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第六部『鬼麿神聖剣』
竜王城決戦ーその④
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お萩は降魔霊蔵を名乗る男の攻撃に本当に苦戦していた。目の前の男に何度斬りかかったとしても、彼は容易には動かないのだ。どうすれば良いのか。お萩がそう考えていた時だ。
彼女の目の前の地面がまるで、紙の上に引っ付いたご飯粒を剥がすかのようにビリビリと剥がれていくのだ。
彼女はその様子を見て思わず両目を見開いてしまう。
すると、目の前に対峙していた男はクスクスと小さな笑い声を上げて、
「驚いたかなぁ~これがオレの妖魔術だよ。今のはさーびすって奴かな?オレもつい最近知った言葉だから、あんまり詳しい意味は知らないんだけどさ、頭領曰く手の内を明かして、少しだけ相手に花を持たせてあげる行為の事を言うらしいよ。いや、手の内を見せる以外にも色々と使う事も聞いたな?まぁ、詳しくは分からないよ」
口元に嫌らしい笑顔を浮かべて立っている霊蔵に対し、お萩は両目を細めながら、彼を睨んでいた。
「……それで、お前の妖魔術の名前は?さーびすとやらをしてやったのだとしたら、わたしに妖魔術の名を明かすくらいの事もついでにしてやったらどうだ?」
お萩は両手で刀を構え、鋭い目で霊蔵を睨みながら言った。すると、霊蔵は大きな声を上げて笑い、
「そうだね。じゃあ、話すとするか……」
妙に勿体ぶっているなとお萩には思わされた。
だが、目の前の男はそんなお萩の心中など知る由も無かったのだろう。相変わらずの不快な笑みを浮かべながら言った。
「オレの妖魔術の名前は『無常剥がし』というのさ、あんまり格好の良くない名前なのはオレ自身もよーく知ってるよ。でも、こう見えて威力は結構強いんだぜッ!」
そう言って、男は目の前に右手の掌を広げると、目の前の地面をかさぶたでも剥がすかのように易々と剥がしていく。
お萩は男の地面破壊に巻き込まれる前に、宙へと飛び上がり、そのまま宙で回転し、霊蔵の真上から飛び掛かっていく。
だが、得体の知れない様子の男はその不気味な笑顔を絶やそうとはしない。
それどころか、彼は先程まで使用していた妖魔術を引っ込め、代わりに印術下の段を使用し、彼女を迎え撃つ。
地面から砂の形をした腕が拳を振り上げるよりも前に、彼女は体を反り返らせ、地面に着地する事によって難を逃れた。
彼は右手に持っていた刀を危なかしく振り回しながら、
「いやぁ、危なかったねぇ~並の忍びだったら、あんな直ぐに避ける術は身に付けられないよ。誰に教わったんだい?その技術は?」
ニコニコとした顔で尋ねる男の言葉にお萩は怒りを滾らせていた。マグマのようにブクブクと湧いて出るその怒りは彼女にも止めようが無い。
けれども、彼女はそれによる暴走をよしとせずに、あくまでも強い意志を持って臨もうと決意していたのだった。
彼女は怒りを抑え、口からようやく男に向かっての罵声を捻り出す。
「あなたが殺した人よ。あたしはお前とお前の上司とお前の部下の手よって、あたしに技術を教えてくれた大切な人を無くしたのよッ!」
両肩を震わせて叫ぶ彼女の姿を見て、目の前の男は両目から透明の液体を溢していく。
彼は唇と声の両方を震わせながら、
「可哀想に、その人が居ないのにも関わらず、今日まで生きていたんだね。でも、もう安心だよ。キミは今日、これから、その人に会いに行けるから……」
そう言い終わるのと同時に、涙は最初からそんなものは流れていなかったと言わんばかりに彼の顔から消えており、霊蔵は手に持っていた刀の刃を舐めながら言った。
彼は怪しい笑顔を浮かべて、
「オレの刀はッ!キミの血を吸いたいって疼いているよォォ~!!!あー楽しみだなぁ~キミの血を吸えるようになるのはァァァァァ~!!」
男は血を求めてうごめいていた。その様子はまさに悪鬼と言わんばかりの様子であった。
孝太郎と龍一郎、鬼麿の三人は長い廊下を歩いていた。
何処までも続くこの廊下は恐ろしく長く、果てが見えないとさえ思わされた。
不安に感じていたであろう鬼麿を優しく抱き寄せ、孝太郎は安心させてやる。
