11 / 68
クリスマス
プレゼント
しおりを挟む
「わ、すごい。珍しい料理ばかりだ。」
クリスマスイブの夜はびっくりして欲しいからとアシュリーに部屋で待っているように言われ、できたと呼ばれてきてみれば机の上には数々の見慣れない料理が並んでいる。
中でも衝撃を受けたのは…
「このなんというか、グロテスクなのはなに?」
真ん中には足の形がはっきりと見える何かの丸焼きが乗っている。
…この形で出されると食べたくないな。
「七面鳥の丸焼き。子供は喜ぶって聞いたんだけど、テオはダメなのか。」
残念そうに言われて、反省する。自分のためにアシュリーが作った料理にグロテスクなんて言葉を使ったらダメだ。
よくみると表面がこんがり焼けていて切り分けて食べたら美味しそうだ。
「いや、初めて見たから驚いただけ。よくみれば切り分けて食べたら美味しそう。」
「よかった。」
なにをムキになっているのか子供、と言われたことを否定したくなった自分に嫌気がさす。
何を言っていいのかわからなくて言葉に詰まっていると、早く食べようとアシュリーが席に着いた。
「はい。」
「ありがとう。
あ、美味しい。」
アシュリーが切り分けてくれた肉を、口に運ぶ。
塩気の多い表面はパリッとしている。そしてその奥に歯が到達すると、中から肉汁が口中に広がり、とてもおいしい。
その肉汁の絡んだソースをつけたボイル野菜やポテトも、いくらでも食べられそうな出来だ。
「よかった。まあ、買ってきたのを焼いただけなんだけど、焼くのも結構大変だったんだ。
あ、パイも食べてみて。実はこれも焼いただけで、知り合いに焼く前の状態までは作ってもらったんだけどね。」
知り合い?
誰だろう、と思う。僕の知っているアシュリーの近くにいる人といえばノアくらいだが、それならノアの名前を出すだろう。
切り分けられた、なぜか生地がツリー型にくり抜かれたパイは、一口噛むとドライフルーツの甘さ、酸味やラム酒の香りがフワッと香る。
見た目でしょっぱいものだと勘違いしていたので驚いたが、サクサクのパイ生地とたっぷりドライフルーツの入った中身は、食感が楽しい。
野菜も、肉も美味しいけれど、甘いものが好きなのでこのパイが1番美味しいと思った。
お腹がいっぱいになるまで他愛もない話をしながら夢中で食べ続け、パイは半分、肉は3分の1程度を2人で食べきった。
それを覆いをして涼しいところに移すと、今度はドライフルーツのたっぷり入ったケーキが出てきた。紅茶と一緒に切り分けて出される。
「今日のメニューは全て初めて食べたけど、どれもすごく美味しい。」
ケーキはとても甘かったが、紅茶と合わせるとちょうどいい。すべて用意してくれた彼に、感謝を述べる。
ふと、リビングの端を見ると、小さなツリーの置物が置かれている。
これもアシュリーが用意したのだろうか。初めての経験だから、全て幸せだ。
僕が幸せに浸っているのに、アシュリーは感謝されたのになぜか悲しそうにしている。
今にもごめんと謝り出しそうな雰囲気。どうしたのだろう。何か言ってはいけないことを言ったのだろうか。
「そういえば今日は、テオにプレゼントがあるんだ。気に入ってもらえると嬉しいんだけど。」
雰囲気や表情は悲しげだが、口ではいつもと同じトーンで話す。そのギャップはなにを意味するんだろう。
というよりプレゼント?もらったけど…。
でも、逆にこれは自分も渡すチャンスではないか。
「あ、少し待って。部屋に用事があって。すぐ戻る。」
不思議そうな顔をする彼を横目に、部屋に戻って手袋の入った袋を取る。
ちゃんと手にあってるといいな。一応そうしたつもりでも、やはり渡す前になると不安になる。
アシュリーのAと手首のラインを黒で入れた、白い手袋。僕は彼に似合うと思ったけれど、彼のいつものセンスの良さをみていると、気に入ってもらえるか怖い。
テーブルに戻ると、アシュリーは高そうな小さな紙袋を机の上に乗せていた。
「テオ、どうしたの?」
とても緊張する。人にものを渡した経験なんてないから、喜んでもらえるかどうかがとても怖い。
「あの、これ。気に入らなかったら、捨てていい。
…いや、解いて自分で使うから、返して欲しい。」
袋を差し出すと、水色の瞳が丸く開いて、彼の驚きを物語っている。
「開けていい?」
きかれて首を縦に振る。彼に渡したものだから、どうしようと彼の自由だ。
