154 / 365
第四部Ⅱ 『入江の中の海賊』
ヘラクレスとアトラースの協奏曲ーその②
しおりを挟む
エリヤは孝太郎と対峙し、自分をサメのように鋭い視線で睨む孝太郎を反対に険しい視線で睨む。
だが、孝太郎は動じない様子だ。今でこそただ見ているだけであるが、下手をすれば自分に向かって鼻でも鳴らしかねない程に彼を侮蔑の表情で睨んでいた。
エリヤは孝太郎を殺すために、武器保存から一本の山刀を取り出し、右手に持つと、その右手を鞭のように彼の目の前で伸ばしていく。
本当の鞭のようにしなったエリヤの腕は孝太郎の心臓を真っ直ぐに狙っていた。
孝太郎はエリヤの腕を逆に警察官の護身術で捻り上げようとしたが、エリヤの腕はまるで弾道のように直前で向きを変えて孝太郎の心臓に斬りかかっていく。
孝太郎は今度は右手で鞭のように伸びたエリヤの腕を触る。
すると、一本の白色の鞭は途端に縮まっていき、元のサイズに戻っていく。
エリヤは孝太郎を歯軋りしながら見つめていた。自分の魔法と彼の魔法とがあまりにも相性が悪い事に気が付く。
破壊の魔法は本当に魔法や物質を破壊するのなら、最強の盾ではないだろうか。
エリヤがそんな事を考えていると、孝太郎が反対に武器保存から取り出したと思われる七連発式のリボルバーを取り出す。
孝太郎はリボルバーの銃口をエリヤに突き付けながら降伏を促す。
エリヤは動じる事なく、自分も武器保存から落ちた山刀の代わりに彼は軍用の迷彩柄のオート拳銃を取り出す。
「おいおい、あんた夜とは言えビッグ・トーキョーのど真ん中で『OK牧場の決闘』をやらかすつもりか?」
「その通りだ。正義の保安官と悪逆非道な牛泥棒の一家との対決って訳だ。あんたのボスをオールドマン・クラントンだと位置付ければ、確かにOKの牧場にはなるな」
その言葉が彼の引き金を引く様子になったに違いない。彼は眉間に皺を寄せて唸り声を上げて力一杯に引き金を引く。
深夜のビッグ・トーキョーで銃声の音がこだまする。
エリヤの銃弾は孝太郎ではなく、彼の側の街路樹を撃つだけで済んだらしい。
銃声が聞こえるなり、周りの建物に灯りが灯っていく。
どうやら、寝ていた人々が起きたらしい。そして、何が起こったのか確認するためだろう。殆どの人々が窓を開けていく。
エリヤとソフィアは濡れた目で互いを見つめ合う。
彼らに通報されればお終いだと判断したに違いない。
ソフィアは両腕を空中に掲げて何かの儀式を起こそうと試みたが、その前に孝太郎が銃声を空中に発砲して彼女の動きを静止させた。
そして、孝太郎は彼女が怯んだ隙に彼女に腕に向けて銃口を構える。
エリヤは自分とソフィアの中間的な場所に居た筈の孝太郎が何をしようとしていたのかを悟る。
エリヤは孝太郎がソフィアの腕を撃ち抜こうとしているのを見破ったのだ。
エリヤは孝太郎がソフィアに向けて銃口を構える孝太郎に向かって銃口を構えたが、その時に彼の相棒と思われる青色髪のボブショートの女性が咄嗟に叫んだために、彼の計画は頓挫してしまう。
孝太郎はソフィアに向けていた銃口をもう一度エリヤに向き直す。
孝太郎は険しい視線でエリヤを睨みながら、
「もう一度チャンスを与えよう。ここで降伏しろ、警察に出頭し、キャンドール・コーブの件についてお前達が知っている事を話せ、そうすれば命だけは助けてやろう」
「テメェ、そりゃあまんまクラントン一家の台詞じゃあねーか、警察官のお前がそんな事を言っても良いのか?」
孝太郎は冷静な声でエリヤに向かって言葉を返す。
「ああ、少なくとも何人もの子供を犠牲にして、兵器の発展を図るようなクズどもに比べたら、オレの言葉遣いなんて可愛いもんだと思うがな」
孝太郎の一言に彼の堪忍袋の尾が途切れたのだろう。
エリヤは大きな二本腕を突出させ、孝太郎に向かっていく。
