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満月の夜の殺人鬼編
困難に敷き詰められし道ーその②
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浩輔は蜘蛛の糸ごと雷を放とうとしたが、男は浩輔が雷を放とうとするのと殆ど同じタイミングで糸を引き離すが、直ぐにあちこちのコンテナを移動し、困難を逃れていく。
何処のコンテナに移動するのかを浩輔は見初めていたが、本当の蜘蛛のようにあちこちに移動していくのだから、簡単には見届けられない。浩輔が視線を彷徨わせていると、隣の淳太がアドバイスを送る。
「彼は、隣の今のキミから左の位置に見える場所に移動するよ」
浩輔は男が慌てて移動しようとする前に、男が移動しようとしていた青のコンテナの山に向かって電気を放つ。
男は自分が移動しようとしていた場所が黒焦げにされたと知ると、慌てて蜘蛛の糸を自分の背後の黒のコンテナに向かって放つ。男が黒のコンテナの頂上に乗るのと同時に、浩輔は右手の掌から雷を放つ。浩輔の雷によって、男が乗っていた黒のコンテナは黒焦げになってしまうが、男は即座に黒のコンテナから移動し、あろう事か今度は浩輔の額に蜘蛛の糸を放つ。浩輔は慌てて額にこびり付いた蜘蛛の糸を焼き切ろうとしたが、それよりも前に男が武器保存から取り出した山刀を振り下ろそうとする瞬間が早いように思われた。浩輔が蜘蛛の糸を額につけたまま、山刀を持つ男に電気を浴びせようとした所に、山刀を持つ男に小さな兵隊達が押し寄せ、男はバランスを崩し、アスファルトの上に落ちてしまう。
浩輔は男の隙を狙うが、男は浩輔の右手に蜘蛛の糸を放つ。浩輔の右手が接着剤でくっ付いたかのように固まってしまう。男を襲っていた小さな兵隊達は直ぐに浩輔の元に向かい、浩輔の右手に絡まった糸を手に持っている剣で必死に解こうと試む。その隙を狙ったに違いない。男は山刀を構えて浩輔に突っ込む。浩輔の頭上を狙い男が山刀を男が振り下ろそうとしたのと浩輔の右手の拘束が切れたのは殆ど同じタイミングであった。
浩輔は男に向かって雷撃を放とうとするが、男は体を後ろに反り返らせ、そのままアスファルトの地面を転がっていく。
男は立ち上がるなり、山刀を向けてニコリと笑う。
浩輔は改めて男に向かって右手を向ける。浩輔が雷撃を放とうとした瞬間に、親友の柿谷淳太が浩輔の元に突っ込み、浩輔の体を掴んだまま地面を転がっていく。浩輔は抗議の声を上げようとしたが、次の瞬間に先程まで浩輔が立っていた場所に山刀が投げられ、鋭い光を放つ山刀が浩輔達の背後に備え付けられていたコンテナの山に刺さっていく。
浩輔は自分と共にコンクリートの上で寝転がる友人に目を遣る。友人は自分の魔法を使用し、自分を助けてくれたのだ。
浩輔は友人と共にゆっくりと立ち上がると、彼に向かって雷撃を放つ。
男は浩輔の雷撃を別のコンテナに自分の糸を浴びせ、地面を蹴って目標まで飛んでいく際の衝撃を用いて、浩輔の雷撃を交わす。
浩輔はもう一度雷撃を浴びせようとした所に、男は武器保存から多くのナイフを取り出し、大きな声で笑いながら、浩輔達に向かってナイフを投げていく。浩輔と仲間達は互いに互いを庇いあいながら、男のナイフを交わしていく。だが、それでも完璧に犠牲を出さないと言う事態に陥る事は難しかったらしい。
小川宏子の腕に男のナイフが掠めたらしい。男はケタケタと歯を鳴らしながら大きな声で笑う。それから、虫歯や汚れによって汚くなった熟成したビールのように黄色く染まった歯を見せながら、
「ウッハッハッ、どうやら、それ相応の犠牲が出たようですなぁ~オレにとっては願ったり叶ったりて所かなぁ~それでも、まだまだオレの復讐は終わらん!お前達ガキの生意気な顔をオレなりのやり方で恥辱に染めてから、中村の奴にその写真を送り付けるまではなぁ~」
男は両手を大きく伸ばしながら、自身が何故今日に至るまで落ちぶれたるかまでの境遇を語っていく。
「オレはよぉ~確かに、刈谷阿里耶から不正な金を受け取っていたよぉ~でも、警察官を辞めさせられた理由はそれだけじゃあないんですよ!中村の奴が、オレの秘密を暴露してよぉ~それで、オレは辞めざるを得なかった訳よぉ~」
