11 / 57
ep9
しおりを挟む
「ぐっ…ぅっ…、うぅっ…ぅぇぇぇぇっ……!!」
…とめどない吐き気はいくら吐いても襲ってくる。吐くものが胃液しか無くなってもなお、ひどい胸焼けは止まらなかった。
「薬、飲み直さなきゃ… 」
ふらふらとトイレから抜け出して、再び薬の蓋をあける。何かを口に入れたってどうせ吐いてしまうだけだと、水とともに薬だけを流し込んでいく。
抑制剤を飲み続け、副作用による体調不良を隠しながら紅司のそばにいる。
馬鹿みたいに思えるかもしれないが、一葉はこの生活が嫌いじゃない。
紅司が倒れてから仕事の手伝いをするようになり、彼について少しずつ色々なことがわかってきた。
彼は、当主の4人の息子の中で一番若いらしい。しかしそのハンデを覆すほどの努力を重ねたのだろう。当主は彼を跡取りに選んだ。
本当に尊敬に値する人だと、一緒に仕事をしていて思う。
まず、采配が上手い。
どの人材をどこに配置するのか、Skype等でそのことについて話している時、必ずもっともな理由をつけて答える。
そして話し相手の様子から、彼が部下から非常によく慕われていることがわかる。
もともとの量が尋常じゃないため常に仕事に追われているが、作業はかなり速く、また何かを教えるのも上手い。
例えば一葉が何時間もかかるだろうと踏んでいた作業を、1つ2つの簡潔なアドバイスをくれ、30分で終わるようにしてくれたことがあった。
自分に厳しく、他人に優しいところも垣間見え、次第に彼に仕えることを誇りに思うようになってきて。
口端から零れる水をハンカチで拭い、仕事のために部屋を出る。かれこれ1ヶ月、ずっとこんな生活を続けている。
「おはようございます、紅司様。」
洗面器とタオルを渡し、洗顔を済ませてもらってから、着替えを渡し、
彼が身支度をすませる間に、一葉は書斎で簡単な朝食の準備をする。
夜綺麗に片付けたデスクの上に、並べるのは使用人の運んできた和朝食。
書斎に用意するのは、広い食卓での英国式の朝食はやめてほしいと、紅司から指示されたから。
こつこつと足音が聞こえてくる。彼が入って来るタイミングで茶を入れ、一葉はその足音の主に礼をした。
「いただきます。」
一言告げて、彼が食事に手をつけた。彼が何かを求めるまで、一葉は後ろに立ち、空気のように息をひそめる。
「今日は外で用事があるから警護人の手配を頼む。」
脳内で今日のスケジュールを反芻していると、紅司がお茶を飲みながらそう問いかけてきた。
飲むたびに上下する喉仏とわずかに唇についた水滴が、一葉の目にはやけに艶かしく映る。本当に絵になる男だ。
それにしても、珍しい。身の安全のこともあり、愛染家の当主も紅司もほとんど屋敷の外には出ない。よっぽど大事な用なのだろう。
「かしこまりました。どのような要件でしょうか。」
「◯◯社と契約を結びたいんだが、トップが俺に来いと言って聞かなくてな。13時にこの住所へと。12時半にはここを出る。」
「私も同行したほうがよろしいですか?」
「ああ…
いや、俺だけでいい。」
いらない、と言われているようで少し寂しくて、でも、その言葉にホッとする自分がいた。
今日は少し、ゆっくり休もう。
正直こうして今、静かに立っているだけでも辛いのだから。
「では、手配しておきます。」
「よろしく頼む。」
食器を下げ、使用人が洗っている間に一葉は屋敷の警護人と連絡を取った。幸いほとんど手が空いており、そのうち2人をつけてもらうことにする。
食器の手入れと使用人達の見回りを終え、紅司の仕事を少し手伝ってから警護人を連れた彼を送り出して…
休む前に散らかった書斎の机の上を整理しようとよろよろと部屋に戻った段階で、一葉は自らを呪った。
机の上に今日契約先との会談に使うという資料の束が置かれている。そして、差し入れとして用意した洋菓子もまた、一緒に置かれていて。
約束は13時だったか。
外は土砂降り。車で10分の距離だが、ついてから気づいて取りに戻っては間に合わない。
気づいてもらえるだろうか、入れ違いになる確率を下げるために紅司にメールを入れ、一葉は滝のような雨の中、荷物に傘をさしながら自らの車へと急いだ。
ああ、本当に気持ち悪い…頭がいたい…
でも、そんなこと言っていられない。信用なんて梅の花のように一瞬でこぼれてしまうものだ。
責任感からか意識だけはやけにはっきりとしていて、目的地には難なく着くことができた。駐車場には愛染家の車がとまっている。
エントランスへと走る途中、濡れた髪の重みで髪の結びが解けた。
自動ドアに映った自分があまりにびしょ濡れで、滑稽さに思わず笑いたくなる。それでも荷物は濡れていない。
「あの、何かご用ですか…?」
受付の女性が少し驚いた表情で尋ねてくる。この濡れ鼠では当たり前だ。
「こちらに愛染家の者が来ていると存じますが、忘れ物を届けに。緊急なのですぐに渡して欲しいのですが… 」
「かしこまりました。ではお渡ししておきます。」
あ、やばい。
手が触れた瞬間吸い込んだ彼女の強い香水の香に、吐き気がこみ上げてきて反射的に口を押さえる。
「あの、顔色が… 」
吐き気をこらえた結果湧き出た生理的な涙で視界が揺らぐ。荷物を受け取った彼女の心配そうな顔が、次第に靄がかっていった。
「大丈夫ですかっ!?」
彼女が駆け寄ってくれば、香水の匂いはより強くなる。
…だめだこのまま吐いたら…
執事の失態の責任は、主人が負うことになるだろう。
紅司に迷惑はかけられないから、ぐっと指を噛み口に手を押し当てる。
その反動でよろめいた自らの身体を、倒れるなら何もない場所にと一葉は意図的に重心をずらした。
もしあの床に叩きつけられたら痛いだろうな。大した恐怖もなく、やけに冷静にそんなことを考える自分がいて。
ぐらりとよろめいた一葉の身体が、それでも床に叩きつけられることはなかった。
代わりにトスッ、と音を立て、一葉の身体が何か覚えのある香りに包まれる。
瞬時にそれが何なのか理解して、一葉は視線を上へと移動させた。
目の前に移ったのは、心配そうに揺らめく紅司の黒い瞳。
「…忘れ物をお持ちしました。俺なんかに構って立ち止まったら許しませんから…」
戸惑いの表情を浮かべる彼を、睨みつける。
抑制剤のためglareが放たれることはなく、また放たれたとしても彼に効くものではないのだが、それでも気持ちとして、伝わって欲しくて。
「…わかった。
蘭、一葉を頼む。」
「かしこまりました。」
彼が小さく舌打ち、赤い唇を血が出そうなほど強く噛みしめるのが見えた。
それでも紅司はそばにいた警護人の1人に一葉を預け、去っていった。
…とめどない吐き気はいくら吐いても襲ってくる。吐くものが胃液しか無くなってもなお、ひどい胸焼けは止まらなかった。
「薬、飲み直さなきゃ… 」
ふらふらとトイレから抜け出して、再び薬の蓋をあける。何かを口に入れたってどうせ吐いてしまうだけだと、水とともに薬だけを流し込んでいく。
抑制剤を飲み続け、副作用による体調不良を隠しながら紅司のそばにいる。
馬鹿みたいに思えるかもしれないが、一葉はこの生活が嫌いじゃない。
紅司が倒れてから仕事の手伝いをするようになり、彼について少しずつ色々なことがわかってきた。
彼は、当主の4人の息子の中で一番若いらしい。しかしそのハンデを覆すほどの努力を重ねたのだろう。当主は彼を跡取りに選んだ。
本当に尊敬に値する人だと、一緒に仕事をしていて思う。
まず、采配が上手い。
どの人材をどこに配置するのか、Skype等でそのことについて話している時、必ずもっともな理由をつけて答える。
そして話し相手の様子から、彼が部下から非常によく慕われていることがわかる。
もともとの量が尋常じゃないため常に仕事に追われているが、作業はかなり速く、また何かを教えるのも上手い。
例えば一葉が何時間もかかるだろうと踏んでいた作業を、1つ2つの簡潔なアドバイスをくれ、30分で終わるようにしてくれたことがあった。
自分に厳しく、他人に優しいところも垣間見え、次第に彼に仕えることを誇りに思うようになってきて。
口端から零れる水をハンカチで拭い、仕事のために部屋を出る。かれこれ1ヶ月、ずっとこんな生活を続けている。
「おはようございます、紅司様。」
洗面器とタオルを渡し、洗顔を済ませてもらってから、着替えを渡し、
彼が身支度をすませる間に、一葉は書斎で簡単な朝食の準備をする。
夜綺麗に片付けたデスクの上に、並べるのは使用人の運んできた和朝食。
書斎に用意するのは、広い食卓での英国式の朝食はやめてほしいと、紅司から指示されたから。
こつこつと足音が聞こえてくる。彼が入って来るタイミングで茶を入れ、一葉はその足音の主に礼をした。
「いただきます。」
一言告げて、彼が食事に手をつけた。彼が何かを求めるまで、一葉は後ろに立ち、空気のように息をひそめる。
「今日は外で用事があるから警護人の手配を頼む。」
脳内で今日のスケジュールを反芻していると、紅司がお茶を飲みながらそう問いかけてきた。
飲むたびに上下する喉仏とわずかに唇についた水滴が、一葉の目にはやけに艶かしく映る。本当に絵になる男だ。
それにしても、珍しい。身の安全のこともあり、愛染家の当主も紅司もほとんど屋敷の外には出ない。よっぽど大事な用なのだろう。
「かしこまりました。どのような要件でしょうか。」
「◯◯社と契約を結びたいんだが、トップが俺に来いと言って聞かなくてな。13時にこの住所へと。12時半にはここを出る。」
「私も同行したほうがよろしいですか?」
「ああ…
いや、俺だけでいい。」
いらない、と言われているようで少し寂しくて、でも、その言葉にホッとする自分がいた。
今日は少し、ゆっくり休もう。
正直こうして今、静かに立っているだけでも辛いのだから。
「では、手配しておきます。」
「よろしく頼む。」
食器を下げ、使用人が洗っている間に一葉は屋敷の警護人と連絡を取った。幸いほとんど手が空いており、そのうち2人をつけてもらうことにする。
食器の手入れと使用人達の見回りを終え、紅司の仕事を少し手伝ってから警護人を連れた彼を送り出して…
休む前に散らかった書斎の机の上を整理しようとよろよろと部屋に戻った段階で、一葉は自らを呪った。
机の上に今日契約先との会談に使うという資料の束が置かれている。そして、差し入れとして用意した洋菓子もまた、一緒に置かれていて。
約束は13時だったか。
外は土砂降り。車で10分の距離だが、ついてから気づいて取りに戻っては間に合わない。