彼は軍用の拳銃を握った右腕を前のように鞭のように突き出し、孝太郎を狙う。
孝太郎はその腕が目の前に迫るなり、彼は腕に向かって拳銃の銃口を向ける。
エリヤは銃口を見るなり、慌てて孝太郎の急所を目掛けて発砲しようとしたが、その前に孝太郎は眉一つ、口一つ動かす事なく引き金を引く。
エリヤの右腕の一部に孝太郎のリボルバーの銃口が食い込む。
エリヤは悲鳴を上げ、慌てて腕を元の位置に戻す。その際に彼が持っていた見事な迷彩柄のピストルが地面に転がっていくのを孝太郎は確認した。
孝太郎は続いて銃口を構えて、
「お前の負けだ。早くシリウスの居場所を吐いてもらおうか」
孝太郎の言葉にエリヤは「くっ」と悔し紛れの一言を吐き出す。
エリヤは孝太郎が銃口を突き付けた瞬間に彼は死を覚悟して目を瞑るが、いつまで経っても孝太郎は引き金を引こうとしない。
エリヤは孝太郎がわざと自分に向かって銃を発砲しないのではないかと考えた。
エリヤは武器保存から小さなナイフを取り出していく。
エリヤは小さなナイフを孝太郎に向かって投げ付けていく。
小さなナイフは孝太郎を襲おうと試みたが、彼のナイフは孝太郎が築いた大きな膜の前に弾かれていくだけだった。
孝太郎は堕ちたナイフを拾いエリヤに向かってナイフを投げ返す。
エリヤにナイフは刺さるかと思ったが、その前にソフィアが重力と引力を操ってナイフを地面に落としたために、彼は事なき事を得たと言っても良いだろう。
エリヤは落としてしまった拳銃の代用品として一般に売られているコルト式の六連発式のリボルバーを取り出す。
エリヤが左手で銃口を構え際に、孝太郎は目を凝らす。
彼は両利きなのだろうか。それとも、軍隊で両方の手を使えるように訓練を受けたのだろうか。
いずれにしろ、孝太郎にとっては悪いニュースと言えただろう。
孝太郎はエリヤが引き金を引くよりも前に左手も狙い撃つ事に決めた。
孝太郎がリボルバーの引き金を引こうとした時だ。彼を大きな力が襲う。
ソフィアの重力だ。孝太郎はリボルバーをその場に落とし、右手を自分の体に当ててソフィアから放たれた重力を外す。
孝太郎が溜息を吐こうとした時だ。彼の前でもう一度銃声が鳴り響く。
彼の目の前に銃弾が飛んだのを孝太郎は確認した。
孝太郎は鋼鉄の将軍を利用し、エリヤの銃弾を防ぐが、エリヤはそれすらも想定していたかのように、体を鎧のような固い体で孝太郎に向かってきていた。
だが、孝太郎は動じない様子だ。今でこそただ見ているだけであるが、下手をすれば自分に向かって鼻でも鳴らしかねない程に彼を侮蔑の表情で睨んでいた。
エリヤは孝太郎を殺すために、武器保存から一本の山刀を取り出し、右手に持つと、その右手を鞭のように彼の目の前で伸ばしていく。
本当の鞭のようにしなったエリヤの腕は孝太郎の心臓を真っ直ぐに狙っていた。
孝太郎はエリヤの腕を逆に警察官の護身術で捻り上げようとしたが、エリヤの腕はまるで弾道のように直前で向きを変えて孝太郎の心臓に斬りかかっていく。
孝太郎は今度は右手で鞭のように伸びたエリヤの腕を触る。
すると、一本の白色の鞭は途端に縮まっていき、元のサイズに戻っていく。
エリヤは孝太郎を歯軋りしながら見つめていた。自分の魔法と彼の魔法とがあまりにも相性が悪い事に気が付く。
破壊の魔法は本当に魔法や物質を破壊するのなら、最強の盾ではないだろうか。
エリヤがそんな事を考えていると、孝太郎が反対に武器保存から取り出したと思われる七連発式のリボルバーを取り出す。
孝太郎はリボルバーの銃口をエリヤに突き付けながら降伏を促す。
エリヤは動じる事なく、自分も武器保存から落ちた山刀の代わりに彼は軍用の迷彩柄のオート拳銃を取り出す。
「おいおい、あんた夜とは言えビッグ・トーキョーのど真ん中で『OK牧場の決闘』をやらかすつもりか?」
