地悪く微笑む。
「…触れ、て、くださ・ 」
途切れ途切れに、一葉は言葉を紡いだ。
「勿論。」
どこに、とは言わなかった。もうなんでもいい。紅司から与えられると刺激がわずかでもあったなら、それだけでもう、達すことができる。
紅司が剃刀を一旦置き、一葉に少しずつ身体を近づけてくる。
紅司の一部が一葉に触れるのは、どの部分だろう。期待に身を震わせながら、一葉はその瞬間を待った。
…ひたり。
「あっ…!!」
予想外の刺激に、一葉の屹立はあっけなく白濁を発した。一葉の胸の突起に、紅司の唇が触れたのだった。
ずっと溜めていた昂りが一気に解放され解放感を伴った快楽に身体がわずかに痙攣する。
一葉は脱力し、その快楽に身を任せようとした。しかしその瞬間、また別の快楽が一葉に襲いかかる。
紅司の大きな手がまだ敏感になっている一葉の雄に触れ、先ほどと同じく温かでぬるりとした液体を優しく丁寧にかけ始めたのだった。
「まだ仕置は済んでない。そうだろう?」
脱力して崩れていた足を、もう一度しっかりと広げられる。
「やっ…///」
冷ややかな剃刀の刃が、一葉の陰部に当てられる。そこまでされて初めて、一葉はことの重大さに気がついた。
「い、いけませんっ紅司様、そ、そんなことっ…///」
紅司は一葉の毛を剃ろうとしているのだ。それも、一番隠さなければいけないところを覆っているその茂みを。
「仕置きだからな。」
拒まなくてはならないのに、その瞳に見つめられると動けなくなってしまう。
刃がするりと恥部を滑っていく、その滑った場所からじわじわと快楽が押し寄せてきた。
「で、でちゃ… 」
「もう少し我慢だ。」
普段は守られている部分に風が当たり、敏感な部分を刺激していく。
再び射精感が訪れたが、紅司にglareを放たれて、寸出のところで放出を我慢した。
紅司の方を向いた隙に無毛となった自分の下半身が覗き、その羞恥に余計に興奮してしまう。ひどい悪循環である。
一葉の全てを剃り終えると、紅司はもういいぞ、と言って一葉の射精を促してくれた。全てのコントロールを主人に預け、その中で達して得られる快楽はSubにとって最大級の喜びで。
今度こそぐったりと台の上にもたれかかると、紅司が丁寧に、一葉の底を柔らかなタオルで拭っていった。
自分でやりますと言おうと思ったが、その体力も気力もなくて。
抱きしめたり、撫でたり、キスをしたりと、紅司の与えてくれる優しさに、一葉はただただ溺れたのだった。
その日の夜
「こ、紅司様のばかっ!!!」
一葉はプロジェクターにより大々的に壁に移された自分の痴態を見せられ、顔を真っ赤にしてじたばたと暴れる。
そのうえ紅司は一葉の無毛のそこを露わにして、可愛いといいながら撫でたりしているのだ。
「いいだろう。これもお仕置きのうちだからな。」
じたじたと羞恥にもがく一葉を面白そうに見ながら、紅司はそう呟いた。
「…もしかして、嫉妬していらっしゃるのですか…?」
ふと、そういえば紅司がこんなに無茶振りを決行することなど珍しいと気づき、一葉は聞いてみる。
まあ、そんなわけはないのだが。こんな醜態を晒されたのだから、ちょっとくらい甘い考えに溺れてみてもいいだろう。
「…悪いか?」
しばらくの沈黙の後、紅司が低い声で答えた。その声をすこし寂しそうに感じたのは、気のせいだろうか。
予想外の返答に、一葉は驚いて固まってしまう。
「確かに仕方がなかったことかもしれないが、俺だって嫉妬くらいはする。」
再び紅司が言葉を放つ。今度は拗ねるような声だった。
「私がSubとして身体を預けるのは紅司様だけですよ。」
首輪を指差し、いってみる。
「わかっているが、一葉は魅力的だからな。
このくらいしないと、不安が治らない。」
無毛のそこは、ただの痴態だ。正直見るたびに恥ずかしくて嫌になってしまう。
しかし、紅司がそれで安心できると言うのなら、まあいいかと一葉は思った。
この身体を晒すのは、彼に対してだけなのだから。
※このssは第7回BL小説大賞参加のため、書下ろさせていただきました。また、エブリスタというサイトにてサポーター特典として後悔させて頂きます。
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最終話の後書き、公開が後悔になってます💦
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