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すれ違う二人
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…
無意識に、俺が座るすぐ横にあった瑞紀の手をぎゅっと握る。
俺が手を握ると瑞紀は安心した様な表情をして。
…
「…」
ため息をつく。
何だこいつ。
実は起きてるんじゃないのか。
じゃなきゃ、手をつないでるのが俺なんて…
そう考えてた時だった。
「…っ」
瑞紀が、きゅっと手を握り返してきて。
不覚にも。
…
瑞紀を起こさない様に抱え込んで持ち上げ、カーテンの外に出ると。
カーテンの外にいた広瀬と白衣の女はその姿を見て目を見開く。
広瀬に対して、瑞紀を起こさないように小さな声で。
「ドア開けて。それと、両手ふさがってるから瑞そこに置いてある紀の荷物持って車まで来て。」
俺の言葉に広瀬は慌てたように頷いて、そばに置いてあった瑞紀の鞄を手に取りドアを開けた。
広瀬に車のドアを開けてもらって瑞紀を起こさないように助手席に座らす。
瑞紀は熱が高いからだろうか、全く目を覚まさない。
助手席のドアを音を立てないようにゆっくりと閉めてから。
広瀬に向き直って。
「…じゃあ。」
俺がそう言って、運転席の方に回り込むと。
「悠河君。」
そう呼ばれて。
顔を上げると。
「あの、受験とか進学に関係する書類上で瑞紀の名前、桜井瑞紀になってるけど…」
…
「悠河瑞紀、に変えて良いんだよね?」
…変えて良いも何も。
変えるしか無いんじゃ無いのか。
だったら、変える以外にないだろう。
俺はちらっと広瀬の顔を確認しながら。
「…良いよ。」
そう言い残して、外に立ってる広瀬を残し運転席へと乗り込んだ。
無意識に、俺が座るすぐ横にあった瑞紀の手をぎゅっと握る。
俺が手を握ると瑞紀は安心した様な表情をして。
…
「…」
ため息をつく。
何だこいつ。
実は起きてるんじゃないのか。
じゃなきゃ、手をつないでるのが俺なんて…
そう考えてた時だった。
「…っ」
瑞紀が、きゅっと手を握り返してきて。
不覚にも。
…
瑞紀を起こさない様に抱え込んで持ち上げ、カーテンの外に出ると。
カーテンの外にいた広瀬と白衣の女はその姿を見て目を見開く。
広瀬に対して、瑞紀を起こさないように小さな声で。
「ドア開けて。それと、両手ふさがってるから瑞そこに置いてある紀の荷物持って車まで来て。」
俺の言葉に広瀬は慌てたように頷いて、そばに置いてあった瑞紀の鞄を手に取りドアを開けた。
広瀬に車のドアを開けてもらって瑞紀を起こさないように助手席に座らす。
瑞紀は熱が高いからだろうか、全く目を覚まさない。
助手席のドアを音を立てないようにゆっくりと閉めてから。
広瀬に向き直って。
「…じゃあ。」
俺がそう言って、運転席の方に回り込むと。
「悠河君。」
そう呼ばれて。
顔を上げると。
「あの、受験とか進学に関係する書類上で瑞紀の名前、桜井瑞紀になってるけど…」
…
「悠河瑞紀、に変えて良いんだよね?」
…変えて良いも何も。
変えるしか無いんじゃ無いのか。
だったら、変える以外にないだろう。
俺はちらっと広瀬の顔を確認しながら。
「…良いよ。」
そう言い残して、外に立ってる広瀬を残し運転席へと乗り込んだ。
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