「その通りだ。正義の保安官と悪逆非道な牛泥棒の一家との対決って訳だ。あんたのボスをオールドマン・クラントンだと位置付ければ、確かにOKの牧場にはなるな」
その言葉が彼の引き金を引く様子になったに違いない。彼は眉間に皺を寄せて唸り声を上げて力一杯に引き金を引く。
深夜のビッグ・トーキョーで銃声の音がこだまする。
エリヤの銃弾は孝太郎ではなく、彼の側の街路樹を撃つだけで済んだらしい。
銃声が聞こえるなり、周りの建物に灯りが灯っていく。
どうやら、寝ていた人々が起きたらしい。そして、何が起こったのか確認するためだろう。殆どの人々が窓を開けていく。
エリヤとソフィアは濡れた目で互いを見つめ合う。
彼らに通報されればお終いだと判断したに違いない。
ソフィアは両腕を空中に掲げて何かの儀式を起こそうと試みたが、その前に孝太郎が銃声を空中に発砲して彼女の動きを静止させた。
そして、孝太郎は彼女が怯んだ隙に彼女に腕に向けて銃口を構える。
エリヤは自分とソフィアの中間的な場所に居た筈の孝太郎が何をしようとしていたのかを悟る。
エリヤは孝太郎がソフィアの腕を撃ち抜こうとしているのを見破ったのだ。
エリヤは孝太郎がソフィアに向けて銃口を構える孝太郎に向かって銃口を構えたが、その時に彼の相棒と思われる青色髪のボブショートの女性が咄嗟に叫んだために、彼の計画は頓挫してしまう。
孝太郎はソフィアに向けていた銃口をもう一度エリヤに向き直す。
孝太郎は険しい視線でエリヤを睨みながら、
「もう一度チャンスを与えよう。ここで降伏しろ、警察に出頭し、キャンドール・コーブの件についてお前達が知っている事を話せ、そうすれば命だけは助けてやろう」
「テメェ、そりゃあまんまクラントン一家の台詞じゃあねーか、警察官のお前がそんな事を言っても良いのか?」
孝太郎は冷静な声でエリヤに向かって言葉を返す。
「ああ、少なくとも何人もの子供を犠牲にして、兵器の発展を図るようなクズどもに比べたら、オレの言葉遣いなんて可愛いもんだと思うがな」
孝太郎の一言に彼の堪忍袋の尾が途切れたのだろう。
エリヤは大きな二本腕を突出させ、孝太郎に向かっていく。
彼は軍用の拳銃を握った右腕を前のように鞭のように突き出し、孝太郎を狙う。
孝太郎はその腕が目の前に迫るなり、彼は腕に向かって拳銃の銃口を向ける。
エリヤは銃口を見るなり、慌てて孝太郎の急所を目掛けて発砲しようとしたが、その前に孝太郎は眉一つ、口一つ動かす事なく引き金を引く。
エリヤの右腕の一部に孝太郎のリボルバーの銃口が食い込む。
エリヤは悲鳴を上げ、慌てて腕を元の位置に戻す。その際に彼が持っていた見事な迷彩柄のピストルが地面に転がっていくのを孝太郎は確認した。
孝太郎は続いて銃口を構えて、
「お前の負けだ。早くシリウスの居場所を吐いてもらおうか」
孝太郎の言葉にエリヤは「くっ」と悔し紛れの一言を吐き出す。
エリヤは孝太郎が銃口を突き付けた瞬間に彼は死を覚悟して目を瞑るが、いつまで経っても孝太郎は引き金を引こうとしない。
エリヤは孝太郎がわざと自分に向かって銃を発砲しないのではないかと考えた。
エリヤは武器保存から小さなナイフを取り出していく。
エリヤは小さなナイフを孝太郎に向かって投げ付けていく。
小さなナイフは孝太郎を襲おうと試みたが、彼のナイフは孝太郎が築いた大きな膜の前に弾かれていくだけだった。
孝太郎は堕ちたナイフを拾いエリヤに向かってナイフを投げ返す。
エリヤにナイフは刺さるかと思ったが、その前にソフィアが重力と引力を操ってナイフを地面に落としたために、彼は事なき事を得たと言っても良いだろう。
エリヤは落としてしまった拳銃の代用品として一般に売られているコルト式の六連発式のリボルバーを取り出す。
