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第五部『征服王浪漫譚』
有栖川宮家と伊賀同心
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寡黙な店主の言葉から出た言葉はあまりにも衝撃的過ぎた。
「鬼麿……お前の出自を教えるとな、お前とお主の母、お雪はこの里の出身では無い。お前達二人は伊勢の伊賀衆の里よ。お主はそこの次期頭領となる男じゃ」
店主の言葉に幼い鬼麿が衝撃を受けた事は容易では無いだろう。
鬼麿は小さな手で頭を掻き毟ろうとしていたが、孝太郎が鬼麿の小さな手を止める事によってその事態は回避された。
だが、店主は先程の伊賀衆の次期頭領と言う言葉さえも小さいように思える言葉を発する。
「お主の父についても教えておかねばならないだろうな、お主の父は有栖川宮熾仁親王。雪は十年程前まで有栖川宮邸にて下女を務めておったのだ」
孝太郎は会話を遮る形で申し訳ないと思いつつも、右手を挙げて質問を投げ掛けた。
「待ってください。お雪様は出自は平民の筈です。どうして、屈指の宮家、有栖川宮様の御邸宅にて奉仕する事ができたのでしょう?」
孝太郎は四十日と言う長い時間を明治と言う前時代的な時代で過ごしていたためだろうか、言葉遣いもかなりそれらしくなっている事に気付かされた。何やら不思議そうに首を傾げている孝太郎を他所に、店主は話を続けていく。
「それはお雪の父が伊勢同心の頭領の息子だからだ。嘉永元年に亡くなった同心のな、頭領は娘しかいないと思っていたが、実はもう一人息子がおったのだ。彼はどうやら、幼い頃は病弱だったらしく、それを鍛えるために、里の者に預けていたらしいから、頭領の娘が知らぬのも無理はなかろうな」
店主は一服目的で、長方形の漆塗りの机の上に置いてあったキセルを取り上げ、一服を吸う。
白い煙が部屋の中に蔓延していく。と、店主はここで自分も煙臭くなったのだろう。ゴホゴホと咳込みながら窓として設置されている小さな障子を開けた。
小さな障子から店主の吸ったタバコが出ていくのを孝太郎と鬼麿の二名は確認した。
店主は空気の入れ替えが終わるのと同時に、小さな障子窓を閉めて、二人に向き直り話の尻の部分を語っていく。
「その病弱の子供は頭領になる事を自ら辞退し、その後明治の元年に至る時までを生き、この世を去った。死の間際、男はあてにならぬ里の忍び達を他所に、東京に移動しようとする有栖川宮家に連絡を取った。『娘を頼む』と言う趣旨のな」
「そして、頭領を辞退し、平穏に一生を終えた男の遺言通りに有栖川宮家は彼女を女中として引き取ったと言う訳ですね?」
「その通り、だが、有栖川宮様はお約束をお破りになり、朝廷と伊賀同心との繋がりを自ら破棄したに等しい行為を行った」
「その結果が鬼麿という訳ですね?」
孝太郎の一言に厳つい顔の店主は首肯する。
「その通り、鬼麿は伊賀衆からも東京の政府からも疎まれる存在であると言う事だ。もし、有栖川宮様の不貞が世間に公になろうものならば、政府にとって都合が悪くなるからな」
「成る程、皇室の権威を利用したい明治政府にとって、有栖川宮新王殿下の血を引かない鬼麿は最も疎まれる存在でしょう。伊賀衆がどうにかしなくても、いずれは政府が何かをーー」
「するだろうな、特に薩摩の成り上がりどもは蛇のように狡猾な連中よ。どのような手を使ってでも始末するだろう」
孝太郎は考え込む。自分はどのような手を使ってでも鬼麿を守る予定であるが、時の政府が相手ではどのような手も通じないのでは無いだろうか。
そんな事を考えながら、孝太郎は鬼麿の髪を優しく撫でていく。
孝太郎は鬼麿に向けて優しい笑顔を向け、少しでも彼を安心させる事にした。
原始的な車両のあまり座り心地の良く無い硬い木の椅子に背中と尻を預け、東京までの長い距離を揺られていく。
半日以上も掛かるというのがこの時代の不便な所というものだろう。
トンネルに入ると、いちいち車両の窓を閉めなくてはならないのもシリウスには煩わしかった。
だが、自分の向かい側に座る最愛の妹は相変わらずニコニコとした笑顔を浮かべて座っていた。
「お兄様、お暇になりましたか?」
