さりげない女2

あれから三年、奈美は当たり前の生活に戻っていたが、もう結婚生活に、この結婚生活にはうんざりしていた。大して愛してない旦那と、陸が反抗期を迎えていたため、生活に疲れ果てていた。その為もう一度別所との燃え上がる様な恋に堕ちたくなった。
記憶の中でハッキリしている別所の姿が脳裏から離れなかった。
其れで今の旦那とは別れる決心をし、離婚調停で争った結果、離婚して子供を育てる権利も放棄して益田の別所の元へと向かった。
カタン、、、、カタカタカタン、
列車は走り出した。
胸の高まりを益田駅に近づく度に抑えきれなくなっていった。
貴方、貴方貴方貴方。
心の中でかつて呼んだ男を記憶がフラッシュバックして蘇る。
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