エリヤが左手で銃口を構え際に、孝太郎は目を凝らす。
彼は両利きなのだろうか。それとも、軍隊で両方の手を使えるように訓練を受けたのだろうか。
いずれにしろ、孝太郎にとっては悪いニュースと言えただろう。
孝太郎はエリヤが引き金を引くよりも前に左手も狙い撃つ事に決めた。
孝太郎がリボルバーの引き金を引こうとした時だ。彼を大きな力が襲う。
ソフィアの重力だ。孝太郎はリボルバーをその場に落とし、右手を自分の体に当ててソフィアから放たれた重力を外す。
孝太郎が溜息を吐こうとした時だ。彼の前でもう一度銃声が鳴り響く。
彼の目の前に銃弾が飛んだのを孝太郎は確認した。
孝太郎は鋼鉄の将軍を利用し、エリヤの銃弾を防ぐが、エリヤはそれすらも想定していたかのように、体を鎧のような固い体で孝太郎に向かってきていた。
0
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説
『天燃ゆ。地燃ゆ。命燃ゆ。』中篇小説
九頭龍一鬼(くずりゅう かずき)
SF
武士たちが『魂結び』によって『神神』を操縦し戦っている平安時代。
源氏側は平家側の隠匿している安徳天皇および『第四の神器』を奪おうとしている。
斯様なる状況で壇ノ浦の戦いにおよび平知盛の操縦する毘沙門天が源義経の操縦する持国天に敗北し平家側は劣勢となる。
平家の敗衄をさとった二位の尼は安徳天皇に『第四の神器』を発動させるように指嗾し『第四の神器』=『魂魄=こんそうる』によって宇宙空間に浮游する草薙の剱から御自らをレーザー攻撃させる。
安徳天皇の肉体は量子論的にデコヒーレンスされ『第四の神器』は行方不明となる。
戦国時代。わかき織田信長は琵琶法師による『平曲』にうたわれた『第四の神器』を掌握して天下統一せんと蹶起する。――。
VRおじいちゃん ~ひろしの大冒険~
オイシイオコメ
SF
75歳のおじいさん「ひろし」は思いもよらず、人気VRゲームの世界に足を踏み入れた。おすすめされた種族や職業はまったく理解できず「無職」を選び、さらに操作ミスで物理攻撃力に全振りしたおじいさんはVR世界で出会った仲間たちと大冒険を繰り広げる。
この作品は、小説家になろう様とカクヨム様に2021年執筆した「VRおじいちゃん」と「VRおばあちゃん」を統合した作品です。
前作品は同僚や友人の意見も取り入れて書いておりましたが、今回は自分の意向のみで修正させていただいたリニューアル作品です。
(小説中のダッシュ表記につきまして)
作品公開時、一部のスマートフォンで文字化けするとのご報告を頂き、ダッシュ2本のかわりに「ー」を使用しております。
正義のミカタ
永久保セツナ
大衆娯楽
警視庁・捜査一課のヒラ刑事、月下氷人(つきした ひょうと)が『正義のミカタ』を自称するセーラー服姿の少女、角柱寺六花(かくちゅうじ りか)とともに事件を解決していくミステリーではないなにか。
【アルファポリスで稼ぐ】新社会人が1年間で会社を辞めるために収益UPを目指してみた。
紫蘭
エッセイ・ノンフィクション
アルファポリスでの収益報告、どうやったら収益を上げられるのかの試行錯誤を日々アップします。
アルファポリスのインセンティブの仕組み。
ど素人がどの程度のポイントを貰えるのか。
どの新人賞に応募すればいいのか、各新人賞の詳細と傾向。
実際に新人賞に応募していくまでの過程。
春から新社会人。それなりに希望を持って入社式に向かったはずなのに、そうそうに向いてないことを自覚しました。学生時代から書くことが好きだったこともあり、いつでも仕事を辞められるように、まずはインセンティブのあるアルファポリスで小説とエッセイの投稿を始めて見ました。(そんなに甘いわけが無い)
熱血豪傑ビッグバンダー!
