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転生石原莞爾
第25話 英国の支配は終わった
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香港の解放は可能な限りで穏便に済ませたい。日中政府は香港自治政府が自ら白旗を挙げることを最善に据え、力攻めしては消耗する以前の問題に英本国の全面介入や米国の参戦が危惧されるため、香港自治政府を短期間で屈服させるために非情な一手を打った。
「た、大変です! 水道が停止して大規模な断水が発生しています!」
「なっ!」
「こんな時に断水だと! くそったれ! 日本軍の仕業だな!」
「どうりで市民の脱出を許さなかったわけだ。このままいけば数日で干上がる」
香港島は英軍によって要塞化されている。まさに難攻不落と宣伝されるが致命的な弱点を有した。英国の栄華を注ぎ込んだ割に英国領香港は狭すぎる。ここに約170万人もの人間が暮らしているにも関わらず水の供給が不安定だった。通常時でさえも九龍半島からの供給に依存している。水を断たれるとあっという間に干上がった。
それは現地政府も把握している。各所に秘密の給水所や貯水池を設けておいた。現に九龍半島が陥落して水道は細くなっている。市民が節水の努力を重ねていることもあって何とか維持することができた。しかし、給水施設と貯水池が急に停止して断水の報告を受け取ると表情は真っ青に変わる。
「これで日本軍が水の提供を始めれば市民は暴動から蜂起に至る。西洋人は僅か2万人なんだぞ」
「100万を超える市民の蜂起は考えたくもない。今すぐだ。本国に緊急の要請を…」
「無理ですよ。本国はフランスから撤退することに躍起で、むしろ、我々が香港から退去せよと言われる」
「チェックメイトか…お終いだな」
これを調査するまでもなかった。
日本軍の仕業と断定する。
~ニコルソン山~
秘密の給水所はニコルソン山に置かれた。その標高は約430mで500mにも満たない。ちょっとした山に秘匿された。ここが稼働している限りは香港の水道は機能を損なわないと現地自治政府と英軍司令官が徹底抗戦の根拠にする。
「俺たちは日本と中国の同志に水を提供する。英国人にやるものか」
「君たちの英断を称え東亜連邦の同志に迎え入れる。よくやってくれた」
「まさか台湾人が来るなんて…」
「我々は石原莞爾閣下から勅命を受けた。数週間前から香港へ潜伏を開始しているが英国人は中国人の見分けがつかないらしい」
今日も今日とて香港全土へ水を送り届けることはなかった。
ニコルソン山中の給水施設は自らの意思で水の供給を停止している。この施設を管理する人員は香港人で構成された。英軍関係者など西洋人は一人もいないのである。西洋人は現地民に雑務を押し付けて優雅に切らしてきたツケを払う時が訪れた。彼らは西洋人の支配に辟易したところ、素性も知らない謎の中国人集団から接触を受ける。
相手は「東亜連邦の同志として協力してほしい。我々が提示したタイミングで意図的に断水を引き起こしてもらいたい。もし協力してくれるなら希望する報酬を与えん」ときた。どうやって連絡先を把握したのかわからない。一回目は無視を貫いたが二回目からは登山と訪問して来る。
それも同胞と見える中国人で驚いた。
「英軍が攻めて来るんじゃ」
「ここを奪還に来る前に終わる。海の方を見ればな」
「なんだありゃ。海が埋め尽くされている」
「香港は今日中に解放される。あれは東亜連邦が派遣した解放者だ。せっかくの眺めだから上陸作戦を見ているがよいさ」
「上陸作戦? 訳が分からない」
「何がどうであれ、全ては運命の赴くままに」
「とても賢明である。改めて、君たちの協力に感謝したい」
海は大量の舟艇に埋め尽くされる。香港が海上封鎖に遭っていることはラジオから把握できたが、まさか舟艇が一挙に迫っているとは思わず、謎の武装中国人集団の言うことも理解できなかった。もう流れゆく時間の運命に身を任せるしかない。
「せめて、台湾のどこ出身だけは教えてくれないか」
「良いだろう。我々は高砂族だ」
「聞いたことがないな…」
ニコルソン山の給水施設を制圧した中国人集団の正体は日本軍の特殊部隊だ。彼らは東亜連邦軍の思想に基づいて設立され、主に敵地へ潜伏しての工作活動や諜報活動に従事する。驚くべきことに、台湾出身の高砂族を中心に構成された。日本人は指揮官など極僅かに収まる。
高砂族は台湾の先住民だが日本への協力を惜しまなかった。特に若者は志願兵として入隊を希望してやまない。彼らは優れた身体能力を遺憾なく発揮して、ありとあらゆる戦場で活躍すると、普通の兵士と使役することが勿体なく思えてきた。日本陸軍は高砂族を主体とする特殊部隊を構成する。彼らを補給も届かない過酷な戦場へ放り込んだ。
香港に潜入することは造作も無ない。大混乱に生じるまでもなかった。西洋人は台湾人と中国人の区別がつかないのだろう。陸上と海上が封鎖される前に潜入に成功して香港市民の扇動、要塞や沿岸砲台の偵察など多方面に活動した。最後の総仕上げと給水施設と貯水池を探し出す。香港市街地への大規模な断水工作を始めた。当初は施設を爆破して物理的に発生させようとしたが、解放後の復旧作業の手間を考えると面倒が多いため、広義の中国人である香港人の協力を得ることに移行する。
「目印の薪を焚け。そろそろ断水を伝えないと砲弾が飛んでくる」
「ほ、砲弾!?」
「任務に失敗した際は潔く散ることもないが、証拠は欠片も残さずに撤収しなければならず、ここに無数の砲弾が落下して全てを灰燼に帰す」
「俺たちは?」
「聞くまでもない」
これを聞いて管理者たちは大急ぎでドラム缶に薪を並べて着火した。灯火管制の敷かれた夜間に山中の光源はよく見える。香港島の砂浜へ突貫を図る上陸用舟艇から大砲を山と市街地へ向ける艦隊も皆が把握できた。
~香港島上陸支援艦隊~
香港島解放作戦に従事する者は一様に胸を撫で下ろす。
「もう詰みです。現地は市民による暴動が頻発して行政は機能していません。栗林さんによる臨時の軍政が生まれることでしょう。西洋人の処遇はいかように?」
「罪のない市民は病院船か何かでインドまで運ぶ手筈を組んでいる。栗林さんは市民に被害が及ぶことを一番に嫌う。圧政を敷いた者どもは東亜連邦の正当な裁判に送られるはずだ」
「第一次上陸は無血で成功。現地の協力者も増加傾向にあり、市街地へ進行を開始する」
「第二次も第三次も出しましょう。水陸両用車両は軽装です。軽戦車と重装甲車を増援に送ります。別に戦わずとも構わず、市民には威厳を見せつけ、行政には威圧を与える」
「直ちに特大発と大発を発進させろ。強襲艦(丙)も突っ込め」
これが全面的な軍事衝突の場合は砂浜に無数の障害物と機雷が設置された。上陸用舟艇の接近を拒み、砂浜に沿って機関銃と歩兵砲の陣地が設けられ、かつ高地の重砲と野砲が砂浜を睨む。車両も歩兵も等しく薙ぎ払われるはずだ。したがって、上陸開始前に猛烈な航空攻撃と艦砲射撃を行うことが通常である。
香港を可能な限り平和的に解放しなければならず、外から圧力を加えて内からも圧力を加えていき、現地に潜入した工作員の手引きに市民協力も加わった。香港市民が解放の戦士たちを両手を広げて迎えると市街地へ誘導を開始する。これを好機として一気に第二次と第三次を投入して戦車と装甲車も津波の如く流入した。
「もう日英はおろか日米も終わったよ。山本長官と米内首相は最後まで諦めていなかった。石原莞爾陸軍大臣は強硬路線を頑なに主張して譲らない。大和も揃った今でも準備は全くも足りていなかった」
「なにか?」
「いいや、独り言が漏れてしまった。すまない」
「お気になさらないでください。私の耳は都合が良いので」
英国の香港支配は本日終焉を迎える。
そして、東亜の悲願たる香港復帰を果たした。
続く
「た、大変です! 水道が停止して大規模な断水が発生しています!」
「なっ!」
「こんな時に断水だと! くそったれ! 日本軍の仕業だな!」
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香港島は英軍によって要塞化されている。まさに難攻不落と宣伝されるが致命的な弱点を有した。英国の栄華を注ぎ込んだ割に英国領香港は狭すぎる。ここに約170万人もの人間が暮らしているにも関わらず水の供給が不安定だった。通常時でさえも九龍半島からの供給に依存している。水を断たれるとあっという間に干上がった。
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「100万を超える市民の蜂起は考えたくもない。今すぐだ。本国に緊急の要請を…」
「無理ですよ。本国はフランスから撤退することに躍起で、むしろ、我々が香港から退去せよと言われる」
「チェックメイトか…お終いだな」
これを調査するまでもなかった。
日本軍の仕業と断定する。
~ニコルソン山~
秘密の給水所はニコルソン山に置かれた。その標高は約430mで500mにも満たない。ちょっとした山に秘匿された。ここが稼働している限りは香港の水道は機能を損なわないと現地自治政府と英軍司令官が徹底抗戦の根拠にする。
「俺たちは日本と中国の同志に水を提供する。英国人にやるものか」
「君たちの英断を称え東亜連邦の同志に迎え入れる。よくやってくれた」
「まさか台湾人が来るなんて…」
「我々は石原莞爾閣下から勅命を受けた。数週間前から香港へ潜伏を開始しているが英国人は中国人の見分けがつかないらしい」
今日も今日とて香港全土へ水を送り届けることはなかった。
ニコルソン山中の給水施設は自らの意思で水の供給を停止している。この施設を管理する人員は香港人で構成された。英軍関係者など西洋人は一人もいないのである。西洋人は現地民に雑務を押し付けて優雅に切らしてきたツケを払う時が訪れた。彼らは西洋人の支配に辟易したところ、素性も知らない謎の中国人集団から接触を受ける。
相手は「東亜連邦の同志として協力してほしい。我々が提示したタイミングで意図的に断水を引き起こしてもらいたい。もし協力してくれるなら希望する報酬を与えん」ときた。どうやって連絡先を把握したのかわからない。一回目は無視を貫いたが二回目からは登山と訪問して来る。
それも同胞と見える中国人で驚いた。
「英軍が攻めて来るんじゃ」
「ここを奪還に来る前に終わる。海の方を見ればな」
「なんだありゃ。海が埋め尽くされている」
「香港は今日中に解放される。あれは東亜連邦が派遣した解放者だ。せっかくの眺めだから上陸作戦を見ているがよいさ」
「上陸作戦? 訳が分からない」
「何がどうであれ、全ては運命の赴くままに」
「とても賢明である。改めて、君たちの協力に感謝したい」
海は大量の舟艇に埋め尽くされる。香港が海上封鎖に遭っていることはラジオから把握できたが、まさか舟艇が一挙に迫っているとは思わず、謎の武装中国人集団の言うことも理解できなかった。もう流れゆく時間の運命に身を任せるしかない。
「せめて、台湾のどこ出身だけは教えてくれないか」
「良いだろう。我々は高砂族だ」
「聞いたことがないな…」
ニコルソン山の給水施設を制圧した中国人集団の正体は日本軍の特殊部隊だ。彼らは東亜連邦軍の思想に基づいて設立され、主に敵地へ潜伏しての工作活動や諜報活動に従事する。驚くべきことに、台湾出身の高砂族を中心に構成された。日本人は指揮官など極僅かに収まる。
高砂族は台湾の先住民だが日本への協力を惜しまなかった。特に若者は志願兵として入隊を希望してやまない。彼らは優れた身体能力を遺憾なく発揮して、ありとあらゆる戦場で活躍すると、普通の兵士と使役することが勿体なく思えてきた。日本陸軍は高砂族を主体とする特殊部隊を構成する。彼らを補給も届かない過酷な戦場へ放り込んだ。
香港に潜入することは造作も無ない。大混乱に生じるまでもなかった。西洋人は台湾人と中国人の区別がつかないのだろう。陸上と海上が封鎖される前に潜入に成功して香港市民の扇動、要塞や沿岸砲台の偵察など多方面に活動した。最後の総仕上げと給水施設と貯水池を探し出す。香港市街地への大規模な断水工作を始めた。当初は施設を爆破して物理的に発生させようとしたが、解放後の復旧作業の手間を考えると面倒が多いため、広義の中国人である香港人の協力を得ることに移行する。
「目印の薪を焚け。そろそろ断水を伝えないと砲弾が飛んでくる」
「ほ、砲弾!?」
「任務に失敗した際は潔く散ることもないが、証拠は欠片も残さずに撤収しなければならず、ここに無数の砲弾が落下して全てを灰燼に帰す」
「俺たちは?」
「聞くまでもない」
これを聞いて管理者たちは大急ぎでドラム缶に薪を並べて着火した。灯火管制の敷かれた夜間に山中の光源はよく見える。香港島の砂浜へ突貫を図る上陸用舟艇から大砲を山と市街地へ向ける艦隊も皆が把握できた。
~香港島上陸支援艦隊~
香港島解放作戦に従事する者は一様に胸を撫で下ろす。
「もう詰みです。現地は市民による暴動が頻発して行政は機能していません。栗林さんによる臨時の軍政が生まれることでしょう。西洋人の処遇はいかように?」
「罪のない市民は病院船か何かでインドまで運ぶ手筈を組んでいる。栗林さんは市民に被害が及ぶことを一番に嫌う。圧政を敷いた者どもは東亜連邦の正当な裁判に送られるはずだ」
「第一次上陸は無血で成功。現地の協力者も増加傾向にあり、市街地へ進行を開始する」
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これが全面的な軍事衝突の場合は砂浜に無数の障害物と機雷が設置された。上陸用舟艇の接近を拒み、砂浜に沿って機関銃と歩兵砲の陣地が設けられ、かつ高地の重砲と野砲が砂浜を睨む。車両も歩兵も等しく薙ぎ払われるはずだ。したがって、上陸開始前に猛烈な航空攻撃と艦砲射撃を行うことが通常である。
香港を可能な限り平和的に解放しなければならず、外から圧力を加えて内からも圧力を加えていき、現地に潜入した工作員の手引きに市民協力も加わった。香港市民が解放の戦士たちを両手を広げて迎えると市街地へ誘導を開始する。これを好機として一気に第二次と第三次を投入して戦車と装甲車も津波の如く流入した。
「もう日英はおろか日米も終わったよ。山本長官と米内首相は最後まで諦めていなかった。石原莞爾陸軍大臣は強硬路線を頑なに主張して譲らない。大和も揃った今でも準備は全くも足りていなかった」
「なにか?」
「いいや、独り言が漏れてしまった。すまない」
「お気になさらないでください。私の耳は都合が良いので」
英国の香港支配は本日終焉を迎える。
そして、東亜の悲願たる香港復帰を果たした。
続く
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