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ナイアルラトホテップの影
11 明かされる結果
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その日、琵琶湖大学医学部にある恩田助教
授の部屋には多種多様の人が集まっていた。
恩田助教授は勿論説明する側なので当然だが
その助手らしき男性二人(一人は外国人であ
る。)と女性一人。同大学の伝承学講師であ
る綾野祐介とその生徒の岡本浩太。同じく生
物学教授の新山晴信教授と生徒の杉江統一。
大学関係者以外としてはアーカム財団のマ
リア=ディレーシアと最近極東支部長に抜擢
されたロイド=パーキンス。
「早速ですが皆さんから提供していただいた
データの比較検討した結果について説明をし
ます。」
多少緊張した面持ちで恩田助教授が話し出
した。見知らぬ若い男と外国人の男、若い女
も助教授の話に聞き入っている様子からして
助手か何かと思っていた綾野は自分の考えが
間違っていることに気付いた。
「ちょっと待って下さい、彼らは一体誰なん
ですか。」
不審に思った綾野が聞いてみた。
「この三人は綾野先生やアーカム財団と同じ
ように比較するデータを提供してもらったあ
る団体の関係者の方です。」
少し言いにくそうに恩田助教授が応えた。
「もうちょっとはっきり言って貰えませんか
ね。」
重ねて綾野は尋ねた。仕方無しに、といっ
た感じで恩田が応える。
「では言いましょう、彼はクリストファ-=
レイモス、そして彼が火野将兵、彼女は風間
真知子、ともに星の智慧派に所属しておられ
ます。」
「星の智慧派だって。」
岡本浩太が驚いた。綾野も衝撃を受けたの
だった。星の智慧派とはどう考えても敵対し
ているとしか思えなかったからだ。ただ、本
来組織的に対立している筈のアーカム財団の
二人がそれほど驚いた様子ではないのは、も
しかしたらある程度予測していたのか、情報
が入っていたのかも知れない。新山教授と杉
江は何のことだがよく判らない様子だった。
「綾野先生にはお話していなかったことをお
詫びしますが、星の智慧派から提供して貰っ
たデータも大変有用でありました。それでこ
こにお呼びした訳です。星の智慧派と綾野先
生がどのような関係であるかは知りませんが、
ことは人類の存亡に関わっているかも知れな
いのですから、この際敵だとか味方だとかは
言っていられないのではないでしょうか。」
「彼らも、その組織である星の智慧派も私達
に協力してくれると言うのですか。」
「それは話の中で追々明らかになっていくで
しょう。」
そう応えた恩田ではあったが、自分自身で
どういうことなのかを理解して応えたわけで
はなかった。クリストファーから前もってそ
う応えるように言われていただけだったのだ。
「綾野先生、早く内容をききましょう。」
マリア=ディレーシアに言われて渋々納得
した綾野だった
「では早速各々のデータを比較した結果をご
報告します。」
DNAの検査データが解りやすいように色
別された図で大きなスクリーンにプレゼンテ
ーションされた。
「まず、これが前に検査された岡本浩太君の
データです。そしてこれが桂田利明君のデー
タ。」
二つのデータが表示された。特徴的な部分
が強調されている。
「なるほど桂田利明君のデータはかなり違う
ね。」
岡本浩太のデータは人間のそれとは約3パ
ーセント、桂田利明に至っては約55パーセ
ントも違うのだ。
「そして今回比較させて貰ったのがインスマ
ス面の男性と深き者どものものです。」
この二つのデータと岡本、桂田のデータは
また違ったものだった。ただ、インスマス面
のものと桂田利明のものとは多少に似た部分
がある。
「岡本君のデータとこの二つのデータとは人
間として共通するインスマス面のDNA以外
は殆ど似通っていません。深き者どもに至っ
てはほぼ違うといって良いでしょう。ただ桂
田君のデータになるとインスマス面より深き
者どものほうが共通する部分が多いようです。
約25パーセントは同じといって良いでしょ
う。」
「それは何を意味していると考えられるので
すか。」
クトゥルー神話には特に詳しくない杉江統
一が尋ねた。
「桂田利明君が吸収されていたのはツァトゥ
グアです。そしてインスマス面や深きものど
もはクトゥルーの眷属。この二つの遺伝子に
共通の部分があるということは、旧支配者達
やその眷属はある単一の種族から分岐しただ
けなのかもしれない、ということです。」
「それは面白い見解ですね。ツァトゥグアと
クトゥルーは外宇宙から飛来したとも言われ
ているから何らかの形で遺伝的に繋がりがあ
ってもおかしくはないかも知れない。」
綾野祐介は恩田助教授の話に興味が湧いて
しまって星の智慧派どころでは無くなってい
た。
「ただ、ツァトゥグアのDNAデータはイン
スマス面や深き者どものデータと違い通常私
たちが使用している解析方法ではサンプルか
ら塩基配列をデータ化することが出来ません
でした。細胞組織構造が根本的に違うからで
す。このデータ化にあたっては星の智慧派か
らの情報提供が中心となって全く新しい解析
方法を今回使用しました。どの程度信頼でき
るかは私にも解りません。ただ、通常の方法
では全く意味をなさないので他にやりようも
なかったのです。」
恩田助教授はここで一息ついた。そして徐
に綾野の方を見て話し出した。
「そして次に別の個体のデータ解析の結果を
報告します。この個体は約75パーセントに
ついて人間の遺伝子を保っています。」
個体?綾野は不思議に思った。岡本浩太と
桂田利明のほかに人間のDNAを解析する必
要があったのは自分だけだったからだ。綾野
のデータならば「個体」とは言わずに綾野の
ものとはっきり言うだろう。すると綾野では
ない別の人間のデータなのだろうか。
「人間のものとは思えない部分のデータは、
見てください、このデータと非常に似通って
います。」
恩田がまた違うデータを表示させた。
「これは旧支配者のひとつです。それがいっ
たい何なのかはデータ提供者から私も伺って
いません。ただ、この結果から言えることは
この個体はほぼ直接的にその旧支配者の遺伝
的子孫であるということでしょう。」
その場にいた誰もがざわめいた。旧支配者
が人間と交配し子孫を残すことは頻繁ではな
いが過去に例がある。インスマス面について
もほぼ状況は同じであろう。
「皆さんがお考えのことは解ります。中度に
進んだインスマス面の遺伝子と似通っている
のではないか、ということはこの個体はイン
スマス面の誰か、と思っておられることでし
ょう。でも私の見解は違います。この個体は
インスマス面のように人間の遺伝子が変化し
たものではなく、遺伝的に安定しているので
す。ということはこの個体の直系の尊属に旧
支配者が居た筈だ、という結論に達するので
す。」
「それはウィルバー=ウェイトリーと同じだ
ということですか。」
ウィルバー=ウェイトリーとは旧支配者の
一員であるヨグ=ソトースとラヴィニアとい
う娘の間に生まれた双子の片方である。ある
時期までは人間の形態を保っていたが、ある
事件でその本性を現し殺されてしまった。双
子のもう一方は産まれた時から人間の姿では
無かったという。
「ウィルバーよりも遺伝的に安定していると
言えるでしょう。この個体は人間の形態を全
く失っていません。」
個体、というだけでその人間を特定せず、
また遺伝的に祖である旧支配者についても言
及しない恩田の意図は解らなかった。ただ綾
野はもしかしたら自分のことで、その立場を
慮って恩田が固有名詞を避けているのかもし
れないとも思うのだった。
「もう少し儂らにも解るように具体的に話し
てくれないかね。」
恩田助教授や綾野祐介の気持ちを知ってか
知らずか新山教授が口を挟んだ。
「“個体”という表現が気に入らないのでし
ょうね。」
恩田助教授に代わってクリストファー=レ
イモスが応えた。
「それについては恩田助教授にもお話してい
ませんから、彼に責任はありません。私達も
予想はしていたのですが確認する技術がなか
ったので今回助教授にお願いしました。理論
上は確立できていたのですが実践面では助教
授の方が私達の研究員より遥かに優秀なよう
です。見事に私達の期待に応えてくれました。
あ、そうですね、“個体”についてでしたね。
この“個体”は今現在私達が保護している人
物で彼方達にも関わりの深い方です。」
「もしかしたら橘のことなのか。」
「さすがは綾野先生、ご明察の通りです。こ
の検体の主は橘良平城西大学教授です。」
これは参集している多くの者達に少なから
ず衝撃を与えた。行方不明になっていた橘教
授が星の智慧派に保護(?)されていたこと
もさることながら、今の話の流れから橘教授
が旧支配者の遺伝学的子孫である、というこ
との方が大きかった。
「橘教授が旧支配者の子孫だとでもいうの
か。」
「今の恩田助教授の見解からいうと当然そう
言うことになりますね。」
「その旧支配者とは一体?」
それはある程度予測できることだった。深
き者どもやインスマス面との共通点が多いこ
とから容易に。
授の部屋には多種多様の人が集まっていた。
恩田助教授は勿論説明する側なので当然だが
その助手らしき男性二人(一人は外国人であ
る。)と女性一人。同大学の伝承学講師であ
る綾野祐介とその生徒の岡本浩太。同じく生
物学教授の新山晴信教授と生徒の杉江統一。
大学関係者以外としてはアーカム財団のマ
リア=ディレーシアと最近極東支部長に抜擢
されたロイド=パーキンス。
「早速ですが皆さんから提供していただいた
データの比較検討した結果について説明をし
ます。」
多少緊張した面持ちで恩田助教授が話し出
した。見知らぬ若い男と外国人の男、若い女
も助教授の話に聞き入っている様子からして
助手か何かと思っていた綾野は自分の考えが
間違っていることに気付いた。
「ちょっと待って下さい、彼らは一体誰なん
ですか。」
不審に思った綾野が聞いてみた。
「この三人は綾野先生やアーカム財団と同じ
ように比較するデータを提供してもらったあ
る団体の関係者の方です。」
少し言いにくそうに恩田助教授が応えた。
「もうちょっとはっきり言って貰えませんか
ね。」
重ねて綾野は尋ねた。仕方無しに、といっ
た感じで恩田が応える。
「では言いましょう、彼はクリストファ-=
レイモス、そして彼が火野将兵、彼女は風間
真知子、ともに星の智慧派に所属しておられ
ます。」
「星の智慧派だって。」
岡本浩太が驚いた。綾野も衝撃を受けたの
だった。星の智慧派とはどう考えても敵対し
ているとしか思えなかったからだ。ただ、本
来組織的に対立している筈のアーカム財団の
二人がそれほど驚いた様子ではないのは、も
しかしたらある程度予測していたのか、情報
が入っていたのかも知れない。新山教授と杉
江は何のことだがよく判らない様子だった。
「綾野先生にはお話していなかったことをお
詫びしますが、星の智慧派から提供して貰っ
たデータも大変有用でありました。それでこ
こにお呼びした訳です。星の智慧派と綾野先
生がどのような関係であるかは知りませんが、
ことは人類の存亡に関わっているかも知れな
いのですから、この際敵だとか味方だとかは
言っていられないのではないでしょうか。」
「彼らも、その組織である星の智慧派も私達
に協力してくれると言うのですか。」
「それは話の中で追々明らかになっていくで
しょう。」
そう応えた恩田ではあったが、自分自身で
どういうことなのかを理解して応えたわけで
はなかった。クリストファーから前もってそ
う応えるように言われていただけだったのだ。
「綾野先生、早く内容をききましょう。」
マリア=ディレーシアに言われて渋々納得
した綾野だった
「では早速各々のデータを比較した結果をご
報告します。」
DNAの検査データが解りやすいように色
別された図で大きなスクリーンにプレゼンテ
ーションされた。
「まず、これが前に検査された岡本浩太君の
データです。そしてこれが桂田利明君のデー
タ。」
二つのデータが表示された。特徴的な部分
が強調されている。
「なるほど桂田利明君のデータはかなり違う
ね。」
岡本浩太のデータは人間のそれとは約3パ
ーセント、桂田利明に至っては約55パーセ
ントも違うのだ。
「そして今回比較させて貰ったのがインスマ
ス面の男性と深き者どものものです。」
この二つのデータと岡本、桂田のデータは
また違ったものだった。ただ、インスマス面
のものと桂田利明のものとは多少に似た部分
がある。
「岡本君のデータとこの二つのデータとは人
間として共通するインスマス面のDNA以外
は殆ど似通っていません。深き者どもに至っ
てはほぼ違うといって良いでしょう。ただ桂
田君のデータになるとインスマス面より深き
者どものほうが共通する部分が多いようです。
約25パーセントは同じといって良いでしょ
う。」
「それは何を意味していると考えられるので
すか。」
クトゥルー神話には特に詳しくない杉江統
一が尋ねた。
「桂田利明君が吸収されていたのはツァトゥ
グアです。そしてインスマス面や深きものど
もはクトゥルーの眷属。この二つの遺伝子に
共通の部分があるということは、旧支配者達
やその眷属はある単一の種族から分岐しただ
けなのかもしれない、ということです。」
「それは面白い見解ですね。ツァトゥグアと
クトゥルーは外宇宙から飛来したとも言われ
ているから何らかの形で遺伝的に繋がりがあ
ってもおかしくはないかも知れない。」
綾野祐介は恩田助教授の話に興味が湧いて
しまって星の智慧派どころでは無くなってい
た。
「ただ、ツァトゥグアのDNAデータはイン
スマス面や深き者どものデータと違い通常私
たちが使用している解析方法ではサンプルか
ら塩基配列をデータ化することが出来ません
でした。細胞組織構造が根本的に違うからで
す。このデータ化にあたっては星の智慧派か
らの情報提供が中心となって全く新しい解析
方法を今回使用しました。どの程度信頼でき
るかは私にも解りません。ただ、通常の方法
では全く意味をなさないので他にやりようも
なかったのです。」
恩田助教授はここで一息ついた。そして徐
に綾野の方を見て話し出した。
「そして次に別の個体のデータ解析の結果を
報告します。この個体は約75パーセントに
ついて人間の遺伝子を保っています。」
個体?綾野は不思議に思った。岡本浩太と
桂田利明のほかに人間のDNAを解析する必
要があったのは自分だけだったからだ。綾野
のデータならば「個体」とは言わずに綾野の
ものとはっきり言うだろう。すると綾野では
ない別の人間のデータなのだろうか。
「人間のものとは思えない部分のデータは、
見てください、このデータと非常に似通って
います。」
恩田がまた違うデータを表示させた。
「これは旧支配者のひとつです。それがいっ
たい何なのかはデータ提供者から私も伺って
いません。ただ、この結果から言えることは
この個体はほぼ直接的にその旧支配者の遺伝
的子孫であるということでしょう。」
その場にいた誰もがざわめいた。旧支配者
が人間と交配し子孫を残すことは頻繁ではな
いが過去に例がある。インスマス面について
もほぼ状況は同じであろう。
「皆さんがお考えのことは解ります。中度に
進んだインスマス面の遺伝子と似通っている
のではないか、ということはこの個体はイン
スマス面の誰か、と思っておられることでし
ょう。でも私の見解は違います。この個体は
インスマス面のように人間の遺伝子が変化し
たものではなく、遺伝的に安定しているので
す。ということはこの個体の直系の尊属に旧
支配者が居た筈だ、という結論に達するので
す。」
「それはウィルバー=ウェイトリーと同じだ
ということですか。」
ウィルバー=ウェイトリーとは旧支配者の
一員であるヨグ=ソトースとラヴィニアとい
う娘の間に生まれた双子の片方である。ある
時期までは人間の形態を保っていたが、ある
事件でその本性を現し殺されてしまった。双
子のもう一方は産まれた時から人間の姿では
無かったという。
「ウィルバーよりも遺伝的に安定していると
言えるでしょう。この個体は人間の形態を全
く失っていません。」
個体、というだけでその人間を特定せず、
また遺伝的に祖である旧支配者についても言
及しない恩田の意図は解らなかった。ただ綾
野はもしかしたら自分のことで、その立場を
慮って恩田が固有名詞を避けているのかもし
れないとも思うのだった。
「もう少し儂らにも解るように具体的に話し
てくれないかね。」
恩田助教授や綾野祐介の気持ちを知ってか
知らずか新山教授が口を挟んだ。
「“個体”という表現が気に入らないのでし
ょうね。」
恩田助教授に代わってクリストファー=レ
イモスが応えた。
「それについては恩田助教授にもお話してい
ませんから、彼に責任はありません。私達も
予想はしていたのですが確認する技術がなか
ったので今回助教授にお願いしました。理論
上は確立できていたのですが実践面では助教
授の方が私達の研究員より遥かに優秀なよう
です。見事に私達の期待に応えてくれました。
あ、そうですね、“個体”についてでしたね。
この“個体”は今現在私達が保護している人
物で彼方達にも関わりの深い方です。」
「もしかしたら橘のことなのか。」
「さすがは綾野先生、ご明察の通りです。こ
の検体の主は橘良平城西大学教授です。」
これは参集している多くの者達に少なから
ず衝撃を与えた。行方不明になっていた橘教
授が星の智慧派に保護(?)されていたこと
もさることながら、今の話の流れから橘教授
が旧支配者の遺伝学的子孫である、というこ
との方が大きかった。
「橘教授が旧支配者の子孫だとでもいうの
か。」
「今の恩田助教授の見解からいうと当然そう
言うことになりますね。」
「その旧支配者とは一体?」
それはある程度予測できることだった。深
き者どもやインスマス面との共通点が多いこ
とから容易に。
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