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第五部『征服王浪漫譚』
第一の刺客
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中村孝太郎はその日の仕事である廊下の雑巾をがけを終えてから、自分と鬼麿のために用意された二階の部屋へと向かう。
孝太郎は凝った肩をほぐしながらも、容易には畳の上に寝転がれない事を知った。掃除を終えた後には鬼麿の修行を手伝わなければならない。
一応、自分は対等な口を聞くとは言え、彼の家の使用人である。現在の当主の命令を聞くのは使用人の義務であると言えるだろう。夕方になると言うのに、有栖川宮家の別の跡取りは容赦無いらしい。
最も、食客として迎えられた鬼麿の専属の使用人であるため、この家の雑用にそこまで踏み込まなくてはならないと言う点においては感謝しても良いだろう。訪れた日から既に二日の時が過ぎているのだ。その事は身を持って実感済みである。
とてもでは無いが、明治期の奉公人の真似をする度胸は無い。
孝太郎が二階に上がる途中で、彼は例の厳つい顔の店主に一階に降りるように指示を出された。
孝太郎は机を降りて、階下へと向かう。
階下で厳つい顔の店主は右腕に新聞紙を持っている事から、この地域にまで新聞が浸透している事に気が付く。
「なぁに、郵便局の奴とは知り合いでな、そいつに東京の方で新聞が出されるたびに、そいつを送ってもらうように頼んでもらったのさ、それよりもこの記事を見な」
厳つい顔の店主はいたずらっ子のような邪気の無い笑顔から一転、険しい顔で問題の記事を叩く。
孝太郎はかつて読んだ明治期の日本を舞台にした小説の中に、当時の新聞は知識人を中心にした『大新聞』と一般人を中心にした『小新聞』が流入されていた事を思い出す。
『大新聞』は政治や経済と言ったいわゆる高尚的な記事が中心であったから、厳つい顔の店主がわざわざ街の郵便局をどやして、東京から新聞を手に入れるとしても、単なる食客付きの使用人に過ぎない孝太郎にその内容を語り合えるとは思っていないだろう。
と、すると後者。『小新聞』の方だろう。
孝太郎は明治期の読みにくい文字に目を通しながら、店主のゴツゴツとした人差し指が突き刺す記事を読んでいく。
記事を読み終えるなり、孝太郎の顔から血が引いていく事に気がつく。
何故なら、新聞に書かれていた内容には時代劇に登場する作り物の忍者がよく戦闘に使うクナイが凶器として使われていたと言う事が書かれていたからだ。
孝太郎はこの記事を読み直感した。伊勢衆がいよいよ、東京の政府と手を結ぶために動き出したのだと。
殺害された被害者の岡村文雄とその仲間十四人は全員が子供の頃から新選組を見て育ったと言うバリバリの徳川復権派である。更に記事の内容によれば、集まった当日には明治の新政府を倒すための会合を企てていたらしい。
恐らく、シリウスが明治政府と手を結ぶために、彼らにとっての邪魔者を消そうと判断したのだろうか、それとも明治政府が手を結ぶ代わりに、邪魔者を消せと指示したのだろうか。
いずれにしろ、厄介な状況にあるのには違いない。
孝太郎はとてもでは無いが、明治政府と伊賀衆の両方を敵に回す度胸は無い。
その場合、逃げ切る手段としてはもう一度各地の城の地下に収容していると思われる聖杯の欠片を一つ一つ取り出して、聖杯を完成させて元の時代に戻る事であるが、明治政府の妨害があればそれも難しいだろう。
孝太郎が難しい顔で考え事をしていると、彼の肩が強く叩かれた。一瞬、肩が外れたのでは無いかと思ったような強い力だ。
孝太郎が涙目で肩を摩っていると、背後に控えていた厳つい顔の店主が大きな声で孝太郎に発破を掛けていく。
「そんな辛気臭い顔するんじゃねぇよ!男が一度仕えると決めたんなら、何があろうとも最後の瞬間まで主君を守り通してやれ!赤穂の浪士のようにな!」
店主の言葉に孝太郎はようやく意を決したらしく、眉をキッチリと上げて階段を上っていく。
階段を上って彼の稽古に付き合おうとする孝太郎の背中が店主には妙に大きく感じられたような気がした。
里の背後に存在する山の近くの無名の神社。いく段もの石段を上った上にある広い境内の上で何度も木刀を振るう音が響いていく。
そして、夕陽が完全に傾きかけた所で少年は木刀を放って、境内の上で大の字になって寝転ぶ。
「ハァハァ、分かっちゃいたけれど、やっぱり、剣術の修行って辛いね」
「おいおい、今、オレが教えたのは基礎中の基礎だぞ、目の前に踏み込んで、刀を振るう。ごく当たり前の動作だ」
「これで基本なの!?他にどんな技があるの!?」
