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揺れ動く心
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無意識に体が強張る。
こいつは、何を言ってる。
結婚についての書類を提出したから、俺が結婚した事について知ってるのは当然だ。
でも。
なぜ。
瑞紀が。
そう思いながらも、冷静さを欠かないようにしながら。
「…なぜでしょうか。」
「パーティーは、家族一人の同伴を許しております。」
秘書は笑いながらそう言う。
何言ってんだ、この男。
「本人一人でも参加は認められていたはずですが。」
「副社長が、そう言っています。」
…何なんだ。
何が目的だ。
「残念ですが、それは出来ません。第一瑞紀は「高校生でいらっしゃいますね。」
「…」
その言葉に俺が思わず黙ると。
そこまで知っているのか。
っていう事は、提出署類を直に見ているという事。
どうして。
「お酒などは、テーブルに置かず、スタッフの手渡し、という形にしました。それなら、未成年である奥様を連れて来ても安心でしょう。」
俺はその秘書を睨みながら。
「…何が目的ですか。」
その言葉に。
秘書は笑う。
「…この前、貴方の奥様が会社にいらっしゃったのを副社長と私は拝見しています。」
…あの時か。
最悪だ。
「凄く、綺麗な方でしたね。」
「…」
何が、言いたい。
「副社長には、今25歳の息子さんがいらっしゃるんですが、瑞紀さんを是非嫁に、と。」
…は。
何を言っている。
言っている意味が、よく分からない。
こいつらは。
何を。
「…何を言ってるんです?瑞紀は、俺の「調べさせていただきましたが、貴方は瑞紀さんと恋愛結婚ではないですね。しかも、歳も大分離れている。これじゃ隣に立っても夫婦とは見えないでしょう。」
…
膝に置いた手を握り締める。
無意識に歯を食いしばりながら。
「しかも、女性社員と夜に会っていたそうで。」
そんな事まで。
あの時の事を、思い出すと吐き気がする。
そんな俺を知ってか知らずか秘書は、
「結論から見ると、貴方は瑞紀さんを愛していない。そうですね。」
「…」
秘書を睨み続ける俺を気にしないように笑い続ける、秘書。
「余計な子供が家からいなくなる、思う存分仕事ができる、貴方にとって嬉しい事だらけでしょう。」
俺が黙っていると、秘書は良い気になって話し続ける。
「副社長の息子さんは、貴方にも劣らないほどかっこいいし、お金を持っているし、何より若い。貴方が拒む必要などありません。」
言葉を、絞り出す。
「…瑞紀の、意思を聞かないと俺の判断では決めることは出来ません。」
「ええ。それが分かっているから連れて来て下さい、と言ってるんです。副社長の息子さんもいらっしゃいますから。…これは決定事項です。分かりましたね。」
何で、お前に指図されなければならない。
そう思いながら。
目の前にある、灰皿を壁に投げつけたくなる衝動を必死で押し殺して。
一礼して部屋から出た。
こいつは、何を言ってる。
結婚についての書類を提出したから、俺が結婚した事について知ってるのは当然だ。
でも。
なぜ。
瑞紀が。
そう思いながらも、冷静さを欠かないようにしながら。
「…なぜでしょうか。」
「パーティーは、家族一人の同伴を許しております。」
秘書は笑いながらそう言う。
何言ってんだ、この男。
「本人一人でも参加は認められていたはずですが。」
「副社長が、そう言っています。」
…何なんだ。
何が目的だ。
「残念ですが、それは出来ません。第一瑞紀は「高校生でいらっしゃいますね。」
「…」
その言葉に俺が思わず黙ると。
そこまで知っているのか。
っていう事は、提出署類を直に見ているという事。
どうして。
「お酒などは、テーブルに置かず、スタッフの手渡し、という形にしました。それなら、未成年である奥様を連れて来ても安心でしょう。」
俺はその秘書を睨みながら。
「…何が目的ですか。」
その言葉に。
秘書は笑う。
「…この前、貴方の奥様が会社にいらっしゃったのを副社長と私は拝見しています。」
…あの時か。
最悪だ。
「凄く、綺麗な方でしたね。」
「…」
何が、言いたい。
「副社長には、今25歳の息子さんがいらっしゃるんですが、瑞紀さんを是非嫁に、と。」
…は。
何を言っている。
言っている意味が、よく分からない。
こいつらは。
何を。
「…何を言ってるんです?瑞紀は、俺の「調べさせていただきましたが、貴方は瑞紀さんと恋愛結婚ではないですね。しかも、歳も大分離れている。これじゃ隣に立っても夫婦とは見えないでしょう。」
…
膝に置いた手を握り締める。
無意識に歯を食いしばりながら。
「しかも、女性社員と夜に会っていたそうで。」
そんな事まで。
あの時の事を、思い出すと吐き気がする。
そんな俺を知ってか知らずか秘書は、
「結論から見ると、貴方は瑞紀さんを愛していない。そうですね。」
「…」
秘書を睨み続ける俺を気にしないように笑い続ける、秘書。
「余計な子供が家からいなくなる、思う存分仕事ができる、貴方にとって嬉しい事だらけでしょう。」
俺が黙っていると、秘書は良い気になって話し続ける。
「副社長の息子さんは、貴方にも劣らないほどかっこいいし、お金を持っているし、何より若い。貴方が拒む必要などありません。」
言葉を、絞り出す。
「…瑞紀の、意思を聞かないと俺の判断では決めることは出来ません。」
「ええ。それが分かっているから連れて来て下さい、と言ってるんです。副社長の息子さんもいらっしゃいますから。…これは決定事項です。分かりましたね。」
何で、お前に指図されなければならない。
そう思いながら。
目の前にある、灰皿を壁に投げつけたくなる衝動を必死で押し殺して。
一礼して部屋から出た。
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