気づいてもらえるだろうか、入れ違いになる確率を下げるために紅司にメールを入れ、一葉は滝のような雨の中、荷物に傘をさしながら自らの車へと急いだ。
ああ、本当に気持ち悪い…頭がいたい…
でも、そんなこと言っていられない。信用なんて梅の花のように一瞬でこぼれてしまうものだ。
責任感からか意識だけはやけにはっきりとしていて、目的地には難なく着くことができた。駐車場には愛染家の車がとまっている。
エントランスへと走る途中、濡れた髪の重みで髪の結びが解けた。
自動ドアに映った自分があまりにびしょ濡れで、滑稽さに思わず笑いたくなる。それでも荷物は濡れていない。
「あの、何かご用ですか…?」
受付の女性が少し驚いた表情で尋ねてくる。この濡れ鼠では当たり前だ。
「こちらに愛染家の者が来ていると存じますが、忘れ物を届けに。緊急なのですぐに渡して欲しいのですが… 」
「かしこまりました。ではお渡ししておきます。」
あ、やばい。
手が触れた瞬間吸い込んだ彼女の強い香水の香に、吐き気がこみ上げてきて反射的に口を押さえる。
「あの、顔色が… 」
吐き気をこらえた結果湧き出た生理的な涙で視界が揺らぐ。荷物を受け取った彼女の心配そうな顔が、次第に靄がかっていった。
「大丈夫ですかっ!?」
彼女が駆け寄ってくれば、香水の匂いはより強くなる。
…だめだこのまま吐いたら…
執事の失態の責任は、主人が負うことになるだろう。
紅司に迷惑はかけられないから、ぐっと指を噛み口に手を押し当てる。
その反動でよろめいた自らの身体を、倒れるなら何もない場所にと一葉は意図的に重心をずらした。
もしあの床に叩きつけられたら痛いだろうな。大した恐怖もなく、やけに冷静にそんなことを考える自分がいて。
ぐらりとよろめいた一葉の身体が、それでも床に叩きつけられることはなかった。
代わりにトスッ、と音を立て、一葉の身体が何か覚えのある香りに包まれる。
瞬時にそれが何なのか理解して、一葉は視線を上へと移動させた。
目の前に移ったのは、心配そうに揺らめく紅司の黒い瞳。
「…忘れ物をお持ちしました。俺なんかに構って立ち止まったら許しませんから…」
戸惑いの表情を浮かべる彼を、睨みつける。
抑制剤のためglareが放たれることはなく、また放たれたとしても彼に効くものではないのだが、それでも気持ちとして、伝わって欲しくて。
「…わかった。
蘭、一葉を頼む。」
「かしこまりました。」
彼が小さく舌打ち、赤い唇を血が出そうなほど強く噛みしめるのが見えた。
それでも紅司はそばにいた警護人の1人に一葉を預け、去っていった。
11
お気に入りに追加
408
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。

いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。


家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!
灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。
何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。
仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。
思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。
みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。
※完結しました!ありがとうございました!

初心者オメガは執着アルファの腕のなか
深嶋
BL
自分がベータであることを信じて疑わずに生きてきた圭人は、見知らぬアルファに声をかけられたことがきっかけとなり、二次性の再検査をすることに。その結果、自身が本当はオメガであったと知り、愕然とする。
オメガだと判明したことで否応なく変化していく日常に圭人は戸惑い、悩み、葛藤する日々。そんな圭人の前に、「運命の番」を自称するアルファの男が再び現れて……。
オメガとして未成熟な大学生の圭人と、圭人を番にしたい社会人アルファの男が、ゆっくりと愛を深めていきます。
穏やかさに滲む執着愛。望まぬ幸運に恵まれた主人公が、悩みながらも運命の出会いに向き合っていくお話です。本編、攻め編ともに完結済。

王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?
名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。
そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________
※
・非王道気味
・固定カプ予定は無い
・悲しい過去🐜のたまにシリアス
・話の流れが遅い
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる