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第三部 トゥー・ワールド・ウォーズ
異世界での夕焼け
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その日一日夜が来るまでは、ヴィトは残りの時間を散歩と休息にあてた。
街を回ったり、城の庭を歩いたり……。
とにかく、ヴィトは無かったと思われた第二の世界を存分に楽しみたかったのだ。
歩き疲れたヴィトは城の噴水の側に腰を下ろす。
「ふぅ、別の世界を見て回るのも疲れたな」
そんな時にふと、ヴィトの頰に冷たい物が当たる。
「お疲れ様ね、ヴィト……今日は大分歩いたものね、気付けば夕方だわ」
ルーシーが冷たいぶどうジュースが入ったグラスをヴィトに差し出していた。
「ありがとう……」
ヴィトは喉が渇いていたのもあって、グラスを受け取ると一気にグラスの中身を飲み干した。
「ふふふ、一気ね、よっぽど喉が渇いていたんだわ」
ルーシーは相変わらずの優しい微笑みを見せた。
「それもあるんだが……ずっと心配な事があってな」
ヴィトは心配そうに項垂れる。
「どうしたのよ?」
ルーシーは心配そうな顔でヴィトの端正な顔を覗き込む。
「ジョーの事だよ、アイツが上手くファミリーを纏められるか不安でな」
ルーシーはその言葉を聞くと、ヴィトの両腕を掴んで言った。
「大丈夫だわ、彼を信じましょうよ !彼は確かに優柔不断で、気の弱い性格でもあるけど、頼れる顧問弁護士だし、それに彼はわたし達の良い友人だわ、何も心配する事はないんじゃなくて?」
ルーシーの言葉にヴィトは微笑んでみせた。
「そうだな、アイツはオレ達の頼れる友人だよ、それにこの世界でカジノをやれば、FBIやCIAに目を付けられる事もない、それにこの世界でカジノをやるのは、カヴァリエーレ・ファミリーだけだ。他のコミッションや別の街のファミリーはこの世界の存在にすら気付いていないだろうな」
ヴィトは勝ち誇ったような表情を浮かべた。
「そうね、わたし達は勝ち組かもしれないわ」
ルーシーはヴィトの言葉に困惑している。
「だろ?それよりもこの後はどうする?」
「明日はカジノを建てる予定の場所を見つけに行く予定ね、その後は……」
ルーシーはその美しく細い白い指で懐から取り出した茶色のカバーの付いたシンプルな手帳をパラパラとめくる。
「特に行事もないわね、お姫様の政治のお勉強はプイスさんが付いてくれるみたいだし、わたし達は田舎でも見て回りましょうか」
ルーシーの言葉で、ヴィトは宮殿にあったこの世界の地図の事を思い出す。
この世界は自分たちの世界のヨーロッパを半分にしたくらいの広さであり、未だにその多くの部分を魔物やら、エルフやらが存在するという理由で開拓を断念しているらしい。
(だが、おれ達なら開拓できる可能性がある。おれ達にはこの世界では絶対に生産できない機関銃やら、散弾銃やらがある……エルフの奴らが魔法を放つ前に銃を撃てば、勝機は格段に上がる可能性はある)
ヴィトは自分の提案をルーシーに話してみた。すると彼女は困ったような顔をした。
「わたしに聞かれても困るわよ、あの子に聞いた方が早いと思うわ」
「そうかもしれんな、トンプソンは何丁持ってきた?」
「40丁くらいかしらね」
ルーシーは右手の二本の指を顎に当て、上を向いて考える。
「多いな」
ヴィトは苦笑する。
「予備も含めてよ、わたし達が滞在している間に、マリアの言う隣の帝国が攻めてこない保証はないでしょ?」
ルーシーの言葉にヴィトは思わず自分の足りなかった洞察力を呪う。それに敵が攻めてくる可能性も忘れていた。
今までの隣の帝国の敵はずっと、こちらの世界で焚きつけられた奴か、さもなければ向こうから派遣された奴ばかりだったから。
ヴィトは次に散弾銃の事を尋ねた。
「散弾銃は?」
「マイケルが持ってきたのもあるし、わたし達が揃えたのもあるわ、40丁くらいかしらね」
これも随分と多い。ヴィトはルーシーの用心深さに舌を巻かずにはいられない。
「それも用心のために?」
「そうよ、ちなみに拳銃は60丁くらいかしらね……」
ヴィトはどうりで行く前にやけに箱に入った荷物が多いなと感じた訳が分かった。
「あれ、運ぶの大変だったんだぜ……パットとマイケルの奴なんか、めっちゃ愚痴吐いてたよな……」
二人がマリアを呪詛する声を思い出し、ヴィトは苦笑する。
しかも、その途中にマリアが入ってきたのだから、あの時の二人はまさにあんぐりと口を開けているという言葉がピッタリと似合った。確かマイケルとパットが叫んだ言葉は「マリアうぜェェェェェェ~!」だったかな。
「何を笑っているの?」
と、何も無い部分で笑っている彼が不自然に思われたのか、ルーシーは怪訝そうな顔でヴィトを見つめていた。
「いいや、この前のマイケルとパットの掛け合い覚えてるよな?あれを思い出してて……」
その言葉でルーシーも腹を抱えて笑い出す。
「ぷぷぷぷ……あの時のマイケルとパットの唖然とした顔は一生ものの青い顔だったわ……」
「ふはははは~!おかしい !」
結局二人の笑いが収まるのに一分の時間が必要となった。
「ふぅ、笑い疲れたわね、それよりも……舞踏会まであと一時間くらいしかないわッ!」
ルーシーの言葉にヴィトは空を見上げる。本当だ。陽がもうすぐ消えそうだ。
ヴィトは慌ててスーツの袖の下に付けている腕時計を見た。
「しまった……もう一時間しかないぞッ!」
ヴィトはルーシーの手を取って、お城の中へと向かう。
マイケル・ヤングとマリア・ド・フランソワは今日の舞踏会の主役である騎士団の騎士と騎士団長の部屋へと向かっている。
だが、前の呪詛の件で二人の間は険悪という言葉では表せないくらい、陰気なムードが漂っていた。
(何か喋れよ)
と、マイケルが横のマリアに目をやっても、マリアは睨み返し、相手にしようとはしない。
(困るよなぁ~こんな気不味い雰囲気じゃあ、楽しめるものも楽しめないよ、どうすりゃあいいんだよぉ~!)
マイケルが困惑を示そうとも、マリアは意に返そうとしないし……。
(確かにあれは言い過ぎたと思うけどな)
マイケルは頭をかきながら考える。
「部屋に着いたわよ !あんたはルーシーの部屋をノックなさい、あたしはヴィトの部屋をノックするから !」
マイケルは内心反発しながら、二人の更衣室のドアを叩く。
「ゴッドマーザー !舞踏会の時間ですぜ !」
「ヴィト開けなさい !もう舞踏会が始まるわ !」
その言葉で二人の更衣室のドアが開かれた。
街を回ったり、城の庭を歩いたり……。
とにかく、ヴィトは無かったと思われた第二の世界を存分に楽しみたかったのだ。
歩き疲れたヴィトは城の噴水の側に腰を下ろす。
「ふぅ、別の世界を見て回るのも疲れたな」
そんな時にふと、ヴィトの頰に冷たい物が当たる。
「お疲れ様ね、ヴィト……今日は大分歩いたものね、気付けば夕方だわ」
ルーシーが冷たいぶどうジュースが入ったグラスをヴィトに差し出していた。
「ありがとう……」
ヴィトは喉が渇いていたのもあって、グラスを受け取ると一気にグラスの中身を飲み干した。
「ふふふ、一気ね、よっぽど喉が渇いていたんだわ」
ルーシーは相変わらずの優しい微笑みを見せた。
「それもあるんだが……ずっと心配な事があってな」
ヴィトは心配そうに項垂れる。
「どうしたのよ?」
ルーシーは心配そうな顔でヴィトの端正な顔を覗き込む。
「ジョーの事だよ、アイツが上手くファミリーを纏められるか不安でな」
ルーシーはその言葉を聞くと、ヴィトの両腕を掴んで言った。
「大丈夫だわ、彼を信じましょうよ !彼は確かに優柔不断で、気の弱い性格でもあるけど、頼れる顧問弁護士だし、それに彼はわたし達の良い友人だわ、何も心配する事はないんじゃなくて?」
ルーシーの言葉にヴィトは微笑んでみせた。
「そうだな、アイツはオレ達の頼れる友人だよ、それにこの世界でカジノをやれば、FBIやCIAに目を付けられる事もない、それにこの世界でカジノをやるのは、カヴァリエーレ・ファミリーだけだ。他のコミッションや別の街のファミリーはこの世界の存在にすら気付いていないだろうな」
ヴィトは勝ち誇ったような表情を浮かべた。
「そうね、わたし達は勝ち組かもしれないわ」
ルーシーはヴィトの言葉に困惑している。
「だろ?それよりもこの後はどうする?」
「明日はカジノを建てる予定の場所を見つけに行く予定ね、その後は……」
ルーシーはその美しく細い白い指で懐から取り出した茶色のカバーの付いたシンプルな手帳をパラパラとめくる。
「特に行事もないわね、お姫様の政治のお勉強はプイスさんが付いてくれるみたいだし、わたし達は田舎でも見て回りましょうか」
ルーシーの言葉で、ヴィトは宮殿にあったこの世界の地図の事を思い出す。
この世界は自分たちの世界のヨーロッパを半分にしたくらいの広さであり、未だにその多くの部分を魔物やら、エルフやらが存在するという理由で開拓を断念しているらしい。
(だが、おれ達なら開拓できる可能性がある。おれ達にはこの世界では絶対に生産できない機関銃やら、散弾銃やらがある……エルフの奴らが魔法を放つ前に銃を撃てば、勝機は格段に上がる可能性はある)
ヴィトは自分の提案をルーシーに話してみた。すると彼女は困ったような顔をした。
「わたしに聞かれても困るわよ、あの子に聞いた方が早いと思うわ」
「そうかもしれんな、トンプソンは何丁持ってきた?」
「40丁くらいかしらね」
ルーシーは右手の二本の指を顎に当て、上を向いて考える。
「多いな」
ヴィトは苦笑する。
「予備も含めてよ、わたし達が滞在している間に、マリアの言う隣の帝国が攻めてこない保証はないでしょ?」
ルーシーの言葉にヴィトは思わず自分の足りなかった洞察力を呪う。それに敵が攻めてくる可能性も忘れていた。
今までの隣の帝国の敵はずっと、こちらの世界で焚きつけられた奴か、さもなければ向こうから派遣された奴ばかりだったから。
ヴィトは次に散弾銃の事を尋ねた。
「散弾銃は?」
「マイケルが持ってきたのもあるし、わたし達が揃えたのもあるわ、40丁くらいかしらね」
これも随分と多い。ヴィトはルーシーの用心深さに舌を巻かずにはいられない。
「それも用心のために?」
「そうよ、ちなみに拳銃は60丁くらいかしらね……」
ヴィトはどうりで行く前にやけに箱に入った荷物が多いなと感じた訳が分かった。
「あれ、運ぶの大変だったんだぜ……パットとマイケルの奴なんか、めっちゃ愚痴吐いてたよな……」
二人がマリアを呪詛する声を思い出し、ヴィトは苦笑する。
しかも、その途中にマリアが入ってきたのだから、あの時の二人はまさにあんぐりと口を開けているという言葉がピッタリと似合った。確かマイケルとパットが叫んだ言葉は「マリアうぜェェェェェェ~!」だったかな。
「何を笑っているの?」
と、何も無い部分で笑っている彼が不自然に思われたのか、ルーシーは怪訝そうな顔でヴィトを見つめていた。
「いいや、この前のマイケルとパットの掛け合い覚えてるよな?あれを思い出してて……」
その言葉でルーシーも腹を抱えて笑い出す。
「ぷぷぷぷ……あの時のマイケルとパットの唖然とした顔は一生ものの青い顔だったわ……」
「ふはははは~!おかしい !」
結局二人の笑いが収まるのに一分の時間が必要となった。
「ふぅ、笑い疲れたわね、それよりも……舞踏会まであと一時間くらいしかないわッ!」
ルーシーの言葉にヴィトは空を見上げる。本当だ。陽がもうすぐ消えそうだ。
ヴィトは慌ててスーツの袖の下に付けている腕時計を見た。
「しまった……もう一時間しかないぞッ!」
ヴィトはルーシーの手を取って、お城の中へと向かう。
マイケル・ヤングとマリア・ド・フランソワは今日の舞踏会の主役である騎士団の騎士と騎士団長の部屋へと向かっている。
だが、前の呪詛の件で二人の間は険悪という言葉では表せないくらい、陰気なムードが漂っていた。
(何か喋れよ)
と、マイケルが横のマリアに目をやっても、マリアは睨み返し、相手にしようとはしない。
(困るよなぁ~こんな気不味い雰囲気じゃあ、楽しめるものも楽しめないよ、どうすりゃあいいんだよぉ~!)
マイケルが困惑を示そうとも、マリアは意に返そうとしないし……。
(確かにあれは言い過ぎたと思うけどな)
マイケルは頭をかきながら考える。
「部屋に着いたわよ !あんたはルーシーの部屋をノックなさい、あたしはヴィトの部屋をノックするから !」
マイケルは内心反発しながら、二人の更衣室のドアを叩く。
「ゴッドマーザー !舞踏会の時間ですぜ !」
「ヴィト開けなさい !もう舞踏会が始まるわ !」
その言葉で二人の更衣室のドアが開かれた。
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