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第七部『エイジェント・オブ・クリミナル』
終わるのはお前か、オレかーその⑤
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「我がご主人様にこの事をどう報告するの?」
氷上は婦警の服を着た女によって正気に引き戻され、先程起きた失点を追求されていた。
無論、この失態により痛い目を被るのは自分だけではない。横にいる女ーー長谷川小町もそれ相応の報いを受けるには違いない。
だが、その罰は自分に比べても軽いものだろう。なんと言っても今回、中村孝太郎を拿捕するという作戦の責任者は氷上麗央その人なのだから。
彼は唸る。そしてそれなりには冴える頭から妙案を引き絞ろうと躍起になっていく。
だが、打開策は思い付かない。思い付く事といえばあの可憐なる教祖からどんな罰を受けるかどうかという恐怖だけ。
彼が自身の想像力の貧困さにほとほと愛想が尽きかけていた時だ。
不意に携帯端末のバイブ音が部屋の中に響いていく。小町は慌てて自身の端末を開けたが着信が着た後はない。
と、なるとこれは氷上麗央のもの。氷上は携帯端末から目を上げた小町の目くばせが自身に浴びせかけられるのと同時に慌てて携帯端末を開く。
そこには大樹寺雫の文字。顔を真っ青にしたが、出ないわけにもいくまい。
氷上は閻魔の判決を聞く亡者の様な心境になりながら端末を手に取る。
『繋がってるよね?大樹寺です』
氷上は焦る思いと恐怖の感情とを隠しながら応対の言葉を口から出す。
「はい、我がご主人様。繋がっております。氷上です。あの、今回の作戦なのですが……」
『中村孝太郎を取り逃した件?もういいよ。また別の方向で手を打つから」
大樹寺の冷淡な声に氷上は焦りを感じたのか、慌てた声で弁解を試みる。
「す、全てあなた様のためです!あなた様のためならばーー」
『暗殺をも躊躇いなくする事やわたしのために動いてくれる件については評価しているよ。ありがとう。でもね、今回掛けたのは中村孝太郎の件だけじゃあないよ』
「と、仰りますのは?」
氷上は携帯端末を両手で握り締めながら、相手側に見えないにも関わらずに懇願する様な表情で尋ねる。
雫もそれを察したのか、不機嫌な様子や怒った様子を見せる事なくいつも通りに淡々とした調子で告げた。
『そちらにさる高貴なお方が来るから。粗相がない様にと言いたかったんだ。そして、そのお方のご命令であるのならば、どんな命令でも聞く事を伝えようと思ってね』
それを聞いた氷上は微かに全身を震わせていく。何故ならば、その言葉は幾ら敬愛する師の命令であっても看過できるものではないからだ。
すっかりと頭を忠臣の情で締められた彼は先程までの恐れなど存在しなかったかの様に大きく声を震わせながら意見する。
「恐れながら申し上げます。私の師は我がご主人様だけ!それなのに、それ以外の方の命令を聞けというのはどういうつもりなのですか!?」
『氷上……世の中にはね、逆らってはいけないものや、触れてはいけないものが存在しているんだよ。今回、来る予定なのはそういう人の事。少なくとも、今回来るのはそういう人の事……それにね、私や教団はその人に借りもあるから。村での爆破事件の時に中村の奴らが教団本部にあれ以上、立ち入れなかったのもその方のお陰。だから、私たちは逆らえないんだ』
教祖は悲しげなトーンで話す。怒り狂う忠臣とは対照的に。
それを察したのか、彼も怒りの感情を引っ込め、教祖と対話を交わしていく。
「分かりました。その方が来たのならばそれ相応の対応をさせて頂きます」
氷上がそう告げると電話の向こうで安堵の息が漏れる。同時に携帯端末の通話が途切れた。
どうやら、向こうが電話を切ったらしい。電話を切り、冷静になった氷上はあの後の教祖の態度からお仕置きがない事を察し、喜びのポーズを挙げた。
が、同時に両者は大樹寺の言う高貴なお方とやらの正体が分からずに首を傾げてしまう。
彼女の言う『さる高貴なお方』とやらは一体誰なのだろうか。
二人が懸命に首を捻っていると、扉が開き、先程の少女が姿を表す。
