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満月の夜の殺人鬼編
困難に敷き詰められし道ーその④
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刈谷浩輔は城本隆が自身の魔法に敗北するのと同時に、携帯端末を操作し、救急車を呼ぶ。匿名の通路者の手によって救急車が駆け付ける事は間違い無いので、浩輔は隆の懐を探り、指輪と一枚のメモを取り出す。メモも指輪も大きな損傷は付いておらず、元の形を留めていた。浩輔は指輪を宏子に渡し、折り畳まれていたメモを開く。
浩輔はメモを開くのと同時に思わず生唾を飲み込む。浩輔は仲間達にメモの内容を一つの漏れもなく説明していく。メモの内容は彼らからすれば衝撃的と言えるものであった。何故なら、メモの記す場所は今や廃校舎とかした彼らのかつての学び舎だったのだから。
浩輔は港を出て、頭のおかしな男二人に破壊された前の学び舎に向かう事を告げる。
浩輔は仲間と共に港を抜け、車を拾い、白籠中学の近くとだけ告げ、向かわせようとした。が、タクシーを運転する機械は浩輔達が未成年である事と今が遅い時間だという事を省みて、注意喚起を促したのであったが、浩輔は自分の魔法を使い、タクシーを動かす電子AIをハッキングし、半ば強制的に向かわせる。浩輔は校舎に何を待っているのかを考え、呼吸を整えていた。緊張に震える浩輔の背中を同じ車両に同乗していた小川宏子が優しくさする。
浩輔は礼を言って、身構えた。そして、大きく目を見開く。彼の目に恐れという感情は無かったと言って良いだろう。
同時刻、ネオ・シブヤの巨大駐車場。この場所は事件があった影響のために、封鎖されていたかのように思われたが、孝太郎は誰もいない事を確認し、駐車場の中に侵入する。真夜中の駐車場を四人の男女が彷徨く。その様子は側から見れば不良が屯しようとしているのか、或いは車上荒らしに訪れたのかと思うかもしれない。
孝太郎達がこのどちらにも当てはまらないのは言うまでもないが、それでも日の暮れた寂れた駐車場でキョロキョロと彷徨く様子が近隣の住民か通行人の目を引いたに違いない。
孝太郎達の元にネオ・シブヤの警察官が訪れ、職務質問を行う。たまたま入り口の近くに立っていた絵里子と明美は自分達の身分と僅かに濁した目的を告げた後に、警察官を引き下がらせた。駐車場の奥深くで探索を行なっていた孝太郎と聡子はその様子を見て心臓の鼓動を早まらせていたようだが、どうやら杞憂で済んだらしい。
大きな溜息を吐き、レーザー光線と銃弾によって荒れ果てた駐車場の中を物色していく。結果として収穫を得られたのは携帯端末のデジタル時計が十程時を刻んでからの事であった。聡子が一枚の封筒とアメジストの付いたイヤリングを掴んで成果を叫ぶ。
「これだろ?確か、見えない怪物事件の時に被害者の体から盗まれたアメジストのイヤリングって言うのはッ!」
聡子の叫び声に孝太郎は肯定の言葉を返す。聡子は満足したらしく、両手の拳を握り締めながら、称賛の笑顔を浮かべていた。
「やったぜェェェェ~!!!あたしもようやっと手柄を立てられる時が来たっていうんだろ?嬉しいねぇ~!!さてと、次の目的地はと……」
その時だった。孝太郎は真っ暗な闇に覆われた駐車場の中でキラリと光る物が聡子の上空に光っているのを目撃した。孝太郎は聡子にその場から離れるように指示を出す。その様子に気が付いた聡子は慌ててその場を去っていく。
キラリと光る物は聡子が立ち去るのと同時に、聡子の元いた場所をレーザーで襲う。レーザーによって聡子が先程まで立っていたコンクリートが粉々に消し飛ぶ。
聡子は武器保存から愛銃のスコーピオンを取り出し、手に持っていたメモと宝石を上着のポケットの中に仕舞い、代わりにスコーピオンを手に持ち、自分を狙っていた機械に照準を定める。
フルオートにしてあったのだろう。聡子の手に持っていたスコーピオンから放たれる軽機関銃の弾は聡子より左に少し離れた場所の上空に佇む小型の円盤を狙う。だが、小さな円盤は聡子の弾丸などは意に返していないらしく、弾は虚しい音を立てて地面に落ちていく。
聡子は犬歯を剥き出しにして叫ぶ。
「チクショー!舐めてんじゃあねぇよ!こんちくしょうがッ!クソッタレの機械はもうトマホーク・コープと一悶着があった時に懲りてんだよォォォ~!!!」
聡子の怒る声は入り口の近くで待機していた絵里子と明美の耳にまで届いていたらしい。彼女達二人はあまりの声の大きさに堪らずに耳を塞いでしまう。
明美は困惑した表情で両手で耳を防ぎ、大声を発した相手に涙によって声を震わせながら、
「さ、聡子ちゃん……なんで、いつも興奮すると声が大きくなるのかな……」
「彼女がドーベルマン並に狂犬だからじゃない?あの狂犬は恐らく孝ちゃん以外には飼い慣らせないと思うわ」
絵里子の言葉と比喩表現に明美は聡子が孝太郎の手によって見出された存在だという事を思い出す。
対刈谷阿里耶ならびに刈谷組対策のためにチームに率いられ、その後も様々な事件で彼女は突撃隊長として活躍してきた。自分達の頼れる参謀が不在の三年間の間でも事件を追う事ができたのは彼女のお陰と言っても良いだろう。
だが、流石にこれは許容しかねる。明美は唸り声を上げながら、大きな声で引き続き罵声を浴びせる聡子の言葉を耳に手を当てて聞き流していく。
聡子の興奮が頂点に達したのだろう、先程よりもより一層大きな声で聞いた事もない程の悪態を吐き散らす。
それから、聡子は大きな声でレーザーガンがないかを問い掛ける。聡子の剣幕に怯えたのだろう、孝太郎が慌てて武器保存からレーザーガンを放り投げ、聡子に投げ渡す。
聡子は空中を飛び回り、レーザー光線を放つ円盤のレーザーを交わしていき、カウンター攻撃を仕掛ける。
聡子のカウンターとして放たれたレーザーは円盤を貫き、大きな爆発音を響かせた。聡子はレーザーガンをビリー・ザ・キッドのように一回転させ、異空間の武器庫の中に仕舞う。
孝太郎がハァハァと荒い息を弾ませながら、聡子の側に駆け寄ってきた時に聡子は満面の笑みで異空間から取り出したレーザーガンを孝太郎に手渡す。
「ありがとう!孝太郎さん!こいつのお陰で大分助かりましたよぉ~分かります?例えるんだったら、ドラキュラ伯爵に窓の側まで迫られたその時に、ニンニクの花を投げ込まれたような感じなんですよッ!分かります?」
「結構古い映画も観ているらしいな?なら、今度はミイラが復活する奴をオススメするよ。あれは1932年に初めて映画されてから、もう104回もリメイクされているんだぜ、無論、その中でオレが好きなのは最初の白黒映像の奴だが……」
孝太郎の問い掛けを聡子はニコニコと太陽に眩しい笑顔を浮かべながら首肯する。
「そうですねー。今度見ておきますよ!あの映画、レンタルにあったかな?」
聡子がレンタルショップを思い浮かべているらしく、首を傾げていると、孝太郎は先程よりも真剣な顔を浮かべて問う。
「それよりも、だ……その紙に何が書いているのかが気になる」
聡子の顔から笑顔が消える。彼女はひどく真面目な顔付きでメモを開く。
孝太郎が聡子のメモを背後から覗き込む。
「成る程……次は白籠中学に来いか……」
孝太郎は聡子からメモを受け取ると、駐車場の外に停めてある車へと足を運ぶ。
姉と計算係に目的地を告げ、車へと乗り込む。孝太郎はなんとも言えない表情を浮かべてアクセルを踏む。