そうやって突き進もうとした時に、突如、龍一郎の目が光り、背中に下げていた刀を抜き、背後の気配へと向かって刀を振るう。
刀と何か固い物がぶつかり合い、金属音が響き合う音を孝太郎と鬼麿の両名は耳にした。
「何者だ?」
龍一郎の問い掛けに謎の声は小さな笑い声を上げて、
「あなたとはお初にお目に掛かりますな、私の名前は弥一と言います。以後、お見知り置きを」
弥一はそう言うと、懐から取り出したと思われる手裏剣を取り出し、彼らに向かって放り投げていく。
孝太郎は鬼麿を抱き守りながら、床に転がる。
龍一郎は自身一人の手で避ける事に成功したらしく、彼の周囲には手裏剣がバラバラに落ちていた。
孝太郎が安堵の溜息を吐くと、彼にも忍びとしての本領が宿ったのか、或いは第六感なるものが告げたのか、彼は鬼麿を両手に抱えながら、その場から慌てて飛び退く。
彼が先程まで座っていた場所には、一本の鋭い剣が刺さっていた。
弥一では無い。いかに凄腕の忍びと言えども、対峙している龍一郎の目を盗んで、刀で攻撃なんて荒技を繰り出すのは不可能だろう。
孝太郎は自身を襲った相手に向かって問い掛ける。
「何者だ?姿を表せ!」
すると、これまでは何の変哲も無かった景色が歪み、彼と鬼麿の目の前に長い金髪の女性が現れた。
真紅のドレスに身を包んだ彼女は『貴婦人』という言葉が似合う程の優しい笑顔で、
「お久し振りですね。孝太郎さん……シャーロット・A・ペンドラゴンです」
孝太郎はその名前と姿を見るのと同時に忌まわしい記憶を思い出していく。
自身が明治時代に飛ばされた原因と23世紀における激闘の数々を。
孝太郎は思い出すのと同時に、彼女の自由を奪うべく、彼女に向かって握っていた自動拳銃の銃口を向けたが、彼女には意味が無かったらしい。
大きな音を立てて発砲したものの、彼女はその弾を見切り、彼の首元に日本刀を突き付けていたのだ。
孝太郎が全身から冷や汗を流す中で、彼女は小さ声で笑いながら、
「どう?驚いたでしょう?ユニオン帝国竜騎兵隊の副長に相応しい技術でしょ?刀と刀の打ち合いならば、ある程度までは互角に持ち込めるでしょうけど、今は無理よ。じゃあ、ここで死んでもらいましょうか」
シャーロットが何の躊躇いもなく、刀を突き立てようとする前に、鬼麿は大きな声を上げて、彼女に刀を振り上げていく。
彼女はその刀を容易く受け止めて、笑う。
既に行動の自由を奪われた孝太郎は鬼麿とシャーロットとの決戦を見守るしか無かった。
彼女の目の前の地面がまるで、紙の上に引っ付いたご飯粒を剥がすかのようにビリビリと剥がれていくのだ。
彼女はその様子を見て思わず両目を見開いてしまう。
すると、目の前に対峙していた男はクスクスと小さな笑い声を上げて、
「驚いたかなぁ~これがオレの妖魔術だよ。今のはさーびすって奴かな?オレもつい最近知った言葉だから、あんまり詳しい意味は知らないんだけどさ、頭領曰く手の内を明かして、少しだけ相手に花を持たせてあげる行為の事を言うらしいよ。いや、手の内を見せる以外にも色々と使う事も聞いたな?まぁ、詳しくは分からないよ」
口元に嫌らしい笑顔を浮かべて立っている霊蔵に対し、お萩は両目を細めながら、彼を睨んでいた。
「……それで、お前の妖魔術の名前は?さーびすとやらをしてやったのだとしたら、わたしに妖魔術の名を明かすくらいの事もついでにしてやったらどうだ?」
お萩は両手で刀を構え、鋭い目で霊蔵を睨みながら言った。すると、霊蔵は大きな声を上げて笑い、
「そうだね。じゃあ、話すとするか……」
妙に勿体ぶっているなとお萩には思わされた。
だが、目の前の男はそんなお萩の心中など知る由も無かったのだろう。相変わらずの不快な笑みを浮かべながら言った。
「オレの妖魔術の名前は『無常剥がし』というのさ、あんまり格好の良くない名前なのはオレ自身もよーく知ってるよ。でも、こう見えて威力は結構強いんだぜッ!」
そう言って、男は目の前に右手の掌を広げると、目の前の地面をかさぶたでも剥がすかのように易々と剥がしていく。
お萩は男の地面破壊に巻き込まれる前に、宙へと飛び上がり、そのまま宙で回転し、霊蔵の真上から飛び掛かっていく。
だが、得体の知れない様子の男はその不気味な笑顔を絶やそうとはしない。
それどころか、彼は先程まで使用していた妖魔術を引っ込め、代わりに印術下の段を使用し、彼女を迎え撃つ。