でも目の前でいきなりいらないと言われるのは嫌だから、その場で返すのはできればやめて欲しい、と思う。
手袋が袋から丁寧に取り出され、彼がそれを両手にはめた。やはりよく似合っていると思う。きつくて入らなかったり、ゆるくて抜けてしまったりする心配はなさそうだ。
「すごい。これ、テオが作ったの?」
「うん。クリスマスプレゼントにもらった毛糸で作ってみた。」
アシュリーは驚いた顔をしていて、気に入ったのか気に入ってないのかや喜んでいるかなどはその表情からはわからない。
少なくとも嫌がってはいないことがわかって安心した。編んでいるときは自分の手と比べて指を長く編み過ぎたような気もしていたが、指の長さもちょうど良さそうだ。
「嬉しい。このAって文字も、俺のためにつけてくれたんだね。大切にするよ。」
愛おしそうに手袋を見つめながら、彼の頬は少し赤みがかっている気がする。よかった、喜んでくれたんだ。ちゃんと使ってもらえるといいな。
「テオ、じゃあ、これも開けてみて。」
彼の手元にあった小さい袋を差し出され、開けてみると中には小さい箱が入っていた。なんだろうと箱を開けてみると、
「これ…」
驚きのあまり声が漏れた。
「テオが欲しそうにしてたから。」
箱の中には、綺麗に加工された小さなアクアマリンが4つ入っていた。
そのままの状態でも綺麗だと思ったが、加工することでより綺麗に光が乱反射するようになり、思わず数秒間お礼も言わずに見惚れてしまった。
よくみると、小さいものと大きいものが規則的に2つずつ並んでいて、大きいものは雪の結晶のような形をしている。
手に取ってみると、小さいものと大きいものは小さく細い鎖で繋がっており、小さな方からは短い針状の突起が出ていた。
「テオに似合うと思ってピアスに加工してもらったんだけど、ピアスを開けるのは痛いだろうし、持ってくれているだけでいいんだ。ただ、テオに他に何かプレゼントを、と思った時にこれしか思いつかなくて。」
ピアス、か。よくみると、アシュリーの耳には、オレンジとブラウンの境目位の色の、これと似たようなピアスが煌めいている。
2つ繋がっているが、大きい方の石は雪の結晶の形ではなく三日月ような形だ。
「アシュリー、ピアスしてた?」
少し長めの金髪に隠れて見えなかったが、気づくといつもと少し違って見える。前からあった気がしない。
「これは、それと一緒に作ってもらったんだ。テオの瞳の色に似てると思って。だから今日初めてつけた。」
密かに欲しいと思っていたアシュリーの目の色の宝石をプレゼントしてもらえると思わなくて、高かっただろうに、とか、余計な心配をしてしまう。
でも、それより今度はアシュリーがあんなに綺麗な石を自分の目の色、と形容してくれたことや、それをピアスにしてつけてくれたことが嬉しい。頬が少し緩んでいくのが自分でもわかった。
クリスマスイブの夜はびっくりして欲しいからとアシュリーに部屋で待っているように言われ、できたと呼ばれてきてみれば机の上には数々の見慣れない料理が並んでいる。
中でも衝撃を受けたのは…
「このなんというか、グロテスクなのはなに?」
真ん中には足の形がはっきりと見える何かの丸焼きが乗っている。
…この形で出されると食べたくないな。
「七面鳥の丸焼き。子供は喜ぶって聞いたんだけど、テオはダメなのか。」
残念そうに言われて、反省する。自分のためにアシュリーが作った料理にグロテスクなんて言葉を使ったらダメだ。
よくみると表面がこんがり焼けていて切り分けて食べたら美味しそうだ。
「いや、初めて見たから驚いただけ。よくみれば切り分けて食べたら美味しそう。」
「よかった。」
なにをムキになっているのか子供、と言われたことを否定したくなった自分に嫌気がさす。
何を言っていいのかわからなくて言葉に詰まっていると、早く食べようとアシュリーが席に着いた。
「はい。」
「ありがとう。
あ、美味しい。」
アシュリーが切り分けてくれた肉を、口に運ぶ。
塩気の多い表面はパリッとしている。そしてその奥に歯が到達すると、中から肉汁が口中に広がり、とてもおいしい。
その肉汁の絡んだソースをつけたボイル野菜やポテトも、いくらでも食べられそうな出来だ。
「よかった。まあ、買ってきたのを焼いただけなんだけど、焼くのも結構大変だったんだ。
あ、パイも食べてみて。実はこれも焼いただけで、知り合いに焼く前の状態までは作ってもらったんだけどね。」
知り合い?