「……。分かった。思い出したぞ、お前が警察官を追い出された理由。確か、お前はやむを得ずに犯罪を犯した少年達を脅し、ぼくが心の底から怒りたくなるような事をしでかしたんだッ!」
「その通りよぉ~オレはその後に賄賂の件とお前の言った件で不正警察官として二年間刑務所に送られちまったのよ。オレは刑務所の中で、中村と刈谷の両名に復讐する方法を一生懸命に考えたよ……そして、この機会を得たんだッ!」
男は一本の鋭く光るジャックナイフを武器保存から取り出し、左手に持ち直し、浩輔達に向かって行く。
今度は浩輔だけではなく、他の仲間達に向けて蜘蛛の糸を放つ。全員の両腕が蜘蛛の糸によって絡めとられてしまう。
「そうなったらよぉ~お前達は全員、何にもできねぇ訳だッ!安心しろよぉ~浩輔くんよぉ~女みてーに可愛いお前は特別に可愛がってから、中村とお前の組の人間に写真を送ってやるからよぉ~」
男は興奮によって極限までに歪んだ顔を浮かべながら、暴れる浩輔を抑え付け、ナイフを突き刺そうとする。刃物の先がキラリと光り、浩輔の頭を狙う。
「ちくしょう!『動け!小さな近衛団』!!」
「ダメッ!両腕が使えないよ!」
「ああ、お終いだよ!あたし達みんな、あいつにやられちゃうんだッ!」
「これじゃあ、未来が見えない!動けッ!動けッ!ぼくの右手ェェェェ~!」
全員がこの状況に対し、悲観的な言葉を叫ぶ中で、ただ一人浩輔は目の前の相手を睨み、抵抗を目論む。浩輔は蜘蛛の糸によって拘束された腕を振り回しながら、男の顔を叩く。男はその様子に苛立ったのか、浩輔の体を強く押す。
浩輔は押された衝撃によって地面に転がってしまう。
男は地面に倒れた浩輔の頭を思いっきり掴み、一直線に顔に切り付ける。男は確かに手応えを感じた。
だが、切ったのは浩輔の美しい顔ではなく、浩輔の両腕を拘束していた蜘蛛の糸であった。男が堪らずに目を丸くした時だ。浩輔は男の動揺を見逃す事なく、男に向かって頭突きを喰らわせた。浩輔の頭突きを喰らわされ、朦朧とする男の腹に大きな一撃を叩き込む。男は腹を抑えながら、ヨロヨロと動いていく。
浩輔はその隙にナイフを奪取し、仲間達の元へと向かう。浩輔はナイフで仲間達を拘束していた糸の拘束を解く。
何処のコンテナに移動するのかを浩輔は見初めていたが、本当の蜘蛛のようにあちこちに移動していくのだから、簡単には見届けられない。浩輔が視線を彷徨わせていると、隣の淳太がアドバイスを送る。
「彼は、隣の今のキミから左の位置に見える場所に移動するよ」
浩輔は男が慌てて移動しようとする前に、男が移動しようとしていた青のコンテナの山に向かって電気を放つ。
男は自分が移動しようとしていた場所が黒焦げにされたと知ると、慌てて蜘蛛の糸を自分の背後の黒のコンテナに向かって放つ。男が黒のコンテナの頂上に乗るのと同時に、浩輔は右手の掌から雷を放つ。浩輔の雷によって、男が乗っていた黒のコンテナは黒焦げになってしまうが、男は即座に黒のコンテナから移動し、あろう事か今度は浩輔の額に蜘蛛の糸を放つ。浩輔は慌てて額にこびり付いた蜘蛛の糸を焼き切ろうとしたが、それよりも前に男が武器保存から取り出した山刀を振り下ろそうとする瞬間が早いように思われた。浩輔が蜘蛛の糸を額につけたまま、山刀を持つ男に電気を浴びせようとした所に、山刀を持つ男に小さな兵隊達が押し寄せ、男はバランスを崩し、アスファルトの上に落ちてしまう。
浩輔は男の隙を狙うが、男は浩輔の右手に蜘蛛の糸を放つ。浩輔の右手が接着剤でくっ付いたかのように固まってしまう。男を襲っていた小さな兵隊達は直ぐに浩輔の元に向かい、浩輔の右手に絡まった糸を手に持っている剣で必死に解こうと試む。その隙を狙ったに違いない。男は山刀を構えて浩輔に突っ込む。浩輔の頭上を狙い男が山刀を男が振り下ろそうとしたのと浩輔の右手の拘束が切れたのは殆ど同じタイミングであった。
浩輔は男に向かって雷撃を放とうとするが、男は体を後ろに反り返らせ、そのままアスファルトの地面を転がっていく。
男は立ち上がるなり、山刀を向けてニコリと笑う。