目を輝かせて先程の疲労も忘れ、飛び上がって自分の顔を見つめる鬼麿の姿が愛らしく感じられたのか、孝太郎は弛緩して優しい笑顔を浮かべて答えた。
「そうだな、剣道の「引き」の動作を利用した引き面とか、鍔迫り合いからの技とか……身を守るための剣術はまだまだ種類があるな」
「すごいな!すごいな!ねぇ、今、やっている技を覚えたら、教えてくれるんだろ?」
「勿論さ、ともかく、今日は遅いし、ここの所で一度帰るとする……」
孝太郎は石段を降りようとするなり、境内の方に向き直り、何処からか取り出したと思われる立派な形の刀を取り出す。
孝太郎は鞘から刃を引き抜くと、神社の本殿の方に向かって刀の剣先を向ける。
「……。伊賀衆からの刺客か?」
次に孝太郎の刀の前に返答の代わりとばかりにクナイが飛んでいく。
孝太郎は刀を使用してクナイを弾き飛ばす。
「随分とご遠慮が無いな、早く正体を現したらどうだ?」
孝太郎の挑発に罹ったのか、はたまた自分は倒されないと思っている自負があったのだろうか、本殿に隠れていた男が姿を現す。
「フフフ、見ていたよ。二人の稽古を……いやぁ~中々見事だったよ。キミは少しは剣を操れるらしいね」
男はいや、少年は挑発したつもりであったが、目の前の青年は眉一つ動かさない。いや、正確には青年の背後に控えていた少年が真っ先に反応した。
「お、お前はおっかぁを襲ったッ!」
「そうだよ。可哀想に、キミのお母さんはオレと交戦したせいで死んでしまったよ」
目の前の少年は声変わりすらまだの可愛らしい声で言ったが、鬼麿は彼を強い視線で睨むばかりだった。
孝太郎は自分の剣の腕を自覚していた。時代小説に出てくる剣豪のように剣を振るうなど不可能だろう。
だからこそ、剣の腕を馬鹿にされても動かなかったのだ。
目の前の忍者の少年は意外そうに首を横に振る。
「おかしいなぁ~オレに向かって来ないのかい?」
「悪いが、オレは剣の専門家じゃあないんでね。別に侮辱されても怒ろうとは思わん」
「そうか……なら、こっちから向かわせてもらうとするか、ただし、正攻法ではなく、邪道と言える方法を使わせてもらうけどね」
男は不用意に口元を歪めると、してやったりとばかりの笑みを浮かべた。
それから、大きく口を開いて、
「妖魔術!『魔の投機物』!!!」
すると、彼の周りにあったあるありとあらゆる物が孝太郎目掛けて飛んでいく。
孝太郎は咄嗟に右手を構えながら、目の前で少年が何を起こしたのかを理解した。そして、心の中で叫ぶ。
(これは『魔法』!?)
孝太郎は凝った肩をほぐしながらも、容易には畳の上に寝転がれない事を知った。掃除を終えた後には鬼麿の修行を手伝わなければならない。
一応、自分は対等な口を聞くとは言え、彼の家の使用人である。現在の当主の命令を聞くのは使用人の義務であると言えるだろう。夕方になると言うのに、有栖川宮家の別の跡取りは容赦無いらしい。
最も、食客として迎えられた鬼麿の専属の使用人であるため、この家の雑用にそこまで踏み込まなくてはならないと言う点においては感謝しても良いだろう。訪れた日から既に二日の時が過ぎているのだ。その事は身を持って実感済みである。
とてもでは無いが、明治期の奉公人の真似をする度胸は無い。
孝太郎が二階に上がる途中で、彼は例の厳つい顔の店主に一階に降りるように指示を出された。
孝太郎は机を降りて、階下へと向かう。
階下で厳つい顔の店主は右腕に新聞紙を持っている事から、この地域にまで新聞が浸透している事に気が付く。
「なぁに、郵便局の奴とは知り合いでな、そいつに東京の方で新聞が出されるたびに、そいつを送ってもらうように頼んでもらったのさ、それよりもこの記事を見な」
厳つい顔の店主はいたずらっ子のような邪気の無い笑顔から一転、険しい顔で問題の記事を叩く。
孝太郎はかつて読んだ明治期の日本を舞台にした小説の中に、当時の新聞は知識人を中心にした『大新聞』と一般人を中心にした『小新聞』が流入されていた事を思い出す。
『大新聞』は政治や経済と言ったいわゆる高尚的な記事が中心であったから、厳つい顔の店主がわざわざ街の郵便局をどやして、東京から新聞を手に入れるとしても、単なる食客付きの使用人に過ぎない孝太郎にその内容を語り合えるとは思っていないだろう。
と、すると後者。『小新聞』の方だろう。
孝太郎は明治期の読みにくい文字に目を通しながら、店主のゴツゴツとした人差し指が突き刺す記事を読んでいく。
記事を読み終えるなり、孝太郎の顔から血が引いていく事に気がつく。
何故なら、新聞に書かれていた内容には時代劇に登場する作り物の忍者がよく戦闘に使うクナイが凶器として使われていたと言う事が書かれていたからだ。