孝太郎がこっそり背後を振り返ると、そこにはあちこちからサイレンが鳴って、駐車場に警察が集まっている事に気付く。聡子の叫ぶ声に誰かが通報したのだろう。孝太郎は検分に加わりたい気持ちであったが、犯人を追い詰めるためと言い聞かせ、車を白籠中学へと走らせていく。
浩輔はメモを開くのと同時に思わず生唾を飲み込む。浩輔は仲間達にメモの内容を一つの漏れもなく説明していく。メモの内容は彼らからすれば衝撃的と言えるものであった。何故なら、メモの記す場所は今や廃校舎とかした彼らのかつての学び舎だったのだから。
浩輔は港を出て、頭のおかしな男二人に破壊された前の学び舎に向かう事を告げる。
浩輔は仲間と共に港を抜け、車を拾い、白籠中学の近くとだけ告げ、向かわせようとした。が、タクシーを運転する機械は浩輔達が未成年である事と今が遅い時間だという事を省みて、注意喚起を促したのであったが、浩輔は自分の魔法を使い、タクシーを動かす電子AIをハッキングし、半ば強制的に向かわせる。浩輔は校舎に何を待っているのかを考え、呼吸を整えていた。緊張に震える浩輔の背中を同じ車両に同乗していた小川宏子が優しくさする。
浩輔は礼を言って、身構えた。そして、大きく目を見開く。彼の目に恐れという感情は無かったと言って良いだろう。
同時刻、ネオ・シブヤの巨大駐車場。この場所は事件があった影響のために、封鎖されていたかのように思われたが、孝太郎は誰もいない事を確認し、駐車場の中に侵入する。真夜中の駐車場を四人の男女が彷徨く。その様子は側から見れば不良が屯しようとしているのか、或いは車上荒らしに訪れたのかと思うかもしれない。
孝太郎達がこのどちらにも当てはまらないのは言うまでもないが、それでも日の暮れた寂れた駐車場でキョロキョロと彷徨く様子が近隣の住民か通行人の目を引いたに違いない。
孝太郎達の元にネオ・シブヤの警察官が訪れ、職務質問を行う。たまたま入り口の近くに立っていた絵里子と明美は自分達の身分と僅かに濁した目的を告げた後に、警察官を引き下がらせた。駐車場の奥深くで探索を行なっていた孝太郎と聡子はその様子を見て心臓の鼓動を早まらせていたようだが、どうやら杞憂で済んだらしい。
大きな溜息を吐き、レーザー光線と銃弾によって荒れ果てた駐車場の中を物色していく。結果として収穫を得られたのは携帯端末のデジタル時計が十程時を刻んでからの事であった。聡子が一枚の封筒とアメジストの付いたイヤリングを掴んで成果を叫ぶ。
「これだろ?確か、見えない怪物事件の時に被害者の体から盗まれたアメジストのイヤリングって言うのはッ!」
聡子の叫び声に孝太郎は肯定の言葉を返す。聡子は満足したらしく、両手の拳を握り締めながら、称賛の笑顔を浮かべていた。
「やったぜェェェェ~!!!あたしもようやっと手柄を立てられる時が来たっていうんだろ?嬉しいねぇ~!!さてと、次の目的地はと……」
その時だった。孝太郎は真っ暗な闇に覆われた駐車場の中でキラリと光る物が聡子の上空に光っているのを目撃した。孝太郎は聡子にその場から離れるように指示を出す。その様子に気が付いた聡子は慌ててその場を去っていく。
キラリと光る物は聡子が立ち去るのと同時に、聡子の元いた場所をレーザーで襲う。レーザーによって聡子が先程まで立っていたコンクリートが粉々に消し飛ぶ。
聡子は武器保存から愛銃のスコーピオンを取り出し、手に持っていたメモと宝石を上着のポケットの中に仕舞い、代わりにスコーピオンを手に持ち、自分を狙っていた機械に照準を定める。
フルオートにしてあったのだろう。聡子の手に持っていたスコーピオンから放たれる軽機関銃の弾は聡子より左に少し離れた場所の上空に佇む小型の円盤を狙う。だが、小さな円盤は聡子の弾丸などは意に返していないらしく、弾は虚しい音を立てて地面に落ちていく。
聡子は犬歯を剥き出しにして叫ぶ。
「チクショー!舐めてんじゃあねぇよ!こんちくしょうがッ!クソッタレの機械はもうトマホーク・コープと一悶着があった時に懲りてんだよォォォ~!!!」
聡子の怒る声は入り口の近くで待機していた絵里子と明美の耳にまで届いていたらしい。彼女達二人はあまりの声の大きさに堪らずに耳を塞いでしまう。
明美は困惑した表情で両手で耳を防ぎ、大声を発した相手に涙によって声を震わせながら、
「さ、聡子ちゃん……なんで、いつも興奮すると声が大きくなるのかな……」
「彼女がドーベルマン並に狂犬だからじゃない?あの狂犬は恐らく孝ちゃん以外には飼い慣らせないと思うわ」
絵里子の言葉と比喩表現に明美は聡子が孝太郎の手によって見出された存在だという事を思い出す。
対刈谷阿里耶ならびに刈谷組対策のためにチームに率いられ、その後も様々な事件で彼女は突撃隊長として活躍してきた。自分達の頼れる参謀が不在の三年間の間でも事件を追う事ができたのは彼女のお陰と言っても良いだろう。
だが、流石にこれは許容しかねる。明美は唸り声を上げながら、大きな声で引き続き罵声を浴びせる聡子の言葉を耳に手を当てて聞き流していく。
聡子の興奮が頂点に達したのだろう、先程よりもより一層大きな声で聞いた事もない程の悪態を吐き散らす。
それから、聡子は大きな声でレーザーガンがないかを問い掛ける。聡子の剣幕に怯えたのだろう、孝太郎が慌てて武器保存からレーザーガンを放り投げ、聡子に投げ渡す。
聡子は空中を飛び回り、レーザー光線を放つ円盤のレーザーを交わしていき、カウンター攻撃を仕掛ける。
聡子のカウンターとして放たれたレーザーは円盤を貫き、大きな爆発音を響かせた。聡子はレーザーガンをビリー・ザ・キッドのように一回転させ、異空間の武器庫の中に仕舞う。
孝太郎がハァハァと荒い息を弾ませながら、聡子の側に駆け寄ってきた時に聡子は満面の笑みで異空間から取り出したレーザーガンを孝太郎に手渡す。
「ありがとう!孝太郎さん!こいつのお陰で大分助かりましたよぉ~分かります?例えるんだったら、ドラキュラ伯爵に窓の側まで迫られたその時に、ニンニクの花を投げ込まれたような感じなんですよッ!分かります?」
「結構古い映画も観ているらしいな?なら、今度はミイラが復活する奴をオススメするよ。あれは1932年に初めて映画されてから、もう104回もリメイクされているんだぜ、無論、その中でオレが好きなのは最初の白黒映像の奴だが……」
孝太郎の問い掛けを聡子はニコニコと太陽に眩しい笑顔を浮かべながら首肯する。
「そうですねー。今度見ておきますよ!あの映画、レンタルにあったかな?」
聡子がレンタルショップを思い浮かべているらしく、首を傾げていると、孝太郎は先程よりも真剣な顔を浮かべて問う。
「それよりも、だ……その紙に何が書いているのかが気になる」
聡子の顔から笑顔が消える。彼女はひどく真面目な顔付きでメモを開く。
孝太郎が聡子のメモを背後から覗き込む。
「成る程……次は白籠中学に来いか……」
孝太郎は聡子からメモを受け取ると、駐車場の外に停めてある車へと足を運ぶ。
姉と計算係に目的地を告げ、車へと乗り込む。孝太郎はなんとも言えない表情を浮かべてアクセルを踏む。
孝太郎がこっそり背後を振り返ると、そこにはあちこちからサイレンが鳴って、駐車場に警察が集まっている事に気付く。聡子の叫ぶ声に誰かが通報したのだろう。孝太郎は検分に加わりたい気持ちであったが、犯人を追い詰めるためと言い聞かせ、車を白籠中学へと走らせていく。
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