地面から砂の形をした腕が拳を振り上げるよりも前に、彼女は体を反り返らせ、地面に着地する事によって難を逃れた。
彼は右手に持っていた刀を危なかしく振り回しながら、
「いやぁ、危なかったねぇ~並の忍びだったら、あんな直ぐに避ける術は身に付けられないよ。誰に教わったんだい?その技術は?」
ニコニコとした顔で尋ねる男の言葉にお萩は怒りを滾らせていた。マグマのようにブクブクと湧いて出るその怒りは彼女にも止めようが無い。
けれども、彼女はそれによる暴走をよしとせずに、あくまでも強い意志を持って臨もうと決意していたのだった。
彼女は怒りを抑え、口からようやく男に向かっての罵声を捻り出す。
「あなたが殺した人よ。あたしはお前とお前の上司とお前の部下の手よって、あたしに技術を教えてくれた大切な人を無くしたのよッ!」
両肩を震わせて叫ぶ彼女の姿を見て、目の前の男は両目から透明の液体を溢していく。
彼は唇と声の両方を震わせながら、
「可哀想に、その人が居ないのにも関わらず、今日まで生きていたんだね。でも、もう安心だよ。キミは今日、これから、その人に会いに行けるから……」
そう言い終わるのと同時に、涙は最初からそんなものは流れていなかったと言わんばかりに彼の顔から消えており、霊蔵は手に持っていた刀の刃を舐めながら言った。
彼は怪しい笑顔を浮かべて、
「オレの刀はッ!キミの血を吸いたいって疼いているよォォ~!!!あー楽しみだなぁ~キミの血を吸えるようになるのはァァァァァ~!!」
男は血を求めてうごめいていた。その様子はまさに悪鬼と言わんばかりの様子であった。
孝太郎と龍一郎、鬼麿の三人は長い廊下を歩いていた。
何処までも続くこの廊下は恐ろしく長く、果てが見えないとさえ思わされた。
不安に感じていたであろう鬼麿を優しく抱き寄せ、孝太郎は安心させてやる。
そうやって突き進もうとした時に、突如、龍一郎の目が光り、背中に下げていた刀を抜き、背後の気配へと向かって刀を振るう。
刀と何か固い物がぶつかり合い、金属音が響き合う音を孝太郎と鬼麿の両名は耳にした。
「何者だ?」
龍一郎の問い掛けに謎の声は小さな笑い声を上げて、
「あなたとはお初にお目に掛かりますな、私の名前は弥一と言います。以後、お見知り置きを」
弥一はそう言うと、懐から取り出したと思われる手裏剣を取り出し、彼らに向かって放り投げていく。
孝太郎は鬼麿を抱き守りながら、床に転がる。
龍一郎は自身一人の手で避ける事に成功したらしく、彼の周囲には手裏剣がバラバラに落ちていた。
孝太郎が安堵の溜息を吐くと、彼にも忍びとしての本領が宿ったのか、或いは第六感なるものが告げたのか、彼は鬼麿を両手に抱えながら、その場から慌てて飛び退く。
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弥一では無い。いかに凄腕の忍びと言えども、対峙している龍一郎の目を盗んで、刀で攻撃なんて荒技を繰り出すのは不可能だろう。
孝太郎は自身を襲った相手に向かって問い掛ける。
「何者だ?姿を表せ!」
すると、これまでは何の変哲も無かった景色が歪み、彼と鬼麿の目の前に長い金髪の女性が現れた。
真紅のドレスに身を包んだ彼女は『貴婦人』という言葉が似合う程の優しい笑顔で、
「お久し振りですね。孝太郎さん……シャーロット・A・ペンドラゴンです」
孝太郎はその名前と姿を見るのと同時に忌まわしい記憶を思い出していく。
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孝太郎は思い出すのと同時に、彼女の自由を奪うべく、彼女に向かって握っていた自動拳銃の銃口を向けたが、彼女には意味が無かったらしい。
大きな音を立てて発砲したものの、彼女はその弾を見切り、彼の首元に日本刀を突き付けていたのだ。
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シャーロットが何の躊躇いもなく、刀を突き立てようとする前に、鬼麿は大きな声を上げて、彼女に刀を振り上げていく。
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