23 / 57
ep21
しおりを挟む
紅司はやけに丁寧に一葉を着替えさせた。
ショーツもブラジャーも丁寧につけられたから、結果大して似合いもしないであろう女性用下着を着けた姿を紅司にすみずみまで見られてしまった。
しかも、つけてみてわかったのだがこれはセクシーランジェリーというやつで、胸の突起と後孔には穴が開いているのだ。
局部を隠す下着としての機能を失ったそれはある場面を除いて意味をなさないもので、
それを身につけている羞恥に一葉は泣きそうになる。
それで完全に勃起しているのだから、自分も自分だ。
今の一葉は膝丈のナース服姿。
意外にもその生地はしっかりしていて、上から下までボタンで留めて切るようになっている、病院から取り寄せたかのように平凡な作り。
ぎゅっと紅司に抱きしめられると、いつもの仄かな香水の香ではなく、今自分が纏っているのと同じシャンプーの匂いがする。
「やはり似合うな。」
紅司が雄の色気を含んだ声でそう言った。
「…あまり見ないでください。」
羞恥に目を逸らして恨みたっぷりにそう告げたが、紅司はその言葉を無視して一葉を姿見の前に連れて行った。
「ほら、look.」
そう言って一葉の顎を掴み、鏡を向かせて、紅司はcommandを放った。
否応無しに見せられた鏡には、自分とは到底信じられない、信じたくもない人の姿が映っている。
紅をさしたような真っ赤な唇に、ほんのり桃色に火照った頬。
青い目はとろりと溶けるような色を帯びていて…。
そこにあったのはSub性に染まりきった、娼婦のような自分の姿だった。
目を逸らしたくても、commandによりそらすことが叶わなくて、鏡ごしに映る紅司をキッと睨む。
「これはさっき他の男の名前を呼んだ仕置だ。」
そう言って、紅司の節ばった右手が、服の上から一葉の胸の突起に触れるか触れないかの場所を撫でた。
「はぅっ!!ぁっ…、ゃっ… ///」
突然の刺激に、声が漏れる。
開発もしていないのにこんなに感じるはずがない。
おかしいと思い記憶を辿ると、御誂え向きに空いたブラジャーの穴から乳首に怪しげな液体を垂らされたことを思い出す。
くにくにとそこを執拗にいじられ、服に擦れる痛みの伴った刺激に翻弄された。
気持ちよくてたまらない。
快楽に溺れてだんだんどうでもよくなってきた一葉は、自らの雄に手をのばしかける。
「主人の許可なしに、いけない子だ。」
途端、紅司の声とともにふわりと宙に身体が浮いて、何かと思えば紅司に抱き上げられていた。
そのままよくわからないうちにベッドのような椅子のようなものの上に横たえられて、
「もう少しこの衣装を楽しむとするか。」
「…?」
怪しげな響きを持った紅司の言葉に、朦朧とした意識の中で一葉はぽかんと口を開けた。
ショーツもブラジャーも丁寧につけられたから、結果大して似合いもしないであろう女性用下着を着けた姿を紅司にすみずみまで見られてしまった。
しかも、つけてみてわかったのだがこれはセクシーランジェリーというやつで、胸の突起と後孔には穴が開いているのだ。
局部を隠す下着としての機能を失ったそれはある場面を除いて意味をなさないもので、
それを身につけている羞恥に一葉は泣きそうになる。
それで完全に勃起しているのだから、自分も自分だ。
今の一葉は膝丈のナース服姿。
意外にもその生地はしっかりしていて、上から下までボタンで留めて切るようになっている、病院から取り寄せたかのように平凡な作り。
ぎゅっと紅司に抱きしめられると、いつもの仄かな香水の香ではなく、今自分が纏っているのと同じシャンプーの匂いがする。
「やはり似合うな。」
紅司が雄の色気を含んだ声でそう言った。
「…あまり見ないでください。」
羞恥に目を逸らして恨みたっぷりにそう告げたが、紅司はその言葉を無視して一葉を姿見の前に連れて行った。
「ほら、look.」
そう言って一葉の顎を掴み、鏡を向かせて、紅司はcommandを放った。
否応無しに見せられた鏡には、自分とは到底信じられない、信じたくもない人の姿が映っている。
紅をさしたような真っ赤な唇に、ほんのり桃色に火照った頬。
青い目はとろりと溶けるような色を帯びていて…。
そこにあったのはSub性に染まりきった、娼婦のような自分の姿だった。
目を逸らしたくても、commandによりそらすことが叶わなくて、鏡ごしに映る紅司をキッと睨む。
「これはさっき他の男の名前を呼んだ仕置だ。」
そう言って、紅司の節ばった右手が、服の上から一葉の胸の突起に触れるか触れないかの場所を撫でた。
「はぅっ!!ぁっ…、ゃっ… ///」
突然の刺激に、声が漏れる。
開発もしていないのにこんなに感じるはずがない。
おかしいと思い記憶を辿ると、御誂え向きに空いたブラジャーの穴から乳首に怪しげな液体を垂らされたことを思い出す。
くにくにとそこを執拗にいじられ、服に擦れる痛みの伴った刺激に翻弄された。
気持ちよくてたまらない。
快楽に溺れてだんだんどうでもよくなってきた一葉は、自らの雄に手をのばしかける。
「主人の許可なしに、いけない子だ。」
途端、紅司の声とともにふわりと宙に身体が浮いて、何かと思えば紅司に抱き上げられていた。
そのままよくわからないうちにベッドのような椅子のようなものの上に横たえられて、
「もう少しこの衣装を楽しむとするか。」
「…?」
怪しげな響きを持った紅司の言葉に、朦朧とした意識の中で一葉はぽかんと口を開けた。
10
お気に入りに追加
408
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。



見ぃつけた。
茉莉花 香乃
BL
小学生の時、意地悪されて転校した。高校一年生の途中までは穏やかな生活だったのに、全寮制の学校に転入しなければならなくなった。そこで、出会ったのは…
他サイトにも公開しています


初心者オメガは執着アルファの腕のなか
深嶋
BL
自分がベータであることを信じて疑わずに生きてきた圭人は、見知らぬアルファに声をかけられたことがきっかけとなり、二次性の再検査をすることに。その結果、自身が本当はオメガであったと知り、愕然とする。
オメガだと判明したことで否応なく変化していく日常に圭人は戸惑い、悩み、葛藤する日々。そんな圭人の前に、「運命の番」を自称するアルファの男が再び現れて……。
オメガとして未成熟な大学生の圭人と、圭人を番にしたい社会人アルファの男が、ゆっくりと愛を深めていきます。
穏やかさに滲む執着愛。望まぬ幸運に恵まれた主人公が、悩みながらも運命の出会いに向き合っていくお話です。本編、攻め編ともに完結済。

目が覚めたら囲まれてました
るんぱっぱ
BL
燈和(トウワ)は、いつも独りぼっちだった。
燈和の母は愛人で、すでに亡くなっている。愛人の子として虐げられてきた燈和は、ある日家から飛び出し街へ。でも、そこで不良とぶつかりボコボコにされてしまう。
そして、目が覚めると、3人の男が燈和を囲んでいて…話を聞くと、チカという男が燈和を拾ってくれたらしい。
チカに気に入られた燈和は3人と共に行動するようになる。
不思議な3人は、闇医者、若頭、ハッカー、と異色な人達で!
独りぼっちだった燈和が非日常な幸せを勝ち取る話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる