無気力令息は安らかに眠りたい

餅粉

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6.バーズ性(ザック視点)

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ある日シエル様が俺に聞いてきた。

「ザック,ここに書いてあるバース性とはなんだ?オメガとアルファとベータとやらは新種のスイーツか?」

俺は衝撃を受けた。婚約破棄がシエル様にこんな後遺症を残すとは……暗殺してやろうか。いや,相手は皇子だ暗殺しちゃ俺が処刑されてしまう。これじゃシエル様に会うところが永遠にバイバイじゃないか!だったら不能にしてやる。俺はシエル様に男女の性の他に三つの性があるとお教えする短時間の間に皇子不能にする計画ができたのであった。

「ふーんなんだスイーツじゃないのか」

「残念ですがスイーツではないのです」

シエル様は読書中にオメガ,アルファ,ベータという単語が出てきたらしく意味がわからず俺に聞いてきたみたいだ。シエル様の予想はスイーツだったみたい……可愛い,食い意地張ってても可愛いです!シエル様に!!

「じゃ私はなんだ?ベータか?」

「ベータは平民のみですよシエル様はオメガです!しかも超レアなクラスSのオメガでございます!!」

「オメガ……クラスSねぇ」

クラスSと聞いて何故か悲しそうな表情をしているシエル様……か,可愛い!美しい!好きですッッッ!

俺が貴族だったらいいのにな,シエル様を絶対幸せするしシエル様はこんなにも努力していらっしゃるのにあの皇子ときたら……殺したい,よくもうちの可愛いシエル様にあんな婚約破棄の仕方をしやがって我慢だ,我慢今はあんな奴のことなん
ぞ忘れてシエル様を見て癒されよう。


※シエル視点

スイーツじゃなかった。確かに話的には違和感はあったかスイーツで喧嘩になった訳ではなかったのか。少し残念だ。

私はこの世界に来てから気付いたが私は甘党だということに、前は腹を満たせばなんでもような食生活だったから今は味わって食べれるということに感動している。
好きな時間に起き食事をする。そしてダラダラとできる。なんと素晴らしいのだろうやはり金持ちは良いものだな。ずっとこの生活ができると私は思っていたザックが喋り出すまでは


「シエル様もうすぐ春休みも終わりですね」

は?春休み?もしや私は学生なのか?もうダラダラとできないということか?は?ふざけるなよ私はただダラダラとした生活がしたいだけなのだあんな決められた時間に決められた教科何時までに教室に就かなければいけないという規則私は!!

「楽しみですねクラス発表とかあのクソオウジとチガウ同じクラスになるといいですね」

「……と……る……」

「?すみませんシエル様もっと大きい声でおっしゃってくださいませんか?シエル様の声が美しすぎて俺の耳が上手く声を拾えなくて」

「……る……断る!私は,学校などに行きたくない」

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