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第三部 トゥー・ワールド・ウォーズ
二大国大戦ーその12
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それでも、ヴィトはルーシーの手を振り解こうとしたために、ルーシーはマイケルとパットとグラントを呼びつけ、ようやくヴィトをポーリーから引き離させた。
「この野郎ッ!タダじゃおかねえ !」
ヴィトの言葉に怯えながらも、ポーリーは自己主張を止めようとしない。
「もう決めた事なんだよ、いくらファミリーの力を使っても、もうオレを止められないんだ……分かってくれよ、兄貴……」
ポーリーの言葉にヴィトは泣くことしかできない。
自らが志願したのなら、もう彼の軍隊行きを止められないと知ったからだ。
「ったく……呆れたね、ゴッドファーザーの誕生日だっていうのに……」
グラントは呆れるように椅子にもたれながら、上等なキューバ産の葉巻を吸っていた。
「そう言えば、ゴッドファーザーは?」
落ち着いたヴィトを離し、マイケルはグラントに尋ねる。
「確か相談役のエマさんと買い物に行ってる筈だぜ、もうじき帰ってくる筈なんだが……」
そう言った瞬間に屋敷の門の前のチャイムが鳴る。
「あっ、ゴッドファーザーが帰ってきたんだ !オレらでお出迎えしなけりゃあな」
マイケルの言葉に全員が、いやポーリーを除いた全員がドメニコを玄関まで迎えに行く。
後には、その場で呆然としているポーリーのみが部屋に残された。
ヴィトはその時の事を思い返し、もうそれから自分が大事な事を諦めないようにしようと決意した事を思い出す。
(あの時に、オレがアイツを諦めて放っておかなければ、アイツは戦場で死ぬ事はなかったんだ。だから、こそもうオレは諦める事はしなくなったんだッ!)
ヴィトは船の柵から身を起こし、エドワードに向かい合う。
「ほう、お前の目は何かを決意したかのような目だな、あくまでも余に刃向かうというのか……」
「勿論さッ!オレはお前を倒し、マリアを救ってみせるッ!」
ヴィトはそう叫ぶと同時にエドワードに最後の決戦を挑む。
「ウォォォォォォォォォォォォォォォォォォ~~!!!」
ヴィトの大声にエドワードは一瞬怯んだが、即座に雷を纏った剣で防ぐ。
「良かろうッ!望み通りにあの世へ行くと良いッ!」
エドワードはヴィトの剣を防ぎ、それからヴィトに自分のサーベルを浴びせようと試みる。
ヴィトは動じる事なく、サーベルを防ぎ、報復として、エドワードの体に真っ直ぐに斬りかかる。
エドワードはそれを左に避け、次にヴィトに自分の剣を振りかぶらせる。
ヴィトはそれを自分の剣で防ぎ、それからエドワード相手にめちゃくちゃに斬りかかる。
そして、いよいよ決着の時が到来した。二人は同時に飛び上がり、剣で斬り合う。
エドワードは上空にヴィトは地上に、それぞれが渾身の一撃を放つ。
お互いに傷を負ったが、それでもエドワードの方も息切れを起こしているのは変わらない事実だ。
(よし、あの野郎は弱りかけていやがる。それに、お互いの腕は互角……これで決着はつく筈だぜ)
ヴィトがそう思っていると、エドワードがヴィトに斬られた左側を抑えながら、笑い出す。
「ふはははははは~!小僧ッ!お前は良くやったよ、余をここまでたぎらせたのは、お前が初めての相手だッ!余もお前に敬意を払わし、滅多にみせることのない余の化け物変身魔法をお目にかけよう !」
エドワードは呪文を勢いで唱え、それからその姿をこの世の物とは思えないくらいの鋭い牙を持った巨大な狼に姿を変えた。
「船は壊れんのか?」
「心配はいらぬ、エルフどもの防御魔法を使い、この船は防御膜に覆われている状態なのでな」
「なら、遠慮はいらないらしいなッ!」
ヴィトは歯を噛み締めながら、エドワードの変身した怪物に向かって突っ込む。
「ふん、甘いわッ!」
エドワードは大きな口でヴィトは飲み込もうしたが、ヴィトは噛まれる寸前のところを飛び上がったために助かった。
(あの牙はあの醜い怪物とは桁違いだぜ、ジャックナイスですら、噛み砕きそうだぜ、あの野郎にどうやって立ち向かえばいいんだ……)
ヴィトは下唇を噛み締めながら、考えた。
(以前にあの野郎の部下のような醜い怪物とは違い、奴の牙は隙間なく並べられていやがる……オレには攻略できんかもしれんな……)
ヴィトは一か八かの勝負とばかりに、自分の剣を巨大な狼の牙にぶつける。
だが、その牙が破壊される事はない。
(くっ、何て固いんだ……)
すると、ヴィトの努力を嘲笑うかのようなエドワードの声が聞こえる。
「ふふふふ、お前を殺してやるさ、余の自慢の牙でなッ!」
エドワードは大きく口を開き、ヴィトを噛み砕こうとする。
「この野郎ッ!」
ヴィトは再び剣でエドワードの牙を攻撃し、難を逃れる。
(くっ、アイツめ、何て固い牙を持っていやがんだ……だけれど、幸いにもあの野郎の動きは止まったままだ……やってやるッ!やってやるぞッ!)
ヴィトは今度は狼の脇腹に回り込み、そこから一気に斬ろうと試みる。
(くたばりやがれッ!エドワードッ!)
ヴィトがエドワードの脇腹に剣を振り上げようとした時だった。
ヴィトの横から、まるで先端にハンマーが付いているような尻尾が飛んでくる。
マズイと感じたヴィトは、剣を尻尾に向け凄まじい速さで飛んでくる尻尾に斬りつける。
「ハァハァ、危ないところだった。オレはあの尻尾に頭を叩かれてあの世に逝っちまうところだったよ……」
ヴィトが冷静に剣で尻尾を防ぎながらも、分析していると、エドワードから余裕そうな声が聞こえてくる。
「お前は随分と余裕そうだがね、その尻尾がなければ危ないところだったな?」
ヴィトの言葉にエドワードはフッと笑った後に答えた。
「かもしれんが、逆にこの尻尾さえあれば、お前はどこも攻撃できんという事だろ?」
エドワードの言葉は的を射ていた。ヴィトは頭を狙えば、あの子鋭い牙の餌食に。他の部分を狙えば、まるでハヤブサのように早いハンマー付きの尻尾が飛んでくるのだ。
ヴィトは詰みかもしれんなと苦笑した。
「まぁ、動けんお前を見るのも悪くはないぞ」
エドワードの言葉が聞こえるないなや、ヴィトは心の中で悪態を吐いておいた。
「この野郎ッ!タダじゃおかねえ !」
ヴィトの言葉に怯えながらも、ポーリーは自己主張を止めようとしない。
「もう決めた事なんだよ、いくらファミリーの力を使っても、もうオレを止められないんだ……分かってくれよ、兄貴……」
ポーリーの言葉にヴィトは泣くことしかできない。
自らが志願したのなら、もう彼の軍隊行きを止められないと知ったからだ。
「ったく……呆れたね、ゴッドファーザーの誕生日だっていうのに……」
グラントは呆れるように椅子にもたれながら、上等なキューバ産の葉巻を吸っていた。
「そう言えば、ゴッドファーザーは?」
落ち着いたヴィトを離し、マイケルはグラントに尋ねる。
「確か相談役のエマさんと買い物に行ってる筈だぜ、もうじき帰ってくる筈なんだが……」
そう言った瞬間に屋敷の門の前のチャイムが鳴る。
「あっ、ゴッドファーザーが帰ってきたんだ !オレらでお出迎えしなけりゃあな」
マイケルの言葉に全員が、いやポーリーを除いた全員がドメニコを玄関まで迎えに行く。
後には、その場で呆然としているポーリーのみが部屋に残された。
ヴィトはその時の事を思い返し、もうそれから自分が大事な事を諦めないようにしようと決意した事を思い出す。
(あの時に、オレがアイツを諦めて放っておかなければ、アイツは戦場で死ぬ事はなかったんだ。だから、こそもうオレは諦める事はしなくなったんだッ!)
ヴィトは船の柵から身を起こし、エドワードに向かい合う。
「ほう、お前の目は何かを決意したかのような目だな、あくまでも余に刃向かうというのか……」
「勿論さッ!オレはお前を倒し、マリアを救ってみせるッ!」
ヴィトはそう叫ぶと同時にエドワードに最後の決戦を挑む。
「ウォォォォォォォォォォォォォォォォォォ~~!!!」
ヴィトの大声にエドワードは一瞬怯んだが、即座に雷を纏った剣で防ぐ。
「良かろうッ!望み通りにあの世へ行くと良いッ!」
エドワードはヴィトの剣を防ぎ、それからヴィトに自分のサーベルを浴びせようと試みる。
ヴィトは動じる事なく、サーベルを防ぎ、報復として、エドワードの体に真っ直ぐに斬りかかる。
エドワードはそれを左に避け、次にヴィトに自分の剣を振りかぶらせる。
ヴィトはそれを自分の剣で防ぎ、それからエドワード相手にめちゃくちゃに斬りかかる。
そして、いよいよ決着の時が到来した。二人は同時に飛び上がり、剣で斬り合う。
エドワードは上空にヴィトは地上に、それぞれが渾身の一撃を放つ。
お互いに傷を負ったが、それでもエドワードの方も息切れを起こしているのは変わらない事実だ。
(よし、あの野郎は弱りかけていやがる。それに、お互いの腕は互角……これで決着はつく筈だぜ)
ヴィトがそう思っていると、エドワードがヴィトに斬られた左側を抑えながら、笑い出す。
「ふはははははは~!小僧ッ!お前は良くやったよ、余をここまでたぎらせたのは、お前が初めての相手だッ!余もお前に敬意を払わし、滅多にみせることのない余の化け物変身魔法をお目にかけよう !」
エドワードは呪文を勢いで唱え、それからその姿をこの世の物とは思えないくらいの鋭い牙を持った巨大な狼に姿を変えた。
「船は壊れんのか?」
「心配はいらぬ、エルフどもの防御魔法を使い、この船は防御膜に覆われている状態なのでな」
「なら、遠慮はいらないらしいなッ!」
ヴィトは歯を噛み締めながら、エドワードの変身した怪物に向かって突っ込む。
「ふん、甘いわッ!」
エドワードは大きな口でヴィトは飲み込もうしたが、ヴィトは噛まれる寸前のところを飛び上がったために助かった。
(あの牙はあの醜い怪物とは桁違いだぜ、ジャックナイスですら、噛み砕きそうだぜ、あの野郎にどうやって立ち向かえばいいんだ……)
ヴィトは下唇を噛み締めながら、考えた。
(以前にあの野郎の部下のような醜い怪物とは違い、奴の牙は隙間なく並べられていやがる……オレには攻略できんかもしれんな……)
ヴィトは一か八かの勝負とばかりに、自分の剣を巨大な狼の牙にぶつける。
だが、その牙が破壊される事はない。
(くっ、何て固いんだ……)
すると、ヴィトの努力を嘲笑うかのようなエドワードの声が聞こえる。
「ふふふふ、お前を殺してやるさ、余の自慢の牙でなッ!」
エドワードは大きく口を開き、ヴィトを噛み砕こうとする。
「この野郎ッ!」
ヴィトは再び剣でエドワードの牙を攻撃し、難を逃れる。
(くっ、アイツめ、何て固い牙を持っていやがんだ……だけれど、幸いにもあの野郎の動きは止まったままだ……やってやるッ!やってやるぞッ!)
ヴィトは今度は狼の脇腹に回り込み、そこから一気に斬ろうと試みる。
(くたばりやがれッ!エドワードッ!)
ヴィトがエドワードの脇腹に剣を振り上げようとした時だった。
ヴィトの横から、まるで先端にハンマーが付いているような尻尾が飛んでくる。
マズイと感じたヴィトは、剣を尻尾に向け凄まじい速さで飛んでくる尻尾に斬りつける。
「ハァハァ、危ないところだった。オレはあの尻尾に頭を叩かれてあの世に逝っちまうところだったよ……」
ヴィトが冷静に剣で尻尾を防ぎながらも、分析していると、エドワードから余裕そうな声が聞こえてくる。
「お前は随分と余裕そうだがね、その尻尾がなければ危ないところだったな?」
ヴィトの言葉にエドワードはフッと笑った後に答えた。
「かもしれんが、逆にこの尻尾さえあれば、お前はどこも攻撃できんという事だろ?」
エドワードの言葉は的を射ていた。ヴィトは頭を狙えば、あの子鋭い牙の餌食に。他の部分を狙えば、まるでハヤブサのように早いハンマー付きの尻尾が飛んでくるのだ。
ヴィトは詰みかもしれんなと苦笑した。
「まぁ、動けんお前を見るのも悪くはないぞ」
エドワードの言葉が聞こえるないなや、ヴィトは心の中で悪態を吐いておいた。
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