浩輔は改めて男に向かって右手を向ける。浩輔が雷撃を放とうとした瞬間に、親友の柿谷淳太が浩輔の元に突っ込み、浩輔の体を掴んだまま地面を転がっていく。浩輔は抗議の声を上げようとしたが、次の瞬間に先程まで浩輔が立っていた場所に山刀が投げられ、鋭い光を放つ山刀が浩輔達の背後に備え付けられていたコンテナの山に刺さっていく。
浩輔は自分と共にコンクリートの上で寝転がる友人に目を遣る。友人は自分の魔法を使用し、自分を助けてくれたのだ。
浩輔は友人と共にゆっくりと立ち上がると、彼に向かって雷撃を放つ。
男は浩輔の雷撃を別のコンテナに自分の糸を浴びせ、地面を蹴って目標まで飛んでいく際の衝撃を用いて、浩輔の雷撃を交わす。
浩輔はもう一度雷撃を浴びせようとした所に、男は武器保存から多くのナイフを取り出し、大きな声で笑いながら、浩輔達に向かってナイフを投げていく。浩輔と仲間達は互いに互いを庇いあいながら、男のナイフを交わしていく。だが、それでも完璧に犠牲を出さないと言う事態に陥る事は難しかったらしい。
小川宏子の腕に男のナイフが掠めたらしい。男はケタケタと歯を鳴らしながら大きな声で笑う。それから、虫歯や汚れによって汚くなった熟成したビールのように黄色く染まった歯を見せながら、
「ウッハッハッ、どうやら、それ相応の犠牲が出たようですなぁ~オレにとっては願ったり叶ったりて所かなぁ~それでも、まだまだオレの復讐は終わらん!お前達ガキの生意気な顔をオレなりのやり方で恥辱に染めてから、中村の奴にその写真を送り付けるまではなぁ~」
男は両手を大きく伸ばしながら、自身が何故今日に至るまで落ちぶれたるかまでの境遇を語っていく。
「オレはよぉ~確かに、刈谷阿里耶から不正な金を受け取っていたよぉ~でも、警察官を辞めさせられた理由はそれだけじゃあないんですよ!中村の奴が、オレの秘密を暴露してよぉ~それで、オレは辞めざるを得なかった訳よぉ~」
「……。分かった。思い出したぞ、お前が警察官を追い出された理由。確か、お前はやむを得ずに犯罪を犯した少年達を脅し、ぼくが心の底から怒りたくなるような事をしでかしたんだッ!」
「その通りよぉ~オレはその後に賄賂の件とお前の言った件で不正警察官として二年間刑務所に送られちまったのよ。オレは刑務所の中で、中村と刈谷の両名に復讐する方法を一生懸命に考えたよ……そして、この機会を得たんだッ!」
男は一本の鋭く光るジャックナイフを武器保存から取り出し、左手に持ち直し、浩輔達に向かって行く。
今度は浩輔だけではなく、他の仲間達に向けて蜘蛛の糸を放つ。全員の両腕が蜘蛛の糸によって絡めとられてしまう。
「そうなったらよぉ~お前達は全員、何にもできねぇ訳だッ!安心しろよぉ~浩輔くんよぉ~女みてーに可愛いお前は特別に可愛がってから、中村とお前の組の人間に写真を送ってやるからよぉ~」
男は興奮によって極限までに歪んだ顔を浮かべながら、暴れる浩輔を抑え付け、ナイフを突き刺そうとする。刃物の先がキラリと光り、浩輔の頭を狙う。
「ちくしょう!『動け!小さな近衛団』!!」
「ダメッ!両腕が使えないよ!」
「ああ、お終いだよ!あたし達みんな、あいつにやられちゃうんだッ!」
「これじゃあ、未来が見えない!動けッ!動けッ!ぼくの右手ェェェェ~!」
全員がこの状況に対し、悲観的な言葉を叫ぶ中で、ただ一人浩輔は目の前の相手を睨み、抵抗を目論む。浩輔は蜘蛛の糸によって拘束された腕を振り回しながら、男の顔を叩く。男はその様子に苛立ったのか、浩輔の体を強く押す。
浩輔は押された衝撃によって地面に転がってしまう。
男は地面に倒れた浩輔の頭を思いっきり掴み、一直線に顔に切り付ける。男は確かに手応えを感じた。
だが、切ったのは浩輔の美しい顔ではなく、浩輔の両腕を拘束していた蜘蛛の糸であった。男が堪らずに目を丸くした時だ。浩輔は男の動揺を見逃す事なく、男に向かって頭突きを喰らわせた。浩輔の頭突きを喰らわされ、朦朧とする男の腹に大きな一撃を叩き込む。男は腹を抑えながら、ヨロヨロと動いていく。
浩輔はその隙にナイフを奪取し、仲間達の元へと向かう。浩輔はナイフで仲間達を拘束していた糸の拘束を解く。
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