よく見れば、白いドレスに長い金髪にこれまで見たどの少女よりも可憐な姿に思わず両者は見惚れてしまったが、彼女が発した言葉で二人は体を凍りつかせてしまう。
「やっぱり、わたしの独断であの子を返すのは駄目だと思ったから、あなた方の教祖様にお電話を入れたのよ。そうしたら、二つ返事でオーケーどころか、ペコペコと頭を下げながら、お願いしれたわ。面白いわよね。世の中の全てを手に入れた様な気になっているお嬢ちゃんがあんな風に慌てるなんて」
この少女は何者なのだろう。あの大樹寺教祖をここまで下手に出させるとは。
二人が恐怖の念に置かれていた時に彼女は安心させるために天使の様な微笑みを浮かべながら、答えを口に出す。
「そうね、わたしはこの国の王であり、法だとでも言っておきましょうか。多少の思い通りにはいかないものはあるけれども、大抵の事は思い通りにはいくわ。それが、わたし、六大路美千代なのよ」
二人は察した。教祖が屈した理由を。そして、教祖が話した言葉の意味を。
「姉貴、無事か?」
孝太郎は負傷した姉を見舞うために地球還元機能の付いたペットボトルに入ったレモネードを持って駆け付けた所だった。
病室の待合部屋の前に置かれた長椅子の上に座りながら、弱々しい微笑みを浮かべて弟の手にあるペットボトルを受け取る。
「ありがとう。孝ちゃん」
ペットボトルの蓋を開く時に聞こえるプシュゥという音が何故か今の絵里子は好きに思えた。
何故だろう。やはり、仲間があんな目に遭っているためだろうか。
絵里子は病室の向こうで眠っている倉本明美を思って溜息を吐く。
いいや、それだけではない。この報を聞けば彼女の夫である牛谷千鶴夫が駆け付けに来るだろう。
と、ここで大きな罵声を聞いて彼女は思案していた場所から現実へと引き戻されていく。
横の報告を振り向くと、そこには聡子を一方的に怒鳴り付ける牛谷千鶴夫の姿。
普段は血気盛んな聡子が反論しないのは明美を守れなかったという負い目があるからだろうか。
そんな事を考えていると、彼は長椅子に座る自分たちを見つけたらしい。
聡子から目を離し、孝太郎の居る方角へと向かって歩いていく。
そして、孝太郎の前に立つのと同時に孝太郎の頬を思いっきり叩く。
病院の中に勢いの良いビンタの音が鳴り響く。
氷上は婦警の服を着た女によって正気に引き戻され、先程起きた失点を追求されていた。
無論、この失態により痛い目を被るのは自分だけではない。横にいる女ーー長谷川小町もそれ相応の報いを受けるには違いない。
だが、その罰は自分に比べても軽いものだろう。なんと言っても今回、中村孝太郎を拿捕するという作戦の責任者は氷上麗央その人なのだから。
彼は唸る。そしてそれなりには冴える頭から妙案を引き絞ろうと躍起になっていく。
だが、打開策は思い付かない。思い付く事といえばあの可憐なる教祖からどんな罰を受けるかどうかという恐怖だけ。
彼が自身の想像力の貧困さにほとほと愛想が尽きかけていた時だ。
不意に携帯端末のバイブ音が部屋の中に響いていく。小町は慌てて自身の端末を開けたが着信が着た後はない。
と、なるとこれは氷上麗央のもの。氷上は携帯端末から目を上げた小町の目くばせが自身に浴びせかけられるのと同時に慌てて携帯端末を開く。
そこには大樹寺雫の文字。顔を真っ青にしたが、出ないわけにもいくまい。
氷上は閻魔の判決を聞く亡者の様な心境になりながら端末を手に取る。
『繋がってるよね?大樹寺です』
氷上は焦る思いと恐怖の感情とを隠しながら応対の言葉を口から出す。
「はい、我がご主人様。繋がっております。氷上です。あの、今回の作戦なのですが……」
『中村孝太郎を取り逃した件?もういいよ。また別の方向で手を打つから」
大樹寺の冷淡な声に氷上は焦りを感じたのか、慌てた声で弁解を試みる。
「す、全てあなた様のためです!あなた様のためならばーー」
『暗殺をも躊躇いなくする事やわたしのために動いてくれる件については評価しているよ。ありがとう。でもね、今回掛けたのは中村孝太郎の件だけじゃあないよ』
「と、仰りますのは?」
氷上は携帯端末を両手で握り締めながら、相手側に見えないにも関わらずに懇願する様な表情で尋ねる。
雫もそれを察したのか、不機嫌な様子や怒った様子を見せる事なくいつも通りに淡々とした調子で告げた。
