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第七部『エイジェント・オブ・クリミナル』
終わるのはお前か、オレかーその19
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氷上は仕込刀を振るいながら、孝太郎を圧倒していく。やはり、刀と刀とでせめぎ合う中では厄介な右手も防ぎにくいのだろう。
彼は懸命に刀を振るいながら、孝太郎の首を狙っていく。
今こそ話す事が出来ないが、いずれは大樹寺にあの首を捧げる事が出来るだろう。
そう思っていた時だ。あの無礼なロシア人が自身の敬愛する教祖の前に現れてある一言を告げたのだ。
思わぬ一言に動きを止める人々。氷上はおろか、孝太郎さえもその声がした方向を振り向く。
「ミス・大樹寺。いや、大樹寺雫。わたしにはお前の前世が見えます」
彼女はそう言って目を見開き、大樹寺を睨む。大きく開かれた目を見て大樹寺はたじろいだものの、直ぐにいつもの冷静な口調で言葉を返す。
「わたしの前世?へぇ、どんな人だったの?押してくれないかな?」
その返答の言葉を聞いてマリヤは暫くの間、黙り込んでいたのだが、直ぐに顔を上げて大樹寺と向き合う。
「……お前の前世は中世後期のヨーロッパに存在したスノー・ガーディアン王国の第一王女、マルティン・スノーです」
「マルティン?スノー?」
大樹寺は面白おかしげに首を振る。マリヤの言っている事はあまりにも滑稽無糖。かけ離れた作り話であったからだ。
だが、苦笑した様子の彼女とは裏腹にマリヤは厳かな顔で話を続けていく。
「苗字と見た目麗しい外見、そして愛くるしさから当時の人々からはスノープリンセスと謳われたマルティンでしたが、その裏腹に彼女はわがままで品性も悪く王族としての資質に欠けた王女でした」
「ふーん、わたしとはまるで逆だね。で、それでどうなったの?」
大樹寺は今の自分の権威を損なわさせないために、わざと対比させる様に誘導し、話を切ったが、マリヤは構う事なくマルティン・スノーについての話を語っていく。
「ある日、王国は巨大な帝国の襲撃に遭い、滅亡の危機に遭いました。それは後世に『波』と呼ばれています。その『波』に対処するために、王は城下町から四人の若者を収集しました。四人の若者は騎士に任ぜられた後に、それぞれの武器の特性から槍、剣、弓、盾の騎士と名付けられました。ですが、盾の騎士はある事情で嫌われており、中々、城に同志が集まりませんでした」
「あー、かつて中世の時代に一部の地域で流行ったとされるキリスト教の分派、三騎士教だよね?一部の国では一時期、本家のキリスト教をも凌ぐ勢いがあったとか?」
流石は教祖というだけあり、大樹寺はすんなりとマイナー宗教の名を口に出す。
彼女の解説に間違いはないのだろう。マリヤは黙って首を縦に動かす。
「念のためにお伺いしますが、数少ない文献には三騎士教についてどんな事が書いてありましたか?」
「……盾の騎士を除く三騎士を敬う教えだよね?かつて、その時代よりも遡る中世の初頭、盾の騎士が十字軍の遠征で足を引っ張るどころか、こっそりと異教徒にお目溢しをしていた事から、盾の騎士は悪魔の手先だって言われたから」
マリヤは首を縦に動かす。
「ええ、かつて第一回十字軍の時代にも小さな王国は名代として国の王子を派遣し、そこに付き従ったのが、四人の騎士です。ですがーー」
「わたしの語った通りになった……いいよ、続けて」
そう手を払った雫の表情には先程まで顔に浮かんでいた嘲笑の表情も浮かんでいない。
ただ、ひたすらに話を急かす瞳。それがマリヤには垣間見える。
やはり、前世の話というのは誰にとっても興味深いものがあるのだろう。
マリヤは咳払いをする事もなく話を戻していく。
「嫌われ者の盾の騎士にマルティンは近付きました。優しい笑顔と巧みな言葉で」
そう言ってマリヤは大樹寺を強く睨む。おまけに声も震わせている。恐らく彼女の言う前世のマルティンと現在の大樹寺とを同一視しているに違いない。
『優しい笑顔と巧みな言葉』というのも彼女を弾劾するための言葉の一環から出たものに違いない。
だが、彼女は気にする事なく椅子の上にふんぞり返りながら耳を澄ませていく。
マリヤはその態度に不快に感じたのか、両眉を顰めたのだが、それ以上の行動を起こす事なく話を続けていく。
「彼女は騎士に取り入り、一時的には仲間として過ごしました。ですが、彼女はそこで騎士を嵌めたのです。彼女は盾の騎士が自分に暴行を行なったと訴え、彼が国王から渋々とはいえ渡された軍用資金を奪い取り、加えて彼を追放刑に処させました。それだけでは飽き足らず、槍の騎士を騙し、彼と共に『波』を口実に人々を苦しめいく始末……槍の騎士もマルティンへの愛で盲目になっている事から、言いなりに……ついに、誰も止める者がいないまま、盾の騎士抜きで『波』に臨む事になったわ。結果、三人の騎士は英雄となり、槍の騎士はその功績として王から養子に迎えられ、王国を継いだわ。けれども、彼女の実母と聡明な妹君はいい顔をしなかった。二人は悩んだ末にマルティンを追放し、森に追放するものの、槍の騎士、モーヤー・ターキーと彼女は七人の悪魔と出会い、その魔性を露わにしていく事になるわ」
雫は考えた。この悪魔というものは恐らく森の山賊か何かと。悪魔などという非現実的なものがこの世に存在する筈がないのだから。
魔法は存在するというのに。雫は思わず自嘲してしまう。
だが、マリヤは彼女の表情など気にする事なく話を続けようとしたので、彼女はそれの反発もあってか会話の最中に口を挟む。
「ふーん、その話、まんま童話『白雪姫』の世界だね。それは。あ、もしかして、日本やユニオンでは不人気の童話を使ってわたしを批判したかったのかな?」
雫の指摘にマリヤは静かに首を横に振り、もう一度彼女とテレビカメラの前に水晶を映し出す。
「擬えて批判したわけじゃあないわ。単にあなたの前世を語っただけ。それにその後の展開はーー」
雫はそれを黙って手でマリヤの口を静止させる。それから自分の口でマルティンもといスノープリンセスの末路を語っていく。
やむを得ずに、追放した二人はマルティンが生きている事を知り、毒リンゴを食べさせるものの、蘇生。
蘇った白雪姫、いや、この場合は前世の自分は槍の騎士と結託し、継母を殺害。妹も森で焼き殺そうとするものの、密かに盾の騎士に助け出される。
だが、そんな事を知る由もない二人は『波』を退けた後に結婚。
その後、父王の病死に伴い、モーヤー・ターキーとマルティンは王に即位。
だが、その後は暴君となった。特にマルティンは女王になるにつれ、贅沢三昧を行なっていく。逆らう者は貴族だろうが、王族だろうが粛清していくという恐怖政治を敷いたという。
だが、そこに機会が訪れる。と、いうのも追放した筈の盾の騎士が現れ、元奴隷の少女と捨て子の少女と結託し、革命を起こし、モーヤー・ターキーと前世の自分を処刑したらしい。
それまでが自身の前世。マリヤは水晶玉で絞首台の上で泣き叫び、命乞いをするティアラを付けた黒髪の少女を映しながらそう告げる。
確かに面白い。面白い話だが、雫はそれを聞いてもなお、ふんぞり返り、鼻を鳴らし、彼女が語った話を一蹴していく。
「ふん、それでそれが……そんな作り話がわたしに何の関係があるの?」
「今、あなたは作り話と仰られましたが、あの絞首台で泣き叫ぶのは間違いなく過去のあなた……そして、過去の事は今に至るまで巡り回ってくるのです!」
「ふん、馬鹿馬鹿しい。言っておくけれどーー」
「黙れ!」
泣き叫ぶ声が聞こえて雫は思わずそちらを凝視していく。
どうやら、叫んだのは被害者の会の老婆であるらしい。彼女は皺だらけの人差し指を震わせながらもう一度、雫に向かって叫んでいく。
彼は懸命に刀を振るいながら、孝太郎の首を狙っていく。
今こそ話す事が出来ないが、いずれは大樹寺にあの首を捧げる事が出来るだろう。
そう思っていた時だ。あの無礼なロシア人が自身の敬愛する教祖の前に現れてある一言を告げたのだ。
思わぬ一言に動きを止める人々。氷上はおろか、孝太郎さえもその声がした方向を振り向く。
「ミス・大樹寺。いや、大樹寺雫。わたしにはお前の前世が見えます」
彼女はそう言って目を見開き、大樹寺を睨む。大きく開かれた目を見て大樹寺はたじろいだものの、直ぐにいつもの冷静な口調で言葉を返す。
「わたしの前世?へぇ、どんな人だったの?押してくれないかな?」
その返答の言葉を聞いてマリヤは暫くの間、黙り込んでいたのだが、直ぐに顔を上げて大樹寺と向き合う。
「……お前の前世は中世後期のヨーロッパに存在したスノー・ガーディアン王国の第一王女、マルティン・スノーです」
「マルティン?スノー?」
大樹寺は面白おかしげに首を振る。マリヤの言っている事はあまりにも滑稽無糖。かけ離れた作り話であったからだ。
だが、苦笑した様子の彼女とは裏腹にマリヤは厳かな顔で話を続けていく。
「苗字と見た目麗しい外見、そして愛くるしさから当時の人々からはスノープリンセスと謳われたマルティンでしたが、その裏腹に彼女はわがままで品性も悪く王族としての資質に欠けた王女でした」
「ふーん、わたしとはまるで逆だね。で、それでどうなったの?」
大樹寺は今の自分の権威を損なわさせないために、わざと対比させる様に誘導し、話を切ったが、マリヤは構う事なくマルティン・スノーについての話を語っていく。
「ある日、王国は巨大な帝国の襲撃に遭い、滅亡の危機に遭いました。それは後世に『波』と呼ばれています。その『波』に対処するために、王は城下町から四人の若者を収集しました。四人の若者は騎士に任ぜられた後に、それぞれの武器の特性から槍、剣、弓、盾の騎士と名付けられました。ですが、盾の騎士はある事情で嫌われており、中々、城に同志が集まりませんでした」
「あー、かつて中世の時代に一部の地域で流行ったとされるキリスト教の分派、三騎士教だよね?一部の国では一時期、本家のキリスト教をも凌ぐ勢いがあったとか?」
流石は教祖というだけあり、大樹寺はすんなりとマイナー宗教の名を口に出す。
彼女の解説に間違いはないのだろう。マリヤは黙って首を縦に動かす。
「念のためにお伺いしますが、数少ない文献には三騎士教についてどんな事が書いてありましたか?」
「……盾の騎士を除く三騎士を敬う教えだよね?かつて、その時代よりも遡る中世の初頭、盾の騎士が十字軍の遠征で足を引っ張るどころか、こっそりと異教徒にお目溢しをしていた事から、盾の騎士は悪魔の手先だって言われたから」
マリヤは首を縦に動かす。
「ええ、かつて第一回十字軍の時代にも小さな王国は名代として国の王子を派遣し、そこに付き従ったのが、四人の騎士です。ですがーー」
「わたしの語った通りになった……いいよ、続けて」
そう手を払った雫の表情には先程まで顔に浮かんでいた嘲笑の表情も浮かんでいない。
ただ、ひたすらに話を急かす瞳。それがマリヤには垣間見える。
やはり、前世の話というのは誰にとっても興味深いものがあるのだろう。
マリヤは咳払いをする事もなく話を戻していく。
「嫌われ者の盾の騎士にマルティンは近付きました。優しい笑顔と巧みな言葉で」
そう言ってマリヤは大樹寺を強く睨む。おまけに声も震わせている。恐らく彼女の言う前世のマルティンと現在の大樹寺とを同一視しているに違いない。
『優しい笑顔と巧みな言葉』というのも彼女を弾劾するための言葉の一環から出たものに違いない。
だが、彼女は気にする事なく椅子の上にふんぞり返りながら耳を澄ませていく。
マリヤはその態度に不快に感じたのか、両眉を顰めたのだが、それ以上の行動を起こす事なく話を続けていく。
「彼女は騎士に取り入り、一時的には仲間として過ごしました。ですが、彼女はそこで騎士を嵌めたのです。彼女は盾の騎士が自分に暴行を行なったと訴え、彼が国王から渋々とはいえ渡された軍用資金を奪い取り、加えて彼を追放刑に処させました。それだけでは飽き足らず、槍の騎士を騙し、彼と共に『波』を口実に人々を苦しめいく始末……槍の騎士もマルティンへの愛で盲目になっている事から、言いなりに……ついに、誰も止める者がいないまま、盾の騎士抜きで『波』に臨む事になったわ。結果、三人の騎士は英雄となり、槍の騎士はその功績として王から養子に迎えられ、王国を継いだわ。けれども、彼女の実母と聡明な妹君はいい顔をしなかった。二人は悩んだ末にマルティンを追放し、森に追放するものの、槍の騎士、モーヤー・ターキーと彼女は七人の悪魔と出会い、その魔性を露わにしていく事になるわ」
雫は考えた。この悪魔というものは恐らく森の山賊か何かと。悪魔などという非現実的なものがこの世に存在する筈がないのだから。
魔法は存在するというのに。雫は思わず自嘲してしまう。
だが、マリヤは彼女の表情など気にする事なく話を続けようとしたので、彼女はそれの反発もあってか会話の最中に口を挟む。
「ふーん、その話、まんま童話『白雪姫』の世界だね。それは。あ、もしかして、日本やユニオンでは不人気の童話を使ってわたしを批判したかったのかな?」
雫の指摘にマリヤは静かに首を横に振り、もう一度彼女とテレビカメラの前に水晶を映し出す。
「擬えて批判したわけじゃあないわ。単にあなたの前世を語っただけ。それにその後の展開はーー」
雫はそれを黙って手でマリヤの口を静止させる。それから自分の口でマルティンもといスノープリンセスの末路を語っていく。
やむを得ずに、追放した二人はマルティンが生きている事を知り、毒リンゴを食べさせるものの、蘇生。
蘇った白雪姫、いや、この場合は前世の自分は槍の騎士と結託し、継母を殺害。妹も森で焼き殺そうとするものの、密かに盾の騎士に助け出される。
だが、そんな事を知る由もない二人は『波』を退けた後に結婚。
その後、父王の病死に伴い、モーヤー・ターキーとマルティンは王に即位。
だが、その後は暴君となった。特にマルティンは女王になるにつれ、贅沢三昧を行なっていく。逆らう者は貴族だろうが、王族だろうが粛清していくという恐怖政治を敷いたという。
だが、そこに機会が訪れる。と、いうのも追放した筈の盾の騎士が現れ、元奴隷の少女と捨て子の少女と結託し、革命を起こし、モーヤー・ターキーと前世の自分を処刑したらしい。
それまでが自身の前世。マリヤは水晶玉で絞首台の上で泣き叫び、命乞いをするティアラを付けた黒髪の少女を映しながらそう告げる。
確かに面白い。面白い話だが、雫はそれを聞いてもなお、ふんぞり返り、鼻を鳴らし、彼女が語った話を一蹴していく。
「ふん、それでそれが……そんな作り話がわたしに何の関係があるの?」
「今、あなたは作り話と仰られましたが、あの絞首台で泣き叫ぶのは間違いなく過去のあなた……そして、過去の事は今に至るまで巡り回ってくるのです!」
「ふん、馬鹿馬鹿しい。言っておくけれどーー」
「黙れ!」
泣き叫ぶ声が聞こえて雫は思わずそちらを凝視していく。
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