ハリエンジュ
SF
時は地球人の宇宙進出が当たり前になった、今より遥か遠い未来。
舞台は第二の地球として人類が住みやすいように改良を加え、文明が発展した惑星『セカンドアース』。
しかし、二十数年前の最高権力者の暗殺をきっかけに、セカンドアースは地区間の争いが絶えず治安は絶望的なものとなっていました。
さらに、外界からの謎の侵略生物『アンノウン』の襲撃も始まって、セカンドアースは現在未曽有の危機に。
そこで政府は、セカンドアース内のカースト制度を明確にする為に、さらにはアンノウンに対抗する為に、アンノウン討伐も兼ねた人型ロボット『ビッグバンダー』を用いた代理戦争『バトル・ロボイヤル』を提案。
各地区から一人選出された代表パイロット『ファイター』が、機体整備や医療、ファイターのメンタルケア、身の回りの世話などの仕事を担う『サポーター』とペアを組んで共に参戦。
ファイターはビッグバンダーに搭乗し、ビッグバンダー同士で戦い、最後に勝ち残ったビッグバンダーを擁する地区がセカンドアースの全ての権力を握る、と言ったルールの下、それぞれの地区は戦うことになりました。
主人公・バッカス=リュボフはスラム街の比率が多い荒れた第13地区の代表ファイターである29歳メタボ体型の陽気で大らかなドルオタ青年。
『宇宙中の人が好きなだけ美味しいごはんを食べられる世界を作ること』を夢見るバッカスは幼馴染のシーメールなサポーター・ピアス=トゥインクルと共に、ファイター・サポーターが集まる『カーバンクル寮』での生活を通し、様々なライバルとの出会いを経験しながら、美味しいごはんを沢山食べたり推してるアイドルに夢中になったりしつつ、戦いに身を投じていくのでした。
『熱血豪傑ビッグバンダー!』はファイターとサポーターの絆を描いたゆるふわ熱血ロボットSF(すこしふぁんたじー)アクション恋愛ドラマです。
時の果ての朝~異説太平記~
マット岸田
SF
南北朝時代、あるいは太平記の時代と言った方が通りがいいかもしれない時代。
日本がその歴史の中で初めて遭遇した大転換の時代に現代の大学生、建速勇人(たてはやはやと)がタイムスリップした。
秀でた知識も無ければ力も無く、何より自分が何を為すべきかを知らない生きて行く事に疲れた一人の若者。
だが、大きな志と小さな秘密を抱える一人の若き公家将軍、北畠顕家(きたばたけあきいえ)との出会いが彼を、数奇な、そして過酷な戦いの運命へと導いて行く。
少女との出会いを通して己の生きる意味を見詰め直し、孤高にして最強の師と出会い、そしてついには出会った仲間達と共に戦場へと身を投じる勇人。
…歴史の中に存在しないはずの異物が混ざった太平記の物語はどう形作られていくのだろうか。そして奇妙に歪んだその時の果ては…
"もっとも彼や彼女が真に自身の幸福だけを願ったのであれば、運命を擲っていただろうが…"
【完結】忌み子と呼ばれた公爵令嬢
美原風香
恋愛
「ティアフレア・ローズ・フィーン嬢に使節団への同行を命じる」
かつて、忌み子と呼ばれた公爵令嬢がいた。
誰からも嫌われ、疎まれ、生まれてきたことすら祝福されなかった1人の令嬢が、王国から追放され帝国に行った。
そこで彼女はある1人の人物と出会う。
彼のおかげで冷え切った心は温められて、彼女は生まれて初めて心の底から笑みを浮かべた。
ーー蜂蜜みたい。
これは金色の瞳に魅せられた令嬢が幸せになる、そんなお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる