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売り上げを伸ばしながらクエスト
と、言うことで
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「と、言うことで──お客様の立場に立って考える! 会議をみんなでしましょう!」
『鼎……どうした?』
『アキラお兄さんの彼女、頭がとうとうイキましたね』
バイトが21時に終わり、得たヒントをみんなで共有しようとLEINと言うSNSアプリを使ってグループ通話を開始した。
したのは良かったが──カイトさん……酷い。
『大丈夫大丈夫! リミアちゃんはもとからイッてるから』
「カチーシェさん!?」
『うん! 元から大丈夫な子ではなかったよねー!』
「ルルさん!?」
「こらお前達! 鼎はな──」
と、姉は途中で言葉を止めた。
私が横にいるからか、もしくは溜めておいて……いいことを言うとか?
「頭がイキすぎて、自分の頭がイッてることに気づけないんだ!」
「お姉ちゃん!?」
期待した私は、自分が本当にバカだと気づいた。
姉は嘘でも、まるで本当に思っているかのように言うタイプ。
──私って本当に頭イッてるのかな……。
『鼎? 大丈夫だ、俺だけは理解している』
「……アキラさん?」
『あぁ……。鼎は脳が蟹味噌以下だが、ミジンコ以下ではないと』
「いや、もうなんか……ツッコめないです」
私はみんなからボロカスに言われてしまった。
これは辛い……いや、これまで以上にクローゼットの中に閉じこもりたいと思ったことはない。
私は魂が抜けていくのを感じる。
『で、リミアさんは何を言いたいのですか』
「あ、はい。今日、バイト先に可憐さんが新アルバイト生で入っていて、そこで可憐さんは接客マニュアルに無い、お客様の立場にたっての独自の接客をしていたんですよ」
『まぁ、確かに俺達もマニュアルに習っていたな』
「可憐さんは、レシートの裏に印刷されているキャンペーンQRの説明をしたんですよ、お客様に。それで、私達も各個人でお客様の立場にたって一人一人で独自の接客を考えて見ようかと」
今日の可憐さんは、完全独自の接客だった。
それを取り入れる……つまりそれは一人一人、自分独自の接客方法でお客様の気持ちを考えることがいいと私は考えた。
明日のゲーム開始までに、一人最低一個は独自の接客方法を考えてきてもらう──ただそれだけの電話。
「では一人一個お願いしまーす」
『『『『はーい』』』』
プー……プー……。
電話が終わり、私はスマホの電源を落としてお風呂に入いった。
「はぁ……。私自身どうしようかな……」
「鼎! 一緒に考えよーではないか」
「どっから出てきたの……お姉ちゃん」
プクプク……と、湯船から姉が飛び出てきた。
私が洗面所でメイクを落とすまえはお腹を出してテレビを見ていた姉が、私よりも先に湯船に入っていた……忍者か、もしくは幽霊だと思った。
姉はお風呂前の洗顔は必要ない人。
メイクをせず、お仕事以外では常スッピンで超美人な姉に憧れる。
私は少なからず、ファンデーションとアイシャドウは必要なのに。
本当に姉妹なのかと疑いたくなる違いだ。
「鼎は化粧しなくていいんだよ? 可愛いのだから」
「お姉ちゃんみたいに、スッピンで出歩けるほどの美人なら問題無いんだけどね……」
「うーん。そうだ、今度私の仕事を見に来るといい! 社長も会いたがっているから」
お仕事……撮影のことだよね。
トップモデルの姉は、撮影の仕事が多い。
たまにテレビもあるらしいけど、基本は雑誌の表紙と特別連載枠での写真集の撮影。
撮影は長いと丸一日掛かると言うモデル業──待っているの辛いから嫌だな……。
「長い?」
「いや、次の仕事は楽だぞ? 1時間で昼休憩で後は20分だな」
「なら行く……けど、モデルはやらないよ?」
「見てたらやりたくなるぞー? お姉ちゃんと同じ舞台に立ちたいです♡ とか言って! アッハハハハ!」
「むぅ……。これでくらえ!」
大きな声で、23時のお風呂場で笑う姉に私は冷水シャワー攻撃を仕掛ける。
すると、持っていた歯ブラシ2本を両手で巧みに回して全て弾き返された。
それは漫画の世界でしかできないでしょ。
「お姉ちゃんそれはチート!」
「……そうだ! チート! 鼎、明日のゲーム開始時にみんなに伝えなければいけない内容だ」
チートと聞いて、姉は何か思い出したかのようにザバッと勢い良く立ち上がる。
立ち上がった勢いで、入浴剤入りのお湯が私に向かって飛んできた。
「どうしたの!?」
「チーターだよ。しかも──プレイヤー狩りの荒Pだ」
「荒……P?」
「荒らしプレイヤーのことさ。決闘ステージってあるだろ? 荒らしプレイヤー、荒Pは課金プレイヤーに、勝ったら好きな武器を貰い、負ければ武器を全てやると言って勝ち続けている奴ら──チーター。それが……金髪で、色黒で……小さなアニメ声の少女だと噂が出ているんだ」
──それって……リリーミさん!?
『鼎……どうした?』
『アキラお兄さんの彼女、頭がとうとうイキましたね』
バイトが21時に終わり、得たヒントをみんなで共有しようとLEINと言うSNSアプリを使ってグループ通話を開始した。
したのは良かったが──カイトさん……酷い。
『大丈夫大丈夫! リミアちゃんはもとからイッてるから』
「カチーシェさん!?」
『うん! 元から大丈夫な子ではなかったよねー!』
「ルルさん!?」
「こらお前達! 鼎はな──」
と、姉は途中で言葉を止めた。
私が横にいるからか、もしくは溜めておいて……いいことを言うとか?
「頭がイキすぎて、自分の頭がイッてることに気づけないんだ!」
「お姉ちゃん!?」
期待した私は、自分が本当にバカだと気づいた。
姉は嘘でも、まるで本当に思っているかのように言うタイプ。
──私って本当に頭イッてるのかな……。
『鼎? 大丈夫だ、俺だけは理解している』
「……アキラさん?」
『あぁ……。鼎は脳が蟹味噌以下だが、ミジンコ以下ではないと』
「いや、もうなんか……ツッコめないです」
私はみんなからボロカスに言われてしまった。
これは辛い……いや、これまで以上にクローゼットの中に閉じこもりたいと思ったことはない。
私は魂が抜けていくのを感じる。
『で、リミアさんは何を言いたいのですか』
「あ、はい。今日、バイト先に可憐さんが新アルバイト生で入っていて、そこで可憐さんは接客マニュアルに無い、お客様の立場にたっての独自の接客をしていたんですよ」
『まぁ、確かに俺達もマニュアルに習っていたな』
「可憐さんは、レシートの裏に印刷されているキャンペーンQRの説明をしたんですよ、お客様に。それで、私達も各個人でお客様の立場にたって一人一人で独自の接客を考えて見ようかと」
今日の可憐さんは、完全独自の接客だった。
それを取り入れる……つまりそれは一人一人、自分独自の接客方法でお客様の気持ちを考えることがいいと私は考えた。
明日のゲーム開始までに、一人最低一個は独自の接客方法を考えてきてもらう──ただそれだけの電話。
「では一人一個お願いしまーす」
『『『『はーい』』』』
プー……プー……。
電話が終わり、私はスマホの電源を落としてお風呂に入いった。
「はぁ……。私自身どうしようかな……」
「鼎! 一緒に考えよーではないか」
「どっから出てきたの……お姉ちゃん」
プクプク……と、湯船から姉が飛び出てきた。
私が洗面所でメイクを落とすまえはお腹を出してテレビを見ていた姉が、私よりも先に湯船に入っていた……忍者か、もしくは幽霊だと思った。
姉はお風呂前の洗顔は必要ない人。
メイクをせず、お仕事以外では常スッピンで超美人な姉に憧れる。
私は少なからず、ファンデーションとアイシャドウは必要なのに。
本当に姉妹なのかと疑いたくなる違いだ。
「鼎は化粧しなくていいんだよ? 可愛いのだから」
「お姉ちゃんみたいに、スッピンで出歩けるほどの美人なら問題無いんだけどね……」
「うーん。そうだ、今度私の仕事を見に来るといい! 社長も会いたがっているから」
お仕事……撮影のことだよね。
トップモデルの姉は、撮影の仕事が多い。
たまにテレビもあるらしいけど、基本は雑誌の表紙と特別連載枠での写真集の撮影。
撮影は長いと丸一日掛かると言うモデル業──待っているの辛いから嫌だな……。
「長い?」
「いや、次の仕事は楽だぞ? 1時間で昼休憩で後は20分だな」
「なら行く……けど、モデルはやらないよ?」
「見てたらやりたくなるぞー? お姉ちゃんと同じ舞台に立ちたいです♡ とか言って! アッハハハハ!」
「むぅ……。これでくらえ!」
大きな声で、23時のお風呂場で笑う姉に私は冷水シャワー攻撃を仕掛ける。
すると、持っていた歯ブラシ2本を両手で巧みに回して全て弾き返された。
それは漫画の世界でしかできないでしょ。
「お姉ちゃんそれはチート!」
「……そうだ! チート! 鼎、明日のゲーム開始時にみんなに伝えなければいけない内容だ」
チートと聞いて、姉は何か思い出したかのようにザバッと勢い良く立ち上がる。
立ち上がった勢いで、入浴剤入りのお湯が私に向かって飛んできた。
「どうしたの!?」
「チーターだよ。しかも──プレイヤー狩りの荒Pだ」
「荒……P?」
「荒らしプレイヤーのことさ。決闘ステージってあるだろ? 荒らしプレイヤー、荒Pは課金プレイヤーに、勝ったら好きな武器を貰い、負ければ武器を全てやると言って勝ち続けている奴ら──チーター。それが……金髪で、色黒で……小さなアニメ声の少女だと噂が出ているんだ」
──それって……リリーミさん!?
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