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第六章 泣くのは大事
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授業はとっくに全部終わっていて、校庭では部活動に励む生徒が見えた。
昇降口から中に入る前に、掃除用のロッカーから雑巾を取り出して上靴の裏を拭いた。
天気が良かったから、そこまで汚れることはなかったけれど、一応土足したことには変わりないから。学校内に足を踏み入れて、教室を目指そうとした瞬間、馴染みの声が聞こえてきた。
「涼風ー!?」
あたしを呼ぶのは、いつも元気な葉ちゃんだ。声のする方に視線を向けると、バスケットボールを胸の前に持って手を振る葉ちゃんの姿が体育館通路の少し手前に見えた。
「今日どうしたの? 大丈夫?」
心配そうに駆け寄ってきてくれた葉ちゃん。実はスマホに何件かメッセージを送ってくれていたのに気が付いていたけれど、開いて見ていなかった。
「……目、腫れてる?」
するどい葉ちゃんには、やっぱりすぐに気が付かれてしまう。あたしが気を張っていた葉ちゃんとの友情も、もしかしたらここまでかもしれない。本当のあたしを知ったら、きっと葉ちゃんに嫌われる。
「ちょっと、色々あってな」
「あれ? 西澤くん!?」
何も言えなくなってしまっていたあたしの後ろから、西澤くんが葉ちゃんに声をかけてくれた。
目を見開いて驚いた顔をする葉ちゃんに、あたしはさらにどうしようかと不安になる。
「二人とも、いなかったよね? 今日」
「うん」
「もしかして、二人でどっか行ってサボってた?」
「……うん」
担任に怒られた方が、よっぽどマシだと思った。
頷く西澤くんに、もうそれ以上一緒にいたことを葉ちゃんにはバラさないでほしいと願う。
西澤くんのことが好きな葉ちゃんに、二人でいたなんて知られたら、本当にもう、葉ちゃんとの友情なんて終わりだ。
ドクドクと苦しくなる胸に、あたしは息をするのも忘れて黙りこむ。
「西澤くんが、涼風のこと、泣かせたの?」
言葉の一つ一つが、重たく感じる。
ゆっくりと、確かめるように聞いてくる葉ちゃんに、西澤くんは困ったような顔をした後で、「……うん」と頷いた。
それは、違う。西澤くんがあたしを泣かせたわけじゃない。あたしの悲しみを解放させるために、泣いていいって、言ってくれたんだ。
だから、西澤くんが悪いわけじゃない。
全部、ずっと溜め込んで蓋をして、吐き出すことができなかったあたしが悪いんだ。
だから、西澤くんを責めたりしないでほしい。
葉ちゃんに、どうやってこの気持ちを伝えれば良いのか、一生懸命に頭の中でぐるぐると巡りながら考えるけれど、一向に答えが見つからない。
何を言っても、あたしの言葉は言い訳だし、偽りになる。
グッと、言葉の出てこない口元を結ぶと、目の前にいた葉ちゃんが急に笑い出した。
「やっぱり西澤くんってすごい!! さすがだわ。あたし、西澤くんにずっと頼りたかったの」
「…………え?」
ボールを持ってる手に力を込めて、葉ちゃんが前のめりになって西澤くんに詰め寄った。
その圧に負けてしまいそうになりながら、西澤くんは後ろに引いた足をまた元に戻した。
「あたし、涼風の友達だけど、涼風ってすごく考え方が大人で頑張り屋で、辛いこととかあってもすぐに蓋をしちゃうんだ。だから、あたしの方が勝手に辛くなったりしてた。古賀くんのこともなんだけどさ。だから、西澤くんが涼風のことで泣いてくれてるの見た時、この人本物だ! ってずっと思ってたの。西澤くんって、涼風のことすごくよく分かってくれてる気がしてた!」
あたしと西澤くんを交互に見ながら、葉ちゃんがニコニコと笑顔をくれる。
なんだか、胸の中の痛みが和らいでいく。
だけど──
「……葉ちゃん、西澤くんのこと……」
好きなんだよね?
「あたし、涼風も西澤くんも、人としてすごく好き。なんか、すごく真っ直ぐで、応援したくなっちゃうの」
「……真っ直ぐ……」
「うん。涼風は人を傷つけないようにっていつも周りを気遣ってくれるし、その代わり自分が傷つくのは見てみないふりするでしょ? あたし気が付いていたけど、なかなか助けにはなれなかった。でもね、西澤くんが涼風と接するようになってから、なんとなく、涼風が変わったような気はしてたの」
葉ちゃんには、全部ばれていたの?
「涼風って全然悲しい顔を見せないの。泣くなんてもってのほかだよ。それなのに、こんなに目が腫れちゃうくらいに大泣きさせれるって、西澤くん、やっぱりすごいよ!」
バスケットボールを足元に挟んで、葉ちゃんはあたしのほっぺを両手で挟み込んだ。
唇が突き出るくらいに挟まれて、慌てるけど、離してくれないから、そのままじっとするしかない。
「良かったね、涼風、ちゃんと泣けて」
きっと、今のあたしの顔は不細工だ。目の前の晴れやかに笑う葉ちゃんの笑顔と言葉に、またしても湧き上がってくる涙を懸命に堪えた。
「かわいいなぁ、涼風は。あたしの前でだって、泣いて良いんだよ。あたしのこの広い胸で受け止めるからっ」
頬の手を離すと、今度はぎゅうっと、葉ちゃんの胸に包まれる。葉ちゃんはいつだって、あたしのことを大事にしてくれる。この手が、離れるなんて心配、要らないのかなって、すごく安心する。
不安なんて、吹き飛んでいく。
「あー! 何やってんの!? そこっ」
後ろから、今度は甲高い声が聞こえてきた。
昇降口から中に入る前に、掃除用のロッカーから雑巾を取り出して上靴の裏を拭いた。
天気が良かったから、そこまで汚れることはなかったけれど、一応土足したことには変わりないから。学校内に足を踏み入れて、教室を目指そうとした瞬間、馴染みの声が聞こえてきた。
「涼風ー!?」
あたしを呼ぶのは、いつも元気な葉ちゃんだ。声のする方に視線を向けると、バスケットボールを胸の前に持って手を振る葉ちゃんの姿が体育館通路の少し手前に見えた。
「今日どうしたの? 大丈夫?」
心配そうに駆け寄ってきてくれた葉ちゃん。実はスマホに何件かメッセージを送ってくれていたのに気が付いていたけれど、開いて見ていなかった。
「……目、腫れてる?」
するどい葉ちゃんには、やっぱりすぐに気が付かれてしまう。あたしが気を張っていた葉ちゃんとの友情も、もしかしたらここまでかもしれない。本当のあたしを知ったら、きっと葉ちゃんに嫌われる。
「ちょっと、色々あってな」
「あれ? 西澤くん!?」
何も言えなくなってしまっていたあたしの後ろから、西澤くんが葉ちゃんに声をかけてくれた。
目を見開いて驚いた顔をする葉ちゃんに、あたしはさらにどうしようかと不安になる。
「二人とも、いなかったよね? 今日」
「うん」
「もしかして、二人でどっか行ってサボってた?」
「……うん」
担任に怒られた方が、よっぽどマシだと思った。
頷く西澤くんに、もうそれ以上一緒にいたことを葉ちゃんにはバラさないでほしいと願う。
西澤くんのことが好きな葉ちゃんに、二人でいたなんて知られたら、本当にもう、葉ちゃんとの友情なんて終わりだ。
ドクドクと苦しくなる胸に、あたしは息をするのも忘れて黙りこむ。
「西澤くんが、涼風のこと、泣かせたの?」
言葉の一つ一つが、重たく感じる。
ゆっくりと、確かめるように聞いてくる葉ちゃんに、西澤くんは困ったような顔をした後で、「……うん」と頷いた。
それは、違う。西澤くんがあたしを泣かせたわけじゃない。あたしの悲しみを解放させるために、泣いていいって、言ってくれたんだ。
だから、西澤くんが悪いわけじゃない。
全部、ずっと溜め込んで蓋をして、吐き出すことができなかったあたしが悪いんだ。
だから、西澤くんを責めたりしないでほしい。
葉ちゃんに、どうやってこの気持ちを伝えれば良いのか、一生懸命に頭の中でぐるぐると巡りながら考えるけれど、一向に答えが見つからない。
何を言っても、あたしの言葉は言い訳だし、偽りになる。
グッと、言葉の出てこない口元を結ぶと、目の前にいた葉ちゃんが急に笑い出した。
「やっぱり西澤くんってすごい!! さすがだわ。あたし、西澤くんにずっと頼りたかったの」
「…………え?」
ボールを持ってる手に力を込めて、葉ちゃんが前のめりになって西澤くんに詰め寄った。
その圧に負けてしまいそうになりながら、西澤くんは後ろに引いた足をまた元に戻した。
「あたし、涼風の友達だけど、涼風ってすごく考え方が大人で頑張り屋で、辛いこととかあってもすぐに蓋をしちゃうんだ。だから、あたしの方が勝手に辛くなったりしてた。古賀くんのこともなんだけどさ。だから、西澤くんが涼風のことで泣いてくれてるの見た時、この人本物だ! ってずっと思ってたの。西澤くんって、涼風のことすごくよく分かってくれてる気がしてた!」
あたしと西澤くんを交互に見ながら、葉ちゃんがニコニコと笑顔をくれる。
なんだか、胸の中の痛みが和らいでいく。
だけど──
「……葉ちゃん、西澤くんのこと……」
好きなんだよね?
「あたし、涼風も西澤くんも、人としてすごく好き。なんか、すごく真っ直ぐで、応援したくなっちゃうの」
「……真っ直ぐ……」
「うん。涼風は人を傷つけないようにっていつも周りを気遣ってくれるし、その代わり自分が傷つくのは見てみないふりするでしょ? あたし気が付いていたけど、なかなか助けにはなれなかった。でもね、西澤くんが涼風と接するようになってから、なんとなく、涼風が変わったような気はしてたの」
葉ちゃんには、全部ばれていたの?
「涼風って全然悲しい顔を見せないの。泣くなんてもってのほかだよ。それなのに、こんなに目が腫れちゃうくらいに大泣きさせれるって、西澤くん、やっぱりすごいよ!」
バスケットボールを足元に挟んで、葉ちゃんはあたしのほっぺを両手で挟み込んだ。
唇が突き出るくらいに挟まれて、慌てるけど、離してくれないから、そのままじっとするしかない。
「良かったね、涼風、ちゃんと泣けて」
きっと、今のあたしの顔は不細工だ。目の前の晴れやかに笑う葉ちゃんの笑顔と言葉に、またしても湧き上がってくる涙を懸命に堪えた。
「かわいいなぁ、涼風は。あたしの前でだって、泣いて良いんだよ。あたしのこの広い胸で受け止めるからっ」
頬の手を離すと、今度はぎゅうっと、葉ちゃんの胸に包まれる。葉ちゃんはいつだって、あたしのことを大事にしてくれる。この手が、離れるなんて心配、要らないのかなって、すごく安心する。
不安なんて、吹き飛んでいく。
「あー! 何やってんの!? そこっ」
後ろから、今度は甲高い声が聞こえてきた。
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