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転生石原莞爾
第26話 石原の電子戦注視
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日中による香港解放は東亜と欧米の不可逆的な決裂を意味した。
東亜唯一の独立国ことタイ王国まで東亜連邦に賛同している。日泰中三国同盟を構成すると同時に平和的な進駐を認めた。日中軍はタイ王国と中華民国の二方面から仏印へ軍事行動を開始して瞬く間に北部を制圧する。南部まで突貫する勢いだが欧州情勢を鑑みて一時停止した。これに欧米諸国は経済制裁を強化するも独自の経済圏を構築した東亜連邦の損害は微々たるもので笑みが零れてしまう。
それはさておき、石原莞爾陸軍大臣はお忍びで秘密研究所を訪れた。
「八木博士と宇田博士、東北帝立大学や東京帝立大学の学生諸君には感謝している。君たちの作品は素晴らしい出来だった。すでに要塞各地に設置を始めている。しかしだな…」
「現状に満足していないと仰られます」
「まだまだ発展が見込める分野である。あまり喋れないことを秘めているが、地上設置型から艦載型、機上型まで全てに対応できるか?」
「はっきり言って難しいです。八木先生と宇田先生のアンテナは優秀ですが万能ではありません。この世界に万能なんてあって堪りますかと言いたい」
「誠にはっきり言うのだな。優秀な学生でよろしい」
我々が大東亜戦争ひいては世界終末戦争の準備を進めるに際して電子戦は疎かにできない。我が国は非常に優秀な科学者と技術者を擁した。彼らを切ることは国益の損失に直結する。それも外部に漏れては一層だ。それにもかかわらず、陸軍も海軍も官僚も無理解でいただけない。私の独断専行として満州に招致して研究を続けさせた。日本の手綱を握ってからは海軍と合同の研究所を設立して加速を図る。
特にレーダーに関する研究は熱心を注入した。東北帝立大学工学部の教授を中心としたチームを結成し、官民問わずに優秀な人員を見つけては引き抜き、秘密研究所という缶詰に閉じ込める。ただでさえ戦いを一変させる分野なのだ。研究の関係者は厳重な警戒の下で研究を行う。その代わりに潤沢な資金と良好な環境を用意した。彼らは研究さえできれば満足なため、プライバシーなどは度外視なのだろうが、一定程度の娯楽は提供している。
「マグネトロンを用いた新型の電波警戒機は一線を画す。ここに宣言します。真空管に拘ることは愚行も愚行で笑えません」
「やれやれ、若い学生は痛い所を衝いて来る。そして、正鵠を射ているから無視できん」
「マグネトロンは岡部博士の専門です。今も研究中で顔を見せられず…」
「やむを得ない。邪魔はしないでおこう」
「大型の物はいくらでも結構です。軍艦に載せる物と飛行機に載せる物ですか」
八木博士と宇田博士、岡部博士など世界的な学者は優先的に囲い込んだ。一部漏れてしまった論文はあるものの大半の秘匿に成功する。欧米の諜報員が狙って来るだろうが、秘密研究所に缶詰にしているため、接触は不可能に限りなく近かった。なんせ、一つの都市を丸ごと缶詰に変えている。
まず大型の地上設置型は既に本土各地と中華民国に配備が進んでいた。大きさを気にしないのであれば十分に運用でき、発電所もセットにすることで安定稼働を見込む。日本本土は帝都をグルっと囲い込む関東地方に始まり、東海地方、北陸地方、東北地方、中国地方、四国地方、九州地方、北海道に順次建設した。本土以外では台湾、千島列島、香港、トラック泊地等々を挙げる。東亜連邦に踏み入る者を一切の例外なく網ですくった。
艦載型と機上型の中型ないし小型は鋭意研究中である。小型化というのは文字に起こすことは容易いが実現は非常に困難だ。陸海軍はおろか学会が軽視した革新的を拾い上げた時からコツコツと積み上げ、辛うじて、英国に追いついて追い越せるかの瀬戸際にある。
「こいつは生意気な学生です。優秀と認めざるを得ず…」
「是非とも、石原莞爾陸軍大臣に見ていただきたい。この和田渾身の資料があり」
「自分に予算を回せという。良い度胸だが頭の硬い軍人には理解が及ばない」
「学生の面倒を見てやりましょう」
研究室に所属する学生の一人は意気揚揚とプレゼンテーションを始めた。なんとも自由な気風を証明するように世界的な学者を差し置くという暴挙に出る。自らの発表資料を黒板に磁石で貼り付けた。石原莞爾にお手製で複雑な内容をかみ砕いた方の資料を丁寧に手渡す。
八木博士と宇田博士など教授陣は「やれやれ」と言いながらも支援を惜しまなかった。彼らとしても優秀な学生は腐らせたくない。これからを担う人材の育成に努めた。大日本を世界最高の技術大国に伸し上げる。彼は教授陣のサポートを受けて熱弁を披露した。その内容は多岐にわたるため一部を抜粋する。
「八木博士と宇田博士のアンテナは時代遅れか?」
「時代遅れどころか先進性の塊ですが、何にもでも使えることもありません。私は放物線のような形状をしたアンテナが勝ると結論を導出しました」
「どうなんだ?」
「実際に試してみないとわかりません。八木と宇田のアンテナは空気抵抗を生むため、機上型には向かないことは明白であり、彼の言う物が機内に格納できる場合は絶大な利点になります」
「実に頼もしいが本当に出来るのかね? 無駄なことに金は注ぎ込めない」
八木・宇田アンテナは現代も通用するオーパーツに等しいと雖も万能とは言えなかった。軍事利用においては射撃管制用に有用な反面と航空機の哨戒用に向かない。その形状から空気抵抗を呼んだ。航空機にとって空気抵抗以上の障壁は無い。母機の性能低下を強いる以前にアンテナ本体の強度を高めることが求められた。機上型には総じて面倒が重なる。八木・宇田アンテナを用いた機上型は母機の性能低下を承知した。
彼は放物線のパラボラアンテナ(またの名をディッシュアンテナ)を代案に提示する。日本が誇る先進技術のマグネトロンと組み合わせたり、短波長のマイクロ波があれやこれやと言ったり、とにかく素晴らしい物が出来る上がると主張した。彼の言い分は受け止めたが、重要な点は実現の可否であって夢物語は不要と断じ、若さ故の妄想は酒の肴で足りる。
「石原莞爾陸軍大臣は未来に投資することを渋るのですか。それで東亜連邦を打ち出した。全て享楽に過ぎません」
「君は随分と挑戦的で羨ましい。己の立場を理解しているか」
屈強な護衛の兵士が立ち上がった。教授陣を覇気で制しつつ当該学生の左右に立つ。いつでも利き腕を唸らせて陸軍仕込みの鉄拳制裁を与えられた。それでも臆することなく目力を強める。文字通りの睨みを利かせた。彼にも負けられないことがあって相手は問わない。
「よろしい。香港で接収した資産があるから追加の予算を与えよう」
「ありがとうございます。石原閣下の期待を裏切らぬよう研究を続け、必ずや、欧米を打ち負かす物を作ってみせます」
「その意気で研究を続けよ。私から言えることは以上だ」
この後は視察を通じて研究の理解を深めていった。軍人の見学以上に厄介なことは無いが、引き締めを図るためには仕方のないことであり、彼らに好き勝手なことをされては困る。
石原莞爾ら軍人が去って緊張から解き放たれた。教授陣は生意気な学生を叱る。陸軍のトップたる者に失言をぶつけると研究は中止させられた。一生をドブに捨てることになる。仮に上申する場合は「もっと上手くやるためには」と指南を欠かさなかった。学生たちに大人の社会で生きていく術を伝授する。
「そういえば、仁科博士や湯川博士の話を聞きませんね」
「缶詰になっているんだろ」
「いや、海外視察に行ったとか」
「そもそも分野が違うんだ。あんまり触れない方が良いんじゃないか」
「君たちは知らないだろう。仁科博士や湯川博士など物理は別の研究所に送られた。私も知らない研究に従事している」
「それは?」
石原莞爾は帰りの車中で呟いた。
「次は仁科研究所へ参ろうか。二号研究とF研究を統合して間もないが…」
続く
東亜唯一の独立国ことタイ王国まで東亜連邦に賛同している。日泰中三国同盟を構成すると同時に平和的な進駐を認めた。日中軍はタイ王国と中華民国の二方面から仏印へ軍事行動を開始して瞬く間に北部を制圧する。南部まで突貫する勢いだが欧州情勢を鑑みて一時停止した。これに欧米諸国は経済制裁を強化するも独自の経済圏を構築した東亜連邦の損害は微々たるもので笑みが零れてしまう。
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「誠にはっきり言うのだな。優秀な学生でよろしい」
我々が大東亜戦争ひいては世界終末戦争の準備を進めるに際して電子戦は疎かにできない。我が国は非常に優秀な科学者と技術者を擁した。彼らを切ることは国益の損失に直結する。それも外部に漏れては一層だ。それにもかかわらず、陸軍も海軍も官僚も無理解でいただけない。私の独断専行として満州に招致して研究を続けさせた。日本の手綱を握ってからは海軍と合同の研究所を設立して加速を図る。
特にレーダーに関する研究は熱心を注入した。東北帝立大学工学部の教授を中心としたチームを結成し、官民問わずに優秀な人員を見つけては引き抜き、秘密研究所という缶詰に閉じ込める。ただでさえ戦いを一変させる分野なのだ。研究の関係者は厳重な警戒の下で研究を行う。その代わりに潤沢な資金と良好な環境を用意した。彼らは研究さえできれば満足なため、プライバシーなどは度外視なのだろうが、一定程度の娯楽は提供している。
「マグネトロンを用いた新型の電波警戒機は一線を画す。ここに宣言します。真空管に拘ることは愚行も愚行で笑えません」
「やれやれ、若い学生は痛い所を衝いて来る。そして、正鵠を射ているから無視できん」
「マグネトロンは岡部博士の専門です。今も研究中で顔を見せられず…」
「やむを得ない。邪魔はしないでおこう」
「大型の物はいくらでも結構です。軍艦に載せる物と飛行機に載せる物ですか」
八木博士と宇田博士、岡部博士など世界的な学者は優先的に囲い込んだ。一部漏れてしまった論文はあるものの大半の秘匿に成功する。欧米の諜報員が狙って来るだろうが、秘密研究所に缶詰にしているため、接触は不可能に限りなく近かった。なんせ、一つの都市を丸ごと缶詰に変えている。
まず大型の地上設置型は既に本土各地と中華民国に配備が進んでいた。大きさを気にしないのであれば十分に運用でき、発電所もセットにすることで安定稼働を見込む。日本本土は帝都をグルっと囲い込む関東地方に始まり、東海地方、北陸地方、東北地方、中国地方、四国地方、九州地方、北海道に順次建設した。本土以外では台湾、千島列島、香港、トラック泊地等々を挙げる。東亜連邦に踏み入る者を一切の例外なく網ですくった。
艦載型と機上型の中型ないし小型は鋭意研究中である。小型化というのは文字に起こすことは容易いが実現は非常に困難だ。陸海軍はおろか学会が軽視した革新的を拾い上げた時からコツコツと積み上げ、辛うじて、英国に追いついて追い越せるかの瀬戸際にある。
「こいつは生意気な学生です。優秀と認めざるを得ず…」
「是非とも、石原莞爾陸軍大臣に見ていただきたい。この和田渾身の資料があり」
「自分に予算を回せという。良い度胸だが頭の硬い軍人には理解が及ばない」
「学生の面倒を見てやりましょう」
研究室に所属する学生の一人は意気揚揚とプレゼンテーションを始めた。なんとも自由な気風を証明するように世界的な学者を差し置くという暴挙に出る。自らの発表資料を黒板に磁石で貼り付けた。石原莞爾にお手製で複雑な内容をかみ砕いた方の資料を丁寧に手渡す。
八木博士と宇田博士など教授陣は「やれやれ」と言いながらも支援を惜しまなかった。彼らとしても優秀な学生は腐らせたくない。これからを担う人材の育成に努めた。大日本を世界最高の技術大国に伸し上げる。彼は教授陣のサポートを受けて熱弁を披露した。その内容は多岐にわたるため一部を抜粋する。
「八木博士と宇田博士のアンテナは時代遅れか?」
「時代遅れどころか先進性の塊ですが、何にもでも使えることもありません。私は放物線のような形状をしたアンテナが勝ると結論を導出しました」
「どうなんだ?」
「実際に試してみないとわかりません。八木と宇田のアンテナは空気抵抗を生むため、機上型には向かないことは明白であり、彼の言う物が機内に格納できる場合は絶大な利点になります」
「実に頼もしいが本当に出来るのかね? 無駄なことに金は注ぎ込めない」
八木・宇田アンテナは現代も通用するオーパーツに等しいと雖も万能とは言えなかった。軍事利用においては射撃管制用に有用な反面と航空機の哨戒用に向かない。その形状から空気抵抗を呼んだ。航空機にとって空気抵抗以上の障壁は無い。母機の性能低下を強いる以前にアンテナ本体の強度を高めることが求められた。機上型には総じて面倒が重なる。八木・宇田アンテナを用いた機上型は母機の性能低下を承知した。
彼は放物線のパラボラアンテナ(またの名をディッシュアンテナ)を代案に提示する。日本が誇る先進技術のマグネトロンと組み合わせたり、短波長のマイクロ波があれやこれやと言ったり、とにかく素晴らしい物が出来る上がると主張した。彼の言い分は受け止めたが、重要な点は実現の可否であって夢物語は不要と断じ、若さ故の妄想は酒の肴で足りる。
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「そういえば、仁科博士や湯川博士の話を聞きませんね」
「缶詰になっているんだろ」
「いや、海外視察に行ったとか」
「そもそも分野が違うんだ。あんまり触れない方が良いんじゃないか」
「君たちは知らないだろう。仁科博士や湯川博士など物理は別の研究所に送られた。私も知らない研究に従事している」
「それは?」
石原莞爾は帰りの車中で呟いた。
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