その言葉にシリウスは首を横に振る。
「お兄様、無理をなさらないでくださいな、退屈なのはお顔に出ておりますわ、何なら、着くまでの時間を私でお楽しみになりませんか?」
最愛の妹にして恋人のシャーロットは大きな乳房の包まれる着物を彼の胸元に押し付ける。
シリウスはそんな妹の長い金髪の髪を優しく撫でて、耳元で甘い声で囁く。
「後でな、お前が不満なのは分かるが、ここは車両だ。車両で行為に及べば、また無関係な外国人がこの国の古い慣習に囚われる武士階級の人間に襲われかねない」
「成る程、お兄様は私達の事だけではなく、他の方々の事まで思いやりになられるのですね!流石です!」
キラキラと輝く瞳を向けて、彼の両手を握る妹の姿がシリウスは愛おしかった。
それから、二人は肩を寄せ合って互いに目を瞑り夢の世界へと入っていく。
夢の中で二人は日本共和国軍の大軍に囲まれていた。
既に自分達の仲間は共和国軍の手によって片付けられてしまっている。
そこで、シリウスは征服王の計測を使用し、共和国軍の兵士達を一気に全滅させる魔法を使用した。シャーロットのキスにより、体に備え付けれていたシリウスのリミッターが外れ、共和国軍を全滅させるという類のものだ。
追手の日本共和国軍の軍隊を全滅させた彼は妹に向き直り、熱い口付けをしようとしたが、彼は肝心の妹の揺さぶりによって起こされた。
「お兄様、お兄様ったら、お着きになりましたよ。東京駅です」
シャーロットに連れられ、シリウスは東京駅に降り立つ。
駅は赤煉瓦に覆われた洋風の建物で、首都というだけの事はあり、普通の農村では見られないような洋風の男女の姿もチラチラと見受けられた。
だが、その中でも日本の和服に身を包んだ二人の姿はやはり、日本人からも西洋人からも奇異的な視線で見られるのだろうか、そんな事を考えながらペンドラゴン兄妹は東京の皇居に向かって行く。
皇居に存在する有栖川宮新王を訪れ、自分が新たなる頭領だと認めてもらうために、二人は進む。
途中に人力車と言う車を拾い、東京の街を行く道中の景色として見ていく。
小人のように小さな黄色人種の人間達が働く姿が二人の目には不思議に映った。
23世紀の世の中においても、日本人はあまり大きいと呼べる身長ではなかったが、この時代はもっと小さかったのだろうか。
そんな事を考えながら、二人の男女は前時代の家屋を眺めていく。
「鬼麿……お前の出自を教えるとな、お前とお主の母、お雪はこの里の出身では無い。お前達二人は伊勢の伊賀衆の里よ。お主はそこの次期頭領となる男じゃ」
店主の言葉に幼い鬼麿が衝撃を受けた事は容易では無いだろう。
鬼麿は小さな手で頭を掻き毟ろうとしていたが、孝太郎が鬼麿の小さな手を止める事によってその事態は回避された。
だが、店主は先程の伊賀衆の次期頭領と言う言葉さえも小さいように思える言葉を発する。
「お主の父についても教えておかねばならないだろうな、お主の父は有栖川宮熾仁親王。雪は十年程前まで有栖川宮邸にて下女を務めておったのだ」
孝太郎は会話を遮る形で申し訳ないと思いつつも、右手を挙げて質問を投げ掛けた。
「待ってください。お雪様は出自は平民の筈です。どうして、屈指の宮家、有栖川宮様の御邸宅にて奉仕する事ができたのでしょう?」
孝太郎は四十日と言う長い時間を明治と言う前時代的な時代で過ごしていたためだろうか、言葉遣いもかなりそれらしくなっている事に気付かされた。何やら不思議そうに首を傾げている孝太郎を他所に、店主は話を続けていく。
「それはお雪の父が伊勢同心の頭領の息子だからだ。嘉永元年に亡くなった同心のな、頭領は娘しかいないと思っていたが、実はもう一人息子がおったのだ。彼はどうやら、幼い頃は病弱だったらしく、それを鍛えるために、里の者に預けていたらしいから、頭領の娘が知らぬのも無理はなかろうな」
店主は一服目的で、長方形の漆塗りの机の上に置いてあったキセルを取り上げ、一服を吸う。
白い煙が部屋の中に蔓延していく。と、店主はここで自分も煙臭くなったのだろう。ゴホゴホと咳込みながら窓として設置されている小さな障子を開けた。
小さな障子から店主の吸ったタバコが出ていくのを孝太郎と鬼麿の二名は確認した。