『そちらにさる高貴なお方が来るから。粗相がない様にと言いたかったんだ。そして、そのお方のご命令であるのならば、どんな命令でも聞く事を伝えようと思ってね』
それを聞いた氷上は微かに全身を震わせていく。何故ならば、その言葉は幾ら敬愛する師の命令であっても看過できるものではないからだ。
すっかりと頭を忠臣の情で締められた彼は先程までの恐れなど存在しなかったかの様に大きく声を震わせながら意見する。
「恐れながら申し上げます。私の師は我がご主人様だけ!それなのに、それ以外の方の命令を聞けというのはどういうつもりなのですか!?」
『氷上……世の中にはね、逆らってはいけないものや、触れてはいけないものが存在しているんだよ。今回、来る予定なのはそういう人の事。少なくとも、今回来るのはそういう人の事……それにね、私や教団はその人に借りもあるから。村での爆破事件の時に中村の奴らが教団本部にあれ以上、立ち入れなかったのもその方のお陰。だから、私たちは逆らえないんだ』
教祖は悲しげなトーンで話す。怒り狂う忠臣とは対照的に。
それを察したのか、彼も怒りの感情を引っ込め、教祖と対話を交わしていく。
「分かりました。その方が来たのならばそれ相応の対応をさせて頂きます」
氷上がそう告げると電話の向こうで安堵の息が漏れる。同時に携帯端末の通話が途切れた。
どうやら、向こうが電話を切ったらしい。電話を切り、冷静になった氷上はあの後の教祖の態度からお仕置きがない事を察し、喜びのポーズを挙げた。
が、同時に両者は大樹寺の言う高貴なお方とやらの正体が分からずに首を傾げてしまう。
彼女の言う『さる高貴なお方』とやらは一体誰なのだろうか。
二人が懸命に首を捻っていると、扉が開き、先程の少女が姿を表す。
よく見れば、白いドレスに長い金髪にこれまで見たどの少女よりも可憐な姿に思わず両者は見惚れてしまったが、彼女が発した言葉で二人は体を凍りつかせてしまう。
「やっぱり、わたしの独断であの子を返すのは駄目だと思ったから、あなた方の教祖様にお電話を入れたのよ。そうしたら、二つ返事でオーケーどころか、ペコペコと頭を下げながら、お願いしれたわ。面白いわよね。世の中の全てを手に入れた様な気になっているお嬢ちゃんがあんな風に慌てるなんて」
この少女は何者なのだろう。あの大樹寺教祖をここまで下手に出させるとは。
二人が恐怖の念に置かれていた時に彼女は安心させるために天使の様な微笑みを浮かべながら、答えを口に出す。
「そうね、わたしはこの国の王であり、法だとでも言っておきましょうか。多少の思い通りにはいかないものはあるけれども、大抵の事は思い通りにはいくわ。それが、わたし、六大路美千代なのよ」
二人は察した。教祖が屈した理由を。そして、教祖が話した言葉の意味を。
「姉貴、無事か?」
孝太郎は負傷した姉を見舞うために地球還元機能の付いたペットボトルに入ったレモネードを持って駆け付けた所だった。
病室の待合部屋の前に置かれた長椅子の上に座りながら、弱々しい微笑みを浮かべて弟の手にあるペットボトルを受け取る。
「ありがとう。孝ちゃん」
ペットボトルの蓋を開く時に聞こえるプシュゥという音が何故か今の絵里子は好きに思えた。
何故だろう。やはり、仲間があんな目に遭っているためだろうか。
絵里子は病室の向こうで眠っている倉本明美を思って溜息を吐く。
いいや、それだけではない。この報を聞けば彼女の夫である牛谷千鶴夫が駆け付けに来るだろう。
と、ここで大きな罵声を聞いて彼女は思案していた場所から現実へと引き戻されていく。
横の報告を振り向くと、そこには聡子を一方的に怒鳴り付ける牛谷千鶴夫の姿。
普段は血気盛んな聡子が反論しないのは明美を守れなかったという負い目があるからだろうか。
そんな事を考えていると、彼は長椅子に座る自分たちを見つけたらしい。
聡子から目を離し、孝太郎の居る方角へと向かって歩いていく。
そして、孝太郎の前に立つのと同時に孝太郎の頬を思いっきり叩く。
病院の中に勢いの良いビンタの音が鳴り響く。
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