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第四部Ⅱ 『入江の中の海賊』
大阪・パニック!ーその⑥
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石川葵は何度も孝太郎の持っている日本刀に向かって攻撃を喰らわせていく。
孝太郎の両手に持っていた刀の隙間から何度も彼女が手に持っている鋭い刃が孝太郎の目と鼻の先に伸びていく。
孝太郎は何度も顔を背後へと下げて、葵のナイフを交わしていく。
孝太郎は何度も葵とナイフを打ち合っていくが、その度に葵は得意そうに笑って見せるばかり。彼女に関しては「隙」と言う言葉とは無縁に思えて仕方がない。
孝太郎は峰の部分を使用して何度も右斜め下や左斜め下から刀を斬り上げていくが、葵は体を少しそげ返らせると何度もナイフを孝太郎の手に持っている日本刀にかち合わせていく。
孝太郎は日本刀を滑らせ、葵のナイフが何とか自分に当たらないように誘導していくのが関の山であった。
情けない話だとも孝太郎は考えた。自分が手に持っているのは日本刀。相手が持っているのは小さな短剣なのだ。
本来ならば、圧倒できる筈であろう武器にここまで手間取るのは石川葵が余程、巧みにあのナイフを動かしていると言う証明になるだろう。
逆に孝太郎自身の剣術の腕が彼女のナイフに劣ると言う事を記しているのかもしれない。
が、今の孝太郎にはどちらの問題でも大した問題ではない。
今現在の問題は目の前の相手が強過ぎると言う事だ。
ナイフと石川葵の組み合わせは味噌汁で最も良い組み合わせとされるワカメと豆腐よりも良いのかもしれない。
石川葵は小さなナイフを振り上げて孝太郎の持っている刀にめちゃくちゃにナイフの刃を打ち付けていく。
火花が何度も鳴っていくうちに、孝太郎は目の前の女性に敵わないのではないかと思い始めていく。
そんな絶望的な考えが過ぎった時に、彼女は孝太郎の迷いを読み取ったのか、はたまたこのタイミングで最初から攻撃を繰り出す予定だったのだろうか、孝太郎の足元を鉄の形をした蛇が襲う。
孝太郎は咄嗟に地面にしゃがみ、刀を左手で持って、右手の掌を広げて葵の鉄の蛇を消し去っていく。
孝太郎が一息を入れていると、彼女は目の前から走ってきて、孝太郎に向かってナイフの先を突き付けていく。
孝太郎は日本刀の刃を左斜めに構えて葵のナイフを防ぐ。小柄で切れ味の良い軍用のナイフは日本の誇る刀剣の上を滑らかに滑っていく。
黒板を刃物で引っ掻いたような嫌の音が孝太郎の耳を襲う。不快感に眉を顰めたが、目の前の姫カットの女性は狂気的な笑みを浮かべながら手に持っていたナイフを滑らせていく。
勇敢なる剣士は持っていた日本刀を使用して目の前の女性を弾き飛ばす。
彼女は可愛らしい「キャッ」と言う悲鳴を上げて尻餅を付いたものの、直ぐに何ともなかったかのように例の笑みを浮かべて目の前で日本刀を握って目を見開いている剣士を襲っていく。
剣士はもう一度日本刀を構えたが、葵が別の手段を取るのと同時に彼は一か八かの手段に打って出たのだろう。
剣士は日本刀を右手で持って、サーベルやらレイピアやらカトラスやらのように振り回すつもりらしい。
左手の掌を大きく広げている事から、彼女の魔法『鉄の蛇』によって生じた鋼鉄で生成された長い意志のありそうな固まりへと対策を施そうとしているに違いない。
葵は目論見通りと言わんばかりに大きく口元を歪めていく。
孝太郎が目の前に現れるのと同時に、白色のワイシャツと黒色のタイトスカートの上に白衣を羽織った可憐なる顔立ちの女性は目の前に大きくナイフを突き出す。
目の前から迫る青年は重い日本刀の柄を持つのに苦労していると言う様子が葵にも分かってきた。
青年の刀を持つ手が震えている事に気が付く。
孝太郎は頭上から襲ってきた鋼鉄の蛇を自分の魔法で破壊していく。
音を立てて一体の蛇が消えていく。だが、同時にもう二体蛇が孝太郎を襲う。
孝太郎は左手の掌を広げて、二体の蛇を消していく。
孝太郎が蛇を消し終えて、一息を吐こうとした時だ。
石川葵は孝太郎の目の前に現れ、孝太郎の体に飛びついていく。
彼女の胸が孝太郎の胸筋に付着したのが感じた。孝太郎がほんの少し顔を赤くしていると、首元に小柄なナイフの先が光る。
「あたしの勝ちね」
葵は相変わらず心の底から面白くて仕方がないと言わんばかりの笑みを浮かべた。
「どうかしら?自分が三年前と全く同じ実力でしか無いと覚えさせられる気分は?」
「……。仕方が無いだろう。おれは別に三年の間に魔法の腕を磨いていた訳じゃあない。お前に刺されて三年間眠り続けていただけだ」
「ウフフ、なら、あたしに教えてくれないかな?あなたが三年間何をしていたのかを……あたしになら教えてくれるわよね?だって、あたし達……」
ナイフを突き出す女性の声が止まるのと同時にナイフを突き付けられ、彼女に馬乗りになられた青年は堪らずに生唾を飲み込む。
純粋無垢な青年が怯える姿が悦に浸ったのだろう。
青年の上で馬乗りする女性は大きな声で笑いながら言った。
「お友達でしょ?」
笑顔で「友達」と言い放つ彼女の姿が聖書やら古よりの物語やらで人間を誘惑し弱点を聞き出す悪魔の姿と重なって見える。
ユニオン帝国やらヨーロッパの列強の王国やら帝国で教会を営む牧師やら神父やらが彼女の姿を見れば、間違いなく自分と同じ結論を下すだろう。
孝太郎は頭の中で会った事の無い異国の宗教団体の競争の事を考えていると、目の前で光るナイフの存在を見て、彼はようやく現実へと帰還した。
「どうしたの?どうして答えてくれないの?お友達の質問に答えられない訳は無いでしょ?」
「……。ピエロだ。三年の間、寝ている間の記憶は殆ど無いが、おれの目の前でニタニタと笑う陰湿なピエロの姿は覚えている。丁度、今のあんたのように陰湿だ」
「挑発を起こして、あたしの油断を誘うおうと考えていたんでしょうけれど、残念でした!おばさんはそんな手には引っかからないわよ!」
孝太郎は相手の心理を突いて攻撃すると言ういつもの手段が取れない事を考えて、石川葵の対処に困る事になっていた。
彼女はどうすれば、油断を誘えるのだろう。恐らく、彼女自身の容姿が「お姉さん」と表現されてもおかしくないくらいの若々しく綺麗な顔であるのに、敢えて「おばさん」と自称した事から、年齢を弄っての挑発も不可能だろう。
孝太郎は万事休すとばかりに両手の拳を握り締めていく。
孝太郎の両手に持っていた刀の隙間から何度も彼女が手に持っている鋭い刃が孝太郎の目と鼻の先に伸びていく。
孝太郎は何度も顔を背後へと下げて、葵のナイフを交わしていく。
孝太郎は何度も葵とナイフを打ち合っていくが、その度に葵は得意そうに笑って見せるばかり。彼女に関しては「隙」と言う言葉とは無縁に思えて仕方がない。
孝太郎は峰の部分を使用して何度も右斜め下や左斜め下から刀を斬り上げていくが、葵は体を少しそげ返らせると何度もナイフを孝太郎の手に持っている日本刀にかち合わせていく。
孝太郎は日本刀を滑らせ、葵のナイフが何とか自分に当たらないように誘導していくのが関の山であった。
情けない話だとも孝太郎は考えた。自分が手に持っているのは日本刀。相手が持っているのは小さな短剣なのだ。
本来ならば、圧倒できる筈であろう武器にここまで手間取るのは石川葵が余程、巧みにあのナイフを動かしていると言う証明になるだろう。
逆に孝太郎自身の剣術の腕が彼女のナイフに劣ると言う事を記しているのかもしれない。
が、今の孝太郎にはどちらの問題でも大した問題ではない。
今現在の問題は目の前の相手が強過ぎると言う事だ。
ナイフと石川葵の組み合わせは味噌汁で最も良い組み合わせとされるワカメと豆腐よりも良いのかもしれない。
石川葵は小さなナイフを振り上げて孝太郎の持っている刀にめちゃくちゃにナイフの刃を打ち付けていく。
火花が何度も鳴っていくうちに、孝太郎は目の前の女性に敵わないのではないかと思い始めていく。
そんな絶望的な考えが過ぎった時に、彼女は孝太郎の迷いを読み取ったのか、はたまたこのタイミングで最初から攻撃を繰り出す予定だったのだろうか、孝太郎の足元を鉄の形をした蛇が襲う。
孝太郎は咄嗟に地面にしゃがみ、刀を左手で持って、右手の掌を広げて葵の鉄の蛇を消し去っていく。
孝太郎が一息を入れていると、彼女は目の前から走ってきて、孝太郎に向かってナイフの先を突き付けていく。
孝太郎は日本刀の刃を左斜めに構えて葵のナイフを防ぐ。小柄で切れ味の良い軍用のナイフは日本の誇る刀剣の上を滑らかに滑っていく。
黒板を刃物で引っ掻いたような嫌の音が孝太郎の耳を襲う。不快感に眉を顰めたが、目の前の姫カットの女性は狂気的な笑みを浮かべながら手に持っていたナイフを滑らせていく。
勇敢なる剣士は持っていた日本刀を使用して目の前の女性を弾き飛ばす。
彼女は可愛らしい「キャッ」と言う悲鳴を上げて尻餅を付いたものの、直ぐに何ともなかったかのように例の笑みを浮かべて目の前で日本刀を握って目を見開いている剣士を襲っていく。
剣士はもう一度日本刀を構えたが、葵が別の手段を取るのと同時に彼は一か八かの手段に打って出たのだろう。
剣士は日本刀を右手で持って、サーベルやらレイピアやらカトラスやらのように振り回すつもりらしい。
左手の掌を大きく広げている事から、彼女の魔法『鉄の蛇』によって生じた鋼鉄で生成された長い意志のありそうな固まりへと対策を施そうとしているに違いない。
葵は目論見通りと言わんばかりに大きく口元を歪めていく。
孝太郎が目の前に現れるのと同時に、白色のワイシャツと黒色のタイトスカートの上に白衣を羽織った可憐なる顔立ちの女性は目の前に大きくナイフを突き出す。
目の前から迫る青年は重い日本刀の柄を持つのに苦労していると言う様子が葵にも分かってきた。
青年の刀を持つ手が震えている事に気が付く。
孝太郎は頭上から襲ってきた鋼鉄の蛇を自分の魔法で破壊していく。
音を立てて一体の蛇が消えていく。だが、同時にもう二体蛇が孝太郎を襲う。
孝太郎は左手の掌を広げて、二体の蛇を消していく。
孝太郎が蛇を消し終えて、一息を吐こうとした時だ。
石川葵は孝太郎の目の前に現れ、孝太郎の体に飛びついていく。
彼女の胸が孝太郎の胸筋に付着したのが感じた。孝太郎がほんの少し顔を赤くしていると、首元に小柄なナイフの先が光る。
「あたしの勝ちね」
葵は相変わらず心の底から面白くて仕方がないと言わんばかりの笑みを浮かべた。
「どうかしら?自分が三年前と全く同じ実力でしか無いと覚えさせられる気分は?」
「……。仕方が無いだろう。おれは別に三年の間に魔法の腕を磨いていた訳じゃあない。お前に刺されて三年間眠り続けていただけだ」
「ウフフ、なら、あたしに教えてくれないかな?あなたが三年間何をしていたのかを……あたしになら教えてくれるわよね?だって、あたし達……」
ナイフを突き出す女性の声が止まるのと同時にナイフを突き付けられ、彼女に馬乗りになられた青年は堪らずに生唾を飲み込む。
純粋無垢な青年が怯える姿が悦に浸ったのだろう。
青年の上で馬乗りする女性は大きな声で笑いながら言った。
「お友達でしょ?」
笑顔で「友達」と言い放つ彼女の姿が聖書やら古よりの物語やらで人間を誘惑し弱点を聞き出す悪魔の姿と重なって見える。
ユニオン帝国やらヨーロッパの列強の王国やら帝国で教会を営む牧師やら神父やらが彼女の姿を見れば、間違いなく自分と同じ結論を下すだろう。
孝太郎は頭の中で会った事の無い異国の宗教団体の競争の事を考えていると、目の前で光るナイフの存在を見て、彼はようやく現実へと帰還した。
「どうしたの?どうして答えてくれないの?お友達の質問に答えられない訳は無いでしょ?」
「……。ピエロだ。三年の間、寝ている間の記憶は殆ど無いが、おれの目の前でニタニタと笑う陰湿なピエロの姿は覚えている。丁度、今のあんたのように陰湿だ」
「挑発を起こして、あたしの油断を誘うおうと考えていたんでしょうけれど、残念でした!おばさんはそんな手には引っかからないわよ!」
孝太郎は相手の心理を突いて攻撃すると言ういつもの手段が取れない事を考えて、石川葵の対処に困る事になっていた。
彼女はどうすれば、油断を誘えるのだろう。恐らく、彼女自身の容姿が「お姉さん」と表現されてもおかしくないくらいの若々しく綺麗な顔であるのに、敢えて「おばさん」と自称した事から、年齢を弄っての挑発も不可能だろう。
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