孝太郎はこの記事を読み直感した。伊勢衆がいよいよ、東京の政府と手を結ぶために動き出したのだと。
殺害された被害者の岡村文雄とその仲間十四人は全員が子供の頃から新選組を見て育ったと言うバリバリの徳川復権派である。更に記事の内容によれば、集まった当日には明治の新政府を倒すための会合を企てていたらしい。
恐らく、シリウスが明治政府と手を結ぶために、彼らにとっての邪魔者を消そうと判断したのだろうか、それとも明治政府が手を結ぶ代わりに、邪魔者を消せと指示したのだろうか。
いずれにしろ、厄介な状況にあるのには違いない。
孝太郎はとてもでは無いが、明治政府と伊賀衆の両方を敵に回す度胸は無い。
その場合、逃げ切る手段としてはもう一度各地の城の地下に収容していると思われる聖杯の欠片を一つ一つ取り出して、聖杯を完成させて元の時代に戻る事であるが、明治政府の妨害があればそれも難しいだろう。
孝太郎が難しい顔で考え事をしていると、彼の肩が強く叩かれた。一瞬、肩が外れたのでは無いかと思ったような強い力だ。
孝太郎が涙目で肩を摩っていると、背後に控えていた厳つい顔の店主が大きな声で孝太郎に発破を掛けていく。
「そんな辛気臭い顔するんじゃねぇよ!男が一度仕えると決めたんなら、何があろうとも最後の瞬間まで主君を守り通してやれ!赤穂の浪士のようにな!」
店主の言葉に孝太郎はようやく意を決したらしく、眉をキッチリと上げて階段を上っていく。
階段を上って彼の稽古に付き合おうとする孝太郎の背中が店主には妙に大きく感じられたような気がした。
里の背後に存在する山の近くの無名の神社。いく段もの石段を上った上にある広い境内の上で何度も木刀を振るう音が響いていく。
そして、夕陽が完全に傾きかけた所で少年は木刀を放って、境内の上で大の字になって寝転ぶ。
「ハァハァ、分かっちゃいたけれど、やっぱり、剣術の修行って辛いね」
「おいおい、今、オレが教えたのは基礎中の基礎だぞ、目の前に踏み込んで、刀を振るう。ごく当たり前の動作だ」
「これで基本なの!?他にどんな技があるの!?」
目を輝かせて先程の疲労も忘れ、飛び上がって自分の顔を見つめる鬼麿の姿が愛らしく感じられたのか、孝太郎は弛緩して優しい笑顔を浮かべて答えた。
「そうだな、剣道の「引き」の動作を利用した引き面とか、鍔迫り合いからの技とか……身を守るための剣術はまだまだ種類があるな」
「すごいな!すごいな!ねぇ、今、やっている技を覚えたら、教えてくれるんだろ?」
「勿論さ、ともかく、今日は遅いし、ここの所で一度帰るとする……」
孝太郎は石段を降りようとするなり、境内の方に向き直り、何処からか取り出したと思われる立派な形の刀を取り出す。
孝太郎は鞘から刃を引き抜くと、神社の本殿の方に向かって刀の剣先を向ける。
「……。伊賀衆からの刺客か?」
次に孝太郎の刀の前に返答の代わりとばかりにクナイが飛んでいく。
孝太郎は刀を使用してクナイを弾き飛ばす。
「随分とご遠慮が無いな、早く正体を現したらどうだ?」
孝太郎の挑発に罹ったのか、はたまた自分は倒されないと思っている自負があったのだろうか、本殿に隠れていた男が姿を現す。
「フフフ、見ていたよ。二人の稽古を……いやぁ~中々見事だったよ。キミは少しは剣を操れるらしいね」
男はいや、少年は挑発したつもりであったが、目の前の青年は眉一つ動かさない。いや、正確には青年の背後に控えていた少年が真っ先に反応した。
「お、お前はおっかぁを襲ったッ!」
「そうだよ。可哀想に、キミのお母さんはオレと交戦したせいで死んでしまったよ」
目の前の少年は声変わりすらまだの可愛らしい声で言ったが、鬼麿は彼を強い視線で睨むばかりだった。
孝太郎は自分の剣の腕を自覚していた。時代小説に出てくる剣豪のように剣を振るうなど不可能だろう。
だからこそ、剣の腕を馬鹿にされても動かなかったのだ。
目の前の忍者の少年は意外そうに首を横に振る。
「おかしいなぁ~オレに向かって来ないのかい?」
「悪いが、オレは剣の専門家じゃあないんでね。別に侮辱されても怒ろうとは思わん」
「そうか……なら、こっちから向かわせてもらうとするか、ただし、正攻法ではなく、邪道と言える方法を使わせてもらうけどね」
男は不用意に口元を歪めると、してやったりとばかりの笑みを浮かべた。
それから、大きく口を開いて、
「妖魔術!『魔の投機物』!!!」
すると、彼の周りにあったあるありとあらゆる物が孝太郎目掛けて飛んでいく。
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