誰だろう、と思う。僕の知っているアシュリーの近くにいる人といえばノアくらいだが、それならノアの名前を出すだろう。
切り分けられた、なぜか生地がツリー型にくり抜かれたパイは、一口噛むとドライフルーツの甘さ、酸味やラム酒の香りがフワッと香る。
見た目でしょっぱいものだと勘違いしていたので驚いたが、サクサクのパイ生地とたっぷりドライフルーツの入った中身は、食感が楽しい。
野菜も、肉も美味しいけれど、甘いものが好きなのでこのパイが1番美味しいと思った。
お腹がいっぱいになるまで他愛もない話をしながら夢中で食べ続け、パイは半分、肉は3分の1程度を2人で食べきった。
それを覆いをして涼しいところに移すと、今度はドライフルーツのたっぷり入ったケーキが出てきた。紅茶と一緒に切り分けて出される。
「今日のメニューは全て初めて食べたけど、どれもすごく美味しい。」
ケーキはとても甘かったが、紅茶と合わせるとちょうどいい。すべて用意してくれた彼に、感謝を述べる。
ふと、リビングの端を見ると、小さなツリーの置物が置かれている。
これもアシュリーが用意したのだろうか。初めての経験だから、全て幸せだ。
僕が幸せに浸っているのに、アシュリーは感謝されたのになぜか悲しそうにしている。
今にもごめんと謝り出しそうな雰囲気。どうしたのだろう。何か言ってはいけないことを言ったのだろうか。
「そういえば今日は、テオにプレゼントがあるんだ。気に入ってもらえると嬉しいんだけど。」
雰囲気や表情は悲しげだが、口ではいつもと同じトーンで話す。そのギャップはなにを意味するんだろう。
というよりプレゼント?もらったけど…。
でも、逆にこれは自分も渡すチャンスではないか。
「あ、少し待って。部屋に用事があって。すぐ戻る。」
不思議そうな顔をする彼を横目に、部屋に戻って手袋の入った袋を取る。
ちゃんと手にあってるといいな。一応そうしたつもりでも、やはり渡す前になると不安になる。
アシュリーのAと手首のラインを黒で入れた、白い手袋。僕は彼に似合うと思ったけれど、彼のいつものセンスの良さをみていると、気に入ってもらえるか怖い。
テーブルに戻ると、アシュリーは高そうな小さな紙袋を机の上に乗せていた。
「テオ、どうしたの?」
とても緊張する。人にものを渡した経験なんてないから、喜んでもらえるかどうかがとても怖い。
「あの、これ。気に入らなかったら、捨てていい。
…いや、解いて自分で使うから、返して欲しい。」
袋を差し出すと、水色の瞳が丸く開いて、彼の驚きを物語っている。
「開けていい?」
きかれて首を縦に振る。彼に渡したものだから、どうしようと彼の自由だ。
でも目の前でいきなりいらないと言われるのは嫌だから、その場で返すのはできればやめて欲しい、と思う。
手袋が袋から丁寧に取り出され、彼がそれを両手にはめた。やはりよく似合っていると思う。きつくて入らなかったり、ゆるくて抜けてしまったりする心配はなさそうだ。
「すごい。これ、テオが作ったの?」
「うん。クリスマスプレゼントにもらった毛糸で作ってみた。」
アシュリーは驚いた顔をしていて、気に入ったのか気に入ってないのかや喜んでいるかなどはその表情からはわからない。
少なくとも嫌がってはいないことがわかって安心した。編んでいるときは自分の手と比べて指を長く編み過ぎたような気もしていたが、指の長さもちょうど良さそうだ。
「嬉しい。このAって文字も、俺のためにつけてくれたんだね。大切にするよ。」
愛おしそうに手袋を見つめながら、彼の頬は少し赤みがかっている気がする。よかった、喜んでくれたんだ。ちゃんと使ってもらえるといいな。
「テオ、じゃあ、これも開けてみて。」
彼の手元にあった小さい袋を差し出され、開けてみると中には小さい箱が入っていた。なんだろうと箱を開けてみると、
「これ…」
驚きのあまり声が漏れた。
「テオが欲しそうにしてたから。」
箱の中には、綺麗に加工された小さなアクアマリンが4つ入っていた。
そのままの状態でも綺麗だと思ったが、加工することでより綺麗に光が乱反射するようになり、思わず数秒間お礼も言わずに見惚れてしまった。
よくみると、小さいものと大きいものが規則的に2つずつ並んでいて、大きいものは雪の結晶のような形をしている。
手に取ってみると、小さいものと大きいものは小さく細い鎖で繋がっており、小さな方からは短い針状の突起が出ていた。
「テオに似合うと思ってピアスに加工してもらったんだけど、ピアスを開けるのは痛いだろうし、持ってくれているだけでいいんだ。ただ、テオに他に何かプレゼントを、と思った時にこれしか思いつかなくて。」
ピアス、か。よくみると、アシュリーの耳には、オレンジとブラウンの境目位の色の、これと似たようなピアスが煌めいている。
2つ繋がっているが、大きい方の石は雪の結晶の形ではなく三日月ような形だ。
「アシュリー、ピアスしてた?」
少し長めの金髪に隠れて見えなかったが、気づくといつもと少し違って見える。前からあった気がしない。
「これは、それと一緒に作ってもらったんだ。テオの瞳の色に似てると思って。だから今日初めてつけた。」
密かに欲しいと思っていたアシュリーの目の色の宝石をプレゼントしてもらえると思わなくて、高かっただろうに、とか、余計な心配をしてしまう。
でも、それより今度はアシュリーがあんなに綺麗な石を自分の目の色、と形容してくれたことや、それをピアスにしてつけてくれたことが嬉しい。頬が少し緩んでいくのが自分でもわかった。
0
お気に入りに追加
68
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
【BL】花見小撫の癒しの魔法
香月ミツほ
BL
食物アレルギーで死んでしまった青年・小撫(こなで)が神子として召喚され、魔族の王を癒します。可愛さを求められて子供っぽくなってます。
「花見小撫の癒しの魔法」BLバージョンです。内容はほとんど変わりません。
読みやすい方でどうぞ!!
Amazing grace
国沢柊青
BL
大きな挫折を経験しERを去る決心をしたマックスは、新しい職場で主席社長秘書、ジム・ウォレスと出会う。しかしウォレスには、マックスが計り知れない程の謎が隠されており・・・。一方、街では動機不明の爆破事件が発生。やがて第二、第三の事件へと発展していくのだった・・・。
国沢、初挑戦の外国モノ。しかもややサスペンス入り気味。
事件の描写にグロ要素があります。
随分以前に書いたものですので、時代にあわなくなった表現のところを手直しして投稿しています。
3年かけて連載していた作品ですのでかなりの長丁場となっており、最後まで読んでもらえるかどうかメッチャ不安なんですけど、ぜひ最後までお付き合いいただけたら嬉しいです。
噛痕に思う
阿沙🌷
BL
αのイオに執着されているβのキバは最近、思うことがある。じゃれ合っているとイオが噛み付いてくるのだ。痛む傷跡にどことなく関係もギクシャクしてくる。そんななか、彼の悪癖の理由を知って――。
✿オメガバースもの掌編二本作。
(『ride』は2021年3月28日に追加します)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
雪を溶かすように
春野ひつじ
BL
人間と獣人の争いが終わった。
和平の条件で人間の国へ人質としていった獣人国の第八王子、薫(ゆき)。そして、薫を助けた人間国の第一王子、悠(はる)。二人の距離は次第に近づいていくが、実は薫が人間国に行くことになったのには理由があった……。
溺愛・甘々です。
*物語の進み方がゆっくりです。エブリスタにも掲載しています
【完結】どいつもこいつもかかって来やがれ
pino
BL
恋愛経験0の秋山貴哉は、口悪し頭悪しのヤンキーだ。でも幸いにも顔は良く、天然な性格がウケて無自覚に人を魅了していた。そんな普通の男子校に通う貴哉は朝起きるのが苦手でいつも寝坊をして遅刻をしていた。
夏休みを目の前にしたある日、担任から「今学期、あと1日でも遅刻、欠席したら出席日数不足で強制退学だ」と宣告される。
それはまずいと貴哉は周りの協力を得ながら何とか退学を免れようと奮闘するが、友達だと思っていた相手に好きだと告白されて……?
その他にも面倒な事が貴哉を待っている!
ドタバタ青春ラブコメディ。
チャラ男×ヤンキーorヤンキー×チャラ男
表紙は主人公の秋山貴哉です。
BLです。
貴哉視点でのお話です。
※印は貴哉以外の視点になります。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる