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1章:荒涼たる故郷
12.為替変動と詐欺の手口
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青髭が帰宅すると、カレンスとノイアが玄関から顔を覗かせて立っていた。カレンスは眉間に皺を寄せ、怖い顔で腕を組んでいる。
「あの浮浪者は帰りましたか」カレンスは少し威圧的に言うと、ノイアを連れて玄関から書斎へと戻っていった。
「青髭さんなら帰ったよ。中々に興味深い人だったね。」遠ざかる二人の背中に声をかける。
カレンスは顔だけ振り向き、「邸の中にあんなの入れないでください。不潔じゃないですか」と不機嫌そうに言い、ため息をついた。
カレンスは積極的に労働者階級の領民を助けるが、彼らを人間として本当に好きではないらしい。
彼女もまた、この国の貴族特有の伝統的価値観――『高貴なるものの務め』――を持つ人間のようだ。
積極的に貧しい人々へ奉仕する貴族独特の文化は、彼らにとって一種のステータス上げ行為でもある。
奉仕する姿を知らしめることによって周囲からの賞賛の声を浴びると共に、働くことの出来ない人々にとっての救いの手となる。
誰も不幸にならない我が国の良い文化の一つだ。打算的な目的で行われているという点が唯一少し寂しい気もするけれど。
「ふぅー…それにしても寒くなって来たなぁ」
そう言って邸の門前から玄関まで小走りして入り扉を閉じた。
枯れ葉の転がるような季節に門前で見送りなんて長い時間やるモノじゃないと思った。
少し長めの休み時間を取ったため、気を引き締めて発注書の束を確認する作業に戻った。
と言っても、貴族の仕事というのは単純な仕事がほとんどだった。
執事のオブリやハウスキーパーのナーシさんが、犯罪に対する裁判や資源の奪い合いについて判断に困るモノを上の俺に回してくるのだ。
しかし才人のオブリや、この道数十年のベテランである家政婦のナーシさんが考えて判断に困るようなことを俺に回されても正しい答えが分かるわけがない。
大体答えのない問題を与えられて、それを自分の経験に基づいて”判断を下す”と言う事をしているだけだ。猫にでもできる。
海賊の仕事に比べて随分と簡単な仕事を女王から任されたものだと思いつつ、それでも女王から任された仕事のため集中力を切らさぬように軽快にペンを走らせていると、明らかに額のおかしい請求書が目に留まった。
ナーシがあげてきた物ということはカレンスの仕事で出た請求書だ。
金額がおかしい。
「この五十四億シリンというのは‥‥?」
カレンスは遠い目をしながら答えた。「この街に必要だと思ったので」
前年度のライトクラウン王国の国家予算は百四十五億シリンと言われている。五十四億シリンというのは見過ごすことの出来ない数字だ。
「そうか…」
私は怒っていないことを伝えようとしたが、その試みは逆効果だったようだ。カレンスはまるで悪戯がバレた子どものように身を縮め、怯えながら時折こちらを見上げた。
「なるほど。…で、ちなみに街灯を何本立てる気なんだい?」
そう言ってみた瞬間、この問を発した自分の抑揚の無さに自分で驚いた。
海賊時代に部下にしていたような叱り方を義理の娘にしてしまったことに物凄い罪悪感を覚える。
そしてそのせいか、彼女の首はまるで痺れたかのようにコチラを向こうとはしなかった。
彼女は自身の保身のため何かしらの弁明をする必要があるが、極度の緊張を強いられているのか彼女の口は十分な潤いを失っており、唾を飲みこむことすら許されない状況にいるようだった。
「…二十七万本、それが全ての地区にまんべんなく行き渡らせるために必要な街灯の数です」
やっとのことで、抑揚のないかすれた声でカレンスは言葉を吐き出した。
それを聞いて無言で俺は椅子から立ち上がり、棚からダークヘイヴンの俯瞰図を取り出し、目測で二十七万本を等間隔に並べてみた。
当初の予定であった観光が盛んな表通りや邸の前だけではなく、ダークヘイヴンにある全ての地区に街灯を設置できる。
彼女は意図的にこの数を発注したのは間違いないようだった。発注ミスではない。
「なるほど。実に良い計画だ」
自分が抑揚を取り戻せず腹立たしさを感じている間に、カレンスは頭を下げて謝罪した。
「小父様、海外では予想以上に費用がかかってしまい…本当に申し訳ありません」
その言葉や仕草に、俺はわずかに目を細めた。
彼女の追い詰められた様子は、親友のボルが昔困難な時に見せた表情にそっくりだった。
ボルもまた追い詰められた時、そうやって悩み苦しみ、自問自答を繰り返しては最後に立ち上がって来た。
そんな彼を友として今でも誇りに思っている。
その娘であるカレンスもまたそういった星の元に生まれたのか、多額の負債というどうにもならないような問題に当たり苦悩している。
そうして親子そろって俺にそんな悲痛な顔を見せる。
俺の嗜虐心を煽り興奮させる悪い親子である。
そんな親子に抵抗するため、俺も「大丈夫。問題ないよ」と優しく返す。
そんな言葉がカレンスに何かを変えるわけではないことは分かっていた。
ただの一瞬の慰めだろう、しかし俺が落ち着くまでに少しの時間が欲しかった。
「…」
カレンスは何か言おうとしたが、言葉が出ず、黙って部屋を出て行った。それに驚いたノイアはその後に続いてカレンスを追いかけて、書斎を出て行った。
書斎の静けさの中で、震える手を抑えながら紅茶を飲む。
まだ短い期間でしか彼女と言葉を交わしていないが、彼女がボルの娘だと言うならば課題を放置して逃げるようにはできていないはず。
きっとココに戻って来るだろう。
ならば小父として彼女の仕事を最後まで達成できるように、下ごしらえでもしておくとしよう。
そう思い俺は、書類の中から請求金額の原因となった個所を探した。
改めて見ても、二十七万本買って五十四億シリンとは少々異常だ。
大きな買い物でもあることだし、彼女が金額の確認をせず買ったとは正直思えない。何かしらの詐欺に巻き込まれたのは明白だろう。
まず一番始めにどこに街灯の購入を申し出たのか書類の中を漁って調べると、ドワーフの国の魔道具ギルドから最新型の魔法の街灯を買ったと言うことが分かった。
そしてその時、書類を最後まで目を通してはいなかったが『ドワーフの国』というのを見て嫌な予感が俺の脳裏に走った。
あの国はトップの政党が変わったことにより、政治の方針がガラリと変わったのだ。
それがここ数年前の出来事だからもしかすると…と思いつつ読み進めて行くと、書面の最後でようやくカレンスを陥れた絶望の正体が姿を現した。
為替のレートが三年前まではドワーフの国の金貨2枚で1シリン交換できたのが、現在ではドワーフの国の金貨1枚で3シリン交換できるようになっていた。
ドワーフの国脅威の成長率600%、政治の大改革によりこれまでに類を見ない一種族の大繁栄が偶然彼女の買い物と被った結果出た損害のようだった。
「なるほど…それでか」
ドワーフ国の貨幣価値はここ数年で跳ね上がり、ライトクラウン王国は王位継承戦の傷により大きな発展がなかった。
コレはあくまで推測だが、数年前のレート情報のままだと思っていたカレンスは、不親切な商人に詳しく現在のレートについて聞くことなく書面で契約を結び、商人はそれを持って海へ渡って行ってしまったと言う事だろう。
商人も大きな商売のため、平気で相手に何も喋らないことはよくあることだ。
特にこれだけ大きな商売となると、いくら邸お抱えの商人と言っても太客を裏切ることがあってもおかしくない。
足元を掬われたのだろう。
しかしよく考えてみると変だ。カレンスの傍にはノイアや他にもナーシさんがいたはず。
彼女達全員が為替レートの変動に誰一人として気づいていなかったということがあるだろうか。
ベルを鳴らしてナーシさんを呼ぶと、彼女もまた今回の件に責任を感じているらしく、唇を嚙みしめ、「斬られても文句は言いません」と言って来た。
「大丈夫だよ、ナーシさん。いつもカレンスに親身になって相談に乗ってくれていることは知っているからね。責任を感じることはないよ」
そう言ったがそれでも納得が出来ないようで、
「さようでございますか?ですがこのまま何もお叱りが無いと言うのは今後のことを考えるとよろしくないかと思います」
と絶対に罰が必要らしかった。
人は他人に怒られたぐらいでパフォーマンスが上がるようには出来ていないというのが俺の持論なので、もっと生産性が上がりそうなことを考えて貰うことにした。
「そうかい。じゃあ、俺の我儘を聞いてくれるかい」
「はい。なんでしょうご主人様」
「今回の件で何か不満はなかったかい。愚痴とかでも良いんだけど」
今回の問題を解決するための事情聴取である。
「愚痴…ですか?」
仕事の生産性を上げるには人ではなく環境を変えるしかない。そして彼らの仕事環境を変えることが出来るのは俺だけだ。
「本当に愚痴でもよろしいでしょうか」
「あぁ。聞かせておくれ」
それからナーシさんの話を一部始終聞くと、どうやら今回いつもの商人とは違い、ドワーフの貨幣を使い言葉巧みにお得だと言ってコチラに売り込んできた商人がいたとのことだった。
「…なるほどそいつは災難だったね」
「確かそのドワーフの名はザリン・シュタイン…などと言っておりました。今思い返すだけでも腹立たしい限りです」
ザリン・シュタイン、聞いた事の無い名前だ。教養があると知られる貴族のハウスキーパーを騙すとは中々に頭の回る大胆なヤツらしい。
俺はそのザリンとかいう商人に興味が湧いた。
ソイツを取り込めばウチの領地はもっと大きくなれそうだ。
もう少し資料を漁ってザリンについてわかることを洗い出してみるとしよう。
「あの浮浪者は帰りましたか」カレンスは少し威圧的に言うと、ノイアを連れて玄関から書斎へと戻っていった。
「青髭さんなら帰ったよ。中々に興味深い人だったね。」遠ざかる二人の背中に声をかける。
カレンスは顔だけ振り向き、「邸の中にあんなの入れないでください。不潔じゃないですか」と不機嫌そうに言い、ため息をついた。
カレンスは積極的に労働者階級の領民を助けるが、彼らを人間として本当に好きではないらしい。
彼女もまた、この国の貴族特有の伝統的価値観――『高貴なるものの務め』――を持つ人間のようだ。
積極的に貧しい人々へ奉仕する貴族独特の文化は、彼らにとって一種のステータス上げ行為でもある。
奉仕する姿を知らしめることによって周囲からの賞賛の声を浴びると共に、働くことの出来ない人々にとっての救いの手となる。
誰も不幸にならない我が国の良い文化の一つだ。打算的な目的で行われているという点が唯一少し寂しい気もするけれど。
「ふぅー…それにしても寒くなって来たなぁ」
そう言って邸の門前から玄関まで小走りして入り扉を閉じた。
枯れ葉の転がるような季節に門前で見送りなんて長い時間やるモノじゃないと思った。
少し長めの休み時間を取ったため、気を引き締めて発注書の束を確認する作業に戻った。
と言っても、貴族の仕事というのは単純な仕事がほとんどだった。
執事のオブリやハウスキーパーのナーシさんが、犯罪に対する裁判や資源の奪い合いについて判断に困るモノを上の俺に回してくるのだ。
しかし才人のオブリや、この道数十年のベテランである家政婦のナーシさんが考えて判断に困るようなことを俺に回されても正しい答えが分かるわけがない。
大体答えのない問題を与えられて、それを自分の経験に基づいて”判断を下す”と言う事をしているだけだ。猫にでもできる。
海賊の仕事に比べて随分と簡単な仕事を女王から任されたものだと思いつつ、それでも女王から任された仕事のため集中力を切らさぬように軽快にペンを走らせていると、明らかに額のおかしい請求書が目に留まった。
ナーシがあげてきた物ということはカレンスの仕事で出た請求書だ。
金額がおかしい。
「この五十四億シリンというのは‥‥?」
カレンスは遠い目をしながら答えた。「この街に必要だと思ったので」
前年度のライトクラウン王国の国家予算は百四十五億シリンと言われている。五十四億シリンというのは見過ごすことの出来ない数字だ。
「そうか…」
私は怒っていないことを伝えようとしたが、その試みは逆効果だったようだ。カレンスはまるで悪戯がバレた子どものように身を縮め、怯えながら時折こちらを見上げた。
「なるほど。…で、ちなみに街灯を何本立てる気なんだい?」
そう言ってみた瞬間、この問を発した自分の抑揚の無さに自分で驚いた。
海賊時代に部下にしていたような叱り方を義理の娘にしてしまったことに物凄い罪悪感を覚える。
そしてそのせいか、彼女の首はまるで痺れたかのようにコチラを向こうとはしなかった。
彼女は自身の保身のため何かしらの弁明をする必要があるが、極度の緊張を強いられているのか彼女の口は十分な潤いを失っており、唾を飲みこむことすら許されない状況にいるようだった。
「…二十七万本、それが全ての地区にまんべんなく行き渡らせるために必要な街灯の数です」
やっとのことで、抑揚のないかすれた声でカレンスは言葉を吐き出した。
それを聞いて無言で俺は椅子から立ち上がり、棚からダークヘイヴンの俯瞰図を取り出し、目測で二十七万本を等間隔に並べてみた。
当初の予定であった観光が盛んな表通りや邸の前だけではなく、ダークヘイヴンにある全ての地区に街灯を設置できる。
彼女は意図的にこの数を発注したのは間違いないようだった。発注ミスではない。
「なるほど。実に良い計画だ」
自分が抑揚を取り戻せず腹立たしさを感じている間に、カレンスは頭を下げて謝罪した。
「小父様、海外では予想以上に費用がかかってしまい…本当に申し訳ありません」
その言葉や仕草に、俺はわずかに目を細めた。
彼女の追い詰められた様子は、親友のボルが昔困難な時に見せた表情にそっくりだった。
ボルもまた追い詰められた時、そうやって悩み苦しみ、自問自答を繰り返しては最後に立ち上がって来た。
そんな彼を友として今でも誇りに思っている。
その娘であるカレンスもまたそういった星の元に生まれたのか、多額の負債というどうにもならないような問題に当たり苦悩している。
そうして親子そろって俺にそんな悲痛な顔を見せる。
俺の嗜虐心を煽り興奮させる悪い親子である。
そんな親子に抵抗するため、俺も「大丈夫。問題ないよ」と優しく返す。
そんな言葉がカレンスに何かを変えるわけではないことは分かっていた。
ただの一瞬の慰めだろう、しかし俺が落ち着くまでに少しの時間が欲しかった。
「…」
カレンスは何か言おうとしたが、言葉が出ず、黙って部屋を出て行った。それに驚いたノイアはその後に続いてカレンスを追いかけて、書斎を出て行った。
書斎の静けさの中で、震える手を抑えながら紅茶を飲む。
まだ短い期間でしか彼女と言葉を交わしていないが、彼女がボルの娘だと言うならば課題を放置して逃げるようにはできていないはず。
きっとココに戻って来るだろう。
ならば小父として彼女の仕事を最後まで達成できるように、下ごしらえでもしておくとしよう。
そう思い俺は、書類の中から請求金額の原因となった個所を探した。
改めて見ても、二十七万本買って五十四億シリンとは少々異常だ。
大きな買い物でもあることだし、彼女が金額の確認をせず買ったとは正直思えない。何かしらの詐欺に巻き込まれたのは明白だろう。
まず一番始めにどこに街灯の購入を申し出たのか書類の中を漁って調べると、ドワーフの国の魔道具ギルドから最新型の魔法の街灯を買ったと言うことが分かった。
そしてその時、書類を最後まで目を通してはいなかったが『ドワーフの国』というのを見て嫌な予感が俺の脳裏に走った。
あの国はトップの政党が変わったことにより、政治の方針がガラリと変わったのだ。
それがここ数年前の出来事だからもしかすると…と思いつつ読み進めて行くと、書面の最後でようやくカレンスを陥れた絶望の正体が姿を現した。
為替のレートが三年前まではドワーフの国の金貨2枚で1シリン交換できたのが、現在ではドワーフの国の金貨1枚で3シリン交換できるようになっていた。
ドワーフの国脅威の成長率600%、政治の大改革によりこれまでに類を見ない一種族の大繁栄が偶然彼女の買い物と被った結果出た損害のようだった。
「なるほど…それでか」
ドワーフ国の貨幣価値はここ数年で跳ね上がり、ライトクラウン王国は王位継承戦の傷により大きな発展がなかった。
コレはあくまで推測だが、数年前のレート情報のままだと思っていたカレンスは、不親切な商人に詳しく現在のレートについて聞くことなく書面で契約を結び、商人はそれを持って海へ渡って行ってしまったと言う事だろう。
商人も大きな商売のため、平気で相手に何も喋らないことはよくあることだ。
特にこれだけ大きな商売となると、いくら邸お抱えの商人と言っても太客を裏切ることがあってもおかしくない。
足元を掬われたのだろう。
しかしよく考えてみると変だ。カレンスの傍にはノイアや他にもナーシさんがいたはず。
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ベルを鳴らしてナーシさんを呼ぶと、彼女もまた今回の件に責任を感じているらしく、唇を嚙みしめ、「斬られても文句は言いません」と言って来た。
「大丈夫だよ、ナーシさん。いつもカレンスに親身になって相談に乗ってくれていることは知っているからね。責任を感じることはないよ」
そう言ったがそれでも納得が出来ないようで、
「さようでございますか?ですがこのまま何もお叱りが無いと言うのは今後のことを考えるとよろしくないかと思います」
と絶対に罰が必要らしかった。
人は他人に怒られたぐらいでパフォーマンスが上がるようには出来ていないというのが俺の持論なので、もっと生産性が上がりそうなことを考えて貰うことにした。
「そうかい。じゃあ、俺の我儘を聞いてくれるかい」
「はい。なんでしょうご主人様」
「今回の件で何か不満はなかったかい。愚痴とかでも良いんだけど」
今回の問題を解決するための事情聴取である。
「愚痴…ですか?」
仕事の生産性を上げるには人ではなく環境を変えるしかない。そして彼らの仕事環境を変えることが出来るのは俺だけだ。
「本当に愚痴でもよろしいでしょうか」
「あぁ。聞かせておくれ」
それからナーシさんの話を一部始終聞くと、どうやら今回いつもの商人とは違い、ドワーフの貨幣を使い言葉巧みにお得だと言ってコチラに売り込んできた商人がいたとのことだった。
「…なるほどそいつは災難だったね」
「確かそのドワーフの名はザリン・シュタイン…などと言っておりました。今思い返すだけでも腹立たしい限りです」
ザリン・シュタイン、聞いた事の無い名前だ。教養があると知られる貴族のハウスキーパーを騙すとは中々に頭の回る大胆なヤツらしい。
俺はそのザリンとかいう商人に興味が湧いた。
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