店主は空気の入れ替えが終わるのと同時に、小さな障子窓を閉めて、二人に向き直り話の尻の部分を語っていく。
「その病弱の子供は頭領になる事を自ら辞退し、その後明治の元年に至る時までを生き、この世を去った。死の間際、男はあてにならぬ里の忍び達を他所に、東京に移動しようとする有栖川宮家に連絡を取った。『娘を頼む』と言う趣旨のな」
「そして、頭領を辞退し、平穏に一生を終えた男の遺言通りに有栖川宮家は彼女を女中として引き取ったと言う訳ですね?」
「その通り、だが、有栖川宮様はお約束をお破りになり、朝廷と伊賀同心との繋がりを自ら破棄したに等しい行為を行った」
「その結果が鬼麿という訳ですね?」
孝太郎の一言に厳つい顔の店主は首肯する。
「その通り、鬼麿は伊賀衆からも東京の政府からも疎まれる存在であると言う事だ。もし、有栖川宮様の不貞が世間に公になろうものならば、政府にとって都合が悪くなるからな」
「成る程、皇室の権威を利用したい明治政府にとって、有栖川宮新王殿下の血を引かない鬼麿は最も疎まれる存在でしょう。伊賀衆がどうにかしなくても、いずれは政府が何かをーー」
「するだろうな、特に薩摩の成り上がりどもは蛇のように狡猾な連中よ。どのような手を使ってでも始末するだろう」
孝太郎は考え込む。自分はどのような手を使ってでも鬼麿を守る予定であるが、時の政府が相手ではどのような手も通じないのでは無いだろうか。
そんな事を考えながら、孝太郎は鬼麿の髪を優しく撫でていく。
孝太郎は鬼麿に向けて優しい笑顔を向け、少しでも彼を安心させる事にした。
原始的な車両のあまり座り心地の良く無い硬い木の椅子に背中と尻を預け、東京までの長い距離を揺られていく。
半日以上も掛かるというのがこの時代の不便な所というものだろう。
トンネルに入ると、いちいち車両の窓を閉めなくてはならないのもシリウスには煩わしかった。
だが、自分の向かい側に座る最愛の妹は相変わらずニコニコとした笑顔を浮かべて座っていた。
「お兄様、お暇になりましたか?」
その言葉にシリウスは首を横に振る。
「お兄様、無理をなさらないでくださいな、退屈なのはお顔に出ておりますわ、何なら、着くまでの時間を私でお楽しみになりませんか?」
最愛の妹にして恋人のシャーロットは大きな乳房の包まれる着物を彼の胸元に押し付ける。
シリウスはそんな妹の長い金髪の髪を優しく撫でて、耳元で甘い声で囁く。
「後でな、お前が不満なのは分かるが、ここは車両だ。車両で行為に及べば、また無関係な外国人がこの国の古い慣習に囚われる武士階級の人間に襲われかねない」
「成る程、お兄様は私達の事だけではなく、他の方々の事まで思いやりになられるのですね!流石です!」
キラキラと輝く瞳を向けて、彼の両手を握る妹の姿がシリウスは愛おしかった。
それから、二人は肩を寄せ合って互いに目を瞑り夢の世界へと入っていく。
夢の中で二人は日本共和国軍の大軍に囲まれていた。
既に自分達の仲間は共和国軍の手によって片付けられてしまっている。
そこで、シリウスは征服王の計測を使用し、共和国軍の兵士達を一気に全滅させる魔法を使用した。シャーロットのキスにより、体に備え付けれていたシリウスのリミッターが外れ、共和国軍を全滅させるという類のものだ。
追手の日本共和国軍の軍隊を全滅させた彼は妹に向き直り、熱い口付けをしようとしたが、彼は肝心の妹の揺さぶりによって起こされた。
「お兄様、お兄様ったら、お着きになりましたよ。東京駅です」
シャーロットに連れられ、シリウスは東京駅に降り立つ。
駅は赤煉瓦に覆われた洋風の建物で、首都というだけの事はあり、普通の農村では見られないような洋風の男女の姿もチラチラと見受けられた。
だが、その中でも日本の和服に身を包んだ二人の姿はやはり、日本人からも西洋人からも奇異的な視線で見られるのだろうか、そんな事を考えながらペンドラゴン兄妹は東京の皇居に向かって行く。
皇居に存在する有栖川宮新王を訪れ、自分が新たなる頭領だと認めてもらうために、二人は進む。
途中に人力車と言う車を拾い、東京の街を行く道中の景色として見ていく。
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