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3.シエル様(ザック視点)
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婚約破棄を公表されてからシエル様はお変わりになった。以前好んでされていたメイクをしなくなった。いつものシエル様なら今頃あの可愛いメイクをし婚約者様のところへと向かわれのが日常だった。その婚約者との婚約が破棄された今シエル様はずっと窓の外を見ていらっしゃる。
「シエル様,外に何かあるのですか?」
俺は気になり思わずシエル様に聞いてしまった。
「いや,何にも」
そう答えるシエル様は今にも消えそうであった。相当ショックだったのだろう。目の下にクマもあるしちゃんと寝れていないのですね。あとでハーブティーをお持ちしよう。とりあえず俺はシエル様を励ますことにした。
「シエル様元気出してください!あのクソ皇子は見る目がないんです……あ」
シエル様の初恋相手をクソ皇子と言ってしまった。俺としたことが…励ますはずがシエル様の逆鱗に触れてしまった。うゔぅシエル様どうか満足するまで俺をお殴りくださいと覚悟を決めたがシエル様は何もしてこない。むしろ俺をじっと見つめてくる。
なるほど,目力で殺すということですね。理解いたしました。しばらく見つめあっているとシエル様が口を開いた。
「今更だが,君誰だ?」
ショックで俺のことを忘れている~!俺はシエル様に軽く自己紹介をし他にも何か忘れていないか聞いてみた。幸いご家族のことは覚えているらしい。あのクソ皇子うちの天使みたく美しくシエル様と婚約出来ただけありがたいことを破棄するとはしかもこんな大ダメージをシエル様に植え付けるなんて……殺してしまおうか。
ダメだ,シエル様が悲しまれる。先程からシエル様は何をそんなに真剣にみておられるのだと俺も窓の外を見た。
「猫を見ていらしたのですか?」
どうやらあっていたらしくシエル様の瞳が大きく見開いて頬も少し赤くなっていた。どうやら正解らしい。お連れしましょうかと提案したがシエル様は見てるだけでいいらしい。シエル様ご安心をこのザックのできる範囲のことは全てシエル様のご為にいたします。猫連れてきますね。
「シエル様,猫です」
俺の判断は正しかったみたいだ。瞳がキラキラしている
「触りますか?」
シエル様はしばらく考えこみコクと頷いた。シエル様に猫を渡すと固まってしまった。
「触らないのですか?」
「あ,いや,どう…撫でるのが正しいのか……わからなくて」
頬を赤くしながら喋るシエル様は以前の無邪気で可愛らしいシエル様に戻ったようだった。
「こう,優しく頭を撫でるのです」
そう教えるとシエル様は俺の教えた通りに猫を撫でた。
「ゴロゴロ」
気持ちが良かったのか猫がゴロゴロ言い始めた。俺は少し猫に嫉妬してしまった。
羨ましい,シエル様に撫でてもらえるなんて,ゴロゴロ言う猫にシエル様は困惑していた。
「ザック,大変だ。猫がゴロゴロ言っている。病気なのか」
ぶっふ,俺は笑いを堪えならがシエル様に説明した。
「猫はゴロゴロ言う生き物ですので大丈夫ですよ」
「そう……なのか」
シエル様は頬を真っ赤に染めた。
あぁ,可愛い,好き,好きです。大好きですシエル様。
「シエル様,外に何かあるのですか?」
俺は気になり思わずシエル様に聞いてしまった。
「いや,何にも」
そう答えるシエル様は今にも消えそうであった。相当ショックだったのだろう。目の下にクマもあるしちゃんと寝れていないのですね。あとでハーブティーをお持ちしよう。とりあえず俺はシエル様を励ますことにした。
「シエル様元気出してください!あのクソ皇子は見る目がないんです……あ」
シエル様の初恋相手をクソ皇子と言ってしまった。俺としたことが…励ますはずがシエル様の逆鱗に触れてしまった。うゔぅシエル様どうか満足するまで俺をお殴りくださいと覚悟を決めたがシエル様は何もしてこない。むしろ俺をじっと見つめてくる。
なるほど,目力で殺すということですね。理解いたしました。しばらく見つめあっているとシエル様が口を開いた。
「今更だが,君誰だ?」
ショックで俺のことを忘れている~!俺はシエル様に軽く自己紹介をし他にも何か忘れていないか聞いてみた。幸いご家族のことは覚えているらしい。あのクソ皇子うちの天使みたく美しくシエル様と婚約出来ただけありがたいことを破棄するとはしかもこんな大ダメージをシエル様に植え付けるなんて……殺してしまおうか。
ダメだ,シエル様が悲しまれる。先程からシエル様は何をそんなに真剣にみておられるのだと俺も窓の外を見た。
「猫を見ていらしたのですか?」
どうやらあっていたらしくシエル様の瞳が大きく見開いて頬も少し赤くなっていた。どうやら正解らしい。お連れしましょうかと提案したがシエル様は見てるだけでいいらしい。シエル様ご安心をこのザックのできる範囲のことは全てシエル様のご為にいたします。猫連れてきますね。
「シエル様,猫です」
俺の判断は正しかったみたいだ。瞳がキラキラしている
「触りますか?」
シエル様はしばらく考えこみコクと頷いた。シエル様に猫を渡すと固まってしまった。
「触らないのですか?」
「あ,いや,どう…撫でるのが正しいのか……わからなくて」
頬を赤くしながら喋るシエル様は以前の無邪気で可愛らしいシエル様に戻ったようだった。
「こう,優しく頭を撫でるのです」
そう教えるとシエル様は俺の教えた通りに猫を撫でた。
「ゴロゴロ」
気持ちが良かったのか猫がゴロゴロ言い始めた。俺は少し猫に嫉妬してしまった。
羨ましい,シエル様に撫でてもらえるなんて,ゴロゴロ言う猫にシエル様は困惑していた。
「ザック,大変だ。猫がゴロゴロ言っている。病気なのか」
ぶっふ,俺は笑いを堪えならがシエル様に説明した。
「猫はゴロゴロ言う生き物ですので大丈夫ですよ」
「そう……なのか」
シエル様は頬を真っ赤に染めた。
あぁ,可愛い,好き,好きです。